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第五章 真の力
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ダイが不思議な夢とも、蘇った記憶とも思えるものを見ていた少し前。
真一、ネム、ミコは神社の鏡の道へと踏み込んでいた。高速に通り過ぎる眩しい光をやり過ごし突き進む。その道にいたのはほんの一瞬のことで、仄暗く薄ら寒い場所に飛び出していた。
「ここは、どこだろう」
「真一、物凄い気を感じるぞ。気をつけろよ」
「ミコも感じる。やだ、どうしよう。私、帰ろうかな」
俺も帰りたいよ。ここは、妙に怪しげで何が起きてもおかしくない。手をこすり合わせて肩を窄(すぼ)める。冷蔵庫にでもいるようだ。帰りたいけど、それはできない。
ふと、背後を見遣るとそこは深い森があった。今通って来た光の道は跡形もなく消え去っている。帰れないということだ。すぐ脇にはごつごつとした岩肌があり見上げるとかなり高いところまで続いているようだった。
ミコはきょろきょろと至る所に目を向けて、落ち着かない様子だ。本当に帰りたいのだろう。
ネムはというと、いつもの目の色と変わっていて怪しげな瞳をしていた。翡翠色で妙に輝いている瞳がそこにある。鼻先を低くして何者かの匂いを嗅ぎ取ろうとしているような仕種をしてじりじりと前に進んでいく。ミコの言葉など届いていないようだ。少しばかり毛が逆立っているだろうか。すでに戦闘態勢に入っているのかもしれない。
「あそこに誰かいる。それよりも、その先にある異様な気配が気にかかる。けど懐かしいような不思議な感覚もある。いったい何なのだろうか」
ネムに話しかけようとしたが、やめといたほうが良さそうだ。邪魔してはいけない。ネムは自分の世界に入り込んでいるようだ。さっきの言葉も自分自身に話しているようでもあった。何か手伝えそうなことがあれば、何でもするつもりだが今は黙ってついていくことしか出来なそうだ。
「ネム兄ちゃん。本当に行くの。やめない」
真一は唇の前に指を立て、かぶりを振った。
「なによ、真一に言っていないでしょ。わかっているわよ私だって。でも……」
なんだかいつものミコとは違う。弱気になっているみたいだ。相当な強い気を感じているのだろう。真一にも、なんとなく張り詰めた空気感があることはわかる。いったいこの先に何が待ち構えているのかは定かではない。いずれにせよ、ネムの双肩にかかっている。もちろん、援護できることはするつもりだが、果たして役に立つのだろうか。かえって足手纏いになってしまいそうな予感がする。
おや、誰か来る? あのシルエットは、もしかして。
近づくにつれて姿がはっきりしてきた。あれはやっぱりヤドナシか。
「おお、ネムの兄貴じゃないですか。来てくれたのですね」
「ヤドナシ、どうやら見つけたようだな。物凄いものを」
「はい、おそらくあそこの結界に封印されている者がお望みの『真の力』なのではないかと。けど、危険極まりない奴です。ネムの兄貴でも……」
「心配するな。吾輩は大丈夫だ。おそらくな。ただ、そう容易くことが運ぶとは思ってもいないがな」
ヤドナシは頭を垂れてネムの話を聞いている。たまに、こっちに『おまえは何しに来たんだ』と言わんばかりの目を向けてくることが気にかかる。
どうせ、役に立たないさ。わかっている。でも、自分にだって出来ることはあるはずだ。
ヤドナシに自分のヤル気を訴えたところで、おそらく鼻であしらわれるのがオチだろう。だから何も言う気はない。邪魔立てする気もない。ただ木偶の坊みたいに突っ立って終わるかもしれないが、きっとここにいる意味があるはずだ。そう信じたい。
「ヤドナシ、おまえは真一とミコを頼む。ここから先は吾輩ひとりで行く」
「それは無謀ですぞ」
ネムはニヤリと笑み、「大丈夫だ」と呟いた。
そのとき、突如突風が吹きあれて何者かが空から舞い降りてきた。
「あ、ネム兄ちゃん危ない」
ミコが声音を上げて、一歩踏み出そうとするネムの足を止めた。ネムの足元には先端が鋭く研ぎ澄まされた黒い羽根が突き刺さっていた。
「ふん、運の良い奴だ」
「あんた誰よ。私の大事なネム兄ちゃんに怪我させたら承知しないんだからね」
いつものミコがそこにいた。さっきまでの弱腰のミコじゃない。目に見える敵には、強気になれるのかも。いや、あいつはネムなら勝てると踏んでいるのだろうか。
それにしても、あいつは物の怪なのか。
人のような姿だが黒い翼に黒い嘴。あの姿は、確か鴉天狗。
「黙れ、娘。我は、ネムとやらに用がある。おまえらに用はない。サッサと消えちまえ」
大きな黒い翼を広げると再び黒い羽根の槍が飛んでくる。
真一は、咄嗟にミコを庇うように抱きしめて横へ飛ぶ。ヤドナシは針のような刀を器用に扱い羽根の槍を弾き飛ばしている。かなりの早業だ。流石、ヤドナシ。
「ちょっと、真一。いつまで私を抱きしめてんのよ。阿呆」
「あっ、ごめん」
真一はちょっと顔を赤らめてすぐにミコから少し離れた。
ネムはというと、右に左にと素早く黒い羽根の攻撃を躱して前へと突き進んでいた。すごい、軽快なステップだ。黒い羽根は地面に虚しく突き刺さるばかり。まったく、掠りもしない。
「馬鹿な」
「甘いな、鴉天狗に後れを取るほど身体は鈍っていない。吾輩をなめるなよ」
ネムの鋭い爪が鴉天狗に斬りかかる。がしかし、鴉天狗は大きな黒い翼を身体に纏うようにしてネムの爪を弾き返した。鮮血が飛び散るかと思っていたが、まったくの無傷であった。
「ネムよ。おまえこそ甘いぞ。そんな攻撃、痛くも痒くもないわ」
「そうか、そうでなくては困る。ふん、吾輩を知っているようだが、お主は何者だ」
「冥途の土産に教えてやろう。我はヤク。ヤタ様に仕えるものよ。そして、お主たちを殲滅するものだ。覚えておけよ。まあ死す運命だからな、覚えてはいられないだろうがな」
なんだあいつ、あの見下すような目に偉そうな態度。無性に腹立つ奴だ。
真一、ネム、ミコは神社の鏡の道へと踏み込んでいた。高速に通り過ぎる眩しい光をやり過ごし突き進む。その道にいたのはほんの一瞬のことで、仄暗く薄ら寒い場所に飛び出していた。
「ここは、どこだろう」
「真一、物凄い気を感じるぞ。気をつけろよ」
「ミコも感じる。やだ、どうしよう。私、帰ろうかな」
俺も帰りたいよ。ここは、妙に怪しげで何が起きてもおかしくない。手をこすり合わせて肩を窄(すぼ)める。冷蔵庫にでもいるようだ。帰りたいけど、それはできない。
ふと、背後を見遣るとそこは深い森があった。今通って来た光の道は跡形もなく消え去っている。帰れないということだ。すぐ脇にはごつごつとした岩肌があり見上げるとかなり高いところまで続いているようだった。
ミコはきょろきょろと至る所に目を向けて、落ち着かない様子だ。本当に帰りたいのだろう。
ネムはというと、いつもの目の色と変わっていて怪しげな瞳をしていた。翡翠色で妙に輝いている瞳がそこにある。鼻先を低くして何者かの匂いを嗅ぎ取ろうとしているような仕種をしてじりじりと前に進んでいく。ミコの言葉など届いていないようだ。少しばかり毛が逆立っているだろうか。すでに戦闘態勢に入っているのかもしれない。
「あそこに誰かいる。それよりも、その先にある異様な気配が気にかかる。けど懐かしいような不思議な感覚もある。いったい何なのだろうか」
ネムに話しかけようとしたが、やめといたほうが良さそうだ。邪魔してはいけない。ネムは自分の世界に入り込んでいるようだ。さっきの言葉も自分自身に話しているようでもあった。何か手伝えそうなことがあれば、何でもするつもりだが今は黙ってついていくことしか出来なそうだ。
「ネム兄ちゃん。本当に行くの。やめない」
真一は唇の前に指を立て、かぶりを振った。
「なによ、真一に言っていないでしょ。わかっているわよ私だって。でも……」
なんだかいつものミコとは違う。弱気になっているみたいだ。相当な強い気を感じているのだろう。真一にも、なんとなく張り詰めた空気感があることはわかる。いったいこの先に何が待ち構えているのかは定かではない。いずれにせよ、ネムの双肩にかかっている。もちろん、援護できることはするつもりだが、果たして役に立つのだろうか。かえって足手纏いになってしまいそうな予感がする。
おや、誰か来る? あのシルエットは、もしかして。
近づくにつれて姿がはっきりしてきた。あれはやっぱりヤドナシか。
「おお、ネムの兄貴じゃないですか。来てくれたのですね」
「ヤドナシ、どうやら見つけたようだな。物凄いものを」
「はい、おそらくあそこの結界に封印されている者がお望みの『真の力』なのではないかと。けど、危険極まりない奴です。ネムの兄貴でも……」
「心配するな。吾輩は大丈夫だ。おそらくな。ただ、そう容易くことが運ぶとは思ってもいないがな」
ヤドナシは頭を垂れてネムの話を聞いている。たまに、こっちに『おまえは何しに来たんだ』と言わんばかりの目を向けてくることが気にかかる。
どうせ、役に立たないさ。わかっている。でも、自分にだって出来ることはあるはずだ。
ヤドナシに自分のヤル気を訴えたところで、おそらく鼻であしらわれるのがオチだろう。だから何も言う気はない。邪魔立てする気もない。ただ木偶の坊みたいに突っ立って終わるかもしれないが、きっとここにいる意味があるはずだ。そう信じたい。
「ヤドナシ、おまえは真一とミコを頼む。ここから先は吾輩ひとりで行く」
「それは無謀ですぞ」
ネムはニヤリと笑み、「大丈夫だ」と呟いた。
そのとき、突如突風が吹きあれて何者かが空から舞い降りてきた。
「あ、ネム兄ちゃん危ない」
ミコが声音を上げて、一歩踏み出そうとするネムの足を止めた。ネムの足元には先端が鋭く研ぎ澄まされた黒い羽根が突き刺さっていた。
「ふん、運の良い奴だ」
「あんた誰よ。私の大事なネム兄ちゃんに怪我させたら承知しないんだからね」
いつものミコがそこにいた。さっきまでの弱腰のミコじゃない。目に見える敵には、強気になれるのかも。いや、あいつはネムなら勝てると踏んでいるのだろうか。
それにしても、あいつは物の怪なのか。
人のような姿だが黒い翼に黒い嘴。あの姿は、確か鴉天狗。
「黙れ、娘。我は、ネムとやらに用がある。おまえらに用はない。サッサと消えちまえ」
大きな黒い翼を広げると再び黒い羽根の槍が飛んでくる。
真一は、咄嗟にミコを庇うように抱きしめて横へ飛ぶ。ヤドナシは針のような刀を器用に扱い羽根の槍を弾き飛ばしている。かなりの早業だ。流石、ヤドナシ。
「ちょっと、真一。いつまで私を抱きしめてんのよ。阿呆」
「あっ、ごめん」
真一はちょっと顔を赤らめてすぐにミコから少し離れた。
ネムはというと、右に左にと素早く黒い羽根の攻撃を躱して前へと突き進んでいた。すごい、軽快なステップだ。黒い羽根は地面に虚しく突き刺さるばかり。まったく、掠りもしない。
「馬鹿な」
「甘いな、鴉天狗に後れを取るほど身体は鈍っていない。吾輩をなめるなよ」
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「ネムよ。おまえこそ甘いぞ。そんな攻撃、痛くも痒くもないわ」
「そうか、そうでなくては困る。ふん、吾輩を知っているようだが、お主は何者だ」
「冥途の土産に教えてやろう。我はヤク。ヤタ様に仕えるものよ。そして、お主たちを殲滅するものだ。覚えておけよ。まあ死す運命だからな、覚えてはいられないだろうがな」
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