【完結】子孫を残せない無能の吸血鬼は助けてくれた殺し屋に恋をする

亜沙美多郎

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2、吸血族の製造機①

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「……勃たせろ」
 端的に言い、ベッドに腰を下ろし脚を広げたのはクロウである。褐色肌の鍛え上げられた身体。高身長で彫りの深い顔立ち。鷲鼻が特徴的で、唇の薄さは彼の軽薄さを象徴しているようだ。

 NIRVANAのガラス張りの一室。
 ノックもせずに入室したクロウは、ワイルドな見た目に反し、潔癖な部分がある。自分の着衣を全て脱ぐと、手早く綺麗に畳み、必ずベットサイドのチェストの上に置く。
 そうして対面して跪いたガットNo.一〇三の髪を鷲掴みにした。

「っ!!」
 No.一〇三は声を押し殺し、抵抗せず、クロウの脚の間に顔を近付ける。中心のそれをそっと握ると、先端から丁寧に舐め取っていく。ここでちゃんと気持ちよくさせなければ、クロウの機嫌が悪くなってしまう。

 気持ちは焦るが、慎重に口に含むと、次第に芯が通ってきた。
(良かった。今日は勃った)そう安堵したのも束の間。突然クロウが立ち上がり、No.一〇三を乱暴にベットに投げるように押し倒した。そして、今勃ったばかりの男根をもう挿入しようとしたのだ。

「ぅんっ……!!」
 しっかり解せていない孔に、クロウのものが這入ってくる。痛いと言ってはいけない。言えば身体中を殴られる。

 歯を食いしばって耐えた。肉胴はクロウの男根で押し広げられていく。それは気を失うほどの痛みである。毎日抱かれていても、翌日にはガットの孔は初めて使うかのように締まる。

 けれども泣いてはいけない。叫んでもいけない。ただ一秒でも早く、この行為が終わることを祈るのみ。眉根を寄せ、奥歯を噛み締めた。

 クロウは再び乱暴に体勢を変える。
「わっ!!」
 突然うつ伏せから仰向けにされ、マットの弾力でバウンドした。
「気が散る! 喋るな!!」
 パシッと、張り詰めた風船が割れるような音と共に、頬に痛みが走る。ここで泣くわけにもいかず、両手で口を塞いで耐えた。

 再び孔をこじ開けるように、クロウの男根が捩じ込まれ、疼痛に体を捩らせる。
(早く……終わって……)
 頭の中で繰り返す願いは、数十分後、ようやく叶えられた。
 孔の奥にたっぷりとクロウの精液が注がれる。男根を抜くと、「お前はなかなか孕まないから」と言って栓をするように何かを詰められた。
「そうだな……一時間は抜くんじゃねーぞ」
 そう言い残し、さっさと着替えたクロウは振り返りもせず退室した。

 孔がジンジンと痛みを伴い、思い切り突き上げられた衝撃で腰も痛い。No.一〇三は、涙を拭いながら、良く頑張ったと、自分を慰めた。

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