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税制改革は波乱だらけ

踊れや少年禁断の愛に

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「兄さん? 居る?」
 そう、王太子の執務室の扉にルーグスは声をかける。
 夜も更けた頃、王宮の廊下は、燦々と輝く灯こそあるが、既に使用人が通りかかることすら殆ど見かけない。窓から射しいる闇が鼈甲飴の様にコーティングされ、鈍く光る重そうな扉の妖しさと艶ましさをさらに増している様に感じる。
 その重そうな扉を叩くが、中に居るはずの兄の返答は無いままだ。試しにもう一度扉を叩くが、無駄なようだ。もう寝たのだろうか?そんな疑問が浮かぶが、さっき兄の寝室も確認したが居なかった事を直ぐに思い出す。
 三度目の問いかけにも答えが無い事を確認し、ゆっくりドアノブに手を掛ける。鍵は掛かってなかった様で、簡単に扉は開いた。

 中を見ると、真正面に兄の執務机と椅子があった。その椅子に座りながら眠っている、お目当てである兄の姿も目に入る。首を上に反らしながら寝ている姿は、一国の王太子足るには恥ずかしい姿かも知れないが、ルーグスにとればそちらの方が兄らしくて好きだ。

 ふと机を見ると、何枚もの書類が積み重なっていた。ざっと内容を確認すると、租税法の改正についてらしい。
 噂では、四大貴族とかいう糞共に反対され実現出来なかったらしい。それなのに、もう一度やろうと言うのだ。
 ここは、少し僕が頑張らないとな、そう思いながら、寝ている兄に毛布を掛ける。

 さて、愛しき兄の邪魔をする四大貴族ゴミを、掃除しなければ、
 そう思いながらルーグスは部屋から出て、したる場所へと向かった。
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