15 / 43
1.5章 竜王の聖女と逆里帰り出産又はハネムーン
何故か旦那の実家にいます
しおりを挟む
皆さまお久しぶりです。更新をお休みしてしまい申し訳ありません。
コレは第一章と第二章の間に挟むべきだった章です。
私情により、進捗ペースはまだ遅くなりますが、応援いただければ幸いです。
ーーー
ルミナスとなし崩しに初夜を迎えて、子供を身篭ったオレは、何故か竜王の谷に来ています。
「てんかいがはや゛すぎる゛!」
なんで子供が一発でできたのかとか、男同士だけど大丈夫なのかとか、なんで昨日の今日で報告しにいくのとか、ルミナスの実家にご挨拶に行くならもっとちゃんと手土産の準備させてよとか……。
「ジュリアス様がぐったりと寝ていましたので、起こすのもしのびなく…。」
そう、なんでオレがこんなに怒ってるかと言うとルミナスがオレが寝てる間にオレをここに運んだからだ。目が覚めると全く違う、知らないベッドの上で寝ていたから、すわ誘拐かと驚いたのだ。
なんの相談もなしに物みたいにオレを運んできて!
誰かさんが沢山したからとっても腰が痛いし、なんなら声も全然出ないんだ。
オレはちゃんとご挨拶したかったのに!
無礼者だと思われたらどうしよう。ヘイストス家の人たちに嫌われたらオレ……。いきなり、ぶわりと涙が溢れる。
「じゅ、ジュリアス様? 申し訳ありません!…そんな、泣くほど嫌だったなんて…」
次から次へと涙があふれて、止まらなくなる。ずずっと鼻をすすり、俯くとルミナスが近づいてきた。いかにも不安といった顔で覗き込んでくる。
あー顔がいい。こんなに美人なのになんでオレなんかのこと好きになったんだ?
オレ、この人と釣り合ってるのか?ルミナスは公爵家で、オレは王族で、本当はオレのこと、好きじゃないのに、身分的に断れないから好きっていってるんじゃないか?
ルミナスの家族とオレ、やってけるかな?セックスのしすぎで動けないからって、挨拶一つしてないオレのこと、ヒソヒソしてないかな?おかしいよな……世間知らずとか、思われてたらどうしよう。本当は別れて欲しいとか言われたらオレ、オレ…。
グルグルと思考がマイナスに回り出す。前世の記憶が2ちゃんスレや、電子マンガサイトの小姑やコトメたちにやられた嫌がらせ…みたいな漫画を関連に上げてきて、手に負えないほど気分が落ち込んでしまう。涙は一向にとまらない。
ルミナス、どうして?
オレとルミナスで価値観が違うから、こんなに悩まなきゃいけないんじゃないか?
前世の記憶たちが集まって一つ答えを見つける。
『価値観が違って衝突して、それで譲り合えたら、すり合わせられたら良かった。しかし、すり合わせ、衝突を繰り返せば、どうしようもなくなるときが来てしまう。疲れて、傷つきあってお互いボロボロになる日が来てしまう。その時二人は別れるのだ。』
なんの話だったかさえ朧げだが、なるほど、と火照った頭が納得する答えが、出た。
「ルミナス、オレたちやっていけないよ。別れよう。」
ちゃんと言えたかは、定かではないが…。それを聞いたルミナスは、ふらふらと部屋を出ていってしまった。
コレは第一章と第二章の間に挟むべきだった章です。
私情により、進捗ペースはまだ遅くなりますが、応援いただければ幸いです。
ーーー
ルミナスとなし崩しに初夜を迎えて、子供を身篭ったオレは、何故か竜王の谷に来ています。
「てんかいがはや゛すぎる゛!」
なんで子供が一発でできたのかとか、男同士だけど大丈夫なのかとか、なんで昨日の今日で報告しにいくのとか、ルミナスの実家にご挨拶に行くならもっとちゃんと手土産の準備させてよとか……。
「ジュリアス様がぐったりと寝ていましたので、起こすのもしのびなく…。」
そう、なんでオレがこんなに怒ってるかと言うとルミナスがオレが寝てる間にオレをここに運んだからだ。目が覚めると全く違う、知らないベッドの上で寝ていたから、すわ誘拐かと驚いたのだ。
なんの相談もなしに物みたいにオレを運んできて!
誰かさんが沢山したからとっても腰が痛いし、なんなら声も全然出ないんだ。
オレはちゃんとご挨拶したかったのに!
無礼者だと思われたらどうしよう。ヘイストス家の人たちに嫌われたらオレ……。いきなり、ぶわりと涙が溢れる。
「じゅ、ジュリアス様? 申し訳ありません!…そんな、泣くほど嫌だったなんて…」
次から次へと涙があふれて、止まらなくなる。ずずっと鼻をすすり、俯くとルミナスが近づいてきた。いかにも不安といった顔で覗き込んでくる。
あー顔がいい。こんなに美人なのになんでオレなんかのこと好きになったんだ?
オレ、この人と釣り合ってるのか?ルミナスは公爵家で、オレは王族で、本当はオレのこと、好きじゃないのに、身分的に断れないから好きっていってるんじゃないか?
ルミナスの家族とオレ、やってけるかな?セックスのしすぎで動けないからって、挨拶一つしてないオレのこと、ヒソヒソしてないかな?おかしいよな……世間知らずとか、思われてたらどうしよう。本当は別れて欲しいとか言われたらオレ、オレ…。
グルグルと思考がマイナスに回り出す。前世の記憶が2ちゃんスレや、電子マンガサイトの小姑やコトメたちにやられた嫌がらせ…みたいな漫画を関連に上げてきて、手に負えないほど気分が落ち込んでしまう。涙は一向にとまらない。
ルミナス、どうして?
オレとルミナスで価値観が違うから、こんなに悩まなきゃいけないんじゃないか?
前世の記憶たちが集まって一つ答えを見つける。
『価値観が違って衝突して、それで譲り合えたら、すり合わせられたら良かった。しかし、すり合わせ、衝突を繰り返せば、どうしようもなくなるときが来てしまう。疲れて、傷つきあってお互いボロボロになる日が来てしまう。その時二人は別れるのだ。』
なんの話だったかさえ朧げだが、なるほど、と火照った頭が納得する答えが、出た。
「ルミナス、オレたちやっていけないよ。別れよう。」
ちゃんと言えたかは、定かではないが…。それを聞いたルミナスは、ふらふらと部屋を出ていってしまった。
31
お気に入りに追加
2,042
あなたにおすすめの小説
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。
猫宮乾
BL
異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。
姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王
ミクリ21
BL
姫が拐われた!
……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。
しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。
誰が拐われたのかを調べる皆。
一方魔王は?
「姫じゃなくて勇者なんだが」
「え?」
姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる