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続編 カマルとルアの子育て編
隣国
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数ヶ月という月日が流れていた。
隣国のナタン達は、あれ以来顔を合わせていない。
シオンは時折、思い出しては「遊びたい」と言っている。
お父さんに呼んで貰えばいいのだが、カマルとナタンもあまりいい別れ方をしていないからか、あまり迎えたくはない様子だった。
シオンが駄々を捏ねると、森へ連れて行っては猫神の子猫と遊ばせてどうにか気を紛らわせている。……それもどこまで通用するかは分からない。
「ルア、ちょっといい?」
珍しく公務中であるカマルが城へ帰ってきた。
「はい。今はシオンもお昼寝してますし、大丈夫ですよ。何か用事ですか?」
「用事ではないが、話しておきたいことがあってね。父の部屋へ来てもらえるかな」
ハワードの部屋で話……。
家族の話なら、いつも食事時やティータイムにダイニングやガゼボで交わしている。
わざわざハワードの部屋に呼ばれるなんて……。
余程、誰にも聞かれてはいけない話なのか、それとも他の理由があるのだろうか……。
カマルが少し慌てているのも気になった。
いつもなら月亜の歩くスピードに合わせてくれるのに、今日は月亜が早足でカマルに付いていった。
妙な胸騒ぎが消えない。
ハワードの部屋には自分達三人だけだった。
「何か、あったのですか?」
「ああ、ルア。来てくれたんだね。実は、すぐに隣国へ行って欲しいんだ」
「隣国? ダリエ国王様のところですか?」
「そうだ。今すぐカマルと共に向かってくれ」
「一体、何があったんです!?」
ナタンの名前すら久しぶりに耳にしたというのに、いきなり隣国へ行って何をしろというのか。
ハワードが悲しみの声を上げた。
「ナタンが妃殿下との仲が良くないのは、知っているだろう」
「え、は……はい……なんとなく……」
ハワードは誤魔化さなくても良いと言った。
以前からダリエ国王様から相談をされていたようだし、以前カマルとナタンが揉めていたのもハワードが知らないわけはなかった。
「それで、妃殿下との間に何か問題でも起きたのですか?」
「そうなのだ。カマルに叱責され、妃殿下と話し合おうと試みたところ、怒り狂った妃殿下が自分の召喚獣である獅を出し、城で暴れたそうなのだ」
ハワードは頭を抱えた。
「それで、怪我人が出たということなのですね?」
「ああ、話が早い。ダリエが深い傷を負っているようなのだ」
「そんな!! すぐに向かいます!!」
なんということだ。
妃殿下が国王様に向かって、許されるはずはない。
話の続きはあるみたいだが、とにかく隣国にダリエ国王様の傷を癒せるほど治癒力の高い召喚獣が見つからないようだ。
それで龍の月亜とカマルに助けを求めたというわけだった。
とにかく詳しい話は向かいながら聞くとして、カマルと共に龍を召喚させると、背中に乗り込み隣国へと向かった。
隣国のナタン達は、あれ以来顔を合わせていない。
シオンは時折、思い出しては「遊びたい」と言っている。
お父さんに呼んで貰えばいいのだが、カマルとナタンもあまりいい別れ方をしていないからか、あまり迎えたくはない様子だった。
シオンが駄々を捏ねると、森へ連れて行っては猫神の子猫と遊ばせてどうにか気を紛らわせている。……それもどこまで通用するかは分からない。
「ルア、ちょっといい?」
珍しく公務中であるカマルが城へ帰ってきた。
「はい。今はシオンもお昼寝してますし、大丈夫ですよ。何か用事ですか?」
「用事ではないが、話しておきたいことがあってね。父の部屋へ来てもらえるかな」
ハワードの部屋で話……。
家族の話なら、いつも食事時やティータイムにダイニングやガゼボで交わしている。
わざわざハワードの部屋に呼ばれるなんて……。
余程、誰にも聞かれてはいけない話なのか、それとも他の理由があるのだろうか……。
カマルが少し慌てているのも気になった。
いつもなら月亜の歩くスピードに合わせてくれるのに、今日は月亜が早足でカマルに付いていった。
妙な胸騒ぎが消えない。
ハワードの部屋には自分達三人だけだった。
「何か、あったのですか?」
「ああ、ルア。来てくれたんだね。実は、すぐに隣国へ行って欲しいんだ」
「隣国? ダリエ国王様のところですか?」
「そうだ。今すぐカマルと共に向かってくれ」
「一体、何があったんです!?」
ナタンの名前すら久しぶりに耳にしたというのに、いきなり隣国へ行って何をしろというのか。
ハワードが悲しみの声を上げた。
「ナタンが妃殿下との仲が良くないのは、知っているだろう」
「え、は……はい……なんとなく……」
ハワードは誤魔化さなくても良いと言った。
以前からダリエ国王様から相談をされていたようだし、以前カマルとナタンが揉めていたのもハワードが知らないわけはなかった。
「それで、妃殿下との間に何か問題でも起きたのですか?」
「そうなのだ。カマルに叱責され、妃殿下と話し合おうと試みたところ、怒り狂った妃殿下が自分の召喚獣である獅を出し、城で暴れたそうなのだ」
ハワードは頭を抱えた。
「それで、怪我人が出たということなのですね?」
「ああ、話が早い。ダリエが深い傷を負っているようなのだ」
「そんな!! すぐに向かいます!!」
なんということだ。
妃殿下が国王様に向かって、許されるはずはない。
話の続きはあるみたいだが、とにかく隣国にダリエ国王様の傷を癒せるほど治癒力の高い召喚獣が見つからないようだ。
それで龍の月亜とカマルに助けを求めたというわけだった。
とにかく詳しい話は向かいながら聞くとして、カマルと共に龍を召喚させると、背中に乗り込み隣国へと向かった。
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