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フォーリア10歳、アシェル20歳 ーバース性判明からー
寂しい期間を乗り越える ーsideフォーリア
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「ディッ! ディル⁉︎ 君は一体……」
「だって! 俺はフォーリアが大好きなんだからいいだろう?」
いいだろう? と言われて、なんと答えればいいのか悩んでしまう。勿論私もディルが大好きだが、それはアシェルさんを好きなのとは種類が違っているのだ。意味を知らなかったとはいえ、とんでもないことをしていたように思い、羞恥心が溢れてしまった。
「フォーリア、顔が真っ赤だ」
アシェルさんは私の反応が想像以上に面白かったらしく笑っている。ディルは本当の意味を知られて恥ずかしそうにはしているものの、止めるつもりはなさそうだ。手には次に私に食べさせるフルーツを持っている。
口に入れた大粒のイチゴが喉に詰まるかと思った。
「そんな意味があるなんて知りませんでしたから」
必死に言い訳しているように聞こえたかもしれない。でも本当だから仕方ない。
「でも、俺はベータって分かった時点でフォーリアと番になるのはキッパリと諦めた。だから、これは親友の大好きだからな!」
ディルが明るく話してくれて安堵した。
「私も、ディルとはずっと親友でいるからね」
そうして、次のフルーツを受け取った。
帰りは飛んで帰るとディルが言う。馬車は乗り慣れないから緊張してしまうらしい。空を自由気ままに飛んでいる方がディルには合っているのかもしれない。アシェルさんも引き止めはしないものの、また馬車にも乗ってくれと言っていた。
もしかすると、私とアシェルさんが二人きりになれるように気を使ってくれたのかもしれない。明日はディルと沢山遊ぼう。
帰りの馬車の中では、アシェルさんからようやく顔の傷の理由を話してくれた。タリスさんの行動にはまるで共感する余地もなく、解雇されて当然だと思ったし、そんな勝手な行動でアシェルさんの顔を傷つけられたのかと思うと腹立たしくて仕方なかった。
でもこれで病院が平和になると思えば気持ちは楽になった、とアシェルさんは言う。それでは優しすぎると思ったが、私はそんなアシェルさんが好きだ。
「タリスさんは、また学校に通うのですか?」
「医師免許剥奪とは言われたが、まだ確定したわけではない。これから医師会で話し合って決定する。でも母はタリスに病院の後継になって欲しいようだから、万が一そうなっても無理矢理にでも学校に再入学させるだろう」
「そんなの、許せません……」
私の口から言っていいことではなかったかもしれない。でもそう言わずにはいられなかった。もしタリスさんが病院を継ぐようなことになれば、今までのアシェルさんの努力が水の泡になってしまう。アシェルさんがよくても私は嫌だ。
「フォーリアが怒ってくれて嬉しいよ」
アシェルさんが優しい口調で言ってくれた。
「俺も、タリスに後を継がせる気はない。あの病院は母とタリスのプライドのためにあるのではないからね。必ず、守ってみせるよ」
「私も、力になれるよう頑張ります!」
二人で抱きしめ合った。誰よりも強くなれた気がする。二人でいれば、どんな困難も乗り越えられるような気持ちになった。
それから、私とディルはジュニパーネトル街へと移り住み、それぞれの学校へと通い始めた。ブライアンさんは私が入学した後も時折勉強を見てくれている。ディルもブライアンさんには緊張もせず懐いていて、一緒になって勉強を見てもらったりする仲になった。
私はこの年に精通し、とうとう発情期のアシェルさんとは会えなくなってしまった。入学してからはお互いのスケジュールも合わなくなり、ただでさえ会いにくくなっていたのでとても悲しくなった。
発情期前には、ディルに薬を病院まで届けてもらっている。
覚悟していたとはいえ、やはり寂しいし悔しい。誰よりも側で支えていたいのに……。
(早く番になりたい)
日に日にその思いは募る一方だ。
タリスさんはその後、医師会からの決定で予定通り医師免許剥奪となったそうだ。そして一年後、学校に再入学した。ブライアンさんの後輩になったのをとても悔しがっていたと聞いた。周りの生徒からも冷ややかな声が聞こえてくるらしく、タリスさんのプライドはボロボロになっているらしい。
銀狼が再入学なんて前代未聞だし、相当悪目立ちしているのだろう。
「でもタリス兄さんが悪いから」
ブライアンさんはあくまで温厚な口調で話してくれた。どうにか気持ちを入れ替えて欲しいと付け加えた。それをアシェル兄さんも望んでいると。
だが、そんな願いは届かなかった。タリスさんは再入学から三年で自主退学したのだ。とても環境に馴染めなかったそうだ。自分よりも年下の人たちと、既に知っている事ばかりを習う。そして“銀狼なのに“と囁かれながら送る学校生活に限界が来たのだ。
流石のブライアンさんもなんとか卒業まで頑張るように説得したそうだが、弟が偉そうに言うなと怒鳴られて終わった。
ブライアンさんはその後すぐに卒業し、ローウェル病院で働き始めた。
タリスさんからすると、癪に触る出来事ばかりだろう。学校をやめてからはお母様とタリスさんの仲も険悪になっていったそうで、屋敷の中はとても過ごしやすいとはいえない雰囲気になっているのだとか。
アシェルさんが心配で仕方ない。タリスさんからまた何かされないかと思うと気が気じゃなかった。
自分の卒業まで後一年。これまでの時間は長いようで短かった。でも後一年がどうしても長く感じてしまう。早く会いたい。この四年間は数えるほどしか会えていないのだ。
ブライアンさんとオリビアさんが絶対にアシェルさんを守ると言ってくれたが、叶うなら私がアシェルさんを守りたい。
それでも離れている私に出来ることと言えば、より良い発情抑制剤を研究することだった。私は今まで以上に勉強に没頭した。ディルが食事を運んでくれないと食べるのさえ忘れてしまうほどに……。
ディルとルームシェアをして良かったと思う。あまりにも私が勉強だけに集中しているものだから、心配して村に帰ろうと提案してくれたり、日曜の市に誘ってくれたりと気にかけてくれたのだ。
家に帰るとすぐにハーブ園に行き、沢山の茶葉をブレンドして街に持って帰った。それをブライアンさんに渡してアシェルさんやオリビアさんにも飲んでもらった。アシェルさん達からはお菓子が届けられた。私はそれをディルと一緒に食べるのが楽しみになっている。
そんな中、ようやく私とアシェルさんが会える日がやって来た。
この日をどんなに心待ちにしていたか! 季節はもう秋だ。実に五ヶ月振りの再会である。約束のカフェテリアまで走って向かった。だいぶ早く着いたと思ったが、アシェルさんは既に到着していた。
「アシェルさん!」
「フォーリア! 会いたかった」
人目も憚らず抱きしめる。でも抱きしめたのは私だ。この時、私はついにアシェルさんよりも大きくなっていた。
アシェルさんはついに身長を抜かれたと、喜んでくれた。私もなんだか嬉しかった。それだけでアシェルさんを守れるような気がしたのだ。
あと半年もしないうちに私は卒業し、成人を迎える。
アシェルさんの顔を見てしまったから、余計にその日が待ち遠しくなってしまった。
「アシェルさん、もうキスも私からさせてくだい」
有無も言わないうちに唇を重ねる。アシェルさんもそれに答えてくれた。ここがカフェテリアの中だとはとっくに忘れていた。周りから拍手をされ我に帰ると、二人で照れ臭くなって腰を下ろした。
「大きくなってもフワフワの耳と尻尾は変わらないな」
照れ隠しのようにアシェルさんが囁いた。
「銀狼の尻尾には負けますよ」
私も負けじと照れくささを隠して言った。
アシェルさんは色んな話を聞かせてくれた。オリビアさんが番を約束した人が出来たこと、イアソンさんが私に会いたがっていること、そしてタリスさんは、近頃屋敷にも殆ど帰っていないと言った。
私は何故かとても嫌な予感がしてしまった。どうか嫌な予感が外れてくれますようにと願った。
その後、また会えない日々が続いたがブライアンさん曰くアシェルさんは元気に過ごしているとのことだった。私の渡している抑制剤がとても効いているそうで、発情期中も信じられないほど楽に過ごせると喜んでくれているそうだ。
私も残りの学校生活を悔いのないよう励んだ。
そして、ディルと共に五年という学校生活から卒業する時を迎える。
「だって! 俺はフォーリアが大好きなんだからいいだろう?」
いいだろう? と言われて、なんと答えればいいのか悩んでしまう。勿論私もディルが大好きだが、それはアシェルさんを好きなのとは種類が違っているのだ。意味を知らなかったとはいえ、とんでもないことをしていたように思い、羞恥心が溢れてしまった。
「フォーリア、顔が真っ赤だ」
アシェルさんは私の反応が想像以上に面白かったらしく笑っている。ディルは本当の意味を知られて恥ずかしそうにはしているものの、止めるつもりはなさそうだ。手には次に私に食べさせるフルーツを持っている。
口に入れた大粒のイチゴが喉に詰まるかと思った。
「そんな意味があるなんて知りませんでしたから」
必死に言い訳しているように聞こえたかもしれない。でも本当だから仕方ない。
「でも、俺はベータって分かった時点でフォーリアと番になるのはキッパリと諦めた。だから、これは親友の大好きだからな!」
ディルが明るく話してくれて安堵した。
「私も、ディルとはずっと親友でいるからね」
そうして、次のフルーツを受け取った。
帰りは飛んで帰るとディルが言う。馬車は乗り慣れないから緊張してしまうらしい。空を自由気ままに飛んでいる方がディルには合っているのかもしれない。アシェルさんも引き止めはしないものの、また馬車にも乗ってくれと言っていた。
もしかすると、私とアシェルさんが二人きりになれるように気を使ってくれたのかもしれない。明日はディルと沢山遊ぼう。
帰りの馬車の中では、アシェルさんからようやく顔の傷の理由を話してくれた。タリスさんの行動にはまるで共感する余地もなく、解雇されて当然だと思ったし、そんな勝手な行動でアシェルさんの顔を傷つけられたのかと思うと腹立たしくて仕方なかった。
でもこれで病院が平和になると思えば気持ちは楽になった、とアシェルさんは言う。それでは優しすぎると思ったが、私はそんなアシェルさんが好きだ。
「タリスさんは、また学校に通うのですか?」
「医師免許剥奪とは言われたが、まだ確定したわけではない。これから医師会で話し合って決定する。でも母はタリスに病院の後継になって欲しいようだから、万が一そうなっても無理矢理にでも学校に再入学させるだろう」
「そんなの、許せません……」
私の口から言っていいことではなかったかもしれない。でもそう言わずにはいられなかった。もしタリスさんが病院を継ぐようなことになれば、今までのアシェルさんの努力が水の泡になってしまう。アシェルさんがよくても私は嫌だ。
「フォーリアが怒ってくれて嬉しいよ」
アシェルさんが優しい口調で言ってくれた。
「俺も、タリスに後を継がせる気はない。あの病院は母とタリスのプライドのためにあるのではないからね。必ず、守ってみせるよ」
「私も、力になれるよう頑張ります!」
二人で抱きしめ合った。誰よりも強くなれた気がする。二人でいれば、どんな困難も乗り越えられるような気持ちになった。
それから、私とディルはジュニパーネトル街へと移り住み、それぞれの学校へと通い始めた。ブライアンさんは私が入学した後も時折勉強を見てくれている。ディルもブライアンさんには緊張もせず懐いていて、一緒になって勉強を見てもらったりする仲になった。
私はこの年に精通し、とうとう発情期のアシェルさんとは会えなくなってしまった。入学してからはお互いのスケジュールも合わなくなり、ただでさえ会いにくくなっていたのでとても悲しくなった。
発情期前には、ディルに薬を病院まで届けてもらっている。
覚悟していたとはいえ、やはり寂しいし悔しい。誰よりも側で支えていたいのに……。
(早く番になりたい)
日に日にその思いは募る一方だ。
タリスさんはその後、医師会からの決定で予定通り医師免許剥奪となったそうだ。そして一年後、学校に再入学した。ブライアンさんの後輩になったのをとても悔しがっていたと聞いた。周りの生徒からも冷ややかな声が聞こえてくるらしく、タリスさんのプライドはボロボロになっているらしい。
銀狼が再入学なんて前代未聞だし、相当悪目立ちしているのだろう。
「でもタリス兄さんが悪いから」
ブライアンさんはあくまで温厚な口調で話してくれた。どうにか気持ちを入れ替えて欲しいと付け加えた。それをアシェル兄さんも望んでいると。
だが、そんな願いは届かなかった。タリスさんは再入学から三年で自主退学したのだ。とても環境に馴染めなかったそうだ。自分よりも年下の人たちと、既に知っている事ばかりを習う。そして“銀狼なのに“と囁かれながら送る学校生活に限界が来たのだ。
流石のブライアンさんもなんとか卒業まで頑張るように説得したそうだが、弟が偉そうに言うなと怒鳴られて終わった。
ブライアンさんはその後すぐに卒業し、ローウェル病院で働き始めた。
タリスさんからすると、癪に触る出来事ばかりだろう。学校をやめてからはお母様とタリスさんの仲も険悪になっていったそうで、屋敷の中はとても過ごしやすいとはいえない雰囲気になっているのだとか。
アシェルさんが心配で仕方ない。タリスさんからまた何かされないかと思うと気が気じゃなかった。
自分の卒業まで後一年。これまでの時間は長いようで短かった。でも後一年がどうしても長く感じてしまう。早く会いたい。この四年間は数えるほどしか会えていないのだ。
ブライアンさんとオリビアさんが絶対にアシェルさんを守ると言ってくれたが、叶うなら私がアシェルさんを守りたい。
それでも離れている私に出来ることと言えば、より良い発情抑制剤を研究することだった。私は今まで以上に勉強に没頭した。ディルが食事を運んでくれないと食べるのさえ忘れてしまうほどに……。
ディルとルームシェアをして良かったと思う。あまりにも私が勉強だけに集中しているものだから、心配して村に帰ろうと提案してくれたり、日曜の市に誘ってくれたりと気にかけてくれたのだ。
家に帰るとすぐにハーブ園に行き、沢山の茶葉をブレンドして街に持って帰った。それをブライアンさんに渡してアシェルさんやオリビアさんにも飲んでもらった。アシェルさん達からはお菓子が届けられた。私はそれをディルと一緒に食べるのが楽しみになっている。
そんな中、ようやく私とアシェルさんが会える日がやって来た。
この日をどんなに心待ちにしていたか! 季節はもう秋だ。実に五ヶ月振りの再会である。約束のカフェテリアまで走って向かった。だいぶ早く着いたと思ったが、アシェルさんは既に到着していた。
「アシェルさん!」
「フォーリア! 会いたかった」
人目も憚らず抱きしめる。でも抱きしめたのは私だ。この時、私はついにアシェルさんよりも大きくなっていた。
アシェルさんはついに身長を抜かれたと、喜んでくれた。私もなんだか嬉しかった。それだけでアシェルさんを守れるような気がしたのだ。
あと半年もしないうちに私は卒業し、成人を迎える。
アシェルさんの顔を見てしまったから、余計にその日が待ち遠しくなってしまった。
「アシェルさん、もうキスも私からさせてくだい」
有無も言わないうちに唇を重ねる。アシェルさんもそれに答えてくれた。ここがカフェテリアの中だとはとっくに忘れていた。周りから拍手をされ我に帰ると、二人で照れ臭くなって腰を下ろした。
「大きくなってもフワフワの耳と尻尾は変わらないな」
照れ隠しのようにアシェルさんが囁いた。
「銀狼の尻尾には負けますよ」
私も負けじと照れくささを隠して言った。
アシェルさんは色んな話を聞かせてくれた。オリビアさんが番を約束した人が出来たこと、イアソンさんが私に会いたがっていること、そしてタリスさんは、近頃屋敷にも殆ど帰っていないと言った。
私は何故かとても嫌な予感がしてしまった。どうか嫌な予感が外れてくれますようにと願った。
その後、また会えない日々が続いたがブライアンさん曰くアシェルさんは元気に過ごしているとのことだった。私の渡している抑制剤がとても効いているそうで、発情期中も信じられないほど楽に過ごせると喜んでくれているそうだ。
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