【完結】満月に導かれし龍の淫紋 〜運命の番は闇落ち王子〜

亜沙美多郎

文字の大きさ
上 下
45 / 104
続編 カマルとルアの子育て編

イジワル  ★Rー18

しおりを挟む
 上半身の肌を晒すと、カマルの龍が現れる。もう何度も見ているはずなのに、ウットリするほどに美しく迫力のあるその絵は月亜を飽きさせない。

 無意識で触れてしまうのも癖のようなもので、カマルはいつだって伸びてきた月亜の手を取り、自分の体を愛撫させた。
 鍛え上げられた腹筋の一つ一つに触れると、ついニヤけてしまう。
 この身体に抱かれているのだと実感する。

 カマルは恍惚こうこつとした月亜の瞳を見つめながら体勢を変え、全ての服を剥ぎ取ると、膝頭にキスを落とした。
 そのまま内腿に沿って唇を這わす。
 
 一度達した月亜の中心は、またすぐに昂ってしまった。柔らかい内腿に、掠めるような吐息と唇の感触。
 これを感じずにいられるものか。足の付け根に顔が近づいた時には、昂った先からは愛液が垂れていた。

 鼠蹊部そけいぶに軽く吸い付く。そして下腹に啄むように口付ける。秘部には、まだ触ってくれない。

 月亜の期待は高まるばかりで腰が痙攣し始めた。

 カマルは月亜を必要以上に焦らすのが当たり前になっている。元々は、自分の闇を浄化するため、月亜の体液の濃度が上がる目的で焦らしていた。しかし、今は完全にカマルの趣味の域だ。

 そして月亜はいつも「今日こそはすぐに触ってくれる」と期待して、腰を押し付けるのだった。

「ルア、腰を浮かせてもまだダメだよ」

「やだ……もう、我慢できない……」

 すぐそこにカマルの口が近づいてきているというのに、昂りを避けて蹂躙される。月亜は中心に注がれる刺激に、孔をひくつかせて強請ねだる。すぐにでも受け入れたいとオメガの液を垂れ流していた。

「カマルさん、ここに……ほしい……」

 これ以上焦らされるのはごめんだ。月亜は自分の孔を自らの手で広げる。カマルが触ってくれないのなら、自分で解すと言った。

「それはいけない。私の仕事だからね」

 カマルは優しく手を退ける。月亜は今にも泣きそうな顔で訴えた。

「だって、奥が疼いて……あっ、あぁぁ……は、入る……」
 
 自分の指を孔に少し入れただけでビクビクと体が戦慄わななく。カマルの指なら最奥まで簡単に届いてしまうのに。

 しかし流石のカマルも月亜自身にさせるのは納得しない。

「仕方ないルアだね。今回は特別だよ」

 そう言うと月亜の指に沿ってカマルの中指を侵入させた。

「やっっ!! あ、そんなっ!! 俺の指もまだ這入って……はぁぁぁんっ!!」
「だってルアが自分でそうしたんだ。まだ抜いちゃいけないよ。自分で気持ちいい所を触れる?」

 意地悪な目を月亜に送ってくる。月亜はふるふると首を横に振った。

「カマルさんの指がいい」
「ふふ……ルアはなかなか我が儘を言ってくれないから、嬉しいね」

 再び、月亜の唇を塞ぎながら二本目の指を挿れた。

「んんんっっ!! あっ! んんはっあぁ……」

 こうなってはもう中がキツくて、月亜が自分の指を抜くのは不可能だ。カマルの二本の指が月亜の指を包み込むように挟んできた。
 その長い指は気持ちいい所をすぐに探り当て、ピンポイントに刺激してきた。

「ほら、ここを触って欲しかったんでしょう?」

「ああっ当たって……や、また……出ちゃう……あっ、あっ……」

 焦らされすぎて、中を触られただけで絶頂に達してしまいそうになった。

 カマルは何度でも達してほしいというが、月亜はこれではカマルの思う壺だと、躍起になって耐えた。

 しかし、我慢するほどカマルは秘部をより強く刺激してくる。
 昂りの中で爆発しそうなもどかしさが溜まってきている。

「ルア、射精して?」
 耳元で囁きふぅっと息を吹きかけた。

「で、出る……出るぅぅぅ!!!」

 背中を反らせ、盛大に潮を吹いた。

「あっ、んん……とまらない……」

 潮吹きは久しぶりだった。それもあってか、シーツを使い物にならないくらいに濡らしてしまった。

 カマルは悦びをおもむろに顔に出し、やっと月亜の指を孔から出してくれた。

 しかしカマルの指はまだ這入ったままだ。
 潮を吹いたばかりの月亜の昂りの先端に、リップ音を鳴らしてキスをすると、裏筋を掬うように舌を這わせた。

「カマルさ……今はダメ……出したばかりだから……あぁっっんっんん……」

 孔を蹂躙する手は止めないまま、昂りを咥えた。絶頂に達したばかりの月亜の体はさらに感度が敏感になっている。

 鬼頭に舌が這うだけで軽く達してしまう。

 前と後ろを絶えず同時に弄られ、休む暇も与えられない。孔に入った指はいつの間にか三本に増えていた。中からグチュ、グチュリと卑猥な音が聞こえる。
『こんなにも濡らしているよ』と、アピールされているようだ。

 恥ずかしくて頬を赤くさせても、快楽の海からは出られない。

 月亜の昂りを咥えているカマルの口腔でも、淫靡な水音が鳴る。

「あっ!あんっ!! も、むり……はっぁぁああん!!」

 扱かれてもいないのに、カマルの口腔に腰を打ち付けて達した。もう、どこをどう愛撫されようが、イキっぱなしの状態に入ってしまったのだ。
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

消えない思い

樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。 高校3年生 矢野浩二 α 高校3年生 佐々木裕也 α 高校1年生 赤城要 Ω 赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。 自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。 そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。 でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。 彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。 そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

成り行き番の溺愛生活

アオ
BL
タイトルそのままです 成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です 始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください オメガバースで独自の設定があるかもです 27歳×16歳のカップルです この小説の世界では法律上大丈夫です  オメガバの世界だからね それでもよければ読んでくださるとうれしいです

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

アルファのアイツが勃起不全だって言ったの誰だよ!?

モト
BL
中学の頃から一緒のアルファが勃起不全だと噂が流れた。おいおい。それって本当かよ。あんな完璧なアルファが勃起不全とかありえねぇって。 平凡モブのオメガが油断して美味しくいただかれる話。ラブコメ。 ムーンライトノベルズにも掲載しております。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

朝起きたら幼なじみと番になってた。

オクラ粥
BL
寝ぼけてるのかと思った。目が覚めて起き上がると全身が痛い。 隣には昨晩一緒に飲みにいった幼なじみがすやすや寝ていた 思いつきの書き殴り オメガバースの設定をお借りしてます

処理中です...