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《No17》

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それを聞いて、ジェイソン様が言いました。

「それはいいですね…。では、4人で行って食べましょうか。昼食は、私達がご馳走しますよ。馬車のお礼にね。
その後に皆で、雑貨屋に行けば、いいじゃないですか」

((!!))

私は慌てて言った。

「とんでもないです!!馬車のお礼に、ご馳走になるなんて!!気になさらないで下さい」

そんな私にはルドルフ様は言いました。

「そんな事言わないでシャトン。私は、まだ久しぶりの首都で、街は詳しくないんだよ。だから、色々教えて欲しいんだよ。迷惑かな?」

私はニアに目で確認した。(ニアは諦めましょう…)と言う顔をしたので、ルドルフ様に言った。

「解りましたわ。私達で宜しければ、ご一緒させて頂きますわ」

ルドルフ様は嬉しそうに言いました。

「ありがとう。楽しみだね。ニア、そのカフェは、何がお勧めなのかな。ニアとシャトンが行くなら、デザートが美味しいんだろうね?」

ニアは恥ずかしそうに、言いました。

「もう…ルドルフ様、私達そんなに食いしん坊では、ありませんよ?この前の夜会は、たまたまです…。それにあれくらいは、普通ですよ?」

ニアは、そう言いましたが、ニアは食いしん坊です。普通の令嬢は、あんなに食べませんよ?
ニアは、あんなに食べても、ちっとも太りません。全く、羨ましいかぎりです。私は密かに、あの栄養はお胸に、貯まっているのでは?と思っています。

私達は、カフェに着くまで、好きな食べ物の話をして、過ごしていました。馬車の中が、揺れるたびに、男性二人の距離が近く、支えられるのが、ドキドキしてしまいましたが…。

カフェに到着すると、丁度空いている時間だったようで、待つ事も無く、座る事が出来ました。しかも、二階の個室で、外が眺められる部屋です。カフェの裏側の林が見える部屋で、木々の緑が癒やされる個室でした。

ジェイソン様が(ほぉ…)っと感嘆してます。

「こんな店が、出来ていたんですね。知りませんでしたよ。この部屋はいいですね。…景色も良くて落ち着きますね」

ニアがそれを聞いて言いました。

「このカフェの売りだそうですよ?3階には、広めの10人用のゆったりとした部屋があるそうです。

2階は、4~5人用の個室が2部屋で、1階は2~3人用の個室が3部屋あるそうです。
どの部屋もゆったりして、林側に面していると聞きましたわ。

3階は予約制ですが、それ以外は予約制ではないので、空いて無い時は、待つか諦めて、1階の通りに面した席に、座るんです。

今日なら個室に、座れるんじゃないかと思って、昨日シャトンをこの店に、誘ったんですけど、正解でしたわ。それにこの店は、海鮮メニューが豊富なんだとか」

ルドルフ様が頷きながら、言いました。

「なるほどね。ニアはサーモンマリネが、好きだもんね。それで急いで、二人で帰ろうと、してたんだね?クスクス…」

ニアが赤い顔をしながら言いました。

「だ、だから、食いしん坊では、ないんですってば…」

3人でクスクス笑い合いました。

その後に4人で、サーモンマリネを始め、貝類のワイン蒸しや、ホタテ料理、魚介類のパスタやピザなど頼み、分け合って食べました。どれも新鮮で美味しかったです。

ルドルフ様は、普段辺境にお住いの為、魚料理は食べてても、貝類は中々新鮮な物が、食べられないようで、感激して追加注文して、食べてました。

ジェイソン様も、貝類は余り家では、召し上がらない事が、多かったようで(新鮮な物は、こんなに美味しいのですね)と言って、沢山召し上がっていました。

ジェイソン様には(シャトンには、ロストビーフも注文しないと、いけませんね)と言われました。
しっかり、私達はデザートも堪能して、ルドルフ様に(やっぱり二人は、食いしん坊だね)と言われて笑われました。

((これくらい普通ですよ?))

っと、ニアと声が揃って、言うと2人共笑っていました。

普段冷たい表情ばかりの、ジェイソン様も、このように(笑うんだな)と思いながら、顔を眺めてしまった私です。

すつかり時間を忘れて、食事を堪能したせいで、店に入ってから2時間以上たっていました。
その後、私が行きたかった雑貨屋で、新しい万年筆と、学園に付けて行く髪飾りを買いました。

髪飾りは、ジェイソン様が選んだ物も、プレゼントしてくれました。
ニアにもルドルフ様が買ってプレゼントしてます。
仲良しの二人だから(デザインはお揃いだよ)って、おっしゃって、明日学園に付けて来てね♪とも…?!

買い物を済ませた後、ルドルフ様とジェイソン様にご馳走になったお礼とプレゼントのお礼を申し上げてから、私とニアは馬車に乗って帰りました。

馬車の中で、プレゼントされた髪飾りを出して見ました。髪飾りは、横長の楕円形で地金が銀色です。
中が繊細な透かし模様になっていて、所々に緑の小さな宝石が、散りばめられた、派手過ぎず品の良い、普段使いが出来るものでした。
ニアのも、同じでしたが、宝石がルビーです。

(·····)

私はニアに、ニマニマしながら言いました。

「ニア、それって、ルドルフ様の色よね?」

顔を赤くしながら、ニヤも言いました。

「そう言うシャトンこそ、ジェイソン様の色じゃない!!」

「えっ?違うわよ?!私の瞳の色じゃない…」

はぁ…と呆れてニアは言いました。

「違うわよ?それ、エメラルドでしょ?シャトンの瞳の色なら、ペリドットでしよ?」

(·····)

私はニアに言いました。

「ねぇ…ニア。明日、これ…付けていく?」


((·····))
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