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超魔の目覚め
王家からの手紙
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ここは大量の本が並ぶ領主専用の書斎。
領主エリンダはニオン手製の上等な椅子に腰掛け、手紙を黙読する。
手紙が入っていた筒には王家の印章が押されており、この国を統治する最高権力者から寄せられた文章であることを意味していた。
「なるほどね」
そう納得するようにエリンダは言うと手紙を傍らのテーブルの上に置いた。
「トウカちゃん、頼みがあるんだけど」
「はい、なんでしょうか? エリンダ様」
領主は近間の本棚で書物の整理を行っている桃色の髪をした美少女に声をかけると、急ぎ足で人の形態をした希竜がかけてきた。
かつて両親を殺され、凶暴な竜達に追われてこの地やって来たトウカが領主屋敷に勤めて、はや数ヶ月。
環境と状況に馴染み、今となってはテキパキと仕事をこなす竜のメイドである。
「ウェルシ様を呼んで来てほしいの。今は確か、アサムくんが教師になってお勉強してるはずだから、石カブトの本部にいるはずよ。一っ飛びしてきてちょうだい」
「はい、かしこまりました。喜んで」
雇い主にして命の恩人。そんな方から言われたのは、命令ではなく頼みごと。
こんな喜ばしい仕事は他にはあるまい。
トウカは嬉しげに返事をすると、書斎を後にした。
その変化にいち早く気づいたのは、ニオンであった。
「……どうやら、任務が終わったようだ。予定よりもだいぶ早い帰還だ」
ニオンは素振り用の巨大な木刀をズシリと地面に突き立て何かを感じとる。
ジリジリとした暑さが弱まり、防壁の影響で分かりにくいが確かに北側から涼しい風がやって来る。何かが周囲から熱量を吸収しているからだ。
そして重々しい地鳴り。
「やはり、以前よりも力を得ているためか」
ニオンは納得するように囁いた。
殲滅するのに三~四日程かかるとは計算していたが、こうも早く任務を終えるとは。
それだけ、あの怪獣と呼ばれる彼の力がより高まったことを証明している。
× × ×
やはりこの地に帰還すると和むものだ。
知らない土地での血腥い殲滅任務、そして災いの最中でもがき苦しむ人々。
そんな地獄が終わり、緑豊かで優しい風が吹き、不満なくのどかに暮らす人々、いつもの日常だ。
「俺がいない間に、何事もなかったようだな」
「……こんなに整った土地だもの、問題なんて滅多に起きるわけないと思うけど?」
都市ゲン・ドラゴンのなに変わりない様子に和む俺に向かって、そうアリシアが言ってくる。
確かに何も知らない彼女から見ればそうだろうな。
優れた文明と行政によって並大抵のことは問題ないだろう、だが俺達が対応してるのは並外れたものだ。
……まあそれは彼女達には関係ないこと。
早速、ニオン副長に今回の任務の結果と情報を伝えるべく石カブト本部がある南門を目指す。
今回は北方から帰還したので南門は真逆側、防壁に沿い都を回るように歩く。
「おっ! 帰ってきたようだな」
「相変わらずデッケェなっ」
「涼しくなってきた」
「効率的に蛮竜を殲滅したのだろう」
都市に住まう人々の会話が、怪獣の超感覚によって鮮明に聞き取れる。
そして俺の帰還を察知した副長の声も。
「ご苦労だったね。任務の結果は……まあ言わずとも分かるよ」
しばらく歩いて石カブト本部にたどり着き、特に複雑な様子もなく最初に発せられたのは副長のその単刀直入な言葉であった。
鍛練中だったらしく、美剣士は上半身裸で傍らに巨大な木刀を突き立てている。
……俺が言うのも何だが、あきらかに人間の域を越えた肉体だ。いったいどういう鍛練をすればこうなるのやらだ。
「ええ、まあ当然の結果ですよ。蛮竜ごときに苦戦してるようでは、この先やっていけませんからね」
あれだけの苛烈な任務だったにも関わらず、俺達がここまで冷淡で事も無げな会話をしていられのは当然のことなのだ、いや異常とも言えるかもしれんが。
魔獣や超獣との戦闘なら別だが、魔物の討伐や危険な野生生物の駆逐ごときで浮かれてはいられない。
普通の人から見れば未曾有の大災害かもしれんが、俺達から見れば害獣駆除程度の解決して当然の案件でしかないのだから。
ニオン副長のどうと言うこともないような態度も頷けるものだ。
そんじゃまっ、てっとり早く報告を済ませるか。
「副長、よろしいですか」
「ああ、頼む」
俺の言葉の内容を察したらしく、俺の見下ろす視線に副長が目を合わせてきた。
それに応じて、副長の脳内に情報そのものを直接的に送信する。
今回の任務の内容から、ギルゲスの状況、そして蛮竜どもの目的や正体などを。
「……ぬぐぅ」
と、ニオン副長がやや呻くような声をあげた。
同じ精神感応的な能力とは言え、念話や読心とは違い他者の頭脳に多量の情報を送りこんでるんだ。
普通の人間の脳には負担が大きいと言うデメリットはあるが、短時間で情報を正確無比に伝えることができ、声と言った音を媒介にしないため周囲に知られることもない、実際ウェルシ様達が近間にいるため聞かれないためにも、この情報のやり取りの方が得策なのだ。
「……ふぅ」
そして脳内での情報送信はものの数秒で終わり、痛みから解放された副長は一息いれた。
「大丈夫ですか?」と声をかけたいところだが、まあ余計なお世話だろう。
ニオン副長はそんな弱い人ではない。
「あい分かった、ムラト殿。さっそくこの件をエリンダ様に報告するため、私はしばらく外出する。言うのは何だが、しっかり休養しておきたまえ。いつ何が起きるか分からないからね」
と、ニオン副長は本部の方へと向かいだした。
鍛練中だったため着替えてから、屋敷にいくのだろう。
「ニオンさん、お茶は……?」
「ありがとう、アサム殿。でもまた今度にするよ、今はいち早くエリンダ様に今回の任務の報告をしなければ」
途中、天幕の下でお茶会を開いていたアサムから誘いの言葉を受けたが、副長は丁重に断りギィっと本部の扉を開けて場を後にした。
× × ×
ニオンが領主のもとへと外出し、そしてトロけるような甘味と優しい味の茶を啜るお茶会の時間がすぎた。
よほどよかったのかアサムもウェルシもミアナも、そしてハンナ、スティア、ベーン、チャベックも満足気な表情を浮かべて後片付けを進める。
「ウェルシ様、報告があります。場所を変えましょう」
だがそんな中、一人真剣な顔つきで主君のもとへ駆けつける姿があった。
そんなアリシアは、お茶会には参加していない。仕事が終わったばかりで、そんな余裕がなかったのだろうが、なにより現在の国の様子を見たのだからとてもそんな気になれなかったのだ。
そして石カブト本部の日影に、集まったウェルシ、ハンナ、スティアにアリシアは今回の任務の結果を伝えた。
「やったのねぇ! あの蛮竜どもをやっつけて、国を取り戻したのね!」
「よかった。本当に」
「……よかったですぅ。これで皆様と一緒に国に帰れます」
朗報を聞いてハンナは子供のようにはしゃぎ、ウェルシ姫は安堵の声を発し、メイドのスティアは感激の涙を溢した。
恐ろしき存在は消え、恐怖と不安は取り払われ、そしてもう一度故郷に帰れる。
「……今現在、住民達は悲惨な状況にさらされています。……ハッキリ言って私達だけでどうにかできるか」
しかしアリシアには浮かれた様子はなく、不安げに語る。
思うは見捨ててしまった国民達が飢えながら恐怖にさらされる情景、そしてこの先上手く立て直せるかの不安。
蛮竜は殲滅されたが、正直明るい未来がみえないのだ。
これには、ハンナもスティアも押し黙るしかなかった。
「……確かにどうるか、分からない」
しかしウェルシは決意したように述べた。
確かに何か良い手法があるわけでもない。
「でも、ギルゲスは私達の国。やってみるしかないじゃない」
諦めてはいけないのだ。国民のため、と言えば綺麗事になるかもしれないが、しかし自分は一国の姫なのだ。
責任から逃れることだけはしたくなかったのだ。
そんなウェルシの力強い様子に、暗い表情ながらもアリシア達は頷いた。
とにかくやってみるしかないのだ。
するといきなりに上空からバサバサと羽ばたく音が響き渡り、四人の近くに大きな者が降り立った。
「今よろしいでしょうか、ウェルシ様」
それは美しい桃色の体毛に覆われた竜で、その声質はまさに美少女のごとき。
「……たしか、メイドのトウカだったけ」
いきなりに現れた美竜に、思わず後ずさりながらウェルシは答えた。
蛮竜とは比較にもならない美しき竜ではあるが、やはりまだ竜への恐怖心は完全には消え去っていないのだろう。
「エリンダ様がお呼びです、屋敷にお戻りください。女王メガエラ様から文通がありまして、その事についてだと思われます」
トウカは刺激しないように、優しげに告げた。
……王家からの手紙、それがまたとんでもない邪悪極まる闇との戦乱にいたる要因となるとは誰も予測できなかった。
領主エリンダはニオン手製の上等な椅子に腰掛け、手紙を黙読する。
手紙が入っていた筒には王家の印章が押されており、この国を統治する最高権力者から寄せられた文章であることを意味していた。
「なるほどね」
そう納得するようにエリンダは言うと手紙を傍らのテーブルの上に置いた。
「トウカちゃん、頼みがあるんだけど」
「はい、なんでしょうか? エリンダ様」
領主は近間の本棚で書物の整理を行っている桃色の髪をした美少女に声をかけると、急ぎ足で人の形態をした希竜がかけてきた。
かつて両親を殺され、凶暴な竜達に追われてこの地やって来たトウカが領主屋敷に勤めて、はや数ヶ月。
環境と状況に馴染み、今となってはテキパキと仕事をこなす竜のメイドである。
「ウェルシ様を呼んで来てほしいの。今は確か、アサムくんが教師になってお勉強してるはずだから、石カブトの本部にいるはずよ。一っ飛びしてきてちょうだい」
「はい、かしこまりました。喜んで」
雇い主にして命の恩人。そんな方から言われたのは、命令ではなく頼みごと。
こんな喜ばしい仕事は他にはあるまい。
トウカは嬉しげに返事をすると、書斎を後にした。
その変化にいち早く気づいたのは、ニオンであった。
「……どうやら、任務が終わったようだ。予定よりもだいぶ早い帰還だ」
ニオンは素振り用の巨大な木刀をズシリと地面に突き立て何かを感じとる。
ジリジリとした暑さが弱まり、防壁の影響で分かりにくいが確かに北側から涼しい風がやって来る。何かが周囲から熱量を吸収しているからだ。
そして重々しい地鳴り。
「やはり、以前よりも力を得ているためか」
ニオンは納得するように囁いた。
殲滅するのに三~四日程かかるとは計算していたが、こうも早く任務を終えるとは。
それだけ、あの怪獣と呼ばれる彼の力がより高まったことを証明している。
× × ×
やはりこの地に帰還すると和むものだ。
知らない土地での血腥い殲滅任務、そして災いの最中でもがき苦しむ人々。
そんな地獄が終わり、緑豊かで優しい風が吹き、不満なくのどかに暮らす人々、いつもの日常だ。
「俺がいない間に、何事もなかったようだな」
「……こんなに整った土地だもの、問題なんて滅多に起きるわけないと思うけど?」
都市ゲン・ドラゴンのなに変わりない様子に和む俺に向かって、そうアリシアが言ってくる。
確かに何も知らない彼女から見ればそうだろうな。
優れた文明と行政によって並大抵のことは問題ないだろう、だが俺達が対応してるのは並外れたものだ。
……まあそれは彼女達には関係ないこと。
早速、ニオン副長に今回の任務の結果と情報を伝えるべく石カブト本部がある南門を目指す。
今回は北方から帰還したので南門は真逆側、防壁に沿い都を回るように歩く。
「おっ! 帰ってきたようだな」
「相変わらずデッケェなっ」
「涼しくなってきた」
「効率的に蛮竜を殲滅したのだろう」
都市に住まう人々の会話が、怪獣の超感覚によって鮮明に聞き取れる。
そして俺の帰還を察知した副長の声も。
「ご苦労だったね。任務の結果は……まあ言わずとも分かるよ」
しばらく歩いて石カブト本部にたどり着き、特に複雑な様子もなく最初に発せられたのは副長のその単刀直入な言葉であった。
鍛練中だったらしく、美剣士は上半身裸で傍らに巨大な木刀を突き立てている。
……俺が言うのも何だが、あきらかに人間の域を越えた肉体だ。いったいどういう鍛練をすればこうなるのやらだ。
「ええ、まあ当然の結果ですよ。蛮竜ごときに苦戦してるようでは、この先やっていけませんからね」
あれだけの苛烈な任務だったにも関わらず、俺達がここまで冷淡で事も無げな会話をしていられのは当然のことなのだ、いや異常とも言えるかもしれんが。
魔獣や超獣との戦闘なら別だが、魔物の討伐や危険な野生生物の駆逐ごときで浮かれてはいられない。
普通の人から見れば未曾有の大災害かもしれんが、俺達から見れば害獣駆除程度の解決して当然の案件でしかないのだから。
ニオン副長のどうと言うこともないような態度も頷けるものだ。
そんじゃまっ、てっとり早く報告を済ませるか。
「副長、よろしいですか」
「ああ、頼む」
俺の言葉の内容を察したらしく、俺の見下ろす視線に副長が目を合わせてきた。
それに応じて、副長の脳内に情報そのものを直接的に送信する。
今回の任務の内容から、ギルゲスの状況、そして蛮竜どもの目的や正体などを。
「……ぬぐぅ」
と、ニオン副長がやや呻くような声をあげた。
同じ精神感応的な能力とは言え、念話や読心とは違い他者の頭脳に多量の情報を送りこんでるんだ。
普通の人間の脳には負担が大きいと言うデメリットはあるが、短時間で情報を正確無比に伝えることができ、声と言った音を媒介にしないため周囲に知られることもない、実際ウェルシ様達が近間にいるため聞かれないためにも、この情報のやり取りの方が得策なのだ。
「……ふぅ」
そして脳内での情報送信はものの数秒で終わり、痛みから解放された副長は一息いれた。
「大丈夫ですか?」と声をかけたいところだが、まあ余計なお世話だろう。
ニオン副長はそんな弱い人ではない。
「あい分かった、ムラト殿。さっそくこの件をエリンダ様に報告するため、私はしばらく外出する。言うのは何だが、しっかり休養しておきたまえ。いつ何が起きるか分からないからね」
と、ニオン副長は本部の方へと向かいだした。
鍛練中だったため着替えてから、屋敷にいくのだろう。
「ニオンさん、お茶は……?」
「ありがとう、アサム殿。でもまた今度にするよ、今はいち早くエリンダ様に今回の任務の報告をしなければ」
途中、天幕の下でお茶会を開いていたアサムから誘いの言葉を受けたが、副長は丁重に断りギィっと本部の扉を開けて場を後にした。
× × ×
ニオンが領主のもとへと外出し、そしてトロけるような甘味と優しい味の茶を啜るお茶会の時間がすぎた。
よほどよかったのかアサムもウェルシもミアナも、そしてハンナ、スティア、ベーン、チャベックも満足気な表情を浮かべて後片付けを進める。
「ウェルシ様、報告があります。場所を変えましょう」
だがそんな中、一人真剣な顔つきで主君のもとへ駆けつける姿があった。
そんなアリシアは、お茶会には参加していない。仕事が終わったばかりで、そんな余裕がなかったのだろうが、なにより現在の国の様子を見たのだからとてもそんな気になれなかったのだ。
そして石カブト本部の日影に、集まったウェルシ、ハンナ、スティアにアリシアは今回の任務の結果を伝えた。
「やったのねぇ! あの蛮竜どもをやっつけて、国を取り戻したのね!」
「よかった。本当に」
「……よかったですぅ。これで皆様と一緒に国に帰れます」
朗報を聞いてハンナは子供のようにはしゃぎ、ウェルシ姫は安堵の声を発し、メイドのスティアは感激の涙を溢した。
恐ろしき存在は消え、恐怖と不安は取り払われ、そしてもう一度故郷に帰れる。
「……今現在、住民達は悲惨な状況にさらされています。……ハッキリ言って私達だけでどうにかできるか」
しかしアリシアには浮かれた様子はなく、不安げに語る。
思うは見捨ててしまった国民達が飢えながら恐怖にさらされる情景、そしてこの先上手く立て直せるかの不安。
蛮竜は殲滅されたが、正直明るい未来がみえないのだ。
これには、ハンナもスティアも押し黙るしかなかった。
「……確かにどうるか、分からない」
しかしウェルシは決意したように述べた。
確かに何か良い手法があるわけでもない。
「でも、ギルゲスは私達の国。やってみるしかないじゃない」
諦めてはいけないのだ。国民のため、と言えば綺麗事になるかもしれないが、しかし自分は一国の姫なのだ。
責任から逃れることだけはしたくなかったのだ。
そんなウェルシの力強い様子に、暗い表情ながらもアリシア達は頷いた。
とにかくやってみるしかないのだ。
するといきなりに上空からバサバサと羽ばたく音が響き渡り、四人の近くに大きな者が降り立った。
「今よろしいでしょうか、ウェルシ様」
それは美しい桃色の体毛に覆われた竜で、その声質はまさに美少女のごとき。
「……たしか、メイドのトウカだったけ」
いきなりに現れた美竜に、思わず後ずさりながらウェルシは答えた。
蛮竜とは比較にもならない美しき竜ではあるが、やはりまだ竜への恐怖心は完全には消え去っていないのだろう。
「エリンダ様がお呼びです、屋敷にお戻りください。女王メガエラ様から文通がありまして、その事についてだと思われます」
トウカは刺激しないように、優しげに告げた。
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