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《No60》
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そして、サニー嬢が突然川に、飛び込んだ映像も映し出されて、御令嬢達やダイアナ様の罵声も映し出された。ダイアナ達や、取り巻き令嬢達は、青ざめてうつ向いてる。
その後、アンソニー様達が駆けつけた、一部始終も映し出されて、生徒達や先生方も皆、呆れと蔑みの視線を、ダイアナ様達とサニー壌に向けた。上映が終わると、室内は明るくなり、アンソニー様は言った。
「皆、中々興味深い、映像画だっただろう?何やら物騒な噂が、飛び交っていたようだが、この映像画を見れば、一目瞭然だよね。全く、嘆かわしいですね…。他人を陥れようとする生徒が多くて。
あぁ…サニー嬢、先程、誰かに殺されそうに、なったと言ってたよね?私の目には、自分で川に、飛び込んだ様に見えたがね?それに、誰にも川に飛び込めと、命じられた訳でもなにのに、浅瀬に飛び込んでたね…。
…何か、言いたい事はあるかな?」
サニー嬢は、顔を赤くして、怒りの形相で私とニアを睨んで来ます。アンソニー様は、続けて、ダイアナ様に言いました。
「あぁ…ダイアナ。君もマリアが悪人だと、言ってたよね?私が騙されているとも、言ってたね?未来の王太子妃が、こんな事をするなんて、信じられない事だ。騙しているのは、ダイアナの方じゃないかな?これは、もう一度、婚約者について、考え直すべきかな…」
アンソニー様の、その言葉を聞いて、ダイアナ様は、取り巻き令嬢達を睨みつけていた。御令嬢達は、顔色を無くしガタガタと震えていた。
そこへ一人の男性の声がして、アンソニー様の側へ歩き出していた。
「いやぁ…アンソニー王太子殿下、久しぶりですな。南辺境の料理は、口に合いましたかな?」
現れた男性は、ルドルフ様にそっくりな、ルビー色の髪に、ルビー色の瞳の、美丈夫な背が高く、がっしりとした体躯の、シュタイナー辺境伯様だった。
ルドルフ様は、慌ててお父上に駆け寄った。
「親父、何故ここに来たんです?来るなら先に言ってくれれば…。明日、城に行くと、言ってあったでしょうに…。はぁ…」
シュタイナー辺境伯様は、目は笑って無く、冷たい笑みを浮かべて言った。
「ん?何やら、変な話を耳にしたから、来たんだよ。我が家の可愛い嫁の、ソニアが人殺しの濡衣を、着せられたと聞いてね。その相手が、平民と公爵令嬢だと、言うじゃないか!」
その、シュタイナー辺境伯様の言葉を聞いて、サニー嬢とダイアナ様は、目を見開き驚いています。ダイアナ様は立ち上がり、シュタイナー辺境伯様に近づき、カテーシーをしながら言いました。
「初めまして、シュタイナー辺境伯様。私はそのような事はしていませんわ。それよりも今、マクレーン嬢の事を、嫁と言いましたか?確か、我が公爵家とシュタイナー辺境伯は、縁談話があったはずですが…」
シュタイナー辺境伯様は、嫌そうな顔をして、言いました。
「冗談でしょう?何故我が家が、バロック公爵家の傲慢娘…嫌、御令嬢を嫁に、貰わなければ、いけないのですか?勝手に公爵家が、無理に押し付けてこようと、裏で手を回してただけですよ。何度もあんな娘は、要らぬと言ってるのに…。なあ、ルドルフ」
ルドルフ様も、横にニアを連れて来て、頷きながら言います。ニアもシュタイナー辺境伯様に、笑顔で挨拶をしています。
「そうですよ。誰が見ても一目瞭然でしょう?こんな飛び切りの美少女で、性格も良くて、貴族の気品と知性も、兼ね備えた可愛いニアと比べたら。公爵令嬢と言う、肩書きしかない御令嬢を、嫁にしろと言われても、迷惑なだけですよ」
その言葉に皆、肩を揺らして失笑していた。
ダイアナ様は、それに気が付くと、顔を赤くして怒りながら(なんて、失礼な方達かしら)と言って席に戻り、周りの人達を、睨みつけていた。
シュタイナー辺境伯様は、ダイアナ様が席に着くと、アンソニー様に言った。
「アンソニー王太子殿下、まさかとは思いますが、嫁のソニアとは、正式に婚約が結ばれていて、式の日取りも決まっています。
我がシュタイナー辺境伯の嫡男の婚約者を、陥れた者、殺人犯呼ばわりした者達を、簡単に許すなんて事は、有りませんよね?勿論、我が家からも正式に、それぞれの家に抗議しますがね」
その言葉に、ダイアナ様や取り巻き令嬢、サニー嬢は、顔を歪めた。
アンソニー様は、頷きながら言いました。
「シュタイナー辺境伯、勿論だ。今回の件は、許せる話しではないからな。証拠もあるしな…。刑罰は後日、連絡をするゆえ、今暫く待ってくれ。余罪も調べなければ、ならないからな」
(わかりました)と言って、シュタイナー辺境伯様は、それ以上追及しなかった。
そして、ニアとルドルフ様と三人で、仲良く話をしていた。
アンソニー様からの指示で、サニー壌と、ダイアナ様、取り巻き令嬢達は、急遽王都へ送り返される事になった。ダイアナ様達は、自宅謹慎を命じられ、サニー壌は仮牢へ、調査が済む迄、入れられる事になった。
そして、ニアはルドルフ様と、シュタイナー辺境伯様と急遽、南辺境伯城へ行く事になり、城に泊まる事になった。
その後、解散となり生徒達は、それぞれの部屋に帰って行った。私はマリア様と部屋に戻ったが、マリア様は部屋に着くと、直にアンソニー様に呼ばれて、出て行かれた。
4人部屋には、私一人になってしまった。
その後、アンソニー様達が駆けつけた、一部始終も映し出されて、生徒達や先生方も皆、呆れと蔑みの視線を、ダイアナ様達とサニー壌に向けた。上映が終わると、室内は明るくなり、アンソニー様は言った。
「皆、中々興味深い、映像画だっただろう?何やら物騒な噂が、飛び交っていたようだが、この映像画を見れば、一目瞭然だよね。全く、嘆かわしいですね…。他人を陥れようとする生徒が多くて。
あぁ…サニー嬢、先程、誰かに殺されそうに、なったと言ってたよね?私の目には、自分で川に、飛び込んだ様に見えたがね?それに、誰にも川に飛び込めと、命じられた訳でもなにのに、浅瀬に飛び込んでたね…。
…何か、言いたい事はあるかな?」
サニー嬢は、顔を赤くして、怒りの形相で私とニアを睨んで来ます。アンソニー様は、続けて、ダイアナ様に言いました。
「あぁ…ダイアナ。君もマリアが悪人だと、言ってたよね?私が騙されているとも、言ってたね?未来の王太子妃が、こんな事をするなんて、信じられない事だ。騙しているのは、ダイアナの方じゃないかな?これは、もう一度、婚約者について、考え直すべきかな…」
アンソニー様の、その言葉を聞いて、ダイアナ様は、取り巻き令嬢達を睨みつけていた。御令嬢達は、顔色を無くしガタガタと震えていた。
そこへ一人の男性の声がして、アンソニー様の側へ歩き出していた。
「いやぁ…アンソニー王太子殿下、久しぶりですな。南辺境の料理は、口に合いましたかな?」
現れた男性は、ルドルフ様にそっくりな、ルビー色の髪に、ルビー色の瞳の、美丈夫な背が高く、がっしりとした体躯の、シュタイナー辺境伯様だった。
ルドルフ様は、慌ててお父上に駆け寄った。
「親父、何故ここに来たんです?来るなら先に言ってくれれば…。明日、城に行くと、言ってあったでしょうに…。はぁ…」
シュタイナー辺境伯様は、目は笑って無く、冷たい笑みを浮かべて言った。
「ん?何やら、変な話を耳にしたから、来たんだよ。我が家の可愛い嫁の、ソニアが人殺しの濡衣を、着せられたと聞いてね。その相手が、平民と公爵令嬢だと、言うじゃないか!」
その、シュタイナー辺境伯様の言葉を聞いて、サニー嬢とダイアナ様は、目を見開き驚いています。ダイアナ様は立ち上がり、シュタイナー辺境伯様に近づき、カテーシーをしながら言いました。
「初めまして、シュタイナー辺境伯様。私はそのような事はしていませんわ。それよりも今、マクレーン嬢の事を、嫁と言いましたか?確か、我が公爵家とシュタイナー辺境伯は、縁談話があったはずですが…」
シュタイナー辺境伯様は、嫌そうな顔をして、言いました。
「冗談でしょう?何故我が家が、バロック公爵家の傲慢娘…嫌、御令嬢を嫁に、貰わなければ、いけないのですか?勝手に公爵家が、無理に押し付けてこようと、裏で手を回してただけですよ。何度もあんな娘は、要らぬと言ってるのに…。なあ、ルドルフ」
ルドルフ様も、横にニアを連れて来て、頷きながら言います。ニアもシュタイナー辺境伯様に、笑顔で挨拶をしています。
「そうですよ。誰が見ても一目瞭然でしょう?こんな飛び切りの美少女で、性格も良くて、貴族の気品と知性も、兼ね備えた可愛いニアと比べたら。公爵令嬢と言う、肩書きしかない御令嬢を、嫁にしろと言われても、迷惑なだけですよ」
その言葉に皆、肩を揺らして失笑していた。
ダイアナ様は、それに気が付くと、顔を赤くして怒りながら(なんて、失礼な方達かしら)と言って席に戻り、周りの人達を、睨みつけていた。
シュタイナー辺境伯様は、ダイアナ様が席に着くと、アンソニー様に言った。
「アンソニー王太子殿下、まさかとは思いますが、嫁のソニアとは、正式に婚約が結ばれていて、式の日取りも決まっています。
我がシュタイナー辺境伯の嫡男の婚約者を、陥れた者、殺人犯呼ばわりした者達を、簡単に許すなんて事は、有りませんよね?勿論、我が家からも正式に、それぞれの家に抗議しますがね」
その言葉に、ダイアナ様や取り巻き令嬢、サニー嬢は、顔を歪めた。
アンソニー様は、頷きながら言いました。
「シュタイナー辺境伯、勿論だ。今回の件は、許せる話しではないからな。証拠もあるしな…。刑罰は後日、連絡をするゆえ、今暫く待ってくれ。余罪も調べなければ、ならないからな」
(わかりました)と言って、シュタイナー辺境伯様は、それ以上追及しなかった。
そして、ニアとルドルフ様と三人で、仲良く話をしていた。
アンソニー様からの指示で、サニー壌と、ダイアナ様、取り巻き令嬢達は、急遽王都へ送り返される事になった。ダイアナ様達は、自宅謹慎を命じられ、サニー壌は仮牢へ、調査が済む迄、入れられる事になった。
そして、ニアはルドルフ様と、シュタイナー辺境伯様と急遽、南辺境伯城へ行く事になり、城に泊まる事になった。
その後、解散となり生徒達は、それぞれの部屋に帰って行った。私はマリア様と部屋に戻ったが、マリア様は部屋に着くと、直にアンソニー様に呼ばれて、出て行かれた。
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