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本編
目覚め ★R-18
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「おはよう、ルア」
目を開くと、カマルは相変わらずの火傷痕のような皮膚と掠れた声で月亜を迎え入れた。
カマルが意識を取り戻していた。いつの間にかカマルの腕の中に包まれていたと、目覚めてようやく気がついた。
真っ直ぐに向けてくれる視線が、意識を取り戻した証だと告げている。
「……カマルさん!!」
名前を呼ぶだけで感極まって上手く喋れない。本当は沢山話したいことがあるのに。カマルの胸に顔を押し当てて泣きじゃくった。
「ルア、助けてくれたんだね」
「ねこ……猫神さまが……」
「そうか。また世話になったのか」
カマルは猫神が助けてくれていたのを知っていた。人化した姿は見たことがないと言っていたが、本当は見ているのか?
月亜が不思議そうな顔をしていると察したらしいカマルが続けて言った。
「何度か、薄らと目を開けて見たことがある。私の闇に触れても感染しないから、もしかしたらと思っていたのだ」
「そうだったんですね」
「ここへ私の居場所を作ってくれた。猫神には感謝しきれない」
カマルと目が合う。「あっ」と思った次の瞬間、月亜はもう発情していた。
「昨日からずっと、私を支えてくれていたんだろう?」
たまらずコクコクと頷く。話している時間も勿体無いと思うほどに、体が欲している。
「どうした? そんなに目を蕩けさせて」
「欲し……カマルさんをください。早く……」
まだ目が覚めて間もないカマルにしがみ付く。深く眠っていて、一度は落ち着いた発情だったが、カマルが目覚めたことにより、月亜を急速に発情させる。その所為で月亜は今までで一番強くフェロモンを出した。
カマルもそれに反応する。ゆっくりと話をしている暇などないと、昂る気落ちをぶつけ合う。
カマルから激しく唇を求められると、月亜は昨日の不安を払拭させるようにそれに応えた。
「甘い……今日は一段と甘いな」
「んっ……ふっ、ん……もっと……」
一晩意識が戻らないだけで、心を抉られるように苦しかった。月亜の中で、カマルの存在がこれほどまでに大きくなっていたのだと、嫌というほど自覚した。
肌にカマルが触れるだけで体が歓喜に満ちている。
一方的に口付けるのとは全く違う。乾いたカマルの唇が潤いを取り戻していき、二人の荒い呼吸が熱を帯びていく。
月亜の頬に添えた手が首筋を滑り、背中へと回される。強く抱きしめて欲しいのに、カマルは羽根が触れるほどの柔らかい手付きで背中から腰へと指を這わせた。
「ひゃっ」
くすぐったくて思わず肩を竦める。
「敏感だな」
カマルが僅かに口角を上げた。
(え、今……カマルさんが……笑った?)
気のせいではないと思いたい。自分の体液を与え続けた効果が出ているのならば、これほど嬉しいことはない。
腰に添えられた手からも体温が感じられた。いつも冷たかった手が、月亜の体を温めていく。口付けながら、カマルの変化を確かに感じていた。
カマルの舌が月亜の口腔に入る頃には、手は双丘へと伸びていた。窄まりはすでに濡れている。自分で弄っていたから、いつでも受け入れる準備は整っている。
「自分で、解したのか?」
「んっ、カマルさんが欲しくて、我慢できなかった」
「直ぐに挿れたい」
月亜を組み敷くと、カマルの昂ったものが入り口に当てられる。月亜が息つく間もなく太い男根が最奥まで突き上げた。
「あぁっ! んんっ……っはぁ……這入って……」
全身が震え上がった。これを欲していた。疼いて仕方なかった肉胴がカマルの男根を締め付ける。
「っく……」
カマルも絞り出すように声を漏らす。昂った先を最奥に擦り付ける。月亜の気持ちいい所だけを熟知しているかのように集中的に突かれ、瞬く間に白濁を迸らせた。
「挿れただけでイったね」
昨日からこうして欲しかった。一秒でも早く繋がりたいと、何度もカマルの腹に自分の昂りを擦り付けていた。
感情が溢れて何も答えられない。今、自分の中にカマルがいると思っただけで、また直ぐに中心に芯が通る。
「動くよ」
カマルも月亜の体液を欲している。久しぶりに闇を放った体は枯渇していた。少しでも多くの体液を吸収しようと、容赦なく腰を打ち付ける。
「あっ、ああっ……奥……きもちい……」
もう離したくないと言わんばかりに、カマルの背に足を絡ませた。
「月亜の精液を舐め取りたいんだがな」
カマルが困った表情を見せたが、月亜は「抜かないで」と咽び泣いた。
「俺の中から吸収してください。まだ、離れたくない」
「それは私も同じだ」
カマルは月亜の体を持ち上げて座ると、月亜を自分の上に跨らせた。
「これならより奥まで這入るだろう」
「それに、キスもしやすいです」
もう今では、月亜からの好きが大きいだろうと思っている。カマルの見た目など関係ない。自分は心からカマルを欲しがっている。
どんな時でも一緒にいたいし、一時でも長く繋がっていたい。
自らカマルの首に腕を回し、その流れでカマルに唇を重ねる。
カマルも月亜の腰を鷲掴みにすると、キスを続けながら注挿を止めなかった。
「またイく……んっ、んんっ……はぁ、あっあっ!」
カマルにしがみ付いて絶頂まで駆け上る。カマルの胸にまで、月亜の愛蜜が飛び散った。
それでもカマルはまだイってない。仰け反った月亜の胸の突起に吸い付いて舌で弄る。
「やっ、ぁあん……まだ、イってる……」
「私はもっとルアが欲しい。もっと感じてくれるかい?」
胸の突起を舌で蹂躙しながら、手で昂りを扱いてくる。男根はまだ月亜の中で最奥に当たっていて、月亜の先端からは、白濁が止まることなく溢れ出す。
「待って、止まらない……あぁっ……やめ……また……はぁぁぁっっっ!!!」
一度に全てを攻められ、逃げ場のない快楽に溺れるしかなかった。いや、溺れていたいのだ。いつまでもこの快楽を味わっていたい。
窓からは朝日がキラキラと降り注いでいる。二人を祝福するような、温かい日差しであった。
目を開くと、カマルは相変わらずの火傷痕のような皮膚と掠れた声で月亜を迎え入れた。
カマルが意識を取り戻していた。いつの間にかカマルの腕の中に包まれていたと、目覚めてようやく気がついた。
真っ直ぐに向けてくれる視線が、意識を取り戻した証だと告げている。
「……カマルさん!!」
名前を呼ぶだけで感極まって上手く喋れない。本当は沢山話したいことがあるのに。カマルの胸に顔を押し当てて泣きじゃくった。
「ルア、助けてくれたんだね」
「ねこ……猫神さまが……」
「そうか。また世話になったのか」
カマルは猫神が助けてくれていたのを知っていた。人化した姿は見たことがないと言っていたが、本当は見ているのか?
月亜が不思議そうな顔をしていると察したらしいカマルが続けて言った。
「何度か、薄らと目を開けて見たことがある。私の闇に触れても感染しないから、もしかしたらと思っていたのだ」
「そうだったんですね」
「ここへ私の居場所を作ってくれた。猫神には感謝しきれない」
カマルと目が合う。「あっ」と思った次の瞬間、月亜はもう発情していた。
「昨日からずっと、私を支えてくれていたんだろう?」
たまらずコクコクと頷く。話している時間も勿体無いと思うほどに、体が欲している。
「どうした? そんなに目を蕩けさせて」
「欲し……カマルさんをください。早く……」
まだ目が覚めて間もないカマルにしがみ付く。深く眠っていて、一度は落ち着いた発情だったが、カマルが目覚めたことにより、月亜を急速に発情させる。その所為で月亜は今までで一番強くフェロモンを出した。
カマルもそれに反応する。ゆっくりと話をしている暇などないと、昂る気落ちをぶつけ合う。
カマルから激しく唇を求められると、月亜は昨日の不安を払拭させるようにそれに応えた。
「甘い……今日は一段と甘いな」
「んっ……ふっ、ん……もっと……」
一晩意識が戻らないだけで、心を抉られるように苦しかった。月亜の中で、カマルの存在がこれほどまでに大きくなっていたのだと、嫌というほど自覚した。
肌にカマルが触れるだけで体が歓喜に満ちている。
一方的に口付けるのとは全く違う。乾いたカマルの唇が潤いを取り戻していき、二人の荒い呼吸が熱を帯びていく。
月亜の頬に添えた手が首筋を滑り、背中へと回される。強く抱きしめて欲しいのに、カマルは羽根が触れるほどの柔らかい手付きで背中から腰へと指を這わせた。
「ひゃっ」
くすぐったくて思わず肩を竦める。
「敏感だな」
カマルが僅かに口角を上げた。
(え、今……カマルさんが……笑った?)
気のせいではないと思いたい。自分の体液を与え続けた効果が出ているのならば、これほど嬉しいことはない。
腰に添えられた手からも体温が感じられた。いつも冷たかった手が、月亜の体を温めていく。口付けながら、カマルの変化を確かに感じていた。
カマルの舌が月亜の口腔に入る頃には、手は双丘へと伸びていた。窄まりはすでに濡れている。自分で弄っていたから、いつでも受け入れる準備は整っている。
「自分で、解したのか?」
「んっ、カマルさんが欲しくて、我慢できなかった」
「直ぐに挿れたい」
月亜を組み敷くと、カマルの昂ったものが入り口に当てられる。月亜が息つく間もなく太い男根が最奥まで突き上げた。
「あぁっ! んんっ……っはぁ……這入って……」
全身が震え上がった。これを欲していた。疼いて仕方なかった肉胴がカマルの男根を締め付ける。
「っく……」
カマルも絞り出すように声を漏らす。昂った先を最奥に擦り付ける。月亜の気持ちいい所だけを熟知しているかのように集中的に突かれ、瞬く間に白濁を迸らせた。
「挿れただけでイったね」
昨日からこうして欲しかった。一秒でも早く繋がりたいと、何度もカマルの腹に自分の昂りを擦り付けていた。
感情が溢れて何も答えられない。今、自分の中にカマルがいると思っただけで、また直ぐに中心に芯が通る。
「動くよ」
カマルも月亜の体液を欲している。久しぶりに闇を放った体は枯渇していた。少しでも多くの体液を吸収しようと、容赦なく腰を打ち付ける。
「あっ、ああっ……奥……きもちい……」
もう離したくないと言わんばかりに、カマルの背に足を絡ませた。
「月亜の精液を舐め取りたいんだがな」
カマルが困った表情を見せたが、月亜は「抜かないで」と咽び泣いた。
「俺の中から吸収してください。まだ、離れたくない」
「それは私も同じだ」
カマルは月亜の体を持ち上げて座ると、月亜を自分の上に跨らせた。
「これならより奥まで這入るだろう」
「それに、キスもしやすいです」
もう今では、月亜からの好きが大きいだろうと思っている。カマルの見た目など関係ない。自分は心からカマルを欲しがっている。
どんな時でも一緒にいたいし、一時でも長く繋がっていたい。
自らカマルの首に腕を回し、その流れでカマルに唇を重ねる。
カマルも月亜の腰を鷲掴みにすると、キスを続けながら注挿を止めなかった。
「またイく……んっ、んんっ……はぁ、あっあっ!」
カマルにしがみ付いて絶頂まで駆け上る。カマルの胸にまで、月亜の愛蜜が飛び散った。
それでもカマルはまだイってない。仰け反った月亜の胸の突起に吸い付いて舌で弄る。
「やっ、ぁあん……まだ、イってる……」
「私はもっとルアが欲しい。もっと感じてくれるかい?」
胸の突起を舌で蹂躙しながら、手で昂りを扱いてくる。男根はまだ月亜の中で最奥に当たっていて、月亜の先端からは、白濁が止まることなく溢れ出す。
「待って、止まらない……あぁっ……やめ……また……はぁぁぁっっっ!!!」
一度に全てを攻められ、逃げ場のない快楽に溺れるしかなかった。いや、溺れていたいのだ。いつまでもこの快楽を味わっていたい。
窓からは朝日がキラキラと降り注いでいる。二人を祝福するような、温かい日差しであった。
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