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夜空にまん丸の月が顔を出す。
そう思ったのだが玉三郎曰く、まだほんの少し欠けているらしい。
「今夜、いや満月になるのは朝方だな。ようやく帰る日が来たぞ」
そうか帰るのか。
夜が明ける。青い空の低い位置にまだ淡い光りを湛えた満月が微笑んでいた。なんとも不思議な感覚だ。そんな満月を背にして賢は無限太鼓橋を渡り自宅へと足を向ける。玉三郎も美月も一緒だ。パンももちろん一緒だ。最後の太鼓橋を渡りきるというまさにそのとき太陽光を背に浴びて振り返る。すでに太鼓橋は消え去っていた。気づけば賢は自宅の二階の窓辺にいた。
朝陽が眩しいと手を翳して外の景色を眇め見る。そのとき自分の手が毛深くないことに気がついた。急いで一階の洗面台に行き鏡を眺める。
猫の姿から人の姿に戻っていた。鏡に映り込む可愛らしい女の子が目に留まる。
美月だ。そうか美月も人の姿に戻ったのか。戻ったっていうのは違うのか。どちらにせよ、こっちの世界では人の姿でいられるようだ。賢はホッと胸を撫で下ろして鏡越しで美月に微笑んだ。
足元からパンが一鳴きしてしがみついてくる。
「お腹減ったのか」
その言葉を言い終える前にパンはいつもの場所へと駆けて行く。
パンにカリカリの朝ごはんをあげてあとをついて来た美月に向き直る。
「私たちも朝ごはんにしましょう」
「そうだな」
そんな会話をしていたら二階から大きな声が飛んできた。
「吾輩も腹が減った。何か作ってくれ。おーい、聞こえているんだろう。吾輩はこっちの世界では動けないんだ。招き猫になっちまうんだ。おーい、賢、美月返事をしろ」
玉三郎の声だ。
そうか招き猫に戻ってしまったのか。
「玉三郎は放っておきましょう。私たち、二人の時間を楽しまなきゃ」
二人の時間か。
そうだ、美月と夫婦になったんだった。
モンドの城で婚礼の儀を行い祝福されたのを思い出す。
「おーい、おまえらいい加減にしろよ。しっかり聞こえているぞ。吾輩はだな、動けないのだぞ。餓死させる気か」
美月は「本当に騒がしいんだから」と頬を緩ませていた。
「なあ、可哀相だから何か作って持っていってやろうよ」
「そうね。そのあとゆっくり二人の時間を楽しみましょう」
「ああ、でもさ。朝ごはん食べたらすぐにでも絵を描きたい」
「えええ、それは明日でもよくない」
「ごめん、頭の中のイメージが消える前に描きたいんだ。だから絵を描いている間は部屋に籠るつもりだからそのつもりでいてね」
美月は面白くなさそうな顔をしていたが頷いてくれた。
朝ごはんを済ませたあと美月はどこかへ出かけていった。邪魔しないようにと気を使ってくれたのだろう。それとも不貞腐れてしまっただろうか。
大丈夫だ。美月はこんなことで不貞腐れたりしない。有名な画家になることを美月も望んでくれていたはずだから。
***
賢は絵筆を取り一心不乱に手を動かしていく。
キャンバスに彩られていく無数の色たち。まるで筆が生きてでもいるかのように自然と動いていく。そんな感覚だった。頭の中には完成図が見えているせいだろうか。仙人が話した『愛』があるせいだろうか。
もちろん描いているのは美月の絵だ。
タイトルをつけるとしたら『形を変えたふたつの美しい月』というところだろうか。
賢は口元を緩めて絵を描き進める。
食事をとることもせず筆を止めずに描き続けた。日付が変わっても描き続けることをやめなかった。
どれくらいそうしていたのか自分でもわからない。そのおかげで納得いく絵ができあがった。
***
あれ、誰かが自分を呼んでいる。
いつの間にか眠っていたらしい。
「賢、大丈夫なの。賢ってば」
誰だ。やっぱり自分を呼んでいる。あれ、起き上がれない。
「もう、賢ったらこんなになるまで絵を描き続けるなんて。全然食べていないんでしょ。用意してきてよかった。ほら元気になるから飲んで」
飲んでって言われても。
ああ、なんだか甘い匂いがする。いったいなんだろう。柔らかなものが口元に。
「ほら飲むの」
何かが口の中に入ってくる。ああほんのり甘くてコクがある。これはいったいなんだろう。一口飲むと不思議と力が湧いてくる。これは魔法の飲み物なのだろうか。
賢は誰かに抱きついていた。とてもいい香りがする。香水か。柔軟剤だろうか。シャンプーの香りかもしれない。そんなことよりもこの人は誰だ。そもそも自分は今何を飲んだのだろう。視線を上へと向けるとそこには美月の顔があった。
「み、美月」
「どう、私のミルクの力はすごいでしょ」
えっ、ミルク。美月のミルクを飲んだのか。
今の美月は人の姿をしている。まさか……。賢は頭を大きく振り現実から目を背けた。
「賢、かわいい」
ああもう顔が熱い。何がかわいいだ。賢は頭の中の変な想像を払い除けて違うことを考える。そうだ、絵だ。
「あのさ、そこに絵があるから見てみろ。感想を聞きたい」
「完成したの。すごい。あっそうだ。その前にこれあげる。もう少し飲んだほうがいいわよ」
美月が手渡してきたのは哺乳瓶に入ったあたたかいミルクだった。賢はまじまじと哺乳瓶をみつめて黙考した。
「美月、これって。あの、その、もしかして」
「あはは、もしかしてすごーくエッチなこと考えちゃった」
美月は悪い顔をして笑っていた。やられた。賢の頭の中には『ドッキリ成功』とのプラカードを持った美月の姿が浮かんでいた。もちろん、そんなことを美月はしていない。
窓際からも笑い声がこまだする。
招き猫姿の玉三郎だ。
賢はカラフルな招き猫をみつめて今どこにいるのかはっきりした。
そうだった、夢月楼から百万円で買った家に戻っていたのを忘れていた。絵を描いたことは覚えていたのになんだか変な感じだ。あれ、玉三郎がそこにいるってことは二階の部屋にいるのか。なぜ二階の部屋で倒れていたのだろう。記憶の糸が絡み合って解けない。
「賢、この絵、すごーーーい。私のことこんなに美人に描いてくれて嬉しい。それにもうひとりの私もいる。きっとこの絵は評判になるわ。間違いない」
美月は絵を前にして小躍りしている。
そこまで喜んでくれるとは思っていなかった。けどその踊りは誰にも見せないほうがいい。なんか変だ。もちろん、そんなこと美月には言えない。豹変して鋭い爪が飛んでくるだろうから。
あっ、思い出した。完成した絵を玉三郎に見せたくて絵を持って二階に上がってきたんだった。そこで力尽きたってわけか。
「おい、賢。その絵だがコンテストにでも応募してみたらどうだ」
コンテスト。
玉三郎に思わぬ提案をされて賢は自分の描いた絵をみつめた。
いいかもしれない。しばらくコンテストなんて応募していかなった。この絵ならもしかしたら……。
どうだろう。この絵は評価されるだろうか。未来の自分を想像して胸が躍った。
絶対に以前とは違う評価になるはずだ。そう信じたい。
夢月楼に行った自分は変われたはずだ。
これははじまりにすぎない。有名な画家の仲間入りになる第一歩だ。
「ほほう、これはなかなか興味深い作品だ。流石、おいらの弟子だ」
んっ、今の声はまさか。
振り向いた先にコツメカワウソの背中があった。
「なぜ、仙人がここに」
「んっ、なぜにだと。それは仙人だからだな」
答えになっていない。
「いやいや、そんな理由があるか。おかしいだろう。満月でもないのに。これは幻か。夢か。冗談か。もしかしてすべて嘘だったとか。夢月楼自体が存在しないなんてことはないのか」
「嘘だと。何を言っている。カワウソだが嘘偽りではない。嘘だ、嘘だ、カワウソだなんてことは絶対にない」
ああ、こいつ本物だ。仙人だ。ならば夢月楼もあるってことか。
「なあ、夢月楼って」
「実在する。そう簡単にはいけないがな」
そうか。そうだよな。そうじゃなきゃ、招き猫が話すこともコツメカワウソが話すこともありえない。
「仙人さん、これ私の絵だよ。すごいよね」
「ああ、すごい。今度はおいらの絵も描いてほしいものだ」
「待て、次は吾輩の絵だ。なあ、賢。そうだろう」
「そうだな。カラフル招き猫と大きな猫の絵を描くのも面白そうだな」
「そんなの嫌だ。嘘だと言ってくれ。カワウソだと言ってくれ。次は仙人であるおいらじゃなきゃダメだ」
「もう仙人さんったら。それなら二人とも一緒に描いてもらえばいいんじゃない」
「それだ。賛成」
玉三郎と仙人の声が重なった。
まったく騒がしい人たちだ。あっ、人じゃなかった。
まあいいか。きっとこれから忙しくなるだろうから、その前に二人とも描いてやろう。
賢の頭の中には未来で活躍する姿が映っていた。きっとそれは現実のものとなるはずだ。
「あああ、大変。仙人さん、どうするのよ、これ」
どうした。何があった。
「なーに、これもまたいい味になるってもんだ。これが芸術だ」
賢は絵に目を向けて口をポカンと開けた。
美月の絵には明らかに足跡が残っている。まさか仙人の足跡か。
嘘だろう。
それこそ、『嘘だ、嘘だ、カワウソだ』だ。
この絵はどうすべきだろう。修復すべきか。それともこのままコンテストに出すべきだろうか。
***
(完)
***
そう思ったのだが玉三郎曰く、まだほんの少し欠けているらしい。
「今夜、いや満月になるのは朝方だな。ようやく帰る日が来たぞ」
そうか帰るのか。
夜が明ける。青い空の低い位置にまだ淡い光りを湛えた満月が微笑んでいた。なんとも不思議な感覚だ。そんな満月を背にして賢は無限太鼓橋を渡り自宅へと足を向ける。玉三郎も美月も一緒だ。パンももちろん一緒だ。最後の太鼓橋を渡りきるというまさにそのとき太陽光を背に浴びて振り返る。すでに太鼓橋は消え去っていた。気づけば賢は自宅の二階の窓辺にいた。
朝陽が眩しいと手を翳して外の景色を眇め見る。そのとき自分の手が毛深くないことに気がついた。急いで一階の洗面台に行き鏡を眺める。
猫の姿から人の姿に戻っていた。鏡に映り込む可愛らしい女の子が目に留まる。
美月だ。そうか美月も人の姿に戻ったのか。戻ったっていうのは違うのか。どちらにせよ、こっちの世界では人の姿でいられるようだ。賢はホッと胸を撫で下ろして鏡越しで美月に微笑んだ。
足元からパンが一鳴きしてしがみついてくる。
「お腹減ったのか」
その言葉を言い終える前にパンはいつもの場所へと駆けて行く。
パンにカリカリの朝ごはんをあげてあとをついて来た美月に向き直る。
「私たちも朝ごはんにしましょう」
「そうだな」
そんな会話をしていたら二階から大きな声が飛んできた。
「吾輩も腹が減った。何か作ってくれ。おーい、聞こえているんだろう。吾輩はこっちの世界では動けないんだ。招き猫になっちまうんだ。おーい、賢、美月返事をしろ」
玉三郎の声だ。
そうか招き猫に戻ってしまったのか。
「玉三郎は放っておきましょう。私たち、二人の時間を楽しまなきゃ」
二人の時間か。
そうだ、美月と夫婦になったんだった。
モンドの城で婚礼の儀を行い祝福されたのを思い出す。
「おーい、おまえらいい加減にしろよ。しっかり聞こえているぞ。吾輩はだな、動けないのだぞ。餓死させる気か」
美月は「本当に騒がしいんだから」と頬を緩ませていた。
「なあ、可哀相だから何か作って持っていってやろうよ」
「そうね。そのあとゆっくり二人の時間を楽しみましょう」
「ああ、でもさ。朝ごはん食べたらすぐにでも絵を描きたい」
「えええ、それは明日でもよくない」
「ごめん、頭の中のイメージが消える前に描きたいんだ。だから絵を描いている間は部屋に籠るつもりだからそのつもりでいてね」
美月は面白くなさそうな顔をしていたが頷いてくれた。
朝ごはんを済ませたあと美月はどこかへ出かけていった。邪魔しないようにと気を使ってくれたのだろう。それとも不貞腐れてしまっただろうか。
大丈夫だ。美月はこんなことで不貞腐れたりしない。有名な画家になることを美月も望んでくれていたはずだから。
***
賢は絵筆を取り一心不乱に手を動かしていく。
キャンバスに彩られていく無数の色たち。まるで筆が生きてでもいるかのように自然と動いていく。そんな感覚だった。頭の中には完成図が見えているせいだろうか。仙人が話した『愛』があるせいだろうか。
もちろん描いているのは美月の絵だ。
タイトルをつけるとしたら『形を変えたふたつの美しい月』というところだろうか。
賢は口元を緩めて絵を描き進める。
食事をとることもせず筆を止めずに描き続けた。日付が変わっても描き続けることをやめなかった。
どれくらいそうしていたのか自分でもわからない。そのおかげで納得いく絵ができあがった。
***
あれ、誰かが自分を呼んでいる。
いつの間にか眠っていたらしい。
「賢、大丈夫なの。賢ってば」
誰だ。やっぱり自分を呼んでいる。あれ、起き上がれない。
「もう、賢ったらこんなになるまで絵を描き続けるなんて。全然食べていないんでしょ。用意してきてよかった。ほら元気になるから飲んで」
飲んでって言われても。
ああ、なんだか甘い匂いがする。いったいなんだろう。柔らかなものが口元に。
「ほら飲むの」
何かが口の中に入ってくる。ああほんのり甘くてコクがある。これはいったいなんだろう。一口飲むと不思議と力が湧いてくる。これは魔法の飲み物なのだろうか。
賢は誰かに抱きついていた。とてもいい香りがする。香水か。柔軟剤だろうか。シャンプーの香りかもしれない。そんなことよりもこの人は誰だ。そもそも自分は今何を飲んだのだろう。視線を上へと向けるとそこには美月の顔があった。
「み、美月」
「どう、私のミルクの力はすごいでしょ」
えっ、ミルク。美月のミルクを飲んだのか。
今の美月は人の姿をしている。まさか……。賢は頭を大きく振り現実から目を背けた。
「賢、かわいい」
ああもう顔が熱い。何がかわいいだ。賢は頭の中の変な想像を払い除けて違うことを考える。そうだ、絵だ。
「あのさ、そこに絵があるから見てみろ。感想を聞きたい」
「完成したの。すごい。あっそうだ。その前にこれあげる。もう少し飲んだほうがいいわよ」
美月が手渡してきたのは哺乳瓶に入ったあたたかいミルクだった。賢はまじまじと哺乳瓶をみつめて黙考した。
「美月、これって。あの、その、もしかして」
「あはは、もしかしてすごーくエッチなこと考えちゃった」
美月は悪い顔をして笑っていた。やられた。賢の頭の中には『ドッキリ成功』とのプラカードを持った美月の姿が浮かんでいた。もちろん、そんなことを美月はしていない。
窓際からも笑い声がこまだする。
招き猫姿の玉三郎だ。
賢はカラフルな招き猫をみつめて今どこにいるのかはっきりした。
そうだった、夢月楼から百万円で買った家に戻っていたのを忘れていた。絵を描いたことは覚えていたのになんだか変な感じだ。あれ、玉三郎がそこにいるってことは二階の部屋にいるのか。なぜ二階の部屋で倒れていたのだろう。記憶の糸が絡み合って解けない。
「賢、この絵、すごーーーい。私のことこんなに美人に描いてくれて嬉しい。それにもうひとりの私もいる。きっとこの絵は評判になるわ。間違いない」
美月は絵を前にして小躍りしている。
そこまで喜んでくれるとは思っていなかった。けどその踊りは誰にも見せないほうがいい。なんか変だ。もちろん、そんなこと美月には言えない。豹変して鋭い爪が飛んでくるだろうから。
あっ、思い出した。完成した絵を玉三郎に見せたくて絵を持って二階に上がってきたんだった。そこで力尽きたってわけか。
「おい、賢。その絵だがコンテストにでも応募してみたらどうだ」
コンテスト。
玉三郎に思わぬ提案をされて賢は自分の描いた絵をみつめた。
いいかもしれない。しばらくコンテストなんて応募していかなった。この絵ならもしかしたら……。
どうだろう。この絵は評価されるだろうか。未来の自分を想像して胸が躍った。
絶対に以前とは違う評価になるはずだ。そう信じたい。
夢月楼に行った自分は変われたはずだ。
これははじまりにすぎない。有名な画家の仲間入りになる第一歩だ。
「ほほう、これはなかなか興味深い作品だ。流石、おいらの弟子だ」
んっ、今の声はまさか。
振り向いた先にコツメカワウソの背中があった。
「なぜ、仙人がここに」
「んっ、なぜにだと。それは仙人だからだな」
答えになっていない。
「いやいや、そんな理由があるか。おかしいだろう。満月でもないのに。これは幻か。夢か。冗談か。もしかしてすべて嘘だったとか。夢月楼自体が存在しないなんてことはないのか」
「嘘だと。何を言っている。カワウソだが嘘偽りではない。嘘だ、嘘だ、カワウソだなんてことは絶対にない」
ああ、こいつ本物だ。仙人だ。ならば夢月楼もあるってことか。
「なあ、夢月楼って」
「実在する。そう簡単にはいけないがな」
そうか。そうだよな。そうじゃなきゃ、招き猫が話すこともコツメカワウソが話すこともありえない。
「仙人さん、これ私の絵だよ。すごいよね」
「ああ、すごい。今度はおいらの絵も描いてほしいものだ」
「待て、次は吾輩の絵だ。なあ、賢。そうだろう」
「そうだな。カラフル招き猫と大きな猫の絵を描くのも面白そうだな」
「そんなの嫌だ。嘘だと言ってくれ。カワウソだと言ってくれ。次は仙人であるおいらじゃなきゃダメだ」
「もう仙人さんったら。それなら二人とも一緒に描いてもらえばいいんじゃない」
「それだ。賛成」
玉三郎と仙人の声が重なった。
まったく騒がしい人たちだ。あっ、人じゃなかった。
まあいいか。きっとこれから忙しくなるだろうから、その前に二人とも描いてやろう。
賢の頭の中には未来で活躍する姿が映っていた。きっとそれは現実のものとなるはずだ。
「あああ、大変。仙人さん、どうするのよ、これ」
どうした。何があった。
「なーに、これもまたいい味になるってもんだ。これが芸術だ」
賢は絵に目を向けて口をポカンと開けた。
美月の絵には明らかに足跡が残っている。まさか仙人の足跡か。
嘘だろう。
それこそ、『嘘だ、嘘だ、カワウソだ』だ。
この絵はどうすべきだろう。修復すべきか。それともこのままコンテストに出すべきだろうか。
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(完)
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🐾