子猫に変身できますよ?でも、それってのぞき見ですよね?

「フレディ伯父様、いらっしゃい。急にどうしたの?」

「あぁ…ラナンキュラスに、頼みがあって来たんだよ。それで兄上にも、今、お願いしていた所さ」

(?!)

「私に頼みって、何?」

(実はね…)と言って、フレディ伯父様は、とんでもない事を、言い出した。

「実はね、ラナンキュラスに、王都へ来て欲しいんだよ。それで一年間、王立学園へ通って欲しいんだ。頼むよ、これはラナンキュラスにしか、頼めない事なんだ!」

詳しい内容を聞くと、今王立学園に、第二王子様が通っているそうだ。王族には、普段から魔術師の(影)が何人か、ついているそうだが、今まで担当していた女性の方が、何やらその王子様と、如何わしい関係になったとか…。

その為、代わりの人を探している時に、私の事をフレディ伯父様は、思い出したそうだ。

「いや…第二王子様は、その…女癖が悪いと言うか、下がゆるいと言うか…。手当り次第に、女性に手を出すんだよ。それで無駄に種を撒くんだが、相手の確認が必要なんだよ。後で、子が出来たと騒ぎ出すかも、知れないからね」

「それでどうしても、密会相手を知っておく必要があるんだよ。ほら、女性しか入れない、場所とかあるだろう?それに、噂や情報も知っておかなければいけないしね。

それには学園の、女生徒が一番じゃないか。そう考えた時に、ラナンキュラスが適任だと、気が付いたんだよ。ラナンキュラスは、変装魔法が得意だろう?

それも、子猫の変装が!人間じゃないから、怪しまれないし、近付きやすいだろう?それに、襲われる心配もない」

(うん、完璧だな!)とフレディ伯父様は、勝手な事を言って、ウンウンと頷いています。

私はフレディ伯父様に、言いました。

「フレディ伯父様…それって、私に子猫の姿に変装して、第二王子様とお相手の女性の密会現場を(のぞき見しろ)って、言ってますよね?」

((‥‥))

フレディ伯父様は、慌てて言います。

「イヤ!!違うよ?のぞき見しろとは、言ってないよ?!」

「確かに私は、子猫に変身できますよ?でもそれって、のぞき見ですよね?そうですよね?」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

ラナンキュラスこと、ラナンが第二王子様を監視しながら、第一王子様に、一目惚れされて、知らない間に外堀を埋められ、婚約者にされてしまうお話しです。


※現代社会と、同じ言い方や、言葉の表現で書いています。

※誤字、脱字、不適切な表現は、お許し下さい。偶に残酷な表現があります。

※架空の設定で、現代と混合してて、ゆるい話ですが、最後まで読んで頂ければと…
♪ \(^ω^\ )
24h.ポイント 0pt
326
小説 193,826 位 / 193,826件 恋愛 58,475 位 / 58,475件

あなたにおすすめの小説

さようなら、わたくしの騎士様

夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。 その時を待っていたのだ。 クリスは知っていた。 騎士ローウェルは裏切ると。 だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話

束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。 クライヴには想い人がいるという噂があった。 それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。 晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

溺愛されたのは私の親友

hana
恋愛
結婚二年。 私と夫の仲は冷え切っていた。 頻発に外出する夫の後をつけてみると、そこには親友の姿があった。

旦那様、離縁の申し出承りますわ

ブラウン
恋愛
「すまない、私はクララと生涯を共に生きていきたい。離縁してくれ」 大富豪 伯爵令嬢のケイトリン。 領地が災害に遭い、若くして侯爵当主なったロイドを幼少の頃より思いを寄せていたケイトリン。ロイド様を助けるため、性急な結婚を敢行。その為、旦那様は平民の女性に癒しを求めてしまった。この国はルメニエール信仰。一夫一妻。婚姻前の男女の行為禁止、婚姻中の不貞行為禁止の厳しい規律がある。旦那様は平民の女性と結婚したいがため、ケイトリンンに離縁を申し出てきた。 旦那様を愛しているがため、旦那様の領地のために、身を粉にして働いてきたケイトリン。 その後、階段から足を踏み外し、前世の記憶を思い出した私。 離縁に応じましょう!未練なし!どうぞ愛する方と結婚し末永くお幸せに! *女性軽視の言葉が一部あります(すみません)

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

余命1年の侯爵夫人

悠木矢彩
恋愛
余命を宣告されたその日に、主人に離婚を言い渡されました

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。