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第1話 ストーリーのコンセプトを語る

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 こんにちは、大和タケルです。

 ファンの皆さま、私の処女作『武器商人は忙しい!』を、いつも応援して頂きありがとうございます。

 前回は、『フッ、俺の方が上手く書けると思ったのが運の尽き』で執筆を始めた理由を書きましたが、今回はどんな物語にしようかと考え抜いた先に見えてきたストーリーの骨格、いわゆるコンセプトを語りたいと思います。
 
 まず最初に小説家になろうのランキング上位作品を読んで、俺の方が上手く書けると思って書き始めた訳ですが、どんな物語にしようか?という所で、大いに悩みました。

 転スラみたいに異世界へ行って無双するのも良いのですが、所詮はモノマネです。
 それに、どの作品も似たりよったりで、単にRPGで魔王を倒しに行くだけというか、水戸黄門を見ているみたいというか、ストーリー性が無いというか、どれも心が震えないのです。
 なんかこう、新しい何かを作りたいと思いました。

 今思えば、なろう系というのはテンプレに変化球を加えているだけであり、行き着く先は同じ、記憶に残らないジャンルなのです。
 だから、重厚なストーリーに、読み易いなろう系を付け加える考え方の作品であれば、心を震わせられ、記憶に残る名作になるのではないかと考えました。

 そう思って、自分の経験や好きな物を集めてみました。
 まずは、執筆のきっかけになった『転スラ』と『銀河英雄伝説』、それと『坂本龍馬』。
 私は学生時代に剣道をしており、その経験から幕末の志士に興味を持ち、中でも坂本龍馬が大好きでした。
 だから、坂本龍馬を主人公にしたストーリーを考える事にしました。
 しかし、普通の坂本龍馬ストーリーでは、今まで多くの人達が手を変え品を変えて、色んなストーリーを作ってきた訳で、同じ切り口では、やはりモノマネに過ぎません。

 そこで、私が目を付けたのが『海援隊』と『亀山社中』です。

 その当時の日本は外国の脅威に晒され、外国人を追い払う為に、諸藩は外国の武器を調達しようと躍起になっていました。
 
 そこで登場するのが『武器商人・坂本龍馬』。彼は勝海舟から払い受けた船を使って、長崎のグラバー商会から外国の武器を買い、諸藩に売却して利益を得るという商売を始めました。これが日本初の商社『亀山社中』となります。

 私もバイヤーなので、良い物を安く仕入れる仕事。何か共通する部分が多く、コレだあぁぁ~! となった訳です。

 これがストーリーの核となり、そのうねりに翻弄された幕府や新選組、維新の志士達がキャラクターのモデルとなりました。

 そこで、主人公の大和創真ですが、坂本龍馬と語呂が似ていませんか?

 私の中で、主人公の創真像は、可能な限り坂本龍馬に似せて作られており、当然ながら貧乏というカテゴリーは外せません。
 そして、創真は色んな経験を積み重ね、坂本龍馬同様に成長していくのです。

 ここで問題です。

 では、坂本龍馬の師であり、彼に翼を与えた人物の勝海舟は誰でしょう?

 ・・・・・・・

 答えは、香織パパです!

 この様に、登場人物は幕末に活躍した人物をモデルにしており、だからこそ活き活きしたキャラクターになっていくと思っています。
 いずれ、海援隊のメンバーも明らかになってきますよ!
 また、1章後半では薩摩示現流の使い手も出てくるので、楽しみにして下さい。


 次回は、大和姓について、タケじいに連なる邪馬台国、そして九州または出雲説について語りたいと思います。

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