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第一節 夢の価値・ネフダトラブル
Ep.9 文句の理由
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僕の顔は相当引き攣っていたに違いない。古戸くんが「うわぁ」と一歩後ずさりをして、引いていた。
ナノカに弟子入りした覚えもないし、クレーマーになりたいと言った過去もない。いきなり何処にでもいる普通の男子高校生が「君がクレーマーだ!」と言われたら、驚くに決まっているであろう。
ついでにナノカの断る理由が合唱部だからなのであれば、放送部の僕も主張できるものがある。
「ねぇ、ナノカ……それだったら、僕も放送部で声の部活だし……そっちの意見が混じっちゃうんじゃ」
意見。
しかし、ナノカは素早く言葉で叩き斬る。
「声は大丈夫よ。放送部の朗読とかに関しては歌とは全然違うし。逆に声でおかしいところがあるかもって、指摘できるかもしれないわ。あくまで合唱だと、今練習している曲のことも混じえて、古戸くんには必要のない注意をしちゃうかもってことだし……声なら全く問題ないわよ」
納得はいかない。いってたまるか。
アヤコさんも歌のこととかをあまり知らない人。信用できない人間がいきなりクレームを入れるのは問題だと思うはずだ。
そのはずなのだが……当の本人は、ぱぁーと顔を明るくさせていた。
「それはそれでいいですね!」
「アヤコさん!? いいの!? 本当、ド素人だよ!?」
「放送部って言ってたし。クレームがなかったとしても、声のトレーニングとかを教えてくれるのは助かるかなって」
「ええ……」
放送部だなんて余計なことを言うんじゃなかった。
放課後に時々、この場所でクレームをする。そんな役が僕に務まるのだろうか。緊張と不安が入り混じって混乱しそうになる中、ナノカが後ろから耳打ちをしてきた。
「情真くん」
「な、何……?」
「安心しなさいよ。ワタシも情真くんを選んだって責任があるし、クレームは入れないけどちゃんとアンタがやってるかどうか……見てるから」
「うう……」
「突然、決めちゃってごめんね。でも、アンタのためだと思ったから……」
「僕のためって、何でそうなるの?」
謎が生まれていく。もやもやする中、彼女は僕の夢について小さな声で話していった。
「だって、情真くんはまだ夢の凄さを知らない。クレームを入れるってのは口実で、もっともっと夢を追う素晴らしさって言うのを知ってほしかったの。最悪、クレームなんて入れなくてもいいわよ。ワタシが何とかするし……お詫びになるか、分からないけどご褒美だって何とかする……!」
「ううむ……」
正直、最初のことに関してはナノカのエゴだと思った。良いことをしたと思うための無理矢理な善意の押し付けだと。ただ、後者の方を言われてしまったら、頷かない訳にはいかない。今までの話をまとめれば、僕がクレームを入れる時はナノカが付いてくると言う内容だ。ナノカと一緒に入れる時間が増える。例え、クレームを入れなくても、だ。それだけでも僕にとっては十分ご褒美だ。
「どう? まぁ、弟子じゃなくても」
「分かった。弟子でいいよ」
「本当?」
僕は首を縦に振った。
その後はクレーマーの弟子としてナノカと共に二人のサークル活動を眺めていた。放送部の中で理亜と何をするのでもなく、退屈な日々を送ってる僕とは大違い。
古戸くんはスマートフォンで自分の録音した音声を聞き返しつつ、声の質やら様子やらを研究している。そもそも、この行為自体僕には無理だ。そう、ナノカにボヤいていた。
「す、凄いね……あれ。僕だったら録音したの、恥ずかしくて聞けないや」
「でも練習するためには必要よ。って特に放送部員さんが慣れないとでしょ」
「ま、まぁね」
藪蛇だったか。
このまま同じ話を続けていると、ナノカから別の指導を受けることになりそうだ。すぐさま話題の視点をアヤコさんへと変えていく。
「アヤコさんの方は何か鞄からフルートみたいなのを取り出したけど、何をするんだろ?」
疑問に彼女自身が応じてくれた。それもハキハキ、自信たっぷり。まるでアイドルのように。
「こうやって、自分の作った曲を演奏してみるのよ。あたしは吹き心地がどうかも確かめなきゃ、だし。後は家でキーボードを打ち込んでみたりもするかな」
言葉の後に彼女の透明な音色が流れ始めた。フルートが奏でる旋律は文句のつけようがない。全国の善良クレーマーが白旗を上げるかもしれない。
僕は既にお手上げだ。
「ナノカ……これ、クレームの言いようがないよね。十分、曲として聞くにはいい感じになってると思うし」
ナノカもだいぶ無理そうで。苦笑い。
「クレーム、本当に必要だったのかしらね。二人共、凄いわ」
と僕と彼女がコンビで褒めるも、天才少女はだいぶ謙虚な態度を見せてきた。
「いいえ、誠くんは凄いけど、あたしは誠くんがいるから自信を持って夢に迎えるの。隣で頑張っている人がいるから、あたしも負けてられないな。気は抜いていられないなって」
ううん、見習わなければ、だ。僕は謙虚すらなく、人に対して自慢したくなるタイプだ。少しでもいい点を取れば、ふふんと鼻を高くして鳴らす。と思ってもナノカには普通に点数で負けてることがほとんど。「いや、その平均的な点数で誇るとか、向上心が足りないわよ!」と怒られる始末。
彼女は僕と違って、伸びるタイプだ。
何分か練習風景を見守っていたら、今度は古戸くんがノートに何かを書き込み始めた。朝、アヤコさんがうちの学校に持ってきたものと同じだ。
後ろから目を通すと、ノート一ページが黒く染まっていた。どうやら内容は練習に関して、意気込み、技術的なものを書いているらしい。
彼が書き終わると同時に、「見てみる?」と聞いてきた。ナノカが「見たい」と言うような顔をしているため、共に丁重に見せてもらうこととなった。
そこで僕は疑問に思う。貴方達は同じ高校生ですか、と。いや、違う。同じ人間ですか、と。
夢のために一人一人目標を立ててサークルの中で意見を交換し合ったり、メンタルを整えたり。
次に気になったのは、古戸くんとノートの中でやり取りしている人のことだった。
『最近はどう? 桃助、最近忙しそうだけど、ゲームやってる?』
唐突にゲーム談義を始めていたため、だ。そう思って、桃助となる人物が書いてあるページを確認させてもらう。随分、前のページに書いてあったので探すのに苦労した。
そこにはゲームのコマンドや戦法が書かれている。他にもカメラの上手な回し方の技術も発見。
ナノカが一言。
「どうやら、桃助くんはゲーム実況者になろうとしてるんだ」
ゲーム実況者が夢、か。
僕が考えている間に彼女がサークルにいるであろうもう一人の人物について言及した。
「後は……三葉さんでいいのかしら? この人も今日来るって書いてあるけど」
「まだ来ないのか」と彼女が言おうとしていたのだろう。声を遮るように、パソコンの扉を開けた人物がいた。
黒髪で、アヤコさんとはまた違った大きな体格の女子が立っている。ただ、死んだ目でギロッとこちらを睨むと同時に彼女は告げた。
「何で部外者がサークルにいるんだ……? 馬鹿にしに来たのか……!?」
ナノカに弟子入りした覚えもないし、クレーマーになりたいと言った過去もない。いきなり何処にでもいる普通の男子高校生が「君がクレーマーだ!」と言われたら、驚くに決まっているであろう。
ついでにナノカの断る理由が合唱部だからなのであれば、放送部の僕も主張できるものがある。
「ねぇ、ナノカ……それだったら、僕も放送部で声の部活だし……そっちの意見が混じっちゃうんじゃ」
意見。
しかし、ナノカは素早く言葉で叩き斬る。
「声は大丈夫よ。放送部の朗読とかに関しては歌とは全然違うし。逆に声でおかしいところがあるかもって、指摘できるかもしれないわ。あくまで合唱だと、今練習している曲のことも混じえて、古戸くんには必要のない注意をしちゃうかもってことだし……声なら全く問題ないわよ」
納得はいかない。いってたまるか。
アヤコさんも歌のこととかをあまり知らない人。信用できない人間がいきなりクレームを入れるのは問題だと思うはずだ。
そのはずなのだが……当の本人は、ぱぁーと顔を明るくさせていた。
「それはそれでいいですね!」
「アヤコさん!? いいの!? 本当、ド素人だよ!?」
「放送部って言ってたし。クレームがなかったとしても、声のトレーニングとかを教えてくれるのは助かるかなって」
「ええ……」
放送部だなんて余計なことを言うんじゃなかった。
放課後に時々、この場所でクレームをする。そんな役が僕に務まるのだろうか。緊張と不安が入り混じって混乱しそうになる中、ナノカが後ろから耳打ちをしてきた。
「情真くん」
「な、何……?」
「安心しなさいよ。ワタシも情真くんを選んだって責任があるし、クレームは入れないけどちゃんとアンタがやってるかどうか……見てるから」
「うう……」
「突然、決めちゃってごめんね。でも、アンタのためだと思ったから……」
「僕のためって、何でそうなるの?」
謎が生まれていく。もやもやする中、彼女は僕の夢について小さな声で話していった。
「だって、情真くんはまだ夢の凄さを知らない。クレームを入れるってのは口実で、もっともっと夢を追う素晴らしさって言うのを知ってほしかったの。最悪、クレームなんて入れなくてもいいわよ。ワタシが何とかするし……お詫びになるか、分からないけどご褒美だって何とかする……!」
「ううむ……」
正直、最初のことに関してはナノカのエゴだと思った。良いことをしたと思うための無理矢理な善意の押し付けだと。ただ、後者の方を言われてしまったら、頷かない訳にはいかない。今までの話をまとめれば、僕がクレームを入れる時はナノカが付いてくると言う内容だ。ナノカと一緒に入れる時間が増える。例え、クレームを入れなくても、だ。それだけでも僕にとっては十分ご褒美だ。
「どう? まぁ、弟子じゃなくても」
「分かった。弟子でいいよ」
「本当?」
僕は首を縦に振った。
その後はクレーマーの弟子としてナノカと共に二人のサークル活動を眺めていた。放送部の中で理亜と何をするのでもなく、退屈な日々を送ってる僕とは大違い。
古戸くんはスマートフォンで自分の録音した音声を聞き返しつつ、声の質やら様子やらを研究している。そもそも、この行為自体僕には無理だ。そう、ナノカにボヤいていた。
「す、凄いね……あれ。僕だったら録音したの、恥ずかしくて聞けないや」
「でも練習するためには必要よ。って特に放送部員さんが慣れないとでしょ」
「ま、まぁね」
藪蛇だったか。
このまま同じ話を続けていると、ナノカから別の指導を受けることになりそうだ。すぐさま話題の視点をアヤコさんへと変えていく。
「アヤコさんの方は何か鞄からフルートみたいなのを取り出したけど、何をするんだろ?」
疑問に彼女自身が応じてくれた。それもハキハキ、自信たっぷり。まるでアイドルのように。
「こうやって、自分の作った曲を演奏してみるのよ。あたしは吹き心地がどうかも確かめなきゃ、だし。後は家でキーボードを打ち込んでみたりもするかな」
言葉の後に彼女の透明な音色が流れ始めた。フルートが奏でる旋律は文句のつけようがない。全国の善良クレーマーが白旗を上げるかもしれない。
僕は既にお手上げだ。
「ナノカ……これ、クレームの言いようがないよね。十分、曲として聞くにはいい感じになってると思うし」
ナノカもだいぶ無理そうで。苦笑い。
「クレーム、本当に必要だったのかしらね。二人共、凄いわ」
と僕と彼女がコンビで褒めるも、天才少女はだいぶ謙虚な態度を見せてきた。
「いいえ、誠くんは凄いけど、あたしは誠くんがいるから自信を持って夢に迎えるの。隣で頑張っている人がいるから、あたしも負けてられないな。気は抜いていられないなって」
ううん、見習わなければ、だ。僕は謙虚すらなく、人に対して自慢したくなるタイプだ。少しでもいい点を取れば、ふふんと鼻を高くして鳴らす。と思ってもナノカには普通に点数で負けてることがほとんど。「いや、その平均的な点数で誇るとか、向上心が足りないわよ!」と怒られる始末。
彼女は僕と違って、伸びるタイプだ。
何分か練習風景を見守っていたら、今度は古戸くんがノートに何かを書き込み始めた。朝、アヤコさんがうちの学校に持ってきたものと同じだ。
後ろから目を通すと、ノート一ページが黒く染まっていた。どうやら内容は練習に関して、意気込み、技術的なものを書いているらしい。
彼が書き終わると同時に、「見てみる?」と聞いてきた。ナノカが「見たい」と言うような顔をしているため、共に丁重に見せてもらうこととなった。
そこで僕は疑問に思う。貴方達は同じ高校生ですか、と。いや、違う。同じ人間ですか、と。
夢のために一人一人目標を立ててサークルの中で意見を交換し合ったり、メンタルを整えたり。
次に気になったのは、古戸くんとノートの中でやり取りしている人のことだった。
『最近はどう? 桃助、最近忙しそうだけど、ゲームやってる?』
唐突にゲーム談義を始めていたため、だ。そう思って、桃助となる人物が書いてあるページを確認させてもらう。随分、前のページに書いてあったので探すのに苦労した。
そこにはゲームのコマンドや戦法が書かれている。他にもカメラの上手な回し方の技術も発見。
ナノカが一言。
「どうやら、桃助くんはゲーム実況者になろうとしてるんだ」
ゲーム実況者が夢、か。
僕が考えている間に彼女がサークルにいるであろうもう一人の人物について言及した。
「後は……三葉さんでいいのかしら? この人も今日来るって書いてあるけど」
「まだ来ないのか」と彼女が言おうとしていたのだろう。声を遮るように、パソコンの扉を開けた人物がいた。
黒髪で、アヤコさんとはまた違った大きな体格の女子が立っている。ただ、死んだ目でギロッとこちらを睨むと同時に彼女は告げた。
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