【完結】精霊を宿す王太子を闇の暴走から救ったのは、太陽の瞳を持つ隻眼の騎士でした。

亜沙美多郎

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sideディミトリ

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「ん……そこ……んぁあ……」
「殿下の弱い場所、僕にはもうお見通しですよ。ほら、ここを拡げて欲しいのでしょう?」
「はぁ……深い……」
「殿下、私のモノも構ってください」
「んん……」

 部屋のドアを開くと、目の前に大きなベッドが設置されていた。
 その上で、先ほどの三人が全裸で絡まっている。まだ真昼間だ。その上、この部屋は大きなガラス窓で外から陽の光が差し込み、天井では絢爛なシャンデリアが煌めいている。

 こんな明るい場所で、恥じらう様子もなく乱れているなど誰が思うだろうか。
 しかもパートナーであるモアメドとロジェが、王子殿下を組み敷いているではないか。四つん這いの体勢でロジェの昂る男根を咥え、背後からモアメドが王子殿下の孔を深く貫き、腰を揺らしている。

「な……」
 ディミトリは一歩踏み入れたその部屋から後退りし、再び廊下に出ようとする。

 けれども「待て」とルネから呼び止められた。ロジェの下半身から顔を起こし、ディミトリに「こちらに来い」と命じる。
「しかし……」
「貴様も私のパートナーだと言っただろう? 早くその服を脱いでしまえ」
 ルネは蠱惑的に微笑むと、ロジェに顔を寄せられ再び口淫を施す。

「なにを……どういう……」
 頭が混乱して整理できない。自分もこのセックスに加われと言うのか……ディミトリは困惑するが、モアメドが「これが僕たちの仕事だからね。何も聞いてないようだから、後ほど色々と教えてあげるよ」と、ウインクを飛ばしながらも、腰の動きは止めないでいた。

「ディミトリ……と言ったか、そこで突っ立てないでさっさとしろ」
 もう一人、ロジェが鋭い流し目で指示する。この行為の何が仕事だと言うのか、ディミトリには何一つ理解できなかったが、それでもセックスを目の前で見せられ平常心でいられるほど不健全ではない。自分の下半身が反応するくらいには、三人の色香に当てられている。

 ディミトリも、それこそ十年前……従騎士から騎士へと正式に叙任される頃は、周りの女が放っておかないほどモテた。自分の持つ力が暴走し始めるまでは、性欲の処理に苦労したことはなかった。
 しかしこの左目が災いし、周りとの間に軋轢あつれきが生じると、性欲など言ってられなくなった。そんなことよりも牢獄の中、今日を生き抜くことにしか集中できない日々が続いた。

 今年、二九歳になる。牢獄にいたのが五年……六年になるだろうか……。いまだにこうして欲情するのかと自分に驚く。

 ロジェが目の前で果て、ルネの口腔に白濁を飛沫させる。ルネはそれを溢すことなく飲み干した。

「さぁ、私と交代だ。ディミトリ」
 ロジェがその場から退き、ディミトリの腕を引く。さっき着たばかりの衣類を全て脱ぎ捨て、ふわふわのベッドに上がった。

「ほう、良い身体をしているじゃないか」

 ルネの乱れた黒髪から、ブルーの眸がディミトリに扇情的な視線を送る。その前に膝立ちになると、早速ルネが芯が通り始めたディミトリの男根を握った。
「うっ……」
 久しぶりの愛撫に、思わず声が漏れた。
 ルネは嬉しそうに先端に口付ける。舌でちろちろと亀頭を舐め取り、小さな口で器用にディミトリの男根を口腔に納めた。直ぐに先走りの愛液が滴る。ルネは「これが欲しかった」とでも言うように、それを吸い取っていく。

「ふっ、んん……んんん……」
 男根を握るルネの手に力が籠る。背後から突いているモアメドが絶頂を迎えようとしているようだった。
「殿下の中に沢山注いであげますからね。受け取ってくださいよ?」
「ん、ぅんん……」

 モアメドの律動が激しくなると、そのリズムに合わせてディミトリの男根が喉奥を突く。ルネは苦しそうに眉根に皺を寄せるが、透き通るような白肌は高揚し、悦楽の表情を浮かべる。ディミトリも早くも絶頂を迎えそうだった。
 それを悟ったモアメドが「一緒に放ってあげようか?」と声をかけ、ディミトリも頷きルネの頭を押さえつけた。

 ルネの口腔は隙間もなくディミトリの男根で埋め尽くされている。ディミトリも構わず腰を打つ。呼び起こされた性欲に抗えなかった。ディミトリがルネの口内に濃い白濁をたっぷりと注ぐと、ほぼ同時にモアメドも孔の中で果てた。
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