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真昼間の攻防
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アデリーの爪先が床を離れた。
あっと目を見開いたときには、すでにランハートにお姫様抱っこされていた。
「こ、この、下衆野郎! 」
「口汚い言葉遣いは、やめたまえ」
「は、離して! 」
「こら! じっとしろったら。蹴るんじゃない」
ジタバタするアデリーに眉をしかめながら、ランハートは廊下に出る。
「君のせいだよ、アデリー」
「わ、私だけの問題ではないでしょう? 」
「確かに。私の責任でもある」
ニタリ、と何やらよからぬことを考えているような笑い方。爽涼とした男前が台無しだ。
アデリーは、身の危険を感じ、尚更、体を捻って何とか逃げ出そうと試みる。
しかし、歯痒いことに、敵わない。子爵邸でメイドとして力仕事をこなしていたし、日頃から鍛えているので、それなりに腕力はある方だ。だが、ランハートの方が遥かに凌いでいる。
そもそもの男女の体の造りの格差を見せつけられ、アデリーは下唇を噛んだ。
「やれやれ。やっと大人しくなったか」
ランハートが喉奥で笑う。
アデリーは、ふん、とそっぽ向いた。
こうなれば、床に降ろされた隙を見て、逃げ出してやる。頭の中で段取りを練る。
「逃げ出そうとしても、無駄だ」
ランハートから、アデリーの浅はかな作戦はお見通しだと言わんばかりに、先手を打たれた。
歩幅がさらに大きくなる。
「あの、どこへ」
ある程度予想は出来るものの、一縷の望みで敢えて尋ねてみる。
しかし、アデリーの望みは呆気なく砕かれた。
ランハートは突き当たりの扉を開ける。
やはり、彼の寝室だった。
濃い青色の壁紙と、同じ色のカーテンで統一された室内は、昼近くだというのに仄暗く、うっかり脳味噌が夜だと誤認してしまいそうだ。
調度品といえば、希少なマホガニー製のベッドとサイドテーブル、書斎机と椅子以外何もない。
後ろ手に扉を閉めるランハートに、アデリーは未だに逃げる手段を捻り出そうと、うんうん唸った。
「いい加減に観念したらどうだ? 」
アデリーは、一息にベッドに放り投げられた。
スプリングのよくきいたマットレスのせいで、体が勢いつけて跳ね上がる。
「君は私の妻だ。それは変えようのない事実だ」
「そうですね」
悔しいことに。アデリーはその言葉を喉元に溜めた。
「君が離婚したがっているのは、知っている
「……」
「私の何が不満だ? 」
「……不満はないわ。ただ……」
「ただ、何だ? 」
「……いいえ」
「答えられないのか? 」
詰問に、アデリーは力なく首を横に振るしかなかった。
本当なら、洗いざらい吐き出してしまいたい。アデリーの心の内にある黒い染みは、どんどん広がり、ドス黒い渦となった。血流がある部分で堰き止められたかのように、首筋の脈の動きが異常に速い。鼓膜へと打つ。
「では、無理に吐かせるまでだ」
「最悪」
「すぐに、評価をひっくり返してやるよ」
ランハートは袖のカフスを外す。
そんな何気ない仕草すら色香を含み、アデリーの頬が紅潮する。
つい、見惚れてしまった。
「アデリー? 」
ぼんやりと焦点の合わない目となったアデリーを訝しみ、名を呼ばれたことで、ハッと我に返った。
息遣いすれすれの位置に、ランハートの顔がある。
咄嗟に拳を前に突き出してしまった。
それは、脊髄反射だ。
研鑽の日々ゆえの、染みついた性だ。
「なかなか良い拳だ」
だが、鳩尾に入ったはずなのに、ランハートは平然と口角を吊った。
アデリーは口をあんぐり開ける。
無意識に敵と判断して手を挙げてしまった自責の念と、全く攻撃のきかないランハートの頑丈さに驚き。
「す、すみません。咄嗟に」
「暴れるのは、ベッドの中だけにしてもらいたいね」
「な、なな何何て破廉恥な」
「これくらいで恥ずかしがっていたら、先が思いやられるな」
氷の公爵は、やはり見せかけだけのようだ。
アデリーは、顔中から湯気を出して、ぶるぶる震える。
「そ、それより。どうして倒れないの? 普通の人なら」
「鍛え方が違うんだよ」
シャツを肘まで捲って、現れたのは、見事な上腕筋。騎士団の一員にも劣らない、逞しさ。
「本ばかり読んでる、貧弱な方だとばかり」
「興味あるものは、極める主義でね」
「詐欺よ」
「勝手な妄想だ」
銀の長めの前髪を掻き上げ、やや不機嫌にランハートは口を尖らせる。
今度は、ひどく子供っぽい。彼の新たに見せる一面は、アデリーを釘付けにする。認めたくはないが。
「さあ、お喋りはこのくらいで良いだろう。私は忍耐強い方だが、そろそろ限界だ」
「随分、脆い理性ですこと」
「人のことが言えるか。試してやる」
ランハートがアデリーの前髪を軽く弾いた。
銀色の瞳の中に己の姿を見てしまったアデリーは、不覚にも彼の魅惑の魔法に囚われてしまった。
こうなっては、制御がきかない。
逃げたいのに、体はぴくりとも動かない。
ランハートが顔を傾け、唇を近づけてきた。
逃げるために考えた策が、吹き飛んでしまった。もう、思い出せない。アデリーの気持ちに反し、記憶中枢が全力で拒んでいる。
アデリーは諦めて、瞼を閉じた。
時計の針が正午を打った。
「最悪だわ」
ベッドから右足だけ伸ばして、アデリーは床に散らばったドレス や、パニエ、片っぽの靴、シュミーズを爪先で蹴っ飛ばした。ようやく、水色のパンティをパニエの下から探り当てる。
「最高の間違いだろう? 」
逞しい腕がぬっと出て、真後ろからアデリーの裸の背筋を指で辿る。
「きゃっ」
アデリーは飛び上がった。
「成程。スノウ・ホワイトが嫉妬するはずだ」
ランハートはアデリーの反応を楽しむように、何度も何度も指先が背骨を行き来する。
アデリーは、こめかみに筋を浮かせ、悪戯好きな夫を睨みつける。
「雪のように白い肌。姫よりも、きめ細かいな」
雪のように白い肌は、スノウ・ホワイトの常套句だ。
「これで、一度も経験がないとは」
「悪い? 忙しくて、男にかまけていられなかったのよ」
「悪くない。むしろ、上々だ」
満足そうに頷く夫に、アデリーは拳を握りしめる。
「そうだ。忘れるところだった」
ランハートの声が一オクターブ上がる。
ベッドから手を伸ばして、アデリーとは反対側の床を何やらゴソゴソ漁った。焦茶のツイードのズボンのポケットから、ようやく目的のものを見つけ出した。
ランハートは、アデリーの左手薬指にするり、と金の指輪を嵌め込んだ。
「これは」
アデリーは言葉を失う。
指輪には、オーランド公爵家の紋章に使われている百合の花が刻まれていた。
左薬指は、正妻の証。
つまりアデリーは、正式にオーランド公爵ランハートの妻となったのだ。
「これで、私から逃げられなくなった」
ランハートは、指輪に恭しくキスを落とす。
たちまち薬指が熱せられた。
頭にモヤが掛かり、アデリーが拘っていたことが、もうどうでもよくさえ思えてしまう。
だが、脳の片方では、今すぐ指輪を突き返せともう一人の自分が怒鳴りつける。
いつまでも隠せるわけがない。
だけど、今は優越感に浸らせてほしい。
所詮はアデリーも欲には勝てない。
血の通う人間なのだから。
自身の中で自身らが戦っているうちに、ランハートは服をきちんと着込み、袖口のカフスボタンを掛け終えたところだった。
「どこへ行くの? 」
未だ裸で愚図愚図していたアデリーは、掛け布団を胸元まで引き上げ、問いかける。
「公務だよ。ウィルソン商会の狸親父とな」
軽く額に口付けされた。まるで、至極当然のように。
「寂しがらなくても、すぐ帰るから」
「だ、誰が寂しがってなんか」
これ以上、甘い雰囲気に飲まれては、体が作り替えられてしまいそうな、有り得ない心配までしてしまう。
アデリーは精一杯の虚勢を張ったが、ランハートはそれすら楽しそうに極上の笑みを大盤振る舞いした。
あっと目を見開いたときには、すでにランハートにお姫様抱っこされていた。
「こ、この、下衆野郎! 」
「口汚い言葉遣いは、やめたまえ」
「は、離して! 」
「こら! じっとしろったら。蹴るんじゃない」
ジタバタするアデリーに眉をしかめながら、ランハートは廊下に出る。
「君のせいだよ、アデリー」
「わ、私だけの問題ではないでしょう? 」
「確かに。私の責任でもある」
ニタリ、と何やらよからぬことを考えているような笑い方。爽涼とした男前が台無しだ。
アデリーは、身の危険を感じ、尚更、体を捻って何とか逃げ出そうと試みる。
しかし、歯痒いことに、敵わない。子爵邸でメイドとして力仕事をこなしていたし、日頃から鍛えているので、それなりに腕力はある方だ。だが、ランハートの方が遥かに凌いでいる。
そもそもの男女の体の造りの格差を見せつけられ、アデリーは下唇を噛んだ。
「やれやれ。やっと大人しくなったか」
ランハートが喉奥で笑う。
アデリーは、ふん、とそっぽ向いた。
こうなれば、床に降ろされた隙を見て、逃げ出してやる。頭の中で段取りを練る。
「逃げ出そうとしても、無駄だ」
ランハートから、アデリーの浅はかな作戦はお見通しだと言わんばかりに、先手を打たれた。
歩幅がさらに大きくなる。
「あの、どこへ」
ある程度予想は出来るものの、一縷の望みで敢えて尋ねてみる。
しかし、アデリーの望みは呆気なく砕かれた。
ランハートは突き当たりの扉を開ける。
やはり、彼の寝室だった。
濃い青色の壁紙と、同じ色のカーテンで統一された室内は、昼近くだというのに仄暗く、うっかり脳味噌が夜だと誤認してしまいそうだ。
調度品といえば、希少なマホガニー製のベッドとサイドテーブル、書斎机と椅子以外何もない。
後ろ手に扉を閉めるランハートに、アデリーは未だに逃げる手段を捻り出そうと、うんうん唸った。
「いい加減に観念したらどうだ? 」
アデリーは、一息にベッドに放り投げられた。
スプリングのよくきいたマットレスのせいで、体が勢いつけて跳ね上がる。
「君は私の妻だ。それは変えようのない事実だ」
「そうですね」
悔しいことに。アデリーはその言葉を喉元に溜めた。
「君が離婚したがっているのは、知っている
「……」
「私の何が不満だ? 」
「……不満はないわ。ただ……」
「ただ、何だ? 」
「……いいえ」
「答えられないのか? 」
詰問に、アデリーは力なく首を横に振るしかなかった。
本当なら、洗いざらい吐き出してしまいたい。アデリーの心の内にある黒い染みは、どんどん広がり、ドス黒い渦となった。血流がある部分で堰き止められたかのように、首筋の脈の動きが異常に速い。鼓膜へと打つ。
「では、無理に吐かせるまでだ」
「最悪」
「すぐに、評価をひっくり返してやるよ」
ランハートは袖のカフスを外す。
そんな何気ない仕草すら色香を含み、アデリーの頬が紅潮する。
つい、見惚れてしまった。
「アデリー? 」
ぼんやりと焦点の合わない目となったアデリーを訝しみ、名を呼ばれたことで、ハッと我に返った。
息遣いすれすれの位置に、ランハートの顔がある。
咄嗟に拳を前に突き出してしまった。
それは、脊髄反射だ。
研鑽の日々ゆえの、染みついた性だ。
「なかなか良い拳だ」
だが、鳩尾に入ったはずなのに、ランハートは平然と口角を吊った。
アデリーは口をあんぐり開ける。
無意識に敵と判断して手を挙げてしまった自責の念と、全く攻撃のきかないランハートの頑丈さに驚き。
「す、すみません。咄嗟に」
「暴れるのは、ベッドの中だけにしてもらいたいね」
「な、なな何何て破廉恥な」
「これくらいで恥ずかしがっていたら、先が思いやられるな」
氷の公爵は、やはり見せかけだけのようだ。
アデリーは、顔中から湯気を出して、ぶるぶる震える。
「そ、それより。どうして倒れないの? 普通の人なら」
「鍛え方が違うんだよ」
シャツを肘まで捲って、現れたのは、見事な上腕筋。騎士団の一員にも劣らない、逞しさ。
「本ばかり読んでる、貧弱な方だとばかり」
「興味あるものは、極める主義でね」
「詐欺よ」
「勝手な妄想だ」
銀の長めの前髪を掻き上げ、やや不機嫌にランハートは口を尖らせる。
今度は、ひどく子供っぽい。彼の新たに見せる一面は、アデリーを釘付けにする。認めたくはないが。
「さあ、お喋りはこのくらいで良いだろう。私は忍耐強い方だが、そろそろ限界だ」
「随分、脆い理性ですこと」
「人のことが言えるか。試してやる」
ランハートがアデリーの前髪を軽く弾いた。
銀色の瞳の中に己の姿を見てしまったアデリーは、不覚にも彼の魅惑の魔法に囚われてしまった。
こうなっては、制御がきかない。
逃げたいのに、体はぴくりとも動かない。
ランハートが顔を傾け、唇を近づけてきた。
逃げるために考えた策が、吹き飛んでしまった。もう、思い出せない。アデリーの気持ちに反し、記憶中枢が全力で拒んでいる。
アデリーは諦めて、瞼を閉じた。
時計の針が正午を打った。
「最悪だわ」
ベッドから右足だけ伸ばして、アデリーは床に散らばったドレス や、パニエ、片っぽの靴、シュミーズを爪先で蹴っ飛ばした。ようやく、水色のパンティをパニエの下から探り当てる。
「最高の間違いだろう? 」
逞しい腕がぬっと出て、真後ろからアデリーの裸の背筋を指で辿る。
「きゃっ」
アデリーは飛び上がった。
「成程。スノウ・ホワイトが嫉妬するはずだ」
ランハートはアデリーの反応を楽しむように、何度も何度も指先が背骨を行き来する。
アデリーは、こめかみに筋を浮かせ、悪戯好きな夫を睨みつける。
「雪のように白い肌。姫よりも、きめ細かいな」
雪のように白い肌は、スノウ・ホワイトの常套句だ。
「これで、一度も経験がないとは」
「悪い? 忙しくて、男にかまけていられなかったのよ」
「悪くない。むしろ、上々だ」
満足そうに頷く夫に、アデリーは拳を握りしめる。
「そうだ。忘れるところだった」
ランハートの声が一オクターブ上がる。
ベッドから手を伸ばして、アデリーとは反対側の床を何やらゴソゴソ漁った。焦茶のツイードのズボンのポケットから、ようやく目的のものを見つけ出した。
ランハートは、アデリーの左手薬指にするり、と金の指輪を嵌め込んだ。
「これは」
アデリーは言葉を失う。
指輪には、オーランド公爵家の紋章に使われている百合の花が刻まれていた。
左薬指は、正妻の証。
つまりアデリーは、正式にオーランド公爵ランハートの妻となったのだ。
「これで、私から逃げられなくなった」
ランハートは、指輪に恭しくキスを落とす。
たちまち薬指が熱せられた。
頭にモヤが掛かり、アデリーが拘っていたことが、もうどうでもよくさえ思えてしまう。
だが、脳の片方では、今すぐ指輪を突き返せともう一人の自分が怒鳴りつける。
いつまでも隠せるわけがない。
だけど、今は優越感に浸らせてほしい。
所詮はアデリーも欲には勝てない。
血の通う人間なのだから。
自身の中で自身らが戦っているうちに、ランハートは服をきちんと着込み、袖口のカフスボタンを掛け終えたところだった。
「どこへ行くの? 」
未だ裸で愚図愚図していたアデリーは、掛け布団を胸元まで引き上げ、問いかける。
「公務だよ。ウィルソン商会の狸親父とな」
軽く額に口付けされた。まるで、至極当然のように。
「寂しがらなくても、すぐ帰るから」
「だ、誰が寂しがってなんか」
これ以上、甘い雰囲気に飲まれては、体が作り替えられてしまいそうな、有り得ない心配までしてしまう。
アデリーは精一杯の虚勢を張ったが、ランハートはそれすら楽しそうに極上の笑みを大盤振る舞いした。
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