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4章
62 レーダー伯領の秘密
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昼食を食べに宮へ行き、チェナム内務長さんを待っ……どうしたんですか!王宮には廊下まで文官さんが溢れていて、僕は一斉に目を向けられました。狂気が孕んでいるような目に僕は後退りしてしまいます。
「すみません。小人妃様!お迎えに上がりました」
アリスさんが、
「失礼します」
と抱っこしてくれます。
「どうしたのです!これは」
アリスさんが無言で文官さんたちを掻き分けて政務室に入りました。
「これは算盤(ソロバン)と言った算術器で」
キレンさんが文官長のフィニさんと多分上の地位にいるであろう文官さんたちに囲まれています。
「あ、小人妃さん!文官たちが算盤欲しいそうだぜ」
キレンさんが算盤を振り回しながら話しました。
「そ、そうですか……」
加算減算でも何回もの数式を出して計算するこの世界において、またしても僕は……。
「ターク、見本を一つ寄越してはどうだ。加算減算のやり方はキレンが教える。余の文官に知恵を授けてくれないか」
僕は乗算や除算は封印した状態にしようと決め、板をもらうと巨人族用に少し大きく錬成しました。
錬成魔法陣すらも初めて見る文官さん達は歓喜の声を出していて、僕はキレンさんに渡しました。
「こちらを見せて職人ギルドで木材加工ができる人に発注してください」
算盤を持ったキレンさんが囲まれて外に行きます。やれやれです。
「小人妃様。あれは誰でも使えるのですか?」
チェナムさんが算盤を目で追っているので、僕は少し笑いながら頷きました。
「とても簡単ですよ。少し慣れれば読み書きが出来る文官さん達なら出来るはずです」
キレンさんが鉛筆書きした計算が入った羊皮紙が応接用の机に出されています。
「全てが少なく計算されています。これはどういうことですか」
僕はその加算が少し少なく適当に感じましたので、
「多分……商人が正しい計算を出し、領主が少なめに告げたのを、違和感ないように見繕い書いたのでしょう。あなた方内政省が算術しないと知っていたのです。ただ、問題なのは誰がこの方法を始めたかです」
チェナムさんが考えて黙ります。セレキさんが戻って来て、チェナムさんはフィニさんに告げました。
「収穫高に関する高級貴族の羊皮紙を全部出すのだ。数年分を出しておけ」
「は!」
フィニさんが礼を取り、文官を連れて王城へ戻りました。やっと静けさがやって来ます。
「チェナム内政長、貴族の領地替えは不思議ではないか?」
ガリウスが何枚かの羊皮紙を見せました。すると、チェナムさんは
「よくあることです。高級貴族のわがままですよ」
と話しました。つまり慣例を隠蓑にして考えが展開されています。人が減れば領地替えをする。それが当たり前ならば、目立ちはしないですね。立ち上がったチェナムさんに
「わがままですか。そこに理由がないですか?」
と僕は呟きましたが、チェナムさんは変な顔をしてから何も言わずに出て行きました。
仕立て屋さんでティンの長ズボンとベスト、ブラウスを、フェンナのドレススカートとブラウスを仕立てて貰いました。
「わたくしまで……」
恐縮するフェンナでしたが、いつまでもお母さんの格好で仕えてもらうわけには行きません。
「もっと早くに仕立てるべきでした。あとは普段着もいくつか用立てましょう」
「では、クラリさんが教えてくれた古着屋……」
「ここで」
この仕立て屋は貴族に仕える側付きや側仕え騎士、下級貴族が用立てる仕立てです。もう数ヶ月もすれば正式な側付きの年齢に達するティンと、給仕として王城の料理人に貸し出すこともあるフェンナにはちゃんとした服を見繕いましょう。
数着を買い求め王宮に届けてもらうことになり、夕食の時間です。ロシュの店は確かにじゃがいもの看板があり、中に入るとまあまあ人がいました。女の人も二人ほどいたので、安心して奥のテーブルに着きます。メニューらしいものはないし、壁に書いてあるわけでもないので困っていますと、
「おすすめでいいですか?」
と店主らしい人が来てくれました。
「僕はハーフサイズに出来ますか?」
「かしこまりました。お飲みものは?」
「水がいいです」
お水にもお金が掛かるようですね。びっくりしました。あちこちのテーブルにはワインの木杯があります。
「ワインの方が良かったですか?」
とフェンナを見たら下を向いて笑われてしまいました。こちらのワインは苦くて苦手なのです。
今回は僕と同じテーブルで同じように食事をする様に『命じ』、二人は僕の前で食しています。
ハーフサイズには小さいフォークやナイフもあり、椅子も小さなものまであります。小さな子も入れるお店なんですね。ガリウスも小さな頃から来ていたのでしょうか。でも、ガリウスは小さな頃から体格が大きそうです。
料理はニョッキの入った優しい味のスープから始まり、パンやサラダそれから、メインデッシュは魚のバター焼きでした。ああ、醤油を……と思ってしまいましたが、この味付けに薔薇岩塩でも良いような気がします。
「デザートでございます」
え、デザートですか。もう入りません。ティンにお願いしました。
「主様……しかし」
「僕はお腹いっぱいです。ティン、下げ渡しますから、責任持って食してください」
「はいっ」
ティンが嬉しそうに返事をして食べはじめました。僕は食後のお茶を頼みます。
僕らが食べはじめてから二組ほどお客さんは出ていき、別の席ではまだ女の人は男の人と静かに話しています。この雰囲気なら大丈夫でしょう。奥では下男が野菜の皮むきを、店主は別のお客さんと話しています。
「フェンナ。あなたはレーダー伯領のことを知っていますね」
お茶を飲む手が止まりました。
「主様……」
「あなたが平民でないのは今日はっきりわかりました。テーブルマナーが行き届き、子供のティンすらきちんとしています。初めて会った時のティンの粗野な言葉遣いはぎこちなく、今の方がしっくりくるのは僕の勘違いですか?」
フェンナは首を横に振り何度か迷ってから、僕の顔を見ました。
「主様、いえ、小人妃様。わたくしとティンをタイタン国にて保護して頂きたく存じます」
ティンがかしこまり、僕はお茶のカップを置きました。話し声がする柔らかな空間の中で、フェンナの小さな声が僕の耳に入って来ます。
「わたくしはユミル王家の予備の血脈です」
これはティンも知らないようでした。ティンが驚いた表情でフェンナを見上げます。
「ユミル王家の血脈が途絶えそうになると、わたくしどもの傍系血脈が繋ぎます」
「巨人族でも珍しい金の髪とその金の瞳の組み合わせはユミル王家のものですね」
僕は静かに話しました。フェンナが頷きます。その組み合わせが優生遺伝子なのでしょう。
「ユミル王家は今不安定なのです。そこでわたくしの父を擁立し王家の立て直しを図りましたが、王家側に気づかれ父を失ったわたくしは、父と薔薇岩塩の取引があり友人のレーダー伯領に匿われました」
新しいお客様が入って来て、また賑やかになったお店の中で、フェンナの声が目立たなくなります。ありがたいですね。
「ロック・レーダー様とは親子ほど歳が違いましたが、わたくしは惹かれて行きティンを授かりました。しかしロック様の先妻様の甥であるカイン様が来てから変化が起きました。屋敷から人がひどく減りはじめ、領地からも消えていくのです。不思議に思っていましたが、カイン様が来てからです。カイン様が奴隷商を営み、レーダー伯領を根城にあちこちの人々をユミルへ奴隷として売っていることを知ったのは、わたくしとティンが捕まりそうになった時です。ロック様になんとか逃してもらい浮民として王都に流れ着きました」
ありがたいことの偶然は、カインがフェンナとティンがユミル王家の血筋である価値を知らなかったことですね。二人がユミル王家の血筋だと分かっていれば、真っ先に現王家に売られて命を失っていたかもしれません。
「よく話してくれました。お店を出ましょう」
奥の男女が席を立ち店主が、出口のカウンターに向かいました。僕たちも出た方がいいでしょう。
ティンに手伝ってもらい席から立つと、出口のカウンターに向かいます。男女がまだ話しています。
「あの、お支払いを……」
ロングドレスの女の人と目が合いました。茶色の長い髪に薄い水色の瞳……あれ?
「…………あれ、アリスさんでしたか」
「~~~っ!!俺、女装する必要あった?なあ、キレン!あったのか!」
ベージュのチュニックにオールバックの紳士はなんとキレンさんです。
「小人妃様、この店の中は全て関係者です」
店主さんは……カツラを被ったバンさん!もう一人の女性は長い三つ編みを解いたセレキさんでした。
「あとは近衛兵です。扉から二組の近衛兵も戻ります」
扉から戻った四人がバンさんの後ろに回ります。奥でじゃがいもを向いていた下男さんが立ち上がりました。この規格外の巨躯は……。
「ガリウス!」
綿の古びた服はガリウスが着ていたものだとかで、僕の驚きの前で飯屋の店主のエプロンのバンさんがフェンナとティンに礼を取ります。ガリウスがフェンナとティンに片膝をつきました。
「あなた方をタイタン国は必ず守る」
フェンナとティンは僕を見下ろします。僕は頷きます。
「よろしくお願い致します。タイタンの方々」
フェンナが軽く腰を曲げて気品ある王族の礼をしました。
「すみません。小人妃様!お迎えに上がりました」
アリスさんが、
「失礼します」
と抱っこしてくれます。
「どうしたのです!これは」
アリスさんが無言で文官さんたちを掻き分けて政務室に入りました。
「これは算盤(ソロバン)と言った算術器で」
キレンさんが文官長のフィニさんと多分上の地位にいるであろう文官さんたちに囲まれています。
「あ、小人妃さん!文官たちが算盤欲しいそうだぜ」
キレンさんが算盤を振り回しながら話しました。
「そ、そうですか……」
加算減算でも何回もの数式を出して計算するこの世界において、またしても僕は……。
「ターク、見本を一つ寄越してはどうだ。加算減算のやり方はキレンが教える。余の文官に知恵を授けてくれないか」
僕は乗算や除算は封印した状態にしようと決め、板をもらうと巨人族用に少し大きく錬成しました。
錬成魔法陣すらも初めて見る文官さん達は歓喜の声を出していて、僕はキレンさんに渡しました。
「こちらを見せて職人ギルドで木材加工ができる人に発注してください」
算盤を持ったキレンさんが囲まれて外に行きます。やれやれです。
「小人妃様。あれは誰でも使えるのですか?」
チェナムさんが算盤を目で追っているので、僕は少し笑いながら頷きました。
「とても簡単ですよ。少し慣れれば読み書きが出来る文官さん達なら出来るはずです」
キレンさんが鉛筆書きした計算が入った羊皮紙が応接用の机に出されています。
「全てが少なく計算されています。これはどういうことですか」
僕はその加算が少し少なく適当に感じましたので、
「多分……商人が正しい計算を出し、領主が少なめに告げたのを、違和感ないように見繕い書いたのでしょう。あなた方内政省が算術しないと知っていたのです。ただ、問題なのは誰がこの方法を始めたかです」
チェナムさんが考えて黙ります。セレキさんが戻って来て、チェナムさんはフィニさんに告げました。
「収穫高に関する高級貴族の羊皮紙を全部出すのだ。数年分を出しておけ」
「は!」
フィニさんが礼を取り、文官を連れて王城へ戻りました。やっと静けさがやって来ます。
「チェナム内政長、貴族の領地替えは不思議ではないか?」
ガリウスが何枚かの羊皮紙を見せました。すると、チェナムさんは
「よくあることです。高級貴族のわがままですよ」
と話しました。つまり慣例を隠蓑にして考えが展開されています。人が減れば領地替えをする。それが当たり前ならば、目立ちはしないですね。立ち上がったチェナムさんに
「わがままですか。そこに理由がないですか?」
と僕は呟きましたが、チェナムさんは変な顔をしてから何も言わずに出て行きました。
仕立て屋さんでティンの長ズボンとベスト、ブラウスを、フェンナのドレススカートとブラウスを仕立てて貰いました。
「わたくしまで……」
恐縮するフェンナでしたが、いつまでもお母さんの格好で仕えてもらうわけには行きません。
「もっと早くに仕立てるべきでした。あとは普段着もいくつか用立てましょう」
「では、クラリさんが教えてくれた古着屋……」
「ここで」
この仕立て屋は貴族に仕える側付きや側仕え騎士、下級貴族が用立てる仕立てです。もう数ヶ月もすれば正式な側付きの年齢に達するティンと、給仕として王城の料理人に貸し出すこともあるフェンナにはちゃんとした服を見繕いましょう。
数着を買い求め王宮に届けてもらうことになり、夕食の時間です。ロシュの店は確かにじゃがいもの看板があり、中に入るとまあまあ人がいました。女の人も二人ほどいたので、安心して奥のテーブルに着きます。メニューらしいものはないし、壁に書いてあるわけでもないので困っていますと、
「おすすめでいいですか?」
と店主らしい人が来てくれました。
「僕はハーフサイズに出来ますか?」
「かしこまりました。お飲みものは?」
「水がいいです」
お水にもお金が掛かるようですね。びっくりしました。あちこちのテーブルにはワインの木杯があります。
「ワインの方が良かったですか?」
とフェンナを見たら下を向いて笑われてしまいました。こちらのワインは苦くて苦手なのです。
今回は僕と同じテーブルで同じように食事をする様に『命じ』、二人は僕の前で食しています。
ハーフサイズには小さいフォークやナイフもあり、椅子も小さなものまであります。小さな子も入れるお店なんですね。ガリウスも小さな頃から来ていたのでしょうか。でも、ガリウスは小さな頃から体格が大きそうです。
料理はニョッキの入った優しい味のスープから始まり、パンやサラダそれから、メインデッシュは魚のバター焼きでした。ああ、醤油を……と思ってしまいましたが、この味付けに薔薇岩塩でも良いような気がします。
「デザートでございます」
え、デザートですか。もう入りません。ティンにお願いしました。
「主様……しかし」
「僕はお腹いっぱいです。ティン、下げ渡しますから、責任持って食してください」
「はいっ」
ティンが嬉しそうに返事をして食べはじめました。僕は食後のお茶を頼みます。
僕らが食べはじめてから二組ほどお客さんは出ていき、別の席ではまだ女の人は男の人と静かに話しています。この雰囲気なら大丈夫でしょう。奥では下男が野菜の皮むきを、店主は別のお客さんと話しています。
「フェンナ。あなたはレーダー伯領のことを知っていますね」
お茶を飲む手が止まりました。
「主様……」
「あなたが平民でないのは今日はっきりわかりました。テーブルマナーが行き届き、子供のティンすらきちんとしています。初めて会った時のティンの粗野な言葉遣いはぎこちなく、今の方がしっくりくるのは僕の勘違いですか?」
フェンナは首を横に振り何度か迷ってから、僕の顔を見ました。
「主様、いえ、小人妃様。わたくしとティンをタイタン国にて保護して頂きたく存じます」
ティンがかしこまり、僕はお茶のカップを置きました。話し声がする柔らかな空間の中で、フェンナの小さな声が僕の耳に入って来ます。
「わたくしはユミル王家の予備の血脈です」
これはティンも知らないようでした。ティンが驚いた表情でフェンナを見上げます。
「ユミル王家の血脈が途絶えそうになると、わたくしどもの傍系血脈が繋ぎます」
「巨人族でも珍しい金の髪とその金の瞳の組み合わせはユミル王家のものですね」
僕は静かに話しました。フェンナが頷きます。その組み合わせが優生遺伝子なのでしょう。
「ユミル王家は今不安定なのです。そこでわたくしの父を擁立し王家の立て直しを図りましたが、王家側に気づかれ父を失ったわたくしは、父と薔薇岩塩の取引があり友人のレーダー伯領に匿われました」
新しいお客様が入って来て、また賑やかになったお店の中で、フェンナの声が目立たなくなります。ありがたいですね。
「ロック・レーダー様とは親子ほど歳が違いましたが、わたくしは惹かれて行きティンを授かりました。しかしロック様の先妻様の甥であるカイン様が来てから変化が起きました。屋敷から人がひどく減りはじめ、領地からも消えていくのです。不思議に思っていましたが、カイン様が来てからです。カイン様が奴隷商を営み、レーダー伯領を根城にあちこちの人々をユミルへ奴隷として売っていることを知ったのは、わたくしとティンが捕まりそうになった時です。ロック様になんとか逃してもらい浮民として王都に流れ着きました」
ありがたいことの偶然は、カインがフェンナとティンがユミル王家の血筋である価値を知らなかったことですね。二人がユミル王家の血筋だと分かっていれば、真っ先に現王家に売られて命を失っていたかもしれません。
「よく話してくれました。お店を出ましょう」
奥の男女が席を立ち店主が、出口のカウンターに向かいました。僕たちも出た方がいいでしょう。
ティンに手伝ってもらい席から立つと、出口のカウンターに向かいます。男女がまだ話しています。
「あの、お支払いを……」
ロングドレスの女の人と目が合いました。茶色の長い髪に薄い水色の瞳……あれ?
「…………あれ、アリスさんでしたか」
「~~~っ!!俺、女装する必要あった?なあ、キレン!あったのか!」
ベージュのチュニックにオールバックの紳士はなんとキレンさんです。
「小人妃様、この店の中は全て関係者です」
店主さんは……カツラを被ったバンさん!もう一人の女性は長い三つ編みを解いたセレキさんでした。
「あとは近衛兵です。扉から二組の近衛兵も戻ります」
扉から戻った四人がバンさんの後ろに回ります。奥でじゃがいもを向いていた下男さんが立ち上がりました。この規格外の巨躯は……。
「ガリウス!」
綿の古びた服はガリウスが着ていたものだとかで、僕の驚きの前で飯屋の店主のエプロンのバンさんがフェンナとティンに礼を取ります。ガリウスがフェンナとティンに片膝をつきました。
「あなた方をタイタン国は必ず守る」
フェンナとティンは僕を見下ろします。僕は頷きます。
「よろしくお願い致します。タイタンの方々」
フェンナが軽く腰を曲げて気品ある王族の礼をしました。
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