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【No86】
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ロザリオは、ガウンを持って来て、布団に潜り込んだラナンに声を掛けた。
「ラナン、これを羽織って食べようか。お腹が空いてるみたいだから、着替えは後にしよう」
そう言って、恥ずかしがるラナンに、ガウンを着せて腰ひもを結んだ。
「ほら、食べよう…治癒魔法のお陰で、体の痛みは治まったようだね」
そうロザリオに言われて、ラナンは先程までの、腰の痛みや下腹の痛みが、なくなっている事に気がついた。
「あっ…本当ですね。何時治癒魔法を掛けたんですか?」
ロザリオはテーブルの上に、サンドイッチや焼き菓子、紅茶を並べ終わると、ラナンを抱き上げて椅子に座った。
「リオ様!一人で座れますから、降ろして下さい…」
そう言って、ラナンはロザリオの膝から、降りようとしたが、ロザリオは聞こえないフリをして、腰に手を回していた。
「駄目だよ。まだ医師の診察はしてないから、無理はいけないよ。ほら、私が食べさせてあげるからね♪何から食べたい?まず紅茶かな?」
そう言ってロザリオは、ラナンに食事を食べさせた。ラナンは余程お腹が空いてたのか、初めは遠慮していたが、途中からペロリとサンドイッチと、焼き菓子を全部食べた。
「ラナン、追加で何か頼むかい?」
「いいえ…。実は、昨夜食事を取らなかったせいで、お腹が空いてたみたいです…。でも、もうお腹が一杯なので、大丈夫ですわ。
所でリオ様、リリアン達は、私の事は知っているのですか?それに、エリザベート様はどうなったのですか?」
「あぁ…王太子夫妻とアルバート殿下には、ラナンは緊張で体調を崩して、先に休んだと伝えているから、心配しなくていいよ。
そして、エリザベートは、捕まえて取り調べ中だよ。だからもう、襲われる心配はないからね」
ロザリオはそう言って、今、エリザベートの身に起こってる事は、ラナンには教えなかった。
「ラナン、実はリンブル課長の馬車を襲ったのも、エリザベートだったよ。他にも色々余罪があるから、取り調べには時間が掛りそうだ」
そう聞かされて、ラナンは驚いた。
「そうなんですか?では、フレディ叔父様の馬車をつけていたのも、エリザベート様だったんですね…。
実は塔の中で、私、エリザベート様の前で、猫に変装してしまったんです。そうしないと、逃げられないと思って…。皆んなに私の変装の事を、知られてしまいましたよね…」
そう言ってラナンがうつむいたので、ロザリオは、優しくラナンの背中を撫でて言った。
「心配しなくていいよ?あの場に駆け付けたのは、私やトランス、魔法院の者達だから…。助け出した後も、ラナンは私の懐に隠して城に戻ったから、ラナンが拐われた事は、一部の者しか知らないし、取り調べも魔法院の者たちが、行っているからラナンの変装の事は、知られる事はないから…」
そう言われて、ラナンはホッとして、顔を上げた。
「本当…ですか…?」
「あぁ…本当だよ。だから安心して…。でも早く、ラナンが見つかって良かった。所長のブローチのお陰だよ」
「ブローチですか?私、ブローチのスイッチを触ってませんよ?」
「嫌、偶然が重なって、スイッチが入ったらしいんだ。ラナンがテラスの入口に近づいた時、手で胸元を扇いだ時に、ブローチに少し触れて回転したそうだ。その後に賊に担がれて、肩と胸元のブローチが運ばれてる時の振動で擦り合い、スイッチが入ったらしいんだよ。だから、映像は写ってなくても、音声だけが最初は聞こえて来たので、直ぐにラナンの居場所が解ったんだよ…」
「まぁ…そうだったんですね…全然気が付きませんでしたわ。それに、あの時急に眠くなって、気が付いたら目の前に、エリザベート様がいて驚いたんです。
それに、黒ずくめの人に捕まっていたのですが、脚に力が入らなくて、逃げられなかったんです…」
「そうか…怖かっただろう?でも、媚薬を飲み込まず、吐き出してくれたのは、賢明な判断だった…。あれを全部飲み込んでいたらと思うと、ゾッとするよ。ラナンは確実に精神に異常を来たして、命も危険だっただろう…。辛い思いをさせたが、今こうして無事な姿でホッとしたよ…」
そう言って、ロザリオはラナンを抱きしめた。ラナンもロザリオを抱きしめて、心配をかけた事を詫びた。
「リオ様、心配をかけて、ごめんなさい…。助けに来てくれて、嬉しかったですわ」
「あぁ…本当に心配したんだよ…ラナンに、もしもの事があったらと思うと、気が狂いそうだった…」
ロザリオはそう言って、ラナンに口付けをした。初めはチュッと触れる程度の口付けを何度もしてから舌を差し込み、歯列をなぞり刺激した。
「ん…っんん…っん…ふっ…はぁん…っん…ん」
「ラナン、舌を出して…」
ロザリオに、熱の籠もった視線を向けられ、ラナンはチロリと舌を出すと、絡め取られてキツく吸い上げられた。
「あっっ…んん…っ…ふっ…っん…ふぅん…っんん…」
そして、ロザリオの手は、ガウンの合わせ目から滑り込み、胸を下から上に持ち上げるように、揉み上げた。
「はぁ…ん…っんん…っ…ふっ…はぁん…っん…んん…」
そして、乳首を指で挟みながら、クニクニとにぎり潰していると、ラナンの体がビクビクと跳ね出した。
するとロザリオは、はっとして、名残り惜しそうに口付けをやめて、ラナンの耳元で囁いた。
「ラナン…また抱きたくて、堪らないな…。ラナンは、まだ体が辛いだろうに、私とした事が…すまない…」
そう言って、ラナンをベッドに運び寝かせると、布団を掛けて額に口付けを落とした。
「ラナン、これを羽織って食べようか。お腹が空いてるみたいだから、着替えは後にしよう」
そう言って、恥ずかしがるラナンに、ガウンを着せて腰ひもを結んだ。
「ほら、食べよう…治癒魔法のお陰で、体の痛みは治まったようだね」
そうロザリオに言われて、ラナンは先程までの、腰の痛みや下腹の痛みが、なくなっている事に気がついた。
「あっ…本当ですね。何時治癒魔法を掛けたんですか?」
ロザリオはテーブルの上に、サンドイッチや焼き菓子、紅茶を並べ終わると、ラナンを抱き上げて椅子に座った。
「リオ様!一人で座れますから、降ろして下さい…」
そう言って、ラナンはロザリオの膝から、降りようとしたが、ロザリオは聞こえないフリをして、腰に手を回していた。
「駄目だよ。まだ医師の診察はしてないから、無理はいけないよ。ほら、私が食べさせてあげるからね♪何から食べたい?まず紅茶かな?」
そう言ってロザリオは、ラナンに食事を食べさせた。ラナンは余程お腹が空いてたのか、初めは遠慮していたが、途中からペロリとサンドイッチと、焼き菓子を全部食べた。
「ラナン、追加で何か頼むかい?」
「いいえ…。実は、昨夜食事を取らなかったせいで、お腹が空いてたみたいです…。でも、もうお腹が一杯なので、大丈夫ですわ。
所でリオ様、リリアン達は、私の事は知っているのですか?それに、エリザベート様はどうなったのですか?」
「あぁ…王太子夫妻とアルバート殿下には、ラナンは緊張で体調を崩して、先に休んだと伝えているから、心配しなくていいよ。
そして、エリザベートは、捕まえて取り調べ中だよ。だからもう、襲われる心配はないからね」
ロザリオはそう言って、今、エリザベートの身に起こってる事は、ラナンには教えなかった。
「ラナン、実はリンブル課長の馬車を襲ったのも、エリザベートだったよ。他にも色々余罪があるから、取り調べには時間が掛りそうだ」
そう聞かされて、ラナンは驚いた。
「そうなんですか?では、フレディ叔父様の馬車をつけていたのも、エリザベート様だったんですね…。
実は塔の中で、私、エリザベート様の前で、猫に変装してしまったんです。そうしないと、逃げられないと思って…。皆んなに私の変装の事を、知られてしまいましたよね…」
そう言ってラナンがうつむいたので、ロザリオは、優しくラナンの背中を撫でて言った。
「心配しなくていいよ?あの場に駆け付けたのは、私やトランス、魔法院の者達だから…。助け出した後も、ラナンは私の懐に隠して城に戻ったから、ラナンが拐われた事は、一部の者しか知らないし、取り調べも魔法院の者たちが、行っているからラナンの変装の事は、知られる事はないから…」
そう言われて、ラナンはホッとして、顔を上げた。
「本当…ですか…?」
「あぁ…本当だよ。だから安心して…。でも早く、ラナンが見つかって良かった。所長のブローチのお陰だよ」
「ブローチですか?私、ブローチのスイッチを触ってませんよ?」
「嫌、偶然が重なって、スイッチが入ったらしいんだ。ラナンがテラスの入口に近づいた時、手で胸元を扇いだ時に、ブローチに少し触れて回転したそうだ。その後に賊に担がれて、肩と胸元のブローチが運ばれてる時の振動で擦り合い、スイッチが入ったらしいんだよ。だから、映像は写ってなくても、音声だけが最初は聞こえて来たので、直ぐにラナンの居場所が解ったんだよ…」
「まぁ…そうだったんですね…全然気が付きませんでしたわ。それに、あの時急に眠くなって、気が付いたら目の前に、エリザベート様がいて驚いたんです。
それに、黒ずくめの人に捕まっていたのですが、脚に力が入らなくて、逃げられなかったんです…」
「そうか…怖かっただろう?でも、媚薬を飲み込まず、吐き出してくれたのは、賢明な判断だった…。あれを全部飲み込んでいたらと思うと、ゾッとするよ。ラナンは確実に精神に異常を来たして、命も危険だっただろう…。辛い思いをさせたが、今こうして無事な姿でホッとしたよ…」
そう言って、ロザリオはラナンを抱きしめた。ラナンもロザリオを抱きしめて、心配をかけた事を詫びた。
「リオ様、心配をかけて、ごめんなさい…。助けに来てくれて、嬉しかったですわ」
「あぁ…本当に心配したんだよ…ラナンに、もしもの事があったらと思うと、気が狂いそうだった…」
ロザリオはそう言って、ラナンに口付けをした。初めはチュッと触れる程度の口付けを何度もしてから舌を差し込み、歯列をなぞり刺激した。
「ん…っんん…っん…ふっ…はぁん…っん…ん」
「ラナン、舌を出して…」
ロザリオに、熱の籠もった視線を向けられ、ラナンはチロリと舌を出すと、絡め取られてキツく吸い上げられた。
「あっっ…んん…っ…ふっ…っん…ふぅん…っんん…」
そして、ロザリオの手は、ガウンの合わせ目から滑り込み、胸を下から上に持ち上げるように、揉み上げた。
「はぁ…ん…っんん…っ…ふっ…はぁん…っん…んん…」
そして、乳首を指で挟みながら、クニクニとにぎり潰していると、ラナンの体がビクビクと跳ね出した。
するとロザリオは、はっとして、名残り惜しそうに口付けをやめて、ラナンの耳元で囁いた。
「ラナン…また抱きたくて、堪らないな…。ラナンは、まだ体が辛いだろうに、私とした事が…すまない…」
そう言って、ラナンをベッドに運び寝かせると、布団を掛けて額に口付けを落とした。
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