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第二章 妃選び

28.芽生える想い

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 ピリピリと肌を刺す感覚がした。人の姿の時も残っている狼の毛皮の部分が逆立ってしまうのをどうにかしようと耳を押さえながら、シトロンは目の前を歩くガーディアの広い背中をそっとうかがった。

 サンルームの屋根を打っていた雨音がまだ耳に残っているようだ。ミモザの様子も気になるが、まず目の前のガーディアが問題だった。



 絶対にガーディアを怒らせてはならない――。



 穏やかなようでいてどこか冷たさをはらんだ声にそう言われたことを、シトロンは忘れてはいない。ガーディアは間違いなく不快に思ったはずだ。大切な人の姿を使われていることも、まるでガーディアがフィアレンセのことを気にかけているとでも言いたげなふるまいも、厚かましくも自身が生まれ変わりであるという嘘を堂々とつくところも。
 大切な人の姿を使われていることに関しては、シトロンだって不快だった。あんな赤の他人が懐かしい人の姿になるなんて……。

 そう、あの瞬間――シトロンがガーディアと共に茶会が行われるサンルームに入ってすぐは確かにフィアレンセの姿はシトロンの知らない姿だった。どこにでもいそうな、ごく普通の人間の女性――きっとあれがガーディアと最初に出会った時のミモザの前世の姿なのだろうと思った。
 しかしほんの少しフィアレンセから目をそらした瞬間、その姿はシトロンの母となってくれた人の姿へと変わっていた。それを見たのはシトロンだけではなかったし、使用人たちの反応までは見ていなかったが少なくともあの席にいた魔族は全員フィアレンセの姿に反応していたから、決して見間違いではなかった。フィアレンセはなぜ姿をさらに変えたのだろうか……?

 雨脚が強くなった気がして、シトロンは思わず足を止め窓の外を見た。雨はまだ止みそうにない。予報では、明日いっぱいはつづくらしい。

「どうした、シトロン」

 シトロンが足を止めたのに気づいたガーディアもまた足を止め窓の外を見るシトロンに声をかけた。その声は茶会での様子とは打って変わっていつも通りで、シトロンは少しだけ拍子抜けした。

「ううん、何でも……」
「あの妖精のことが気になるのか?」

 足を止めたのは雨音につられたからだがあのフィアレンセとかいう妖精が気になるのは間違いない。

「母上の姿だった……でも、最初は確かに違って見えたのに……」
「幻術のようにも見えなかったが……」
「“妖精の雫”……」

 あの妖精の髪にあった、妙に目につく透明な石が脳裏を過った。

「何?」
「あ、いや、その……ミモザやアンナベルが、フィアレンセの姿が突然変わったのに気づいて調べていたんだ。幻術とも違うみたいで、それで――“妖精の雫”っていう石のせいじゃないかって……」

 言葉を選びながらシトロンは言った。

「“妖精の雫”か……そんなものがあったな」
「知ってるの?」
「話だけだ」

 シトロンには考えられないくらい長い時間を生きているガーディアなら、ミモザやアンナベルが本で調べたことだって知識として知っているのだろう。

「願いが叶う石だって……」
「そうだな――少し出かけるか」
「今から?」
「いや、夜になったらだ」

 この雨の中? 雨脚はますます強くなっていた。





***





 窓の外にはり付いていた小さな蜘蛛が雨粒に押されて流されていった。お茶会の間に強まった雨は、そのまま夜になっても降りつづいている。寝るしたくを整えるリリアナの傍で、侍女たちが明日のドレスについて楽しげに話し合っていた。

「……明日は何の予定もないのだから、そんなにはり切らなくてもいいわ」

 水を差すとはわかっていたがリリアナは淡々とそう言った。侍女たちはどこかきょとんとしてリリアナを見たが、すぐにその顔に笑みを浮かべる。淑女らしい笑みだが、浮足立つ心を隠しきれていなかった。

「やっとザルガンドの国王陛下がお見えになったのですから、殿下には誰よりも美しくなっていただかなければ」

 リリアナの髪を梳きながら、侍女の一人であるジュリアが言った。

「もちろん、殿下が最も知性も教養も美しさも優れているとは思いますが」
「そうですわ、あのベライドの王女に後れを取ってはなりません!」
「これは女の戦いでもあるのです!」
「はしたないですよ、そのようなものの言い方は」

 ジュリアと、はやし立てる他の侍女たちのやり取りにリリアナはまた視線を外して息を吐いた。女の戦いだなんて……ベライドをはじめ他の候補者を送り込んだ国や主催であるドゥーイの考えはともかく、リリアナやリリアナの父や兄は魔王に――イシルマリを含めたアルディモア以外の人間の国ではガーディアはそう呼ばれていた――見初められるためにここに来たわけではない。婚姻を結ぶのに見初められる必要性をイシルマリの王家は感じていなかった。王族の婚姻とはそういうものだ。お互いの国によりよい利益をもたらすことが重要なのだ。



 現状、ザルガンドはアルディモアとしか国交を開いていない――そのアルディモアに対しても必要最低限の交流や貿易などだけだ。ザルガンドは独自の文化や豊富な資源、強力な軍隊などを持ち、周囲は暗闇の森と星明けの山脈で囲まれ、更には魔法による強力な結界で守られている。わざわざ他の国と交流しなくても国は豊かだし、人間とは違う文化を持つ彼らはそれほど人間の文化に興味を持たない。
 一方で、周囲の人間の国からしてみればザルガンドの、豊富でその地でしか取れないような資源――特に魔力に関わるもの――はとても魅力的だ。更に軍事的にも同盟を結べば他国への牽制になるだろう。実際、アルディモアは元々この近隣の国々の中では最も力を持っていたが、かの国がザルガンドと繋がりをもってからその差は大きくなっている。

 ドゥーイは魔族だがイシルマリ、ベライド、トロストなどの人間の国でも幅広く商売をしていて、その商売仲間には各国の貴族もいた。イシルマリもとある貴族がドゥーイ卿の商売仲間で、その伝手でこの妃選びの候補者の話が王家まで来たのだ。
 最初はあくまでどこかの貴族の娘を候補者として送る許可を得たいという話だったが、王家でもよく話し合い、リリアナが候補者としてザルガンドに向かうことになった。リリアナの役目はたとえ最終的に選ばれなくても、ザルガンドとの国交を開くきかっけを作ることだった。もちろん、王妃になれればそれがきっと一番効率的だろうが。

 ザルガンドの王の恋の話はおとぎ話の一つとしてイシルマリにも伝わっていたが、リリアナはそれが実話なのだとザルガンドに来てはじめて理解した。と言っても、生まれ変わりについては未だ信じていない――妃になることは早々に見切りをつけ、あくまで国の代表同士良好な関係を築くことを目的にした方がよさそうだとは思っていたが。



 そしてやっと会えたザルガンドの王に、リリアナの印象はよくなかっただろう。

 どうしてあんなことを言ってしまったのか、リリアナ自身よくわからなかった。今日は大人しく様子を見ておくべきだったのだ。そうすればいつも言い争っているローズやロスソニエルが自滅して、そこをついてもっといい印象を与えることもできたかもしれないのに。

「国王陛下はどんなお方だったのですか?」

 物憂げにため息を吐いたリリアナに気がついて、ジュリアがやさしくたずねた。



 最初に思い浮かんだのは、まだ誰の足跡もついていない冬に積もった雪のように美しい白銀の角だった。



 次にその角とは対照的な深い闇の色の長い髪と、金色の鋭い双眸を思い出した。低い声は尊大だったがどうしてか不快にはならず、もっと別の色を持った時はどんな声になるのかと考えた。それに――
 「見た目は美しい方だったわ」とリリアナは言った。それ以上は特に何も言うことがなかった。茶会の間、ふとした瞬間に国王がとなりに座る妃候補に向けていた甘い視線がよみがえった。

 それに、あの視線で見つめられたら……一体どんな気持ちがするのだろうか?

 リリアナの答えに若い侍女たちはまたはしゃぎはじめている。そんなにはり切る必要なないともう一度告げようと思うのに、どうしてかその言葉は音にならずリリアナののどの奥へと消えていった。





***





 窓にいくつもの雨の通り道ができている。それを映し出すミモザの紫色の瞳はゆらゆらと水面のように揺れていた。

 王宮内のミモザが使っている部屋には今、ミモザとティンクとアンナベルの三人だけしかいない。本当はスティナがいるはずだったのを、ティンクが気を回してくれたのだ。茶会でのフィアレンセのことを話したかったのでその気づかいはありがたかった。

「それじゃあ――」

 どこかぼんやりとしたまま、金から白に変わっていくグラデーションのやわらかな髪にヘアオイルをなじませているミモザに、彼女が今日着たドレスを吊るしながらティンクが聞き返した。

「フィアレンセは今度はお妃さまの姿になったの? 亡くなった?」
「はい――わたしも絵姿でしか知りませんでしたが、間違いなく王妃さまでした」

 アンナベルの視線が気づかわしげにミモザを見た。さわやかなハーブの香りが髪からもオイルを塗っていた手からもただよってくる。頭の中がもやもやとして、混乱に近い感覚がした。

「陛下はどうだったの?」
「フィアレンセさんの姿が変わったことに関しては特に……」

 “白い庭”の時と違って確かにガーディアに動揺は見られなかった。むしろその後、ガーディアが今回の茶会に出席したことに関して自分の願いを聞き入れてくれたからだといったフィアレンセの言動に怒りのようなものを見せたほどだ。

「フィアレンセさんはどういうつもりなのでしょう? 王妃さまの姿では、さすがに他の方もいぶかしく思うはずです。王妃さまの姿を知っている魔族は大勢いますから」
「そうよね……それこそ陛下に何か幻術や魔法を使っているんじゃないかって疑われてまずいことになりそうだし」
「……そもそも“妖精の雫”ってそんなに何度も使えるようなものなのかな」

 ふと、ミモザがつぶやいた。

「何でも願いが叶うとか――そういう大きな力を持つ物に制約がないとは思えないけど」
「たしかにそうですね……あの場でフィアレンセさんが何か魔法のようなものを使った気配もなかったですし……瞬きをしている間に姿が変わったような――」
「幻術とか? 翅の鱗粉が必要だけど――」
「翅は出してなかったし、それらしきものは何も」

 試しに風を起こしてみればよかったかもしれないが、あの閉め切ったサンルームで魔法を使って風を起こせば何事かと思われるだろうからどちらにしろ難しかっただろう。

 脳裏にフィアレンセの髪にあった“妖精の雫”のきらめきが過った。何かが気になるが、それが何なのかはわからない。

「その内、ミモザの姿にもなったりして……」
「やめてよ」

 ティンクの言葉には冗談めいた色があったがミモザは思い切り眉をひそめた。

「でもフィアレンセさんは自分が生まれ変わりみたいにほのめかしてましたし、もしミモザがそうだと知ったら何かしてくるのでは……?」

 心配そうなアンナベルの言葉を否定することはできない。今日の様子を見る限り、フィアレンセはガーディアの大切な人の生まれ変わりになり代わろうとしているのは間違いない。もしミモザがそうだと知れば、今度はミモザになり代わろうとするかもしれない。
 もっとも、生まれ変わりであることを抜きにして、ミモザはドラゴンなので妖精であるフィアレンセが仮にミモザの姿になったとしてもガーディアにはその違いがはっきりとわかるだろう。

「一応、シトロンさまに相談しておけば? ミモザはドラゴンだし、大丈夫だと思うけど――何かあってからじゃ遅いし」
「うーん」

 無駄に心配されそうだ。ティンクの言うとおり、種族としてドラゴンと妖精では力の差は明らかだ。いくらミモザがまだ若いドラゴンだとしてもそれは変わらない。

「それかもしフィアレンセさんがミモザの姿になるようなことがあれば、その時は陛下に直接相談してみるのがいいかもしれませんね」
「……でもまだわたしの姿になるって決まったわけじゃないし。わたしが生まれ変わりだって彼女は知らないんだから」
「でも陛下がミモザに向ける視線は明らかに他と違いますよ」

 アンナベルは苦笑いした。

「生まれ変わりかどうかは別にしても、陛下がミモザを憎からず思っていることは、あの視線に気づいた方ならわかると思います」

 ミモザは複雑そうな顔をした。

「ミモザは陛下のこと、何とも思ってないの?」

 ティンクがたずねた。

 この気持ちを、どう言葉にしたらいいのだろうか――ガーディアとはじめて出会った時から、これでもう十一回目の人生だ。ガーディアはいつもミモザを見つけて気持ちを向けてくれるけれど、こうして前世の記憶が全てあると、生まれ変わるたびに姿も性格も違う自分のことをガーディアがどうしてそんなに想ってくれるのかがわからない。増してや、今回は今までと違って人間ですらないのだ――ガーディアと同種族になったことは、喜ぶべきことかもしれないけれど。

 ガーディアはミモザが何度も生まれ変わる間もずっと同じ人生を生きている。様々な出会いもあっただろう。でもミモザの前世で彼自身が誓った言葉が枷のようになってその出会いを活かせなかったこともあるかもしれない――この妃選びだって、もしかしたらミモザ以外でガーディアの心を動かす相手ができるかも。そう思うとミモザは、どうしても立ち止まってしまう。

 でも――

 でも、もしガーディアが他に目を向けるようになって、その上でやっぱりミモザを選んでくれたら……心の底で、そう願っている自分もいることをミモザ自身ちゃんとわかっていた。

「……全部覚えてるのに、何とも想わないなんてこと、ないよ」

 ただ、それを押し付けたくないだけなのだ……。


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