76 / 95
繋がる絆※
しおりを挟む
「だが、愛はいつどこでも確かめられる」
明らかにルミナスの声色が変わった。
首筋を滑る舌遣いも、安心させるというよりは、じわじわと快感を煽るような艶めかしさ。
「男装の麗人か」
「う、馬に乗るのにズボンの方が都合が良いから」
「私の上にもな」
その言い方にルミナスが何を考えているのか確信する。
「こ、こんな狭い場所で」
せっかく夫に親しみを感じ、心から安らいでいたというのに、台無しにされ、首だけ振り返ってギロリと睨みつける。
ルミナスの目は血走り、欲望丸出しだ。
いつから?
まさか膝に座らせたのも、その目的のため?
疑い出したらきりがない。
だが、ルミナスの表情から、すでに理性は抑えがきかない状況であると判断する。気づくことを避けていたが、会話の最中から背中に触れた部分の硬質さは異常だった。
「立って」
命じられたら抗えない。
「後ろを向いて」
くるりとひっくり返される。
「壁に手をついて」
言いなりに壁に手をつけば、ヒヤリとした冷たさが指先を痺れさせる。手の甲にルミナスの右手のひらが重なった。
「こうして体を重ねれば、間隔は充分あるだろう? 」
ルミナスの左手が器用にイザベラのズボンのボタンを外すと、ドロワーズごと一気に足元に下ろされた。
「引っ掛かると危ないから、全部脱いでしまおうか」
彼の声は魔法使いの呪文だ。イザベラは言われるまま、ズボンとドロワーズを足から引き抜くと、もたもたと蹴り飛ばす。
「ああ。聞き分けの良い子だな。君も我慢出来なかったんだな」
指摘されて、イザベラもそうだったんだと自覚する。背中を突く彼のものに嫌味すら言わず好きにさせていたのは、つまり、そういうことなのだ。
「あっ……」
下半身を剥き出され、寒いはずなのに、イザベラは少しも寒さを感じない。むしろ、下腹の中心が火傷したように燃えている。脈が集中したかのように、ズクズクと臍の下が跳ねる。
「イザベラ。誰もいないんだ。声を張り上げても構わないよ」
そう耳元で促してから、ルミナスは容赦なくイザベラの侵入口に指を三本、一気に差し込んだ。
前触れない探りに、イザベラは危うく崩れ落ちそうになり、壁にしがみつく。
「あっ! いやっ! 」
「嫌ではなくて、良いだろう? 」
いつにない激しい指遣いに、頭がもげそうなくらい横に振って抵抗する。嫌だと口にはすれど、ルミナスの指を粘膜が捕らえて離さない。
「君はかき混ぜられるのが好きだろう? 」
指がひっきりなしに小刻みに動いて、イザベラの内部の襞を刺激する。
「それから、中から臍に向けて突かれるのが」
「ああ! 」
堪らず腰をくねらせれば、余計に敏感な場所に当たり、膝が戦慄く。
「ああ。もう最初の頃みたいに、潤滑剤は必要ないな。ぐずぐずに蕩けて、雫が腿まで垂れてるよ」
「もうやめて。言わないで」
「興奮してるくせに。ほら、さらに濡れてきた」
「意地悪」
隙間から粘りを含んだ液体が腿の内側を伝っていく。
何よりイザベラを興奮させていたのは、尾てい骨あたりを緩やかに上下するルミナスの膨らみだ。イザベラが矯正を零すたびにその質量と硬質は増していく。
「あっ、痛っ」
イザベラの抗議は、またしても喘ぎに取って変わった。
一旦指を引き抜いたルミナスが、イザベラの乳房を鷲掴みにした。べちゃべちゃに粘り気を引いた指が、乳首を摘む。
「乳首もツンと上向いて。可愛いな」
やや乱暴に引っ張られ、イザベラの顎が反った。
「私の手から溢れるくらい、豊かだな。ドレスに隠されてるから、普段はわからないよ」
イザベラの割れ目からは、ひっきりなしに粘液が滴り落ちている。耐えきれず、眦に涙が浮かぶ。放置された空洞はずっとパクパク金魚みたいに閉じたり開いたりしている。
とにかく早く空洞を埋めてしまいたい。もじもじと膝を擦り合わせ、音を上げてしった。
「も、もう……駄目……」
「何が駄目なんだい? 」
「早く」
「早く? 」
「意地悪しないで」
「駄目だよ。はっきり言いなさい」
イザベラは鼻を啜る。
「『私の中にあなたのペニスを挿入して』。イザベラ、言ってごらん」
今まで彼は回りくどい言い方はしても、これほど直接的な表現は避けている節があった。
それが、互いに本物の夫婦になりたいと本音を明かし合ったときから、ルミナスのギリギリ保っていた一線が崩壊したらしい。
「イザベラ」
「『私の中にあなたのペニスを挿入して』」
イザベラも、タガが外れたかも知れない。
「品行方正なイザベラからは考えられない。上出来だよ」
「あっ! 」
ついに待ち望んだものが侵入した。
今まで受けた倍以上の大きさで、イザベラの空洞がこれでもかと開かれる。だが、それでもまだルミナスの張り出した先端部しか潜れない。
「うう! 」
皮膚が伸びきり、引き攣れて痛い。苦しくて呼吸さえままならない。初めて彼を受けたときのことを思い出す。
ルミナスはイザベラの右の膝裏を抱えると、爪先をひょいと腰あたりまで浮かせ、体勢を変える。
繋がりが丸見えになり、心なしか広がったようだ。その隙をついて、ルミナスは一気に押し入る。
粘膜が蠕動し、めいいっぱい拓れた道を塊が貫く。
「あああ! 」
痛みが何故か心地良く、イザベラは堪えきれずに涙を流して叫んだ。
「子供が欲しいと言っただろう? 」
密やかな望みは、ルミナスへちゃんと届いている。
イザベラの願いは形となり、ルミナスの先端が何度も突いて、促した。
彼女はもう拒まない。
空間の出来た部分にルミナスを潜り込ませ、ぎゅっと締め上げる。ひっきりなしに収縮して、食らいついて離さない。
「イ、イザベラ」
恍惚の表情で、ルミナスは目を眇めた。
子宮がルミナスの精子で満たされていく。
イザベラは、じわじわと浸透していく熱さを堪能した。
明らかにルミナスの声色が変わった。
首筋を滑る舌遣いも、安心させるというよりは、じわじわと快感を煽るような艶めかしさ。
「男装の麗人か」
「う、馬に乗るのにズボンの方が都合が良いから」
「私の上にもな」
その言い方にルミナスが何を考えているのか確信する。
「こ、こんな狭い場所で」
せっかく夫に親しみを感じ、心から安らいでいたというのに、台無しにされ、首だけ振り返ってギロリと睨みつける。
ルミナスの目は血走り、欲望丸出しだ。
いつから?
まさか膝に座らせたのも、その目的のため?
疑い出したらきりがない。
だが、ルミナスの表情から、すでに理性は抑えがきかない状況であると判断する。気づくことを避けていたが、会話の最中から背中に触れた部分の硬質さは異常だった。
「立って」
命じられたら抗えない。
「後ろを向いて」
くるりとひっくり返される。
「壁に手をついて」
言いなりに壁に手をつけば、ヒヤリとした冷たさが指先を痺れさせる。手の甲にルミナスの右手のひらが重なった。
「こうして体を重ねれば、間隔は充分あるだろう? 」
ルミナスの左手が器用にイザベラのズボンのボタンを外すと、ドロワーズごと一気に足元に下ろされた。
「引っ掛かると危ないから、全部脱いでしまおうか」
彼の声は魔法使いの呪文だ。イザベラは言われるまま、ズボンとドロワーズを足から引き抜くと、もたもたと蹴り飛ばす。
「ああ。聞き分けの良い子だな。君も我慢出来なかったんだな」
指摘されて、イザベラもそうだったんだと自覚する。背中を突く彼のものに嫌味すら言わず好きにさせていたのは、つまり、そういうことなのだ。
「あっ……」
下半身を剥き出され、寒いはずなのに、イザベラは少しも寒さを感じない。むしろ、下腹の中心が火傷したように燃えている。脈が集中したかのように、ズクズクと臍の下が跳ねる。
「イザベラ。誰もいないんだ。声を張り上げても構わないよ」
そう耳元で促してから、ルミナスは容赦なくイザベラの侵入口に指を三本、一気に差し込んだ。
前触れない探りに、イザベラは危うく崩れ落ちそうになり、壁にしがみつく。
「あっ! いやっ! 」
「嫌ではなくて、良いだろう? 」
いつにない激しい指遣いに、頭がもげそうなくらい横に振って抵抗する。嫌だと口にはすれど、ルミナスの指を粘膜が捕らえて離さない。
「君はかき混ぜられるのが好きだろう? 」
指がひっきりなしに小刻みに動いて、イザベラの内部の襞を刺激する。
「それから、中から臍に向けて突かれるのが」
「ああ! 」
堪らず腰をくねらせれば、余計に敏感な場所に当たり、膝が戦慄く。
「ああ。もう最初の頃みたいに、潤滑剤は必要ないな。ぐずぐずに蕩けて、雫が腿まで垂れてるよ」
「もうやめて。言わないで」
「興奮してるくせに。ほら、さらに濡れてきた」
「意地悪」
隙間から粘りを含んだ液体が腿の内側を伝っていく。
何よりイザベラを興奮させていたのは、尾てい骨あたりを緩やかに上下するルミナスの膨らみだ。イザベラが矯正を零すたびにその質量と硬質は増していく。
「あっ、痛っ」
イザベラの抗議は、またしても喘ぎに取って変わった。
一旦指を引き抜いたルミナスが、イザベラの乳房を鷲掴みにした。べちゃべちゃに粘り気を引いた指が、乳首を摘む。
「乳首もツンと上向いて。可愛いな」
やや乱暴に引っ張られ、イザベラの顎が反った。
「私の手から溢れるくらい、豊かだな。ドレスに隠されてるから、普段はわからないよ」
イザベラの割れ目からは、ひっきりなしに粘液が滴り落ちている。耐えきれず、眦に涙が浮かぶ。放置された空洞はずっとパクパク金魚みたいに閉じたり開いたりしている。
とにかく早く空洞を埋めてしまいたい。もじもじと膝を擦り合わせ、音を上げてしった。
「も、もう……駄目……」
「何が駄目なんだい? 」
「早く」
「早く? 」
「意地悪しないで」
「駄目だよ。はっきり言いなさい」
イザベラは鼻を啜る。
「『私の中にあなたのペニスを挿入して』。イザベラ、言ってごらん」
今まで彼は回りくどい言い方はしても、これほど直接的な表現は避けている節があった。
それが、互いに本物の夫婦になりたいと本音を明かし合ったときから、ルミナスのギリギリ保っていた一線が崩壊したらしい。
「イザベラ」
「『私の中にあなたのペニスを挿入して』」
イザベラも、タガが外れたかも知れない。
「品行方正なイザベラからは考えられない。上出来だよ」
「あっ! 」
ついに待ち望んだものが侵入した。
今まで受けた倍以上の大きさで、イザベラの空洞がこれでもかと開かれる。だが、それでもまだルミナスの張り出した先端部しか潜れない。
「うう! 」
皮膚が伸びきり、引き攣れて痛い。苦しくて呼吸さえままならない。初めて彼を受けたときのことを思い出す。
ルミナスはイザベラの右の膝裏を抱えると、爪先をひょいと腰あたりまで浮かせ、体勢を変える。
繋がりが丸見えになり、心なしか広がったようだ。その隙をついて、ルミナスは一気に押し入る。
粘膜が蠕動し、めいいっぱい拓れた道を塊が貫く。
「あああ! 」
痛みが何故か心地良く、イザベラは堪えきれずに涙を流して叫んだ。
「子供が欲しいと言っただろう? 」
密やかな望みは、ルミナスへちゃんと届いている。
イザベラの願いは形となり、ルミナスの先端が何度も突いて、促した。
彼女はもう拒まない。
空間の出来た部分にルミナスを潜り込ませ、ぎゅっと締め上げる。ひっきりなしに収縮して、食らいついて離さない。
「イ、イザベラ」
恍惚の表情で、ルミナスは目を眇めた。
子宮がルミナスの精子で満たされていく。
イザベラは、じわじわと浸透していく熱さを堪能した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
419
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる