籠の中物語

稚葉 夢依

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2日目

謎の通路【前】

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○/△ 

 寝て起きたら私が元いた場所に戻っているのではないかと心の隙間に置きながら恐る恐る目を開いた。

でもそんな期待は1ミリも無かった。
昨日見た部屋のまま、変わっていると言えば本棚が動きその奥に ただそれだけ。

ベッドから降り昨日とは違う足取りで通路の手前まで行き立ち止まった。

 『本当にこの先に部屋はあるのだろうか?』

そんな不安が頭をよぎる。
足が動かないでも何故だろうか、背中を誰かに押される感じがある。
まるで早く行けと言わんばかりに。
 怖さと恐怖でがどっと吹き出てきた。

 それからどれくらい己の葛藤と戦ったか。時計がないがためにはっきりとは分からない。
だが、何時までもここで立っている訳にはいかない。
もしかすると、もし仮に出られないとしても、私以外に誰かいるかもしれない、それに少しでも知れることがあるかも知れない。
そう考えぎゅっと目を瞑り覚悟を決めた。
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