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続編 カマルとルアの子育て編
ハワードの友人の息子
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朝からとても緊張している。
ハワードの友人が遊びに来ると言うのだ。どうやら、シオンと同年代の孫がいるらしく、孫の話で盛り上がった末、子供を会わせようと言う流れになったそうだ。
「なに、ルアは何もしなくていい。私と友人がただ孫同士を会わせたいだけなんだ。その間、シオンを連れて行くが構わないかい?」
「はい、シオンもお友達が出来れば喜ぶと思います」
何もしなくていい、とは言われても挨拶もせず……とはいかないだろう。
自分自身、そんなに人付き合いが得意ではないので、初対面の人は特に緊張する。
(どんな人なんだろう……。隣国の国王だと言っていたが、俺には無関係すぎて想像もできない)
この世界に来てから、ほとんどオーディン城の中でしか生活をしていない。
その上、国王としての仕事は全てカマルとハワードが熟している。
俺はここにきて直ぐ妊娠が分かり、そのまま子育てをしているから、実はハワードやカマルの交友関係もよく知らないのだ。
生憎、今日カマルは不在である。
挨拶をして、すぐに部屋を出るべきだろうか? それとも……。
「あぁ!! 分からない!!」
(子供が産まれてから、こんなにもいろんな壁にぶつかるなんて!!)
自分の不器用さが情けないと、落ち込むことの方が多いように感じる。
子育ては楽しい。
シオンは何も悪くない。落ち込んでいるのは自分の不甲斐なさだ。
カマルや猫神のように堂々としていたいのに、何故それができない。
自分よりも体の龍の方がずっと逞しいと思える。
さらにピンチは続いた。
ハワードの友人が、息子を連れてきたのだ。
将来的には隣国の国王となる人だ。
カマルがいれば、なんら問題ない。
しかし不在なのだ。
ハワードたちが孫を遊ばせている間、月亜はこのナタンという男性をもてなす運びになってしまった。
「ルア、緊張するような間柄じゃないから大丈夫だ。家族ぐるみの付き合いを私が生まれる前からしている。もはや家族のような人たちばかりなんだ。ナタンとは歳も近いし、直ぐに打ち解けられるだろう」
ハワードは軽々しく言うが、初対面の人といきなり二人きりにされて楽しめるわけがない。
どうせなら、猫神に会いに行こうか……などと思っていたが、それも叶わなかった。
重苦しい空気にだけはしたくない。
「では、別室でお茶でも……」
笑顔が引き攣っていないか不安になりつつも、いくつかある応接室の一室へと案内した。
ナタンという男性は、口元は笑っているのだが、どうも目が笑っているように見えない。
心の読み取れない感じが、余計に月亜の不安を煽っていた。
「紅茶は、お好きですか?」
少し声が震えていたかもしれない。
ナタンは逞しい体型に似合わない小さな声で「はい」と言った。
(こんな空気がいつまで続くのだろうか……)
一度深呼吸がしたくて、召使いを探しに部屋をでた。
ハワードの友人が遊びに来ると言うのだ。どうやら、シオンと同年代の孫がいるらしく、孫の話で盛り上がった末、子供を会わせようと言う流れになったそうだ。
「なに、ルアは何もしなくていい。私と友人がただ孫同士を会わせたいだけなんだ。その間、シオンを連れて行くが構わないかい?」
「はい、シオンもお友達が出来れば喜ぶと思います」
何もしなくていい、とは言われても挨拶もせず……とはいかないだろう。
自分自身、そんなに人付き合いが得意ではないので、初対面の人は特に緊張する。
(どんな人なんだろう……。隣国の国王だと言っていたが、俺には無関係すぎて想像もできない)
この世界に来てから、ほとんどオーディン城の中でしか生活をしていない。
その上、国王としての仕事は全てカマルとハワードが熟している。
俺はここにきて直ぐ妊娠が分かり、そのまま子育てをしているから、実はハワードやカマルの交友関係もよく知らないのだ。
生憎、今日カマルは不在である。
挨拶をして、すぐに部屋を出るべきだろうか? それとも……。
「あぁ!! 分からない!!」
(子供が産まれてから、こんなにもいろんな壁にぶつかるなんて!!)
自分の不器用さが情けないと、落ち込むことの方が多いように感じる。
子育ては楽しい。
シオンは何も悪くない。落ち込んでいるのは自分の不甲斐なさだ。
カマルや猫神のように堂々としていたいのに、何故それができない。
自分よりも体の龍の方がずっと逞しいと思える。
さらにピンチは続いた。
ハワードの友人が、息子を連れてきたのだ。
将来的には隣国の国王となる人だ。
カマルがいれば、なんら問題ない。
しかし不在なのだ。
ハワードたちが孫を遊ばせている間、月亜はこのナタンという男性をもてなす運びになってしまった。
「ルア、緊張するような間柄じゃないから大丈夫だ。家族ぐるみの付き合いを私が生まれる前からしている。もはや家族のような人たちばかりなんだ。ナタンとは歳も近いし、直ぐに打ち解けられるだろう」
ハワードは軽々しく言うが、初対面の人といきなり二人きりにされて楽しめるわけがない。
どうせなら、猫神に会いに行こうか……などと思っていたが、それも叶わなかった。
重苦しい空気にだけはしたくない。
「では、別室でお茶でも……」
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ナタンという男性は、口元は笑っているのだが、どうも目が笑っているように見えない。
心の読み取れない感じが、余計に月亜の不安を煽っていた。
「紅茶は、お好きですか?」
少し声が震えていたかもしれない。
ナタンは逞しい体型に似合わない小さな声で「はい」と言った。
(こんな空気がいつまで続くのだろうか……)
一度深呼吸がしたくて、召使いを探しに部屋をでた。
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