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最終魔戦
未知なる戦闘
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銃剣状の馬上筒から放たれし光弾が、ゴブリン達を焼け焦げた肉片へと変えていく。三匹、四匹と、次々と。
高エネルギーの塊の破壊力は凄まじく、その一撃でゴブリンどもは粉々に弾けて、血肉や臓腑をぶちまけるありさまであった。
……魔術を持たぬ人は剣や弓で戦っている世だと言うのに、こんな武装がありえるのか?
ニオンは、その光景を血眼で見つめる。
「あれは、魔術や英力でもない。……あれは武器。それも魔術のような機能を備えた」
そして気づいた時には二十匹以上いたゴブリンの半分が既に木っ端微塵になっていた。
とは言え、やはり数が多いため敵に接近される前に二挺の馬上筒だけで全滅させるのは無理がある。
灼熱の光弾の標的にならなかった二匹のゴブリンがガスマスクの男に飛びかかった。
「ゴブリンどもが、おれが手にしている武装がただの飛び道具に見えてるようだな」
男は焦った様子もなく、二挺の銃で飛びかかってきたゴブリンを薙いだ。その二匹のゴブリンは血を吹き出しながら地に転がった。
男が手にしている馬上筒は、ただプラズマ弾を撃ち出すだけの武装ではないのだ。
近接戦闘にも対応できるように、銃の先端付近に鋭利な鉞のような刃が備わっている。その斬撃は一撃でゴブリンに致命傷を与える切れ味であった。
「迂闊に近づくと、斬殺、刺殺といくぞ」
そう言った男の二挺の馬上筒の刃から血が滴り落ちる。
「グウゥ……」
仲間が切り殺される光景を目にしたゴブリン達は、後退り接近するのに躊躇した。
離れればプラズマ弾でバラバラに粉砕され、近づけば刃の贄となる。
未知の武器を相手に、ゴブリン達はなすすべがなかった。自分達の小さな頭脳を必死に働かせても、解決法など見つかるはずもなく。
そして、ゴブリン達が逃げようと思考したときには手遅れであった。
「逃げるのは無しだぜ。おれの弟子に手を出そうとしたんだからよぉ」
そう言った男は高速で駆け出し、真っ向のゴブリンに馬上筒を降り下ろす。
緑色の頭部が一撃で叩き切られ、脳髄が散乱し周囲を汚した。
「まったく、臭そうな脳味噌だ」
男はそう言うと頭を叩き割った死体を蹴倒し、すぐさま別の獲物に向かって駆け出した。
また一匹のゴブリンが首を斬られ事切れる、そして逃げ出そうと背を向けた奴はプラズマ弾で木っ端微塵になりはてる。それはまるで、高性能な武器で弱い者をなぶり殺してるようなありさまであった。
「武器だけの性能ではない。肉体も極限まで鍛え上げられている」
戦うガスマスクの男の動きを見て、ニオンは小さく言う。
一見、武器の機能に頼りきっているようであったが、目の前でゴブリンを一方的に滅していくその男の動きは一流の剣士を凌駕しているものであった。
しかも、その身体能力は魔術や道具による力ではない。純粋に己自身を鍛え上げた肉体によるものであった。
そして、それはニオンが理想と考えている強さである。
醜悪なゴブリンどもの悲鳴は、もう聞こえない。
聞こえるのは馬上筒の刃から滴る血の音と肉の焼ける音のみ。
二十以上いたゴブリンは無惨な肉片と骸と化していた。
「やはり私の目に狂いはありませんでした」
ゴブリンの鮮血で濡れた男を見てニオンは言った。
「あなたの強さは魔術や何かの恩恵ではありません。たしかに武器の性能によるところもありますが、あなたの身のこなしは一流の剣士を上回っていました」
「ふむ、分かっているな。魔術や異能の類には弱点もある。人の最終的な拠り所は自分自身の肉体、技術、知識、そして編み出した武具。とは言え、どれかひとつに依存しすぎるのは良くない」
そう言うと馬上筒にこびりつく血糊を払って男は二挺銃をしまった。
男の言葉を聞いたニオンは首を少し傾げた。
編み出した武具? ゴブリンを倒すのに利用した二つの筒のことだろうか。
「先生が使用していた武具、あれはいったいどういう原理なのですか? 一見魔術のようにも見えますが、魔術の類ではありませんね」
「現人類がまだ至らない科学の原理。今は、そう言っておこう。……さて、団体様のお出ましかな」
男はそう言って、また身構えた。
ニオンも気づいたのか、聴覚を研ぎ澄ませて木剣を握り、いつでも瞬間的に行動できるように全身から力をぬく。
「ゲギャギャギャ!」
「グギィー!」
「ゲヒョオォォォ!」
再び醜い声が森に木霊した。
「……さっきよりも、遥かに多いですね」
耳を澄ましていたニオンは、周囲を窺いながら男に言った。
「あれだけ騒いだんだ、そりゃあ来るだろうな」
ニオンとは違い、ガスマスクの男は武器のようなものは手にせず茂みや木の上を見回す。
現れたのは、またもやゴブリン。先程の戦闘の騒ぎを聞いて、仲間達がやって来たのだろうか。
しかし、その数は百匹以上。しかも数匹ばかり大型までいる。
規模から見るに頭目となる奴がいるかもしれない。
「先生、さすがにこの数は骨が折れますかね?」
「この数を前にして、死ぬだ、負けるだ、などの考えには至らないのだな」
「敵が多くいようとも、戦う前にそんな考えをするようでは未熟の極みだと思います。理不尽ような状況で勝利してみせるからこそ意味があるはずです」
ニオンのその言葉を聞いて、男は突如として笑い声をあげた。
「こんな状況で勝利を考えるとはな、まったく天晴れだ。精神、肉体、技術、そこにある種の狂気を加えたような考え方だな。だが、そんな考えが負け戦を覆すのやもしれんな」
ニオンの闘争にたいする考え方にガスマスクの男は感心したのか、楽しげに言った。
わずか五つの子供が、それほどの考えに至っていようとは。良い意味で予想外であったのだろう。
「これはとんでもない掘り出し物かもな。面白いぞ、ニオン。今日は気分が良い、なら少しド派手にいくか」
そう言うと男は腰に巻いていたベルトに手をやった。
しかし、ただのベルトではないようだ。その中央部には風車のようなものが備わっていた。
「着装ベルト『閃回旋』。魔術ではないが、魔術を越えた超科学と言うものを拝ませてやる」
男はベルトの中央にある風車を指で弾いて回転させた。すると高速で回る風車から輝きがあふれ、さらに回転の速度が上がっていく。
そして高速で回転する風車から光の粒子の渦が出現し、その渦は男の目の前に移動した。
「さあ、ゴブリンども地獄の土産に血眼して見るといい。人工的な奇跡というものだ」
するとガスマスクの男は両手を輝く粒子の渦にかざした。
「閃光全着!!」
そして男が叫び声を響かせた。
そのとたん光の渦が男を覆いつくし、凄まじい閃光が周囲を照らした。
あまりに強烈な光であったため、ゴブリン達は眩しげに目を細め、ニオンも腕で目元を隠した。
いったい何が起きているのか?
やがて光がおさまり、ニオンは顔から腕をどけて先生のいた場所に視界を戻した。
しかし、そこに先程までの渡世人のような姿はなかった。
「……先生なのですか? その姿は」
ニオンが仰天しながら見つめるそれは、美しい光沢をおびた黒き装甲。あの男が、その輝く装甲に全身を覆いつくされていたのだ。
……鎧なのだろうか。
しかし無骨さはなく、彫刻の像のように洗練されたような見た目。
「着装式覚醒外殻『天骸』!」
光沢をおびた黒き装甲に覆われた姿は無機質ではあるが、どこか神々しくも思えた。
顔は額のあたりに鬼のごとき角が二本備わる狐のような形の仮面に包まれ、その面の目の部分は赤く発光する複眼を思わせ、臀部にはしなやかに動く装甲に密閉された九つの尾、そして背には成人男性の身長ほどはあろう金砕棒が装備されていた。
それは今まで見たことがない未知の鎧、言葉ではそれでしか表現できないだろう。
高エネルギーの塊の破壊力は凄まじく、その一撃でゴブリンどもは粉々に弾けて、血肉や臓腑をぶちまけるありさまであった。
……魔術を持たぬ人は剣や弓で戦っている世だと言うのに、こんな武装がありえるのか?
ニオンは、その光景を血眼で見つめる。
「あれは、魔術や英力でもない。……あれは武器。それも魔術のような機能を備えた」
そして気づいた時には二十匹以上いたゴブリンの半分が既に木っ端微塵になっていた。
とは言え、やはり数が多いため敵に接近される前に二挺の馬上筒だけで全滅させるのは無理がある。
灼熱の光弾の標的にならなかった二匹のゴブリンがガスマスクの男に飛びかかった。
「ゴブリンどもが、おれが手にしている武装がただの飛び道具に見えてるようだな」
男は焦った様子もなく、二挺の銃で飛びかかってきたゴブリンを薙いだ。その二匹のゴブリンは血を吹き出しながら地に転がった。
男が手にしている馬上筒は、ただプラズマ弾を撃ち出すだけの武装ではないのだ。
近接戦闘にも対応できるように、銃の先端付近に鋭利な鉞のような刃が備わっている。その斬撃は一撃でゴブリンに致命傷を与える切れ味であった。
「迂闊に近づくと、斬殺、刺殺といくぞ」
そう言った男の二挺の馬上筒の刃から血が滴り落ちる。
「グウゥ……」
仲間が切り殺される光景を目にしたゴブリン達は、後退り接近するのに躊躇した。
離れればプラズマ弾でバラバラに粉砕され、近づけば刃の贄となる。
未知の武器を相手に、ゴブリン達はなすすべがなかった。自分達の小さな頭脳を必死に働かせても、解決法など見つかるはずもなく。
そして、ゴブリン達が逃げようと思考したときには手遅れであった。
「逃げるのは無しだぜ。おれの弟子に手を出そうとしたんだからよぉ」
そう言った男は高速で駆け出し、真っ向のゴブリンに馬上筒を降り下ろす。
緑色の頭部が一撃で叩き切られ、脳髄が散乱し周囲を汚した。
「まったく、臭そうな脳味噌だ」
男はそう言うと頭を叩き割った死体を蹴倒し、すぐさま別の獲物に向かって駆け出した。
また一匹のゴブリンが首を斬られ事切れる、そして逃げ出そうと背を向けた奴はプラズマ弾で木っ端微塵になりはてる。それはまるで、高性能な武器で弱い者をなぶり殺してるようなありさまであった。
「武器だけの性能ではない。肉体も極限まで鍛え上げられている」
戦うガスマスクの男の動きを見て、ニオンは小さく言う。
一見、武器の機能に頼りきっているようであったが、目の前でゴブリンを一方的に滅していくその男の動きは一流の剣士を凌駕しているものであった。
しかも、その身体能力は魔術や道具による力ではない。純粋に己自身を鍛え上げた肉体によるものであった。
そして、それはニオンが理想と考えている強さである。
醜悪なゴブリンどもの悲鳴は、もう聞こえない。
聞こえるのは馬上筒の刃から滴る血の音と肉の焼ける音のみ。
二十以上いたゴブリンは無惨な肉片と骸と化していた。
「やはり私の目に狂いはありませんでした」
ゴブリンの鮮血で濡れた男を見てニオンは言った。
「あなたの強さは魔術や何かの恩恵ではありません。たしかに武器の性能によるところもありますが、あなたの身のこなしは一流の剣士を上回っていました」
「ふむ、分かっているな。魔術や異能の類には弱点もある。人の最終的な拠り所は自分自身の肉体、技術、知識、そして編み出した武具。とは言え、どれかひとつに依存しすぎるのは良くない」
そう言うと馬上筒にこびりつく血糊を払って男は二挺銃をしまった。
男の言葉を聞いたニオンは首を少し傾げた。
編み出した武具? ゴブリンを倒すのに利用した二つの筒のことだろうか。
「先生が使用していた武具、あれはいったいどういう原理なのですか? 一見魔術のようにも見えますが、魔術の類ではありませんね」
「現人類がまだ至らない科学の原理。今は、そう言っておこう。……さて、団体様のお出ましかな」
男はそう言って、また身構えた。
ニオンも気づいたのか、聴覚を研ぎ澄ませて木剣を握り、いつでも瞬間的に行動できるように全身から力をぬく。
「ゲギャギャギャ!」
「グギィー!」
「ゲヒョオォォォ!」
再び醜い声が森に木霊した。
「……さっきよりも、遥かに多いですね」
耳を澄ましていたニオンは、周囲を窺いながら男に言った。
「あれだけ騒いだんだ、そりゃあ来るだろうな」
ニオンとは違い、ガスマスクの男は武器のようなものは手にせず茂みや木の上を見回す。
現れたのは、またもやゴブリン。先程の戦闘の騒ぎを聞いて、仲間達がやって来たのだろうか。
しかし、その数は百匹以上。しかも数匹ばかり大型までいる。
規模から見るに頭目となる奴がいるかもしれない。
「先生、さすがにこの数は骨が折れますかね?」
「この数を前にして、死ぬだ、負けるだ、などの考えには至らないのだな」
「敵が多くいようとも、戦う前にそんな考えをするようでは未熟の極みだと思います。理不尽ような状況で勝利してみせるからこそ意味があるはずです」
ニオンのその言葉を聞いて、男は突如として笑い声をあげた。
「こんな状況で勝利を考えるとはな、まったく天晴れだ。精神、肉体、技術、そこにある種の狂気を加えたような考え方だな。だが、そんな考えが負け戦を覆すのやもしれんな」
ニオンの闘争にたいする考え方にガスマスクの男は感心したのか、楽しげに言った。
わずか五つの子供が、それほどの考えに至っていようとは。良い意味で予想外であったのだろう。
「これはとんでもない掘り出し物かもな。面白いぞ、ニオン。今日は気分が良い、なら少しド派手にいくか」
そう言うと男は腰に巻いていたベルトに手をやった。
しかし、ただのベルトではないようだ。その中央部には風車のようなものが備わっていた。
「着装ベルト『閃回旋』。魔術ではないが、魔術を越えた超科学と言うものを拝ませてやる」
男はベルトの中央にある風車を指で弾いて回転させた。すると高速で回る風車から輝きがあふれ、さらに回転の速度が上がっていく。
そして高速で回転する風車から光の粒子の渦が出現し、その渦は男の目の前に移動した。
「さあ、ゴブリンども地獄の土産に血眼して見るといい。人工的な奇跡というものだ」
するとガスマスクの男は両手を輝く粒子の渦にかざした。
「閃光全着!!」
そして男が叫び声を響かせた。
そのとたん光の渦が男を覆いつくし、凄まじい閃光が周囲を照らした。
あまりに強烈な光であったため、ゴブリン達は眩しげに目を細め、ニオンも腕で目元を隠した。
いったい何が起きているのか?
やがて光がおさまり、ニオンは顔から腕をどけて先生のいた場所に視界を戻した。
しかし、そこに先程までの渡世人のような姿はなかった。
「……先生なのですか? その姿は」
ニオンが仰天しながら見つめるそれは、美しい光沢をおびた黒き装甲。あの男が、その輝く装甲に全身を覆いつくされていたのだ。
……鎧なのだろうか。
しかし無骨さはなく、彫刻の像のように洗練されたような見た目。
「着装式覚醒外殻『天骸』!」
光沢をおびた黒き装甲に覆われた姿は無機質ではあるが、どこか神々しくも思えた。
顔は額のあたりに鬼のごとき角が二本備わる狐のような形の仮面に包まれ、その面の目の部分は赤く発光する複眼を思わせ、臀部にはしなやかに動く装甲に密閉された九つの尾、そして背には成人男性の身長ほどはあろう金砕棒が装備されていた。
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