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二人で居れば ーsideアシェル ★
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フォーリアは結婚式の話をしなくなってしまった。俺も自分からは話題に出さないようにしてる。番になった時に結婚式をしようと言われたが、その後診療所の改築を優先してしまった。それがいけなかったのかもしれない。開院する前には妊娠が分かった。
俺たちは完全に結婚式を挙げるタイミングを失ってしまっている。次に挙げるとすればそれこそ子供が産まれて落ち着いてからになる。
結婚式はどうしてもやりたいと思っている。派手な式じゃなくていい。身内だけで厳かにすればいい。人生のケジメなんて仰々しいものではなく、単純に愛を誓い合いたい。それだけだ。
体調の良い日にジュニパーネトル街まで出掛けてベビー用品を買い揃えた。結婚式の話以外は至っていつも通りなのだ。二人でいる時間は楽しいし、最近はもっぱら子供の名前を二人で考えている。女の子ならソレルさん、男の子なら父であるイアソンに命名してもらうのも良い、なんて案も出している。きっと父なら張り切って考えるだろう。想像しただけで可笑しくなる。
「アシェルさん、概ね準備は大丈夫そうですね」
「そうだな。入院の準備もこれで揃ったし……。ふぅ……」
「疲れましたね。休憩しましょう」
大きなお腹で歩くだけでもカナリ疲れる。それに……銀狼の俺が妊娠しているのを不思議そうに見ている周りの視線を嫌でも感じてしまう。そりゃ銀狼にはアルファしか居ないなんて、この街じゃ常識だ。仕方ないだろう。
「私はこの街の人全員に自慢したいですよ! アシェルさんのお腹の中には私との子供がいるんですよって!!」
「そっそれは!! 俺が恥ずかしいから止めてくれ」
目立つのは昔から好きではなかった。ローウェルの家に生まれて嫌でも目立ってしまっていたが……。オメガになってからは益々虚勢を張っていなくてはいけなかったから最早毅然と振る舞うのは意地のようなものだった。
今はなるべく平穏に過ごしたい。
そういえば二人で出掛けたのは久しぶりだ。フォーリアと二人で出かけるなんて数えるほどしかない。次に出掛ける機会があれば、その時はきっと子供も一緒なんだろう。そう思うとなんだか楽しみなような……でも二人きりの時間は今だけしかないと思うと存分に楽しまないと勿体ないなんて考えた。
繋いでいた手をそっと離し腕を組んだ。逞しいフォーリアの腕に寄りかかり歩く。俺とは正反対にフォーリアはしなやかな筋肉が育っている。
正直、羨ましい。今でも銀狼らしい恰幅の良い体型に憧れる。妊娠しても尚、ぽっこりと出たお腹以外は華奢なままなのだ。
カフェテリアに入ろうかとも思ったが、折角街まで来ているので屋敷へ帰った。母もタリスも居なくなった人気のない屋敷はどうなっているだろうと想像もつかなかったが、使用人達の楽しそうな笑い声がアチコチから聞こえてきて驚いた。
「あっアシェル様!! 業務中に申し訳ありません」
「何故謝るんだ? 楽しそうで何よりじゃないか。すまないがお茶を淹れてもらえるか?」
「かしこまりました! 失礼します!」
声をかけた使用人が足早に去る。どうやら驚かせてしまったようだ。
「……変わりましたね」
フッとフォーリアが呟いた。
「変わったな……」
俺もマジマジと屋敷の中を見渡す。心なしか空気が柔らかい。俺が居た頃はもっと張り詰めたものがあった。俺とタリスの所為だったかもしれない。イキイキとした使用人達の姿に安堵すると共に、反省した。長男として、もっと周りに気を使うべきだったと。
お茶を運んでくれたのはリス族の娘だった。
(もしかしてこの子がブライアンの……)
「こんにちは! 今日はブライアンさんの帰りは遅いですか?」
フォーリアが尋ねた。ブライアンの名前を出されて一瞬ドキリとした表情を見せる。その反応からもこの娘で間違いなさそうだ。
「今日は夕方には帰ると仰っていました。少しすれば戻られるかと……」
「そうですか、ありがとうございます」
深い意味はなかったと分かるとリス族の娘は笑顔を見せてくれた。失礼しますと言ってリビングを後にした。
あの娘がオメガ……。婆やはきっと知っていて雇ったのだろう。アルファばかりの家でも働けるように最大限の手助けをしていたに違いない。婆やとは、そういう人だ。俺も何か協力してあげられることがあれば良いが。
「アシェル兄さん、フォーリア、帰ってたんだね」
「ああ、買い出しに来ていたからね。フォーリアは今シャワーに行ってる」
ブライアンが仕事から帰ってくると、リビングへと入ってきた。今日は泊まっていくだろう? と当たり前のように言う。父さんにも会いたかったからそのまま屋敷に泊まることにした。
「ブライアン、リス族の使用人に会ったぞ。良い娘じゃないか。婆やに相談したのか?」
「それが、仕事が忙しくて……。あっでも毎日必ず話しかけることにしているんだよ。無視されなくて良かった」
また呑気なことを言っている。
「ブライアンっ」
少し急かそうとしたところでフォーリアがシャワールームから戻ってきた。
あまり聞かれたくはなさそうだったから、別の話に切り替えた。
俺がオリビアにフォーリアの相談をしていた頃を思い出した。あの頃のオリビアも、今の俺と同じように焦ったさを感じていたに違いない。兄弟全然似ていないのに、こんなところは似ているのかと思うとなんだか情けない。
後から帰ってきた父も、まだ見ぬ孫が楽しみで仕方がないと言った様子だった。男の子が生まれたら名前を付けて欲しいと言ってみたところ、想像通りの喜びっぷりで笑ってしまった。
「しかし、ブライアンから聞いてはいたが本当に大きなお腹だな。二人くらい入ってるんじゃないのか?」
とんでもないことを言う!! このお腹に二人も? 考えただけで余分に腹が重く感じてしまった。フォーリアは微笑ましく俺たちの話を聞いている。
久しぶりの家族との時間を過ごした後、自室へと移動する。フォーリアと共にベッドに入ると、俺のお腹を撫でながら「二人だと幸せも二倍ですね」と言ってきた。
「いきなり二人も子供が産まれたら大変だろう?」
と言ったのだが、自分が一人っ子だから兄妹に憧れているんだと話していた。
「私は幸せ者です。大好きなアシェルさんが私の腕の中に居て、そして私との子を産んでくれるのですから。私にとっては毎日が特別なんです。アシェルさんと過ごす日々の全てを忘れたくありません」
「それは俺も同じだよ、フォーリア」
返事をしている間にフォーリアは布団に潜り込み、腹の中の子に向けてキスをする。毎日毎日、寝る前に『おやすみ』と伝えながら。
と、突然フォーリアは布団に潜ったまま寝巻きのズボンを下ろし俺の男根を咥え、舐め始めた。
「ん、フォーリア、急に何を……」
「抱けないですから口だけでやります」
丸呑みにするように口内に昂りを収めると、容赦なく気持ち良いところを刺激してくる。
「はっ……はん……あぁ……」
いきなりで驚きながらも、しっかりと反応してしまっている。フォーリアの口内で昂ったその先端からはみるみる液が溢れてきた。
「アシェルさん、気持ちいいですか?」
話しながらも注挿を止める気はないらしい。屹立を吸い上げながら舌を巧みに這わせて絶頂まで攻め続けた。
「ん、あん……気持ちい……あっ……すぐに、イッてしま……」
久しぶりすぎて、あっという間にフォーリアの口の中で達してしまった。
俺から放たれたものを全て飲み干すと、そのまま舐めて綺麗にしてくれた。
「フォーリアのもさせてくれ」
「私のは大丈夫ですよ。アシェルさんが大変ですから」
「俺がやりたいんだ」
自分が気持ちよくなった分だけフォーリアにも気持ちよくなって欲しい。そう頼んでキスをすると、フォーリアも無理しないでくださいね、と言いながらガチガチに固まった昂りを俺の目の前に差し出した。
「こんなにも、昂っているじゃないか」
膝を立てた状態でフォーリアが俺に跨ると、吸い寄せられるように昂りを握った。
「そりゃ、愛する人が感じてくれたらそうなります」
照れもせずにフォーリアが言う。
手で扱きながら、こんなに大きいのが俺の中に入っていたのか……と、番ったあの日を思い返してしまった。
本当はまた一つになりたいが、今は愛おしい屹立に頬擦りするように舌を這わせた。
口で咥えると、益々固く太くなる。
どうすれば良いかやり方なんて分からないが、とにかく夢中で舐めた。感じてくれているのか先端からは愛液が溢れ始める。それが嬉しくてさらに必死に吸い付いた。
「はぁ、はぁ、アシェル……さん、出る……もう、出ます」
フォーリアが俺の頭を鷲掴みにして喉の奥まで突き上げると、射精した液体をそのままの勢いで飲み込んだ。
「ゴホッ!! ゴホッ!!」
「すみません!! 苦しかったですよね」
思い切り達した後、フォーリアが慌てて体を離す。苦しくて息切れが治らない。でも体の中から充実感が湧き出てくる。
また抱いてくれる日が待ち遠しくなってしまい、腹の奥がキュッと疼いた。
俺たちは完全に結婚式を挙げるタイミングを失ってしまっている。次に挙げるとすればそれこそ子供が産まれて落ち着いてからになる。
結婚式はどうしてもやりたいと思っている。派手な式じゃなくていい。身内だけで厳かにすればいい。人生のケジメなんて仰々しいものではなく、単純に愛を誓い合いたい。それだけだ。
体調の良い日にジュニパーネトル街まで出掛けてベビー用品を買い揃えた。結婚式の話以外は至っていつも通りなのだ。二人でいる時間は楽しいし、最近はもっぱら子供の名前を二人で考えている。女の子ならソレルさん、男の子なら父であるイアソンに命名してもらうのも良い、なんて案も出している。きっと父なら張り切って考えるだろう。想像しただけで可笑しくなる。
「アシェルさん、概ね準備は大丈夫そうですね」
「そうだな。入院の準備もこれで揃ったし……。ふぅ……」
「疲れましたね。休憩しましょう」
大きなお腹で歩くだけでもカナリ疲れる。それに……銀狼の俺が妊娠しているのを不思議そうに見ている周りの視線を嫌でも感じてしまう。そりゃ銀狼にはアルファしか居ないなんて、この街じゃ常識だ。仕方ないだろう。
「私はこの街の人全員に自慢したいですよ! アシェルさんのお腹の中には私との子供がいるんですよって!!」
「そっそれは!! 俺が恥ずかしいから止めてくれ」
目立つのは昔から好きではなかった。ローウェルの家に生まれて嫌でも目立ってしまっていたが……。オメガになってからは益々虚勢を張っていなくてはいけなかったから最早毅然と振る舞うのは意地のようなものだった。
今はなるべく平穏に過ごしたい。
そういえば二人で出掛けたのは久しぶりだ。フォーリアと二人で出かけるなんて数えるほどしかない。次に出掛ける機会があれば、その時はきっと子供も一緒なんだろう。そう思うとなんだか楽しみなような……でも二人きりの時間は今だけしかないと思うと存分に楽しまないと勿体ないなんて考えた。
繋いでいた手をそっと離し腕を組んだ。逞しいフォーリアの腕に寄りかかり歩く。俺とは正反対にフォーリアはしなやかな筋肉が育っている。
正直、羨ましい。今でも銀狼らしい恰幅の良い体型に憧れる。妊娠しても尚、ぽっこりと出たお腹以外は華奢なままなのだ。
カフェテリアに入ろうかとも思ったが、折角街まで来ているので屋敷へ帰った。母もタリスも居なくなった人気のない屋敷はどうなっているだろうと想像もつかなかったが、使用人達の楽しそうな笑い声がアチコチから聞こえてきて驚いた。
「あっアシェル様!! 業務中に申し訳ありません」
「何故謝るんだ? 楽しそうで何よりじゃないか。すまないがお茶を淹れてもらえるか?」
「かしこまりました! 失礼します!」
声をかけた使用人が足早に去る。どうやら驚かせてしまったようだ。
「……変わりましたね」
フッとフォーリアが呟いた。
「変わったな……」
俺もマジマジと屋敷の中を見渡す。心なしか空気が柔らかい。俺が居た頃はもっと張り詰めたものがあった。俺とタリスの所為だったかもしれない。イキイキとした使用人達の姿に安堵すると共に、反省した。長男として、もっと周りに気を使うべきだったと。
お茶を運んでくれたのはリス族の娘だった。
(もしかしてこの子がブライアンの……)
「こんにちは! 今日はブライアンさんの帰りは遅いですか?」
フォーリアが尋ねた。ブライアンの名前を出されて一瞬ドキリとした表情を見せる。その反応からもこの娘で間違いなさそうだ。
「今日は夕方には帰ると仰っていました。少しすれば戻られるかと……」
「そうですか、ありがとうございます」
深い意味はなかったと分かるとリス族の娘は笑顔を見せてくれた。失礼しますと言ってリビングを後にした。
あの娘がオメガ……。婆やはきっと知っていて雇ったのだろう。アルファばかりの家でも働けるように最大限の手助けをしていたに違いない。婆やとは、そういう人だ。俺も何か協力してあげられることがあれば良いが。
「アシェル兄さん、フォーリア、帰ってたんだね」
「ああ、買い出しに来ていたからね。フォーリアは今シャワーに行ってる」
ブライアンが仕事から帰ってくると、リビングへと入ってきた。今日は泊まっていくだろう? と当たり前のように言う。父さんにも会いたかったからそのまま屋敷に泊まることにした。
「ブライアン、リス族の使用人に会ったぞ。良い娘じゃないか。婆やに相談したのか?」
「それが、仕事が忙しくて……。あっでも毎日必ず話しかけることにしているんだよ。無視されなくて良かった」
また呑気なことを言っている。
「ブライアンっ」
少し急かそうとしたところでフォーリアがシャワールームから戻ってきた。
あまり聞かれたくはなさそうだったから、別の話に切り替えた。
俺がオリビアにフォーリアの相談をしていた頃を思い出した。あの頃のオリビアも、今の俺と同じように焦ったさを感じていたに違いない。兄弟全然似ていないのに、こんなところは似ているのかと思うとなんだか情けない。
後から帰ってきた父も、まだ見ぬ孫が楽しみで仕方がないと言った様子だった。男の子が生まれたら名前を付けて欲しいと言ってみたところ、想像通りの喜びっぷりで笑ってしまった。
「しかし、ブライアンから聞いてはいたが本当に大きなお腹だな。二人くらい入ってるんじゃないのか?」
とんでもないことを言う!! このお腹に二人も? 考えただけで余分に腹が重く感じてしまった。フォーリアは微笑ましく俺たちの話を聞いている。
久しぶりの家族との時間を過ごした後、自室へと移動する。フォーリアと共にベッドに入ると、俺のお腹を撫でながら「二人だと幸せも二倍ですね」と言ってきた。
「いきなり二人も子供が産まれたら大変だろう?」
と言ったのだが、自分が一人っ子だから兄妹に憧れているんだと話していた。
「私は幸せ者です。大好きなアシェルさんが私の腕の中に居て、そして私との子を産んでくれるのですから。私にとっては毎日が特別なんです。アシェルさんと過ごす日々の全てを忘れたくありません」
「それは俺も同じだよ、フォーリア」
返事をしている間にフォーリアは布団に潜り込み、腹の中の子に向けてキスをする。毎日毎日、寝る前に『おやすみ』と伝えながら。
と、突然フォーリアは布団に潜ったまま寝巻きのズボンを下ろし俺の男根を咥え、舐め始めた。
「ん、フォーリア、急に何を……」
「抱けないですから口だけでやります」
丸呑みにするように口内に昂りを収めると、容赦なく気持ち良いところを刺激してくる。
「はっ……はん……あぁ……」
いきなりで驚きながらも、しっかりと反応してしまっている。フォーリアの口内で昂ったその先端からはみるみる液が溢れてきた。
「アシェルさん、気持ちいいですか?」
話しながらも注挿を止める気はないらしい。屹立を吸い上げながら舌を巧みに這わせて絶頂まで攻め続けた。
「ん、あん……気持ちい……あっ……すぐに、イッてしま……」
久しぶりすぎて、あっという間にフォーリアの口の中で達してしまった。
俺から放たれたものを全て飲み干すと、そのまま舐めて綺麗にしてくれた。
「フォーリアのもさせてくれ」
「私のは大丈夫ですよ。アシェルさんが大変ですから」
「俺がやりたいんだ」
自分が気持ちよくなった分だけフォーリアにも気持ちよくなって欲しい。そう頼んでキスをすると、フォーリアも無理しないでくださいね、と言いながらガチガチに固まった昂りを俺の目の前に差し出した。
「こんなにも、昂っているじゃないか」
膝を立てた状態でフォーリアが俺に跨ると、吸い寄せられるように昂りを握った。
「そりゃ、愛する人が感じてくれたらそうなります」
照れもせずにフォーリアが言う。
手で扱きながら、こんなに大きいのが俺の中に入っていたのか……と、番ったあの日を思い返してしまった。
本当はまた一つになりたいが、今は愛おしい屹立に頬擦りするように舌を這わせた。
口で咥えると、益々固く太くなる。
どうすれば良いかやり方なんて分からないが、とにかく夢中で舐めた。感じてくれているのか先端からは愛液が溢れ始める。それが嬉しくてさらに必死に吸い付いた。
「はぁ、はぁ、アシェル……さん、出る……もう、出ます」
フォーリアが俺の頭を鷲掴みにして喉の奥まで突き上げると、射精した液体をそのままの勢いで飲み込んだ。
「ゴホッ!! ゴホッ!!」
「すみません!! 苦しかったですよね」
思い切り達した後、フォーリアが慌てて体を離す。苦しくて息切れが治らない。でも体の中から充実感が湧き出てくる。
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