41 / 357
国家動乱
偽者の統治者
しおりを挟む
「貴様、地下のものを見たのか?」
「ああ、拝ませてもらったぜ。……異形獣、その解剖遺体があった。あれを飼っているとはな、相当に狂ってるぜ国王。うまく兵達を最深部まで誘導して、やつらに解剖体を見せてやったよ」
「ふふ、そうか。見たのか。しかし地下にある解剖体は成長した母体が産み出した子供だ。母体は、この城にはおらんよ」
二人の話の中に初めて聞く、言葉があった。
異形獣?
魔物とは違う生物なのだろうか?
隊長の様子から見ても極めて危険な代物だと言うことがわかる。
「隊長、異形獣とは?」
俺がそう問うと、隊長は不快そうに口を開いた。
「異形獣。怪異寄生体と言う寄生生物に乗っ取られて、化け物と化した人間の総称だ。……異形獣は人間を食うことで成長し、そして大型化すれば師団に匹敵するほどの力を持つようになる」
「くっくっくっ……ワシの最高傑作だ! 異形獣がいれば他の国々など恐るるに足りん。それにワシは異形獣を操る術を会得した。長かった成獣まで成長させるのは……」
国王が狂喜の笑い声をあげた。
異形獣のことを嬉々して語るその姿は狂人そのものである。
人間を喰い続けることで成長する生物だと! それじゃあ、まさか……。嫌な予感がした。
俺は恐る恐ると国王に問う。
「国王、その化け物の餌はどこから調達したんだ? てめえが召し抱えた人達はどこにやったんだ……答えろぉ!」
俺は怒号をあげた。
なぜ城に召し抱えられた多くの国民が見当たらないのか、それは恐らく……。
「まったく図体ばかりの竜ではないようだな。頭も切れる、ワシの所有物になればよいものを」
「やはりか、このクズ野郎!」
城で雇用すると言って人々を騙して集めて、怪物の餌にしてやがったのだ。
こいつは、とんでもないクズだ!
「国王! 増税の理由は軍備だけではないな。住民から生活を奪い、追い詰めて最終的に城に召し抱えてもらうしかないように計画ったんだな! そうすりゃあ働き口を与えると偽って、怪しまれずに異形獣の餌を集められるからなぁ!」
あまりにも下衆な内容に、オボロ隊長も激怒したのだろう。国王を睨み付け叫ぶ。怒りのあまりか彼の筋肉は大きく隆起していた。
そのとき、王妃様のいる塔から声が響いてきた。
「ムラト! ……手を添えてくれ」
メガエラ様だ。
すぐさま開けた穴のところに手を添えた。
しかし、こんな変わりはてた父親を見たら、姫様は……。
そう思っていると、メガエラ様が俺の手に飛び乗ってきた。しかし、彼女の様子が変だった。
顔面は蒼白し、涙をこぼし、俺の手の上で膝をおとした。
塔の中で何かあったのだろうか?
「メガエラ様……?」
「ムラト、下に降ろせ」
言われるがまま手を地につけ、彼女は地に降り立った。
そして憤怒の表情で涙をポロポロ落としながら、国王にむかって叫びだした。
「貴様は誰だ! 貴様は父上ではない! 断じて国王アルヴァイン・エルダ・サハクではない!」
国王ではない? ……いきなりの言葉に俺は驚愕した。
じゃあ目の前にいる、この男は誰なんだ?
「母上の寝室に父上の亡骸が……! 間違いない、魔術で確認した。父上のものだった……」
「何だとっ!」
メガエラ様の説明に隊長も驚愕したかのように声をあげた。
国王の様子が激変したのは約一年前と聞いている。おそらく、その時期に入れ替わったのだろう。……恐らく国王を殺めた野郎は……。
俺は国王の姿をした男に顔を向けた。
「てめえが本物の国王を暗殺したんだな? きたねぇ素顔を見せたらどうだ」
すると男は、くっくっくっと薄ら笑いをして、粗暴な口調で語りだした。
「まったく、どいつもこいつも邪魔をして、役立たずばかりだ。兄貴も今の国の状況なんざ、何も分かってなかったぜ」
男が自分の顔に手をかざすと、まったくの別人に変貌した。威厳のあった掘り深い顔から骸骨のように色白で痩せ細った顔面に。……魔術で変装していたようだ。
「叔父上! どうしてあなたが? 国を追放されたはず!」
国王の兄弟? 追放されたと言うことは、この骸骨野郎は過去に何かしでかしたのだろう。
「誰もわかってねぇな。国を守るためには力こそ全て。おれはそのことを理解して、魔物の大量制御、そいつらの冷凍睡眠魔術など色々編み出してやったのに。兄貴は、そんなおれを評価しねぇで、狂った魔導士として国から追い出しやがった!」
とうてい理解など、できる内容ではない。
魔物を操って軍事利用など、あんな本能だけの危険生物を使うなどどうかしている。
「おのれ! 下衆がっ!」
メガエラ様が叔父に火炎弾を放つが、向こうも水球のようなものを放ち、あっさりとかき消されてしまった。
あの偽者野郎も結構な魔術の使い手らしい。
「危ねぇな、まったくよぉ。おれは国を思って兄貴に死んでもらったんだぜぇ」
なにが国を思ってだ!
自分の肉親を殺すなど……いや、俺も人のことを言えぬか。一瞬、過去の記憶がよぎった。
「兄貴は国のため、他の国々と関係を深めるべきとか、ほざいていたが、それではだめだ。他の国を植民地にして力をつけるんだ。摩訶不思議な武具を多数保有する極東の島国の大仙。北には超巨大国家ゲイダー帝国。西の国々で猛威を振るっている三道魔将の一角、陸帝。大陸の中央に国を置く、おれ達は、これだけの驚異にさらされているんだ」
ご丁寧にも色々と説明するが、この場にいる誰一人納得できるものではない。
「母上は? 母上はどこにやった!?」
「可愛い顔して、やかましい姪だな。安心しろすぐ会える。まあ全部ばれちまったんだ、最後の宴でもやろうじゃないか」
そう言うと奴がつけていた指輪が光を放った。
地鳴りが響いた。
× × ×
それは突然の揺れだった。
しかも、ただの振動ではないようだ。
王都そのものが揺れ動く。地震などではない。
都市の中心に存在する城から、南側の城下の住民達が騒ぎたてる。ここは、特に揺れが強かった。
「うわっ! 何だ、この揺れ?」
「城にいる、あのデッカイ奴の仕業か?」
城下町の人々は、城の中庭に佇む巨体を指差すが、城にいる怪獣が揺らしているわけではない。
するといきなり、南側の広場の地面が割れて沈下した。
いきなりに直径二十メートル程の大穴が形成されたため、なすすべなく周囲にいた人達が穴の中に消えていった。穴に吸われた人の悲鳴が反響する。
それは、まるで地獄の蓋が開けられたようだった。
× × ×
いきなりの揺れに、俺は城下を見渡した。
南側の広場に、ポッカリと穴が開いていたのだ。
大穴を何事だと凝視していると偽者野郎がヘラヘラと口を開いた。
「すぐにでも異形獣をつかって、他の国を潰しに行きたいが、まず戦前の腹ごしらえだ」
「貴様! なにをするきだ?」
偽者野郎の指輪が再び発光したためか、メガエラ様がそれを制止させようと駆け出そうとしたときだった。
「エ゙ー!」
「エ゙ェ!」
広場の穴から不気味な音が響く。音と言うよりかわ、赤ん坊の声を鈍くしたようなもの。それも一つや二つではなく無数に。
すると穴からゾロゾロと怪物が這い出てきたのだ。
あきらかに魔物ではない。魔物と比べものにならない程の醜悪な見た目だった。身の長は四メートル近くあり、皮下組織がむき出しの生物。
まるで眼球の無い胎児の生皮を剥ぎ取って赤い筋肉組織だけにしたような姿をしている。顎のような器官はなく、円口類のような口が備わっている。
「エ゙ェェェ!」
「……うあ゛あああ!!」
怪物共は不気味な声をあげて近間の人達に掴みかかると、いきなりかぶり付いた。食いつかれた住民の激痛の絶叫が響き渡る。
……なんだ、あいつらは。
怪獣の視力で明確にとらえることができた。住民が、むさぼり喰われている様子を。
その場景はあまりにも、おぞましすぎる。噛み砕くなど、そんなまともな喰いかたではない。
円口類のような口で腹部を喰い破りズルズルと内臓をすすり喰らっているのだ。柔らかい部分のみを食している。
内臓を食われ骨と皮だけになった死体は無造作に投げ捨てられた。亡骸が地面や建物の壁にへばりつく。
生きたまま腸を喰われる人々の絶叫と悲鳴が響き渡り、一気に周辺が地獄と化していく。
「ああ、拝ませてもらったぜ。……異形獣、その解剖遺体があった。あれを飼っているとはな、相当に狂ってるぜ国王。うまく兵達を最深部まで誘導して、やつらに解剖体を見せてやったよ」
「ふふ、そうか。見たのか。しかし地下にある解剖体は成長した母体が産み出した子供だ。母体は、この城にはおらんよ」
二人の話の中に初めて聞く、言葉があった。
異形獣?
魔物とは違う生物なのだろうか?
隊長の様子から見ても極めて危険な代物だと言うことがわかる。
「隊長、異形獣とは?」
俺がそう問うと、隊長は不快そうに口を開いた。
「異形獣。怪異寄生体と言う寄生生物に乗っ取られて、化け物と化した人間の総称だ。……異形獣は人間を食うことで成長し、そして大型化すれば師団に匹敵するほどの力を持つようになる」
「くっくっくっ……ワシの最高傑作だ! 異形獣がいれば他の国々など恐るるに足りん。それにワシは異形獣を操る術を会得した。長かった成獣まで成長させるのは……」
国王が狂喜の笑い声をあげた。
異形獣のことを嬉々して語るその姿は狂人そのものである。
人間を喰い続けることで成長する生物だと! それじゃあ、まさか……。嫌な予感がした。
俺は恐る恐ると国王に問う。
「国王、その化け物の餌はどこから調達したんだ? てめえが召し抱えた人達はどこにやったんだ……答えろぉ!」
俺は怒号をあげた。
なぜ城に召し抱えられた多くの国民が見当たらないのか、それは恐らく……。
「まったく図体ばかりの竜ではないようだな。頭も切れる、ワシの所有物になればよいものを」
「やはりか、このクズ野郎!」
城で雇用すると言って人々を騙して集めて、怪物の餌にしてやがったのだ。
こいつは、とんでもないクズだ!
「国王! 増税の理由は軍備だけではないな。住民から生活を奪い、追い詰めて最終的に城に召し抱えてもらうしかないように計画ったんだな! そうすりゃあ働き口を与えると偽って、怪しまれずに異形獣の餌を集められるからなぁ!」
あまりにも下衆な内容に、オボロ隊長も激怒したのだろう。国王を睨み付け叫ぶ。怒りのあまりか彼の筋肉は大きく隆起していた。
そのとき、王妃様のいる塔から声が響いてきた。
「ムラト! ……手を添えてくれ」
メガエラ様だ。
すぐさま開けた穴のところに手を添えた。
しかし、こんな変わりはてた父親を見たら、姫様は……。
そう思っていると、メガエラ様が俺の手に飛び乗ってきた。しかし、彼女の様子が変だった。
顔面は蒼白し、涙をこぼし、俺の手の上で膝をおとした。
塔の中で何かあったのだろうか?
「メガエラ様……?」
「ムラト、下に降ろせ」
言われるがまま手を地につけ、彼女は地に降り立った。
そして憤怒の表情で涙をポロポロ落としながら、国王にむかって叫びだした。
「貴様は誰だ! 貴様は父上ではない! 断じて国王アルヴァイン・エルダ・サハクではない!」
国王ではない? ……いきなりの言葉に俺は驚愕した。
じゃあ目の前にいる、この男は誰なんだ?
「母上の寝室に父上の亡骸が……! 間違いない、魔術で確認した。父上のものだった……」
「何だとっ!」
メガエラ様の説明に隊長も驚愕したかのように声をあげた。
国王の様子が激変したのは約一年前と聞いている。おそらく、その時期に入れ替わったのだろう。……恐らく国王を殺めた野郎は……。
俺は国王の姿をした男に顔を向けた。
「てめえが本物の国王を暗殺したんだな? きたねぇ素顔を見せたらどうだ」
すると男は、くっくっくっと薄ら笑いをして、粗暴な口調で語りだした。
「まったく、どいつもこいつも邪魔をして、役立たずばかりだ。兄貴も今の国の状況なんざ、何も分かってなかったぜ」
男が自分の顔に手をかざすと、まったくの別人に変貌した。威厳のあった掘り深い顔から骸骨のように色白で痩せ細った顔面に。……魔術で変装していたようだ。
「叔父上! どうしてあなたが? 国を追放されたはず!」
国王の兄弟? 追放されたと言うことは、この骸骨野郎は過去に何かしでかしたのだろう。
「誰もわかってねぇな。国を守るためには力こそ全て。おれはそのことを理解して、魔物の大量制御、そいつらの冷凍睡眠魔術など色々編み出してやったのに。兄貴は、そんなおれを評価しねぇで、狂った魔導士として国から追い出しやがった!」
とうてい理解など、できる内容ではない。
魔物を操って軍事利用など、あんな本能だけの危険生物を使うなどどうかしている。
「おのれ! 下衆がっ!」
メガエラ様が叔父に火炎弾を放つが、向こうも水球のようなものを放ち、あっさりとかき消されてしまった。
あの偽者野郎も結構な魔術の使い手らしい。
「危ねぇな、まったくよぉ。おれは国を思って兄貴に死んでもらったんだぜぇ」
なにが国を思ってだ!
自分の肉親を殺すなど……いや、俺も人のことを言えぬか。一瞬、過去の記憶がよぎった。
「兄貴は国のため、他の国々と関係を深めるべきとか、ほざいていたが、それではだめだ。他の国を植民地にして力をつけるんだ。摩訶不思議な武具を多数保有する極東の島国の大仙。北には超巨大国家ゲイダー帝国。西の国々で猛威を振るっている三道魔将の一角、陸帝。大陸の中央に国を置く、おれ達は、これだけの驚異にさらされているんだ」
ご丁寧にも色々と説明するが、この場にいる誰一人納得できるものではない。
「母上は? 母上はどこにやった!?」
「可愛い顔して、やかましい姪だな。安心しろすぐ会える。まあ全部ばれちまったんだ、最後の宴でもやろうじゃないか」
そう言うと奴がつけていた指輪が光を放った。
地鳴りが響いた。
× × ×
それは突然の揺れだった。
しかも、ただの振動ではないようだ。
王都そのものが揺れ動く。地震などではない。
都市の中心に存在する城から、南側の城下の住民達が騒ぎたてる。ここは、特に揺れが強かった。
「うわっ! 何だ、この揺れ?」
「城にいる、あのデッカイ奴の仕業か?」
城下町の人々は、城の中庭に佇む巨体を指差すが、城にいる怪獣が揺らしているわけではない。
するといきなり、南側の広場の地面が割れて沈下した。
いきなりに直径二十メートル程の大穴が形成されたため、なすすべなく周囲にいた人達が穴の中に消えていった。穴に吸われた人の悲鳴が反響する。
それは、まるで地獄の蓋が開けられたようだった。
× × ×
いきなりの揺れに、俺は城下を見渡した。
南側の広場に、ポッカリと穴が開いていたのだ。
大穴を何事だと凝視していると偽者野郎がヘラヘラと口を開いた。
「すぐにでも異形獣をつかって、他の国を潰しに行きたいが、まず戦前の腹ごしらえだ」
「貴様! なにをするきだ?」
偽者野郎の指輪が再び発光したためか、メガエラ様がそれを制止させようと駆け出そうとしたときだった。
「エ゙ー!」
「エ゙ェ!」
広場の穴から不気味な音が響く。音と言うよりかわ、赤ん坊の声を鈍くしたようなもの。それも一つや二つではなく無数に。
すると穴からゾロゾロと怪物が這い出てきたのだ。
あきらかに魔物ではない。魔物と比べものにならない程の醜悪な見た目だった。身の長は四メートル近くあり、皮下組織がむき出しの生物。
まるで眼球の無い胎児の生皮を剥ぎ取って赤い筋肉組織だけにしたような姿をしている。顎のような器官はなく、円口類のような口が備わっている。
「エ゙ェェェ!」
「……うあ゛あああ!!」
怪物共は不気味な声をあげて近間の人達に掴みかかると、いきなりかぶり付いた。食いつかれた住民の激痛の絶叫が響き渡る。
……なんだ、あいつらは。
怪獣の視力で明確にとらえることができた。住民が、むさぼり喰われている様子を。
その場景はあまりにも、おぞましすぎる。噛み砕くなど、そんなまともな喰いかたではない。
円口類のような口で腹部を喰い破りズルズルと内臓をすすり喰らっているのだ。柔らかい部分のみを食している。
内臓を食われ骨と皮だけになった死体は無造作に投げ捨てられた。亡骸が地面や建物の壁にへばりつく。
生きたまま腸を喰われる人々の絶叫と悲鳴が響き渡り、一気に周辺が地獄と化していく。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~
山須ぶじん
SF
異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。
彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。
そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。
ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。
だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。
それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。
※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる