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其の弍拾肆

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 飛龍は青蝶の昂りを根本から一気に吸い上げた。自分の唾液をわざと撹拌し、卑猥な音を立てる。あまりの刺激に脚を閉じたくなるが、飛龍はそうはさせてくれない。青蝶の脚を大きく広げ、両手で押さえつけていた。
 羞恥の気持ちだけで、また直ぐにでも達してしまいそうになる。逃れられない快楽に溺れてしまう。自我を失うのが怖かった。

「ぁぁあ……んぁあ、やめ……ぁああ」
 青蝶の声は聞き入れられない。それどころか飛龍は窄まりに指を当て、中へと這入ってきたのだ。すっかり濡れている青蝶の孔は、香油も何も必要ないくらい滑りがいい。飛龍の指を飲み込むように奥まで咥え込んだ。
 自慰をしていた時とは全く違う。何度も飛龍を想って自分の指を挿れていたが、本物の飛龍の指は想像より遥かにゴツゴツとしていて、内襞に当たる指の間接が更なる刺激を与えた。
 青蝶の孔の一番奥まで簡単に辿り着いたことにも驚いたが、自分では得たことのない強い刺激に突然襲われ、瞠目とする。

「ひゃっ、んんんっ……なに? こんなの知らない……」
「ここが青蝶の気持ちいい場所のようだな。もっと気持ちよくさせよう」
「やっ、だめっっ!! ぁぁああああっ、やっ、んんはぁぁああっっ!!」
 飛龍は一箇所だけに指を腹を擦りつけ、止まることなく責めた。
 青蝶は経験のない快感に腰を浮かせる。
「ほら、そんなに締め付けられては、嫌だと言われても抜けないじゃないか」
「だって……はぁっ……!! ぁぁん……そこは……」
「気持ちがいいだろう? 自分で腰を揺らしている」
「ちが……これは……はぁあんっっ!!」

 昂りと孔を同時に責められ、青蝶は飛龍に腰を押し付けて身悶えた。自分の股に顔を埋める飛龍を上から見るなど、どんな感情を持てばいいのか分からない。
 それどころか、どんどん何も考えられなくなってきた。

「殿下っ、殿下っ、顔をお離しくださいっ!! 射精るっっ!!」
 腰が激しい痙攣を起こすと、飛龍は口での律動を早める。青蝶は飛龍の口腔に白濁を迸らせた。足先まで力を入れすぎて震えている。
 青蝶が飛ばした精液を、飛龍はゴクリと飲んだ。
「やはり青蝶の蜜は甘い。いくらでも飲めそうだ」
「そんなわけ、ありません……」
 青蝶はあまりにも続く快楽に涙を流した。自分が客を相手にしていた時だって、こんなにも激しくなんてしたことがなかった。自分が奉仕されれば……と、想像したこともあったが、こんなにも気持ちいいなど思ってもいない。

 二度も達した青蝶は寝具にぐったりと身を埋めた。しかし、孔に入っている指はまだ抜かれてはいない。
 ぬるりと一度抜かれたかと思うと、今度は二本の指が這入ってくる。
 太くて長い指は、肉胴を押し広げるよう穿うがってきた。

「殿下、少し休ませてください。もう二回も達してしまい、僕は……んぁぁああん!!」
「二回も達して、感度がさらに増しただろう? まだまだ、本番ではないぞ」
「そんな……ぁあっっ……もう、そこばかり……はぁ……」
「何度でもイって良いんだ。ほら、青蝶の中からこんなにも液が溢れ出している」

 飛龍は激しく指で中を掻き混ぜ、青蝶に淫靡な水音を聴かせる。そうすると、奥から更に液が分泌された。
 自分がこんなにも濡れていると自覚したくないが、ぐちゅりぐちゅりと耳の奥まで響いてくる。
 そして飛龍の動きに合わせて、自ら腰を揺らすのも止められない。

「孔だけで達してしまいそうだな」
 上から見下ろす飛龍が、嬉しそうに笑う。
「嫌です。殿下と一緒がいい」
 恍惚とした瞳で哀願しても、飛龍は「まだ自分のものは這入らない」と言ってやめてくれなかった。
 飛龍が青蝶の隣に横たわると、孔を刺激しながら口付けた。
 大きな舌が青蝶の口腔を蹂躙していく。
「んんっ……」
 青蝶も必死に応えようとするが、上手くできない。息継ぎさえままならなかった。
 
 またすっかりと昂った自分の中心を飛龍に擦り付ける。飛龍は青蝶の腰をグッと引き寄せ、より密着させた。
 
「今に青蝶から求めるようになるはずだ」
「そんなの、恥ずかしくてできません」
「そんなことはない。今は清廉せいれんであっても、私からの快楽を思慕するようになるさ。この快楽をしっかりと体に覚え込ませるからね」

 孔に挿れた指を激しく蠢かすと、青蝶はあっという間に三度目の絶頂を迎える。
 嬌声を上げ、背中を撓ませながら飛龍の腹に白濁を飛ばした。
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