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第18章:黄金郷
第4話:屈辱
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「エーリカ。俺は……」
タケルはエーリカにそう言われた瞬間、頭の中にあの『警鐘』が鳴り響くことになる。タケルは頭に鳴り響く痛みにより、その場で片膝をつくことになる。だが、そんな崩れ落ちていくタケルを一切、救おうとしないエーリカであった。
タケルは苦しむ顔をエーリカに向ける。だが、それでもエーリカはタケルを高みから見下ろしていた。タケルはぐわんぐわんと揺れる意識の中、このままではエーリカに捨てられてしまう危惧に襲われる。
「エーリカ……。俺は……」
「タケルお兄ちゃん。今すぐに決めることじゃないの。あたしが家族から祝福を受けて、その家から旅立つその時までに考えていてほしいって話。今の時点でのタケルお兄ちゃんが決めれないのはあたしだって、わかってるっ。だから、タケルお兄ちゃんが今の時点で必要以上に苦しむ必要なんてないっ!」
「エーリカ。お前って、本当に大きくなったな」
「当たり前よっ! もう17歳だけど、これから、あたしのおっぱいも含めて、あたしはどんどん大きくなってくのっ! それこそ、セツラお姉ちゃんで受ける300倍以上の衝撃をタケルお兄ちゃんに与えるつもりっ!」
「ははは……。そうだよな。今から情けない姿をエーリカに見せてどうすんだよ、俺」
タケルの頭の中には未だに『警鐘』が鳴り響いていたが、それでもタケルはそれに抗いを見せた。エーリカの手を借りることなく、タケルはその場で立ち上がる。エーリカはそれでこそ、あたしのタケルお兄ちゃんねっ! とでも言いたげな表情になっていた。
「タケルお兄ちゃんは、あたしのお兄ちゃんなのっ。ほっといたらひとりでどっか行っちゃうあたしをちゃんと見張っておいてね?」
「おいおい。さっきは大人宣言しておきながら、まだまだ手のかかる子供発言してんじゃねえよっ」
「うん。そこがあたしの可愛らしいところだって、あたし自身、自覚してるもんっ。だから、タケルお兄ちゃんはしっかりお兄ちゃん役を務めてね?」
「エーリカの肩を借りつつじゃ、力強く返事が出来やしねえ。まあでも、エーリカの言う通り、俺はクロウリーが居ない分、しっかりするわ。エーリカに本気で見放されないようになっ!」
エーリカとタケルはすでにいつもの『仲の良い兄妹』に戻っていた。コッシローはやれやれ……と思いつつ、仲直りした二人の後を追いかけ、さらにはタケルの足を伝って、タケルの左肩にちょこんと乗っかるのであった。
「ただでさえタケルお兄ちゃんの体重を支えてるんだから、コッシローは少しでも軽くするように努めなさいよっ!」
「チュッチュッチュ。ボクもエーリカちゃんの家族でッチュウ。家族は支え合ってこそなんでッチュウ」
「あきれたーーー。コッシローは家族は家族でも、ペットでしょ?」
「うっ……。なかなかに言い返しづらいツッコみを喰らったのでッチュウ。タケルお兄ちゃん、ボクをペット扱いじゃなくて、ヒトとして扱ってほしいとエーリカちゃんに訴えてほしいのでッチュウ」
コッシローの懇願に噴き出すエーリカとタケルであった、タケルはようやく頭に鳴り響いていた『警鐘』が鳴りやむことになる。エーリカから借りていた肩をエーリカに返し、エーリカと並んで、茄子畑へと戻ってくる。そこではエーリカたちが居ない間でも、一生懸命、茄子を収穫しているセツラとコッサンが居た。
エーリカたちが二人の前に現れると、コッサンは待ってましたとばかりにチクりとエーリカたちに文句を言うのであった。
「エーリカ様がお疲れなのはわかっています。でも、収穫の1日目くらいはしっかりと皆にエーリカはここにありと示していただきたい」
「ごっめーーーん! タケルお兄ちゃんを誘って、木陰でさぼっちゃってた。タケルお兄ちゃんが悪いわけじゃないから、そんなにタケルお兄ちゃんを睨まないでね?」
「うむっ。これは失礼した……。どうせ、タケル殿が悪いと思い込んでいた。エーリカ様。タケル殿に謝っていたとお伝えしてくだされ」
「おいおい、ひねくれすぎだろ!? 眼の前に俺がいるんだから、俺に直接言ってくれよ!?」
「いやです。タケル殿に直接謝ったら、身共にとっては耐えがたき屈辱ですので……」
タケルはこの野郎! とでも言いたげな表情であった。そんなタケルとコッサンを見ているエーリカとセツラはクスクスとおかしそうに笑う。タケルはあげた拳の振り下ろし先に悩むことになる。その右手を後頭部に持っていき、ボリボリと頭を掻くのであった。
「大精霊使い様ははりきり過ぎよね。クロウリーくんとは違うところを見せつけてやるんやで! と、こんな大豊作状態にしてくれたけど……。下手したら、食べきれずに腐らいちゃいそう」
「その時は土地を豊穣に保つための肥やしにしましょ? コッサンさんも手伝ってくださいね、その時は」
「セツラ様の仰せのままに。武術ばかり磨いて、畑仕事に関してはさっぱりですが、セツラ様のご指導の下、そういうことも出来る男となりましょうぞ」
「コッサンはアベル顔負けのクソ真面目だよな。その辺りが災いして、俺と共感できないしたくないってところなんだろうけど」
コッサンはタケルのちくちくする言葉をフッ……と笑って受け流しみせる。タケルはエーリカとセツラに両腕を広げて、どうするよこいつという表情になっている。エーリカたちはまたしてもプフッと噴き出すのであった。
「また籠がいっぱいになっちゃった。今度はあたしたちが食物庫に運んでおくね」
「タケル殿。わかっていると思うが……」
「皆まで言うな、コッサン殿。なるべく早く戻ってくるさ」
タケルはさぼらないという証をコッサンに手渡す。コッサンの手に乗っている白ネズミはコッサンを相手に前足でお尻をぺんぺんと叩き、コッサンを挑発しまくった。コッサンはわなわなと震える。どうどうとコッサンを鎮めるのはセツラの役目であった。
「ふぅ~~~。一泡吹かせてやったぜって気持ちだわっ! ほんと、コッサンは俺に対して、アタリが強すぎる」
「舅と婿養子なんて、そんなもんじゃない? でも、どっちかてーと、コッサンのほうが舅ポジよね」
「そういうのはエーリカのパパだけでお腹いっぱいだわ。おっし、コッサンがガチギレしちまう前に戻るかっ」
タケルが腰をとんとんと叩き、エーリカの方を向く。だが、エーリカはキョロキョロと挙動不審に辺りを確認しだしたのだ。タケルは頭にクエスチョンマークを浮かべる。エーリカはそんなタケルの視線を感じると、どんどん可愛らしく顔を真っ赤に染めていく。
「あ、あのね? コッシローが魔力が足りないからって、姿を消してないじゃない。だからその……。タケルお兄ちゃんを叱るばかりになっちゃって、タケルお兄ちゃんにまったくご褒美をあげてないなって……」
エーリカの言う通りであった。アデレート王家軍から逃げたはいいが、その過程でコッシローはその身に宿る魔力を大きく損なっていた。それゆえに、エーリカとタケルの見える範囲でコッシローの姿が嫌でも目についたのだ。
タケルはエーリカにそう言われた瞬間、頭の中にあの『警鐘』が鳴り響くことになる。タケルは頭に鳴り響く痛みにより、その場で片膝をつくことになる。だが、そんな崩れ落ちていくタケルを一切、救おうとしないエーリカであった。
タケルは苦しむ顔をエーリカに向ける。だが、それでもエーリカはタケルを高みから見下ろしていた。タケルはぐわんぐわんと揺れる意識の中、このままではエーリカに捨てられてしまう危惧に襲われる。
「エーリカ……。俺は……」
「タケルお兄ちゃん。今すぐに決めることじゃないの。あたしが家族から祝福を受けて、その家から旅立つその時までに考えていてほしいって話。今の時点でのタケルお兄ちゃんが決めれないのはあたしだって、わかってるっ。だから、タケルお兄ちゃんが今の時点で必要以上に苦しむ必要なんてないっ!」
「エーリカ。お前って、本当に大きくなったな」
「当たり前よっ! もう17歳だけど、これから、あたしのおっぱいも含めて、あたしはどんどん大きくなってくのっ! それこそ、セツラお姉ちゃんで受ける300倍以上の衝撃をタケルお兄ちゃんに与えるつもりっ!」
「ははは……。そうだよな。今から情けない姿をエーリカに見せてどうすんだよ、俺」
タケルの頭の中には未だに『警鐘』が鳴り響いていたが、それでもタケルはそれに抗いを見せた。エーリカの手を借りることなく、タケルはその場で立ち上がる。エーリカはそれでこそ、あたしのタケルお兄ちゃんねっ! とでも言いたげな表情になっていた。
「タケルお兄ちゃんは、あたしのお兄ちゃんなのっ。ほっといたらひとりでどっか行っちゃうあたしをちゃんと見張っておいてね?」
「おいおい。さっきは大人宣言しておきながら、まだまだ手のかかる子供発言してんじゃねえよっ」
「うん。そこがあたしの可愛らしいところだって、あたし自身、自覚してるもんっ。だから、タケルお兄ちゃんはしっかりお兄ちゃん役を務めてね?」
「エーリカの肩を借りつつじゃ、力強く返事が出来やしねえ。まあでも、エーリカの言う通り、俺はクロウリーが居ない分、しっかりするわ。エーリカに本気で見放されないようになっ!」
エーリカとタケルはすでにいつもの『仲の良い兄妹』に戻っていた。コッシローはやれやれ……と思いつつ、仲直りした二人の後を追いかけ、さらにはタケルの足を伝って、タケルの左肩にちょこんと乗っかるのであった。
「ただでさえタケルお兄ちゃんの体重を支えてるんだから、コッシローは少しでも軽くするように努めなさいよっ!」
「チュッチュッチュ。ボクもエーリカちゃんの家族でッチュウ。家族は支え合ってこそなんでッチュウ」
「あきれたーーー。コッシローは家族は家族でも、ペットでしょ?」
「うっ……。なかなかに言い返しづらいツッコみを喰らったのでッチュウ。タケルお兄ちゃん、ボクをペット扱いじゃなくて、ヒトとして扱ってほしいとエーリカちゃんに訴えてほしいのでッチュウ」
コッシローの懇願に噴き出すエーリカとタケルであった、タケルはようやく頭に鳴り響いていた『警鐘』が鳴りやむことになる。エーリカから借りていた肩をエーリカに返し、エーリカと並んで、茄子畑へと戻ってくる。そこではエーリカたちが居ない間でも、一生懸命、茄子を収穫しているセツラとコッサンが居た。
エーリカたちが二人の前に現れると、コッサンは待ってましたとばかりにチクりとエーリカたちに文句を言うのであった。
「エーリカ様がお疲れなのはわかっています。でも、収穫の1日目くらいはしっかりと皆にエーリカはここにありと示していただきたい」
「ごっめーーーん! タケルお兄ちゃんを誘って、木陰でさぼっちゃってた。タケルお兄ちゃんが悪いわけじゃないから、そんなにタケルお兄ちゃんを睨まないでね?」
「うむっ。これは失礼した……。どうせ、タケル殿が悪いと思い込んでいた。エーリカ様。タケル殿に謝っていたとお伝えしてくだされ」
「おいおい、ひねくれすぎだろ!? 眼の前に俺がいるんだから、俺に直接言ってくれよ!?」
「いやです。タケル殿に直接謝ったら、身共にとっては耐えがたき屈辱ですので……」
タケルはこの野郎! とでも言いたげな表情であった。そんなタケルとコッサンを見ているエーリカとセツラはクスクスとおかしそうに笑う。タケルはあげた拳の振り下ろし先に悩むことになる。その右手を後頭部に持っていき、ボリボリと頭を掻くのであった。
「大精霊使い様ははりきり過ぎよね。クロウリーくんとは違うところを見せつけてやるんやで! と、こんな大豊作状態にしてくれたけど……。下手したら、食べきれずに腐らいちゃいそう」
「その時は土地を豊穣に保つための肥やしにしましょ? コッサンさんも手伝ってくださいね、その時は」
「セツラ様の仰せのままに。武術ばかり磨いて、畑仕事に関してはさっぱりですが、セツラ様のご指導の下、そういうことも出来る男となりましょうぞ」
「コッサンはアベル顔負けのクソ真面目だよな。その辺りが災いして、俺と共感できないしたくないってところなんだろうけど」
コッサンはタケルのちくちくする言葉をフッ……と笑って受け流しみせる。タケルはエーリカとセツラに両腕を広げて、どうするよこいつという表情になっている。エーリカたちはまたしてもプフッと噴き出すのであった。
「また籠がいっぱいになっちゃった。今度はあたしたちが食物庫に運んでおくね」
「タケル殿。わかっていると思うが……」
「皆まで言うな、コッサン殿。なるべく早く戻ってくるさ」
タケルはさぼらないという証をコッサンに手渡す。コッサンの手に乗っている白ネズミはコッサンを相手に前足でお尻をぺんぺんと叩き、コッサンを挑発しまくった。コッサンはわなわなと震える。どうどうとコッサンを鎮めるのはセツラの役目であった。
「ふぅ~~~。一泡吹かせてやったぜって気持ちだわっ! ほんと、コッサンは俺に対して、アタリが強すぎる」
「舅と婿養子なんて、そんなもんじゃない? でも、どっちかてーと、コッサンのほうが舅ポジよね」
「そういうのはエーリカのパパだけでお腹いっぱいだわ。おっし、コッサンがガチギレしちまう前に戻るかっ」
タケルが腰をとんとんと叩き、エーリカの方を向く。だが、エーリカはキョロキョロと挙動不審に辺りを確認しだしたのだ。タケルは頭にクエスチョンマークを浮かべる。エーリカはそんなタケルの視線を感じると、どんどん可愛らしく顔を真っ赤に染めていく。
「あ、あのね? コッシローが魔力が足りないからって、姿を消してないじゃない。だからその……。タケルお兄ちゃんを叱るばかりになっちゃって、タケルお兄ちゃんにまったくご褒美をあげてないなって……」
エーリカの言う通りであった。アデレート王家軍から逃げたはいいが、その過程でコッシローはその身に宿る魔力を大きく損なっていた。それゆえに、エーリカとタケルの見える範囲でコッシローの姿が嫌でも目についたのだ。
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