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フォーリア18歳、アシェル28歳 ー秘密のハーブガーデンー
ローウェル家 ーsideフォーリア
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ローウェル病院を出る頃には、外はすでに暗くなっていた。いくら馬車で途中まで帰れると言っても、こうも暗くなっては真っ暗な森を歩くのは危険すぎる。今日はこのままアシェルさんの屋敷に泊めてもらうこととなった。
ローウェルの屋敷なんて見るのさえ初めてだ。アシェルさんが銀狼と分かった時、ローウェル家の人だと分かった時、そして今その時と同等くらいに緊張している。
一緒に泊めてもらうディルは呑気なものだ。「屋敷中飛び回りたい」なんて! その余裕を少し分けてもらえないだろうか。
「もう少しで着く。久しぶりの屋敷だ」
アシェルさんが静かに言う。自分の実家なのに、一度だって「帰りたい」と言わなかったのは私に気を使っていたのだろうか。でも、これまでのアシェルさんを思い返してみる限り、苦労の方が多かったように思う。タリスさんとの諍いも絶えなかったし……。表情からは嬉しいという感情は伝わらない。屋敷に帰るのは複雑な心境なのかもしれないと思った。
「うわぁ!! デッカイなぁ!!」
屋敷の前に降り立った瞬間、ディルは驚きすぎてブライアンさんにしがみついた。想像以上の敷地の広さに私は言葉を失ってしまった。さっきの“もう直ぐ着く”は屋敷に着くという意味で、すでに敷地内には入っていたようだ。庭が広すぎてそこの移動だけでも十分くらいはかかったんじゃないだろうか。
「フォーリア、ディル、こっちへ……」
アシェルさんとブライアンさんに案内されながら屋敷内に入った。
「いつもは正面玄関からは入らないんだけどね。今日は大事なお客様を招いたから」
ブライアンさんが優しく微笑んだ。ディルも私も感動しっぱなしで、エントランスから、豪華な装飾が施された壁や天井、敷き詰められた絨毯は靴のまま踏むのが申し訳ないほどにフカフカだった。
アシェルさんは、こんな豪華な家から私のような平民の家で本当に不満はないのだろうか。屋敷を見れば見るほど自信がなくなっていく。
「フォーリア? どうかしたか?」
「いえ……あまりの広さに圧倒されてしまっています」
「ははっ。そうか、でも広すぎても不便が多い。今日街に来たのに、早くヒースマロウ村に帰りたいと思ってしまう」
アシェルさんが気を使って言っている様子でもなかった。本音で村を気に入ってくれているなら嬉しい。
ディルがブライアンさんの部屋に入ると、私もアシェルさんの部屋に入った。タリスさん対策のために後付けされた南京錠を外し、ドアを開けた。
初めてみるアシェルさんの部屋はやはり広かった。一人で寝るには大きすぎるベッド、本がたくさん並べられた本棚にデスク、高い天井から吊るされた豪華なランプ。部屋の奥には衣装部屋があると言う。この部屋だけでも我が家の広さと変わらないかもしれない。
並んでベッドに寝転んでからもソワソワして落ち着かない。子供の頃はお城のような家に住んでみたいなんて思ってこともある。でも実際来てみると、やっぱり私はあのハーブ園に帰りたいと願ってしまった。
「アシェルさん、明日の朝借家に行ってもいいですか? 最後の荷物を取りに行き損ねてて……」
「本当だ! 色々ありすぎて忘れてしまっていた。すまない、俺の所為だ」
それは違います、と否定しておいた。アシェルさんから離れたくないと、寄り添っていたのは私自身の意志なのだ。行こうと思えば本当はいつだって行けたのだから。
翌日は朝食を食べ、ブライアンさんが仕事に出かけるとディルとアシェルさんと三人で借家へと向かう。一ヶ月も荷物を取りに行かなかったから、万が一捨てられていても文句は言えない。ハーブ園を思い出すような綺麗なグリーンのカーテンは気に入っていたのだが……。
借家に着くと、運よく家主さんと鉢合わせをした。
「おはようございます。二〇三号室のマティアスです。一ヶ月も荷物を放置してしまい、申し訳ありませんでした」
深くお辞儀をしながらいうと、意外な言葉が返ってきた。
「いや大丈夫だよ。マティアスさんのお母様が訪ねてきて、とりあえずあと一ヶ月延長させて下さいと……。家賃ももらっている」
ふくよかなお腹を無意識に撫でながら家主さんは言った。母様、いつの間に? そんなことは少しも言わなかった。
そして家主さんはアシェルさんに視線を移した途端に姿勢をピンと整えた。
「これはこれは! 銀狼様がまたおいでになるとは……。マティアスさんとはどういう関係なんだい?」
「この方は私の番の相手なんですよ」
「ほぅ!! それは凄い、玉の輿じゃないか!! オメガにもなってみるもんだな!」
家主さんは私がオメガだと思ったらしい。入居するときの資料など当に忘れていても仕方ない。そのままオメガだと思っていてもらおう。
「ん? ……ちょっと待てください。家主さん、またとはどういうことですか?」
確かにさっき、また銀狼様が……と言ったはずだ。ブライアンさんが私達の居ない間に来るとは考え難い。不自然な訪問者に思わずアシェルさんとディルに眴を送る。二人も違和感を感じたようだ。
「えぇ、確か……一ヶ月ほど前だったか……ピシッと割腹の良い銀狼様がマティアスさんを訪ねて来られたんですよ。マティアスさんが退居する直前だったような……」
「その人は一人で来られましたか⁉︎」
「いや、友人とご一緒だった。そうだ、珍しい馬族のようだった。この借家は学生が多いから、地方から色んな種族の人が来るんだけどね、馬族はなかなか珍しいから記憶に残っていた」
家主さんの話を聞きながら、アシェルさんの目の色が変わったように感じた。
「……タリスだ……」
「アシェルさん?……」
「……フォーリア……。その馬族の奴が別宅で俺を襲った犯人かもしない。逃げる時にチラリと馬のような尻尾が見えたんだ。見間違いかもしれないから言わなかったが、今の家主さんの話で確信に変わった」
「それは本当ですか⁉︎」
ということは、タリスさんはアシェルさんを尾行してこの借家を把握していたのか。卒業祝いをしたあの日しか考えられない。だとすれば食事会から付けられていたのだろう。
計画は、水面下で着々と進められていたということだ。
「家主さん、それ以来その人たちは来ていないのですか?」
「いや、何度かこの前を通り過ぎたのは見かけたことがある。なんせ銀狼様は目立つからね。
いつくらいだったかまでは覚えていないが、たいてい夜でね、人通りも少なかったから……。あぁ、でも声はかけられていないよ。銀狼様も通り過ぎただけだった」
家主さんは視線を斜め上に逸らし、当時の様子を思い出しながら話してくれた。
「もしかしてフォーリアと接触しようとしていたのか?」
決まって夜だとすれば、部屋の明かりで私が不在かどうかを確認してたのかもしれない。
「……そうかもしれませんね……。私にアシェルさんのことで何か交渉でもしようとしていたのでしょうか?」
「それならば、もしかするとタリスはまたここに現れるかもしない」
「もう一ヶ月もここに帰っていなかったので期待は薄いですが、可能性がないとは言い切れません」
タリスさんを探すにも、むやみに動き回るよりは目立たなくていいかもしれない。
「なら、しばらくここに住んでみるか?」
ディルの提案に私もアシェルさんも直ぐに賛同した。
「あの、この部屋をあと一ヶ月延長してお借りしてもいいですか?」
「それは構わないよ。でも空室待ちの人が控えているから一ヶ月だけでいいなら……」
「それで構いません!! ありがとうございます!!」
オリビアさんの容体すら不明の今、ここにタリスさんが現れてくれるのを祈るしかない。何の根拠もないが、タリスさんはここに来るような気がしていた。
そして三日後、早くも私達の賭けが当たることとなる。
ローウェルの屋敷なんて見るのさえ初めてだ。アシェルさんが銀狼と分かった時、ローウェル家の人だと分かった時、そして今その時と同等くらいに緊張している。
一緒に泊めてもらうディルは呑気なものだ。「屋敷中飛び回りたい」なんて! その余裕を少し分けてもらえないだろうか。
「もう少しで着く。久しぶりの屋敷だ」
アシェルさんが静かに言う。自分の実家なのに、一度だって「帰りたい」と言わなかったのは私に気を使っていたのだろうか。でも、これまでのアシェルさんを思い返してみる限り、苦労の方が多かったように思う。タリスさんとの諍いも絶えなかったし……。表情からは嬉しいという感情は伝わらない。屋敷に帰るのは複雑な心境なのかもしれないと思った。
「うわぁ!! デッカイなぁ!!」
屋敷の前に降り立った瞬間、ディルは驚きすぎてブライアンさんにしがみついた。想像以上の敷地の広さに私は言葉を失ってしまった。さっきの“もう直ぐ着く”は屋敷に着くという意味で、すでに敷地内には入っていたようだ。庭が広すぎてそこの移動だけでも十分くらいはかかったんじゃないだろうか。
「フォーリア、ディル、こっちへ……」
アシェルさんとブライアンさんに案内されながら屋敷内に入った。
「いつもは正面玄関からは入らないんだけどね。今日は大事なお客様を招いたから」
ブライアンさんが優しく微笑んだ。ディルも私も感動しっぱなしで、エントランスから、豪華な装飾が施された壁や天井、敷き詰められた絨毯は靴のまま踏むのが申し訳ないほどにフカフカだった。
アシェルさんは、こんな豪華な家から私のような平民の家で本当に不満はないのだろうか。屋敷を見れば見るほど自信がなくなっていく。
「フォーリア? どうかしたか?」
「いえ……あまりの広さに圧倒されてしまっています」
「ははっ。そうか、でも広すぎても不便が多い。今日街に来たのに、早くヒースマロウ村に帰りたいと思ってしまう」
アシェルさんが気を使って言っている様子でもなかった。本音で村を気に入ってくれているなら嬉しい。
ディルがブライアンさんの部屋に入ると、私もアシェルさんの部屋に入った。タリスさん対策のために後付けされた南京錠を外し、ドアを開けた。
初めてみるアシェルさんの部屋はやはり広かった。一人で寝るには大きすぎるベッド、本がたくさん並べられた本棚にデスク、高い天井から吊るされた豪華なランプ。部屋の奥には衣装部屋があると言う。この部屋だけでも我が家の広さと変わらないかもしれない。
並んでベッドに寝転んでからもソワソワして落ち着かない。子供の頃はお城のような家に住んでみたいなんて思ってこともある。でも実際来てみると、やっぱり私はあのハーブ園に帰りたいと願ってしまった。
「アシェルさん、明日の朝借家に行ってもいいですか? 最後の荷物を取りに行き損ねてて……」
「本当だ! 色々ありすぎて忘れてしまっていた。すまない、俺の所為だ」
それは違います、と否定しておいた。アシェルさんから離れたくないと、寄り添っていたのは私自身の意志なのだ。行こうと思えば本当はいつだって行けたのだから。
翌日は朝食を食べ、ブライアンさんが仕事に出かけるとディルとアシェルさんと三人で借家へと向かう。一ヶ月も荷物を取りに行かなかったから、万が一捨てられていても文句は言えない。ハーブ園を思い出すような綺麗なグリーンのカーテンは気に入っていたのだが……。
借家に着くと、運よく家主さんと鉢合わせをした。
「おはようございます。二〇三号室のマティアスです。一ヶ月も荷物を放置してしまい、申し訳ありませんでした」
深くお辞儀をしながらいうと、意外な言葉が返ってきた。
「いや大丈夫だよ。マティアスさんのお母様が訪ねてきて、とりあえずあと一ヶ月延長させて下さいと……。家賃ももらっている」
ふくよかなお腹を無意識に撫でながら家主さんは言った。母様、いつの間に? そんなことは少しも言わなかった。
そして家主さんはアシェルさんに視線を移した途端に姿勢をピンと整えた。
「これはこれは! 銀狼様がまたおいでになるとは……。マティアスさんとはどういう関係なんだい?」
「この方は私の番の相手なんですよ」
「ほぅ!! それは凄い、玉の輿じゃないか!! オメガにもなってみるもんだな!」
家主さんは私がオメガだと思ったらしい。入居するときの資料など当に忘れていても仕方ない。そのままオメガだと思っていてもらおう。
「ん? ……ちょっと待てください。家主さん、またとはどういうことですか?」
確かにさっき、また銀狼様が……と言ったはずだ。ブライアンさんが私達の居ない間に来るとは考え難い。不自然な訪問者に思わずアシェルさんとディルに眴を送る。二人も違和感を感じたようだ。
「えぇ、確か……一ヶ月ほど前だったか……ピシッと割腹の良い銀狼様がマティアスさんを訪ねて来られたんですよ。マティアスさんが退居する直前だったような……」
「その人は一人で来られましたか⁉︎」
「いや、友人とご一緒だった。そうだ、珍しい馬族のようだった。この借家は学生が多いから、地方から色んな種族の人が来るんだけどね、馬族はなかなか珍しいから記憶に残っていた」
家主さんの話を聞きながら、アシェルさんの目の色が変わったように感じた。
「……タリスだ……」
「アシェルさん?……」
「……フォーリア……。その馬族の奴が別宅で俺を襲った犯人かもしない。逃げる時にチラリと馬のような尻尾が見えたんだ。見間違いかもしれないから言わなかったが、今の家主さんの話で確信に変わった」
「それは本当ですか⁉︎」
ということは、タリスさんはアシェルさんを尾行してこの借家を把握していたのか。卒業祝いをしたあの日しか考えられない。だとすれば食事会から付けられていたのだろう。
計画は、水面下で着々と進められていたということだ。
「家主さん、それ以来その人たちは来ていないのですか?」
「いや、何度かこの前を通り過ぎたのは見かけたことがある。なんせ銀狼様は目立つからね。
いつくらいだったかまでは覚えていないが、たいてい夜でね、人通りも少なかったから……。あぁ、でも声はかけられていないよ。銀狼様も通り過ぎただけだった」
家主さんは視線を斜め上に逸らし、当時の様子を思い出しながら話してくれた。
「もしかしてフォーリアと接触しようとしていたのか?」
決まって夜だとすれば、部屋の明かりで私が不在かどうかを確認してたのかもしれない。
「……そうかもしれませんね……。私にアシェルさんのことで何か交渉でもしようとしていたのでしょうか?」
「それならば、もしかするとタリスはまたここに現れるかもしない」
「もう一ヶ月もここに帰っていなかったので期待は薄いですが、可能性がないとは言い切れません」
タリスさんを探すにも、むやみに動き回るよりは目立たなくていいかもしれない。
「なら、しばらくここに住んでみるか?」
ディルの提案に私もアシェルさんも直ぐに賛同した。
「あの、この部屋をあと一ヶ月延長してお借りしてもいいですか?」
「それは構わないよ。でも空室待ちの人が控えているから一ヶ月だけでいいなら……」
「それで構いません!! ありがとうございます!!」
オリビアさんの容体すら不明の今、ここにタリスさんが現れてくれるのを祈るしかない。何の根拠もないが、タリスさんはここに来るような気がしていた。
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