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第二章
運転手、惨殺
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辰屋清春堂の現当主じきじきにたか乃に納品した帰りの車中、吉森は始終浮かない顔をしていた。
決して、たか乃との取引が滞ったのではない。
むしろ女将は無理を承知での注文を見事に叶えた辰屋と、これからも懇意にしたいと申し出てくれたのだ。
これで辰屋の行く末は安泰だと証明されたも同然だ。
それなのに何故だか吉森の表情は暗い。
「坊ちゃま。どうかなさいましたか?」
ルームミラーから後部座席を伺っていた運転手の是蔵は、恐る恐る問いかけてきた。
是蔵は吉森が辰川に引き取られた当初より、何かと吉森のことを気にかけ、他人に泣きごとを漏らしたことのない吉森が唯一心を開ける人間だった。
店の者が吉森のことを当主と認めたくないという意地で、『旦那様』ではなく名前で呼ぶのに対し、是蔵は昔と変わらず『坊ちゃま』といった名称を使う。吉森がその呼び方を許すほど、是蔵は使用人の中では特別な存在だった。
「随分、酷いお顔をなさっておいでだ」
五十を過ぎた運転手の、くっきりと目尻に皺の浮き出た目は誤魔化しがきかない。
「ちょっと、気になることがあってな」
「どうなさったのです」
「いや。独り言だ。忘れてくれ」
清右衛門翁の肖像画の前で弟に不埒を働かれた吉森は、慌てて調合室へと駆け込んだ。
追っては来まいかと危惧したが、どうやら森雪はすでに興味を失くしたらしく、階段の板を踏む音は聞こえなかった。
そうすると、今度は注意が押し入れに向かう。
いつもぴったりと締めきってあるはずの扉に、そのとき一寸ほどの隙間があったのだ。
もしや、と噴き出す汗さえ拭わず、勢いよく扉を開けるや押し入れに半身を突っ込み、例の王宜丸の入った袋の口を開ける。
「っ!」
吉森が驚愕するのも無理はない。
半分以下だったはずの丸薬が、何故だか袋一杯に詰められていたからだ。注文の五十袋に充分事足りる量だ。
しかし吉森は調合した覚えがない。では、一体誰が。そのことが、現在、吉森を悩ませる原因だった。妖術とかいう非現実でもあるまいし、誰かが調合室に忍び込んで補充したのは明らかだ。その人物は、吉森がひた隠しにしている秘密に気付いている。部外者が店の奥にまで入り込めるはずがない。では、誰だ。悶々とする考えは、行き着く先がない。
「何があったかは存じませんが。私はいつでも坊ちゃまの味方ですよ」
その是蔵が死んだのは、翌日の昼のことであった。
最初に発見したのは客の子供で、落ち着きのないその悪餓鬼は勝手に屋敷の裏側まで回って塀を乗り越え、蔵に忍び込んで、探検だと称して今は使われていない大きな瓶の蓋を外した。
その瓶の中に、頭を何やら鈍器で殴られ絶命している是蔵が、体を二つに折り畳まれた恰好で隠されていたのだ。
「子供の話では、蔵の鍵は元から壊れていたそうです」
私服の刑事がたった今店の者から聞いた情報を、上司である大河原警部に報告する。
ちょび髭に蝶ネクタイの六十手前の大河原は、鬢付け油の匂いをぷんぷんさせて、オールバックにした髪を撫で擦った。
「是蔵が昨夜の十時頃に車の手入れをしていたことを、女中が目撃しております」
「ふむ。では、犯行はそれ以降ということだな」
単純に大河原は推測する。
「おそらく別の場所で殺害して、この瓶に隠したのでしょう」
渡邊が瓶の蓋を取って中を覗き込む。
解剖するためにとっくに遺体は警察署に移動されているので、瓶の中は空っぽだ。
ふうむと唸りながら、渡邊は瓶の表面を撫でたり、匂いを嗅いだりしている。
「あれほど派手に鈍器で殴ったのなら、血痕はそこらじゅうに飛び散っているはずです。しかし、この蔵のどこにもその痕跡はない」
「何だね、君は」
不審な目つきで大河原は、知ったふうな口を聞く男に、鼻息を荒くさせた。
「うちが雇っている探偵ですよ」
「ほう。探偵ですか」
吉森の応えを、大河原は鼻で笑う。
「依頼の内容はこの件には全くもって関係ないことなので、警察に報告する義務はありませんよ」
「必要と生じた場合は、是非、報告してもらいたいことですな」
「現段階では有り得ませんね」
生意気に口ごたえする若造に、大河原は顔をしかめた。
「それより何故、是蔵が。恨みを買うような男じゃなかったのに」
吉森にとって是蔵は、他の使用人とは違った存在だった。言うなれば、理想の父に近いものがある。死にざまから事故とは到底思えない。
吉森を案じてくれたのは、つい昨日のことだ。
落ち着こうと努めても、やはり無理だった。
悔しさに歯軋りし、吉森は沸々と湧き上がる怒りを持て余して、たまたま視界に入った葛篭を思い切り蹴飛ばした。がしゃん、と中身のないそれが横たわる。一度では気が治まらず、再び下駄の裏を浮かせたときだった
「こ、是蔵」
松子は青白い顔でよろめき、戸口に凭れて、今にも呼吸困難に陥りそうなほどゼイゼイと喘いでいる。店の者が殺害されたとあっては、部屋に引っ込んでいる場合ではなかったが、騒然とした現場にすっかり気圧されたらしい。
「どうして是蔵が殺されなければならなかったのですか」
縋る目つきで、どうにかこうにか大河原に尋ねる。その声は酷くか細い。
「それは、追々と調べていきますよ」
四十を幾つか越えたばかりというのに、夫が壮絶な死に方をしたせいで、一気に老けこんだことは大河原も噂では聞いているはずだ。実際に松子の姿を目の当たりにし、同情とも取れる微妙な顔となる。
「本当に、どうしてこんなことに。是蔵は私が嫁いできたときから仕えてくれていたというのに」
松子は手拭いで眦を拭う。
「奥さん、あなたにも後で詳しく話を聞くことになるでしょう。店の方はここにいらっしゃる全員ですかな」
「娘が昨夕から京都に行っております。何でも、女学校時代の恩師の見舞いだとかで。あと、離れに息子が一人。体が弱く、ずっと寝込んでおります」
「ほう。息子さんが」
「ここにいる吉森さんの義理の弟です」
「ほう。その他には」
「そういえば、音助の姿が。うちの番頭です」
言われて初めて気がついた。
吉森は朝っぱらから王宜丸の袋詰めのために、調合室に籠りっきりだったからだ。
香都子がいればすぐに音助がいないことを知らせにきたであろうが、珍しく店番をしていた松子は吉森を嫌っている節があるし、いちいち気が利かないので、今の今まで不在であることを知らなかった。
「全く、音助のやつめ。香都子は留守だし、俺が店に出てこないのを見越して、巧いことやりやがって」
これ幸いと、どこかにふらりと出たのだ。吉森は地団駄踏んだ。
「まあ、戻って来られたらその番頭にも聴取させてもらいますよ」
大河原は面倒臭そうに吉森を宥めた。
決して、たか乃との取引が滞ったのではない。
むしろ女将は無理を承知での注文を見事に叶えた辰屋と、これからも懇意にしたいと申し出てくれたのだ。
これで辰屋の行く末は安泰だと証明されたも同然だ。
それなのに何故だか吉森の表情は暗い。
「坊ちゃま。どうかなさいましたか?」
ルームミラーから後部座席を伺っていた運転手の是蔵は、恐る恐る問いかけてきた。
是蔵は吉森が辰川に引き取られた当初より、何かと吉森のことを気にかけ、他人に泣きごとを漏らしたことのない吉森が唯一心を開ける人間だった。
店の者が吉森のことを当主と認めたくないという意地で、『旦那様』ではなく名前で呼ぶのに対し、是蔵は昔と変わらず『坊ちゃま』といった名称を使う。吉森がその呼び方を許すほど、是蔵は使用人の中では特別な存在だった。
「随分、酷いお顔をなさっておいでだ」
五十を過ぎた運転手の、くっきりと目尻に皺の浮き出た目は誤魔化しがきかない。
「ちょっと、気になることがあってな」
「どうなさったのです」
「いや。独り言だ。忘れてくれ」
清右衛門翁の肖像画の前で弟に不埒を働かれた吉森は、慌てて調合室へと駆け込んだ。
追っては来まいかと危惧したが、どうやら森雪はすでに興味を失くしたらしく、階段の板を踏む音は聞こえなかった。
そうすると、今度は注意が押し入れに向かう。
いつもぴったりと締めきってあるはずの扉に、そのとき一寸ほどの隙間があったのだ。
もしや、と噴き出す汗さえ拭わず、勢いよく扉を開けるや押し入れに半身を突っ込み、例の王宜丸の入った袋の口を開ける。
「っ!」
吉森が驚愕するのも無理はない。
半分以下だったはずの丸薬が、何故だか袋一杯に詰められていたからだ。注文の五十袋に充分事足りる量だ。
しかし吉森は調合した覚えがない。では、一体誰が。そのことが、現在、吉森を悩ませる原因だった。妖術とかいう非現実でもあるまいし、誰かが調合室に忍び込んで補充したのは明らかだ。その人物は、吉森がひた隠しにしている秘密に気付いている。部外者が店の奥にまで入り込めるはずがない。では、誰だ。悶々とする考えは、行き着く先がない。
「何があったかは存じませんが。私はいつでも坊ちゃまの味方ですよ」
その是蔵が死んだのは、翌日の昼のことであった。
最初に発見したのは客の子供で、落ち着きのないその悪餓鬼は勝手に屋敷の裏側まで回って塀を乗り越え、蔵に忍び込んで、探検だと称して今は使われていない大きな瓶の蓋を外した。
その瓶の中に、頭を何やら鈍器で殴られ絶命している是蔵が、体を二つに折り畳まれた恰好で隠されていたのだ。
「子供の話では、蔵の鍵は元から壊れていたそうです」
私服の刑事がたった今店の者から聞いた情報を、上司である大河原警部に報告する。
ちょび髭に蝶ネクタイの六十手前の大河原は、鬢付け油の匂いをぷんぷんさせて、オールバックにした髪を撫で擦った。
「是蔵が昨夜の十時頃に車の手入れをしていたことを、女中が目撃しております」
「ふむ。では、犯行はそれ以降ということだな」
単純に大河原は推測する。
「おそらく別の場所で殺害して、この瓶に隠したのでしょう」
渡邊が瓶の蓋を取って中を覗き込む。
解剖するためにとっくに遺体は警察署に移動されているので、瓶の中は空っぽだ。
ふうむと唸りながら、渡邊は瓶の表面を撫でたり、匂いを嗅いだりしている。
「あれほど派手に鈍器で殴ったのなら、血痕はそこらじゅうに飛び散っているはずです。しかし、この蔵のどこにもその痕跡はない」
「何だね、君は」
不審な目つきで大河原は、知ったふうな口を聞く男に、鼻息を荒くさせた。
「うちが雇っている探偵ですよ」
「ほう。探偵ですか」
吉森の応えを、大河原は鼻で笑う。
「依頼の内容はこの件には全くもって関係ないことなので、警察に報告する義務はありませんよ」
「必要と生じた場合は、是非、報告してもらいたいことですな」
「現段階では有り得ませんね」
生意気に口ごたえする若造に、大河原は顔をしかめた。
「それより何故、是蔵が。恨みを買うような男じゃなかったのに」
吉森にとって是蔵は、他の使用人とは違った存在だった。言うなれば、理想の父に近いものがある。死にざまから事故とは到底思えない。
吉森を案じてくれたのは、つい昨日のことだ。
落ち着こうと努めても、やはり無理だった。
悔しさに歯軋りし、吉森は沸々と湧き上がる怒りを持て余して、たまたま視界に入った葛篭を思い切り蹴飛ばした。がしゃん、と中身のないそれが横たわる。一度では気が治まらず、再び下駄の裏を浮かせたときだった
「こ、是蔵」
松子は青白い顔でよろめき、戸口に凭れて、今にも呼吸困難に陥りそうなほどゼイゼイと喘いでいる。店の者が殺害されたとあっては、部屋に引っ込んでいる場合ではなかったが、騒然とした現場にすっかり気圧されたらしい。
「どうして是蔵が殺されなければならなかったのですか」
縋る目つきで、どうにかこうにか大河原に尋ねる。その声は酷くか細い。
「それは、追々と調べていきますよ」
四十を幾つか越えたばかりというのに、夫が壮絶な死に方をしたせいで、一気に老けこんだことは大河原も噂では聞いているはずだ。実際に松子の姿を目の当たりにし、同情とも取れる微妙な顔となる。
「本当に、どうしてこんなことに。是蔵は私が嫁いできたときから仕えてくれていたというのに」
松子は手拭いで眦を拭う。
「奥さん、あなたにも後で詳しく話を聞くことになるでしょう。店の方はここにいらっしゃる全員ですかな」
「娘が昨夕から京都に行っております。何でも、女学校時代の恩師の見舞いだとかで。あと、離れに息子が一人。体が弱く、ずっと寝込んでおります」
「ほう。息子さんが」
「ここにいる吉森さんの義理の弟です」
「ほう。その他には」
「そういえば、音助の姿が。うちの番頭です」
言われて初めて気がついた。
吉森は朝っぱらから王宜丸の袋詰めのために、調合室に籠りっきりだったからだ。
香都子がいればすぐに音助がいないことを知らせにきたであろうが、珍しく店番をしていた松子は吉森を嫌っている節があるし、いちいち気が利かないので、今の今まで不在であることを知らなかった。
「全く、音助のやつめ。香都子は留守だし、俺が店に出てこないのを見越して、巧いことやりやがって」
これ幸いと、どこかにふらりと出たのだ。吉森は地団駄踏んだ。
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