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番外編
新婚旅行【1】
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がたんごとん、と地面が揺れた。
みゆきは、はっとして目を覚ます。
辺りは酷く薄暗い。
そして、ひとの気配がたくさんある。
(――ここは……?)
「おはよう、みゆき」
「あ……貴明さん?」
その人の名を呼ぶと、心がほっと安堵した。
貴明がここにいる。
それだけで、ここは安全だと思える。
それにしても、ここは、一体――。
みゆきが寝ぼけていると、ぱあっと辺りが明るくなる。
左右の窓から明るい陽の光が差しこみ、ここが鉄道の客車内だとよくわかる。
そして、左右の窓の外は、青い空と、青い水の世界。
「わ、海!」
みゆきは歓声をあげて窓にかじりつく。
横から筋張った男の手が伸びて、客車の窓を少し開けてくれた。
新鮮な海の匂いが吹き込んで来て、みゆきはますます顔を輝かせる。
「すごい……海の上の鉄橋を渡っているんですね?」
「トンネルは出たけれど、窓の外に頭を出してはいけないよ。落ちてしまったらことだから」
涼やかな声で囁くのは、貴明だ。
見上げれば、まばゆいほどに白い洋風のシャツに亜麻色の上着を羽織った美しい青年がいて、みゆきは今さらぼうっとしてしまった。
「どうしたの、みゆき。いつもに増して愛らしいね」
「!? そ、そそそそうですか? ありがとうございます……」
どちらかというと、貴明が美しすぎてうっとりしていたのだが。
みゆきは真っ赤になったまま、すとんと貴明の向かいの席に腰を下ろす。
がたんごとん。
列車は鉄橋を渡っていく。
はるか下方で波打つ海のきらめきが、貴明の白い顔をいつもより生き生きと見せている気がした。
それとも、座席の肘掛けに頬杖をつく彼の表情自体が、やけに嬉しそうだからだろうか。
「まだ寝ていても構わないよ。到着まではしばらくかかる」
「あ、はい。でも……もっと貴明さんを見ていたいので」
「またそうやって、かわいいことを言う」
ふふ、と笑われてしまうと、視界がしあわせすぎて、みゆきは落ち着く暇が無い。
真っ赤なまま縮こまり、せいぜい声を小さくした。
「普通です……! 貴明さんがお美しすぎるから」
「ふうん」
「な、なんですか、ふうん、って」
「いや? その言い訳は少し他人行儀のような気もして」
「他人行儀、ですかね。ずっと見てはいますが、ずっと慣れないと言いますか」
みゆきがあわあわと言葉を選んでいると、貴明はふわりと笑みを深めた。
「いいよ。これから充分見飽きてもらうから。そのための旅行だしね」
(そのためだったのか……!)
みゆきは淡い衝撃を受ける。
みゆきたちがこれから向かうのは、境都の先にある温泉地だ。
いわゆる新婚旅行というやつなのだが――正直、ここに至るまでは、色々あった。
まず、死亡除隊となっていた貴明は軍に出頭して諸々の査問を受けねばならなかったし、役所の諸々を修正する必要もあったし、体のほうも色々検査をされた。
その検査は帝都だけではどうにもならないということで、最終的には夫婦共々境都に呼ばれた。
『神通力やら魔物やらの話は、こちらが本場だから』
貴明は平然とそう言っていたが、みゆきは目が白黒する日々だった。
そこでの検査が終わった貴明とみゆきに知らされたのは、北の魔物を召喚していた呪具の一部が戦闘中に貴明の傷の中に入りこんでいた……ということだ。
『あなたの旦那様の活躍で呪具が不完全になり、そのせいで奴らは北方を征服しかねていたのです。いやはや、素晴らしいお手柄でした』
よくわからない施設の御簾の向こうからそんなことを言われ、みゆきは平伏することしかできなかった。
かろうじてわかったのは、貴明のおかげで北の戦線は初穂有利となり、国内から敵を押し返せそうだということ。
それと、貴明は簡単な手術で呪具の欠片とやらを取り出され、しばらく休暇をもらえる、ということだった。
『ならば湯治もかねて、温泉旅行に行こうか』
当の貴明は平然とそう言った。
なので、みゆきはてっきり、この度は湯治が主目的の旅行だと思っていたのだが。
(本当に見飽きられるかな)
みゆきはじいっと貴明の顔を見つめる。
がたんごとん。
列車は優しく揺れて、海縁の温泉地へと滑りこんでいった。
† † †
「すごい……なんだか、夢の中みたいですね、貴明さん!」
みゆきは思わず両手を拳にして目を輝かせる。
貴明はその横にしれっと立って、景色よりもみゆきを見ているようだった。
「気に入って何よりだ。足下には気をつけて」
「よろけたら貴明さんにすがります!」
「…………うん」
なんだか間があったな、と思いつつ、みゆきはあちこちを見るので必死だ。
初めて訪れた温泉郷は、驚くほど情緒たっぷりの場所だった。
江戸時代よりさらに前から温泉で栄えていたという街だ。
辺り中によく整備された運河が走り、川縁には残らず柳や桜が植えられている。
左右に並ぶ家々は古風だがしっかり整備されており、色とりどりの日よけ暖簾も美しい。
よりによって、季節は春。
薄紅の桜たちが川面に映り、どこもかしこも夢のような世界であった。
「お宿も立派な離れで素敵でしたけれど、ここは街全体がきれいです! こんなところを貴明さんと一緒に歩けるなんて、まるで末期の夢みたい……」
「不吉なことを言うものじゃない。末期に見る夢はこんな風ではないよ」
少し真剣に言われ、みゆきははっとして貴明を見上げる。
「申し訳ありません。貴明さんに、こんなこと」
貴明は実際に一度、死ぬような目に遭ったのだ。
軽く末期だなんだというべきではなかった……。
みゆきは軽く落ちこむが、見上げた先の顔は暗くはなかった。
貴明は目を細めて囁く。
「本当の末期の夢がどんなものか、教えてあげようか?」
「は、はい……?」
みゆきが曖昧にうなずくと、貴明はその耳元に声を落とす。
「あなたの色っぽい姿」
「へっ!? は、え……」
またまた顔がかあっと熱くなる。
真っ赤になって両手を握り合わせながら、みゆきは深くうつむいた。
「あ、ありがとうございます……」
「そこでお礼なんだね? かわいい」
貴明は囁き、笑みを含んで辺りを見渡す。
「これからどうしようか。甘味でも食べる? それか、温泉寺でもお参りしようか」
「あ、はい……どっちもとっても素敵です。……あの立派な建物はなんでしょう?」
言われて辺りを見渡し、みゆきはひときわ立派な建物を指さした。
「行ってみようか」
「はい!」
すっかり明るい気分を取り戻し、みゆきはうきうきと目当ての建物に近づいていく。
近づいて見ると、寺か神社か宮殿か、という作りのそこに、温泉の名を掘った立派な看板が掲げられている。
さらに、混浴あり、の立て看板も。
みゆきは思わず目を輝かせた。
「貴明さん、外湯です! 混浴だから、一緒に入れるのでは!?」
帝都では混浴の銭湯なんかまったくない。
明慈になってから、何もかもが男女別になってしまった。
家の風呂も小さなもので、みゆきと貴明も二人一緒に入浴したことは一度もなかった。
混浴できるなんて温泉地ならではだ。
みゆきはうきうきしているが、貴明は即答しなかった。
(どうしたんだろう?)
怪訝な顔で見上げると、貴明はやっと、ぎくしゃくとした微笑みを浮かべる。
「………………うん、そうだね」
みゆきは、はっとして目を覚ます。
辺りは酷く薄暗い。
そして、ひとの気配がたくさんある。
(――ここは……?)
「おはよう、みゆき」
「あ……貴明さん?」
その人の名を呼ぶと、心がほっと安堵した。
貴明がここにいる。
それだけで、ここは安全だと思える。
それにしても、ここは、一体――。
みゆきが寝ぼけていると、ぱあっと辺りが明るくなる。
左右の窓から明るい陽の光が差しこみ、ここが鉄道の客車内だとよくわかる。
そして、左右の窓の外は、青い空と、青い水の世界。
「わ、海!」
みゆきは歓声をあげて窓にかじりつく。
横から筋張った男の手が伸びて、客車の窓を少し開けてくれた。
新鮮な海の匂いが吹き込んで来て、みゆきはますます顔を輝かせる。
「すごい……海の上の鉄橋を渡っているんですね?」
「トンネルは出たけれど、窓の外に頭を出してはいけないよ。落ちてしまったらことだから」
涼やかな声で囁くのは、貴明だ。
見上げれば、まばゆいほどに白い洋風のシャツに亜麻色の上着を羽織った美しい青年がいて、みゆきは今さらぼうっとしてしまった。
「どうしたの、みゆき。いつもに増して愛らしいね」
「!? そ、そそそそうですか? ありがとうございます……」
どちらかというと、貴明が美しすぎてうっとりしていたのだが。
みゆきは真っ赤になったまま、すとんと貴明の向かいの席に腰を下ろす。
がたんごとん。
列車は鉄橋を渡っていく。
はるか下方で波打つ海のきらめきが、貴明の白い顔をいつもより生き生きと見せている気がした。
それとも、座席の肘掛けに頬杖をつく彼の表情自体が、やけに嬉しそうだからだろうか。
「まだ寝ていても構わないよ。到着まではしばらくかかる」
「あ、はい。でも……もっと貴明さんを見ていたいので」
「またそうやって、かわいいことを言う」
ふふ、と笑われてしまうと、視界がしあわせすぎて、みゆきは落ち着く暇が無い。
真っ赤なまま縮こまり、せいぜい声を小さくした。
「普通です……! 貴明さんがお美しすぎるから」
「ふうん」
「な、なんですか、ふうん、って」
「いや? その言い訳は少し他人行儀のような気もして」
「他人行儀、ですかね。ずっと見てはいますが、ずっと慣れないと言いますか」
みゆきがあわあわと言葉を選んでいると、貴明はふわりと笑みを深めた。
「いいよ。これから充分見飽きてもらうから。そのための旅行だしね」
(そのためだったのか……!)
みゆきは淡い衝撃を受ける。
みゆきたちがこれから向かうのは、境都の先にある温泉地だ。
いわゆる新婚旅行というやつなのだが――正直、ここに至るまでは、色々あった。
まず、死亡除隊となっていた貴明は軍に出頭して諸々の査問を受けねばならなかったし、役所の諸々を修正する必要もあったし、体のほうも色々検査をされた。
その検査は帝都だけではどうにもならないということで、最終的には夫婦共々境都に呼ばれた。
『神通力やら魔物やらの話は、こちらが本場だから』
貴明は平然とそう言っていたが、みゆきは目が白黒する日々だった。
そこでの検査が終わった貴明とみゆきに知らされたのは、北の魔物を召喚していた呪具の一部が戦闘中に貴明の傷の中に入りこんでいた……ということだ。
『あなたの旦那様の活躍で呪具が不完全になり、そのせいで奴らは北方を征服しかねていたのです。いやはや、素晴らしいお手柄でした』
よくわからない施設の御簾の向こうからそんなことを言われ、みゆきは平伏することしかできなかった。
かろうじてわかったのは、貴明のおかげで北の戦線は初穂有利となり、国内から敵を押し返せそうだということ。
それと、貴明は簡単な手術で呪具の欠片とやらを取り出され、しばらく休暇をもらえる、ということだった。
『ならば湯治もかねて、温泉旅行に行こうか』
当の貴明は平然とそう言った。
なので、みゆきはてっきり、この度は湯治が主目的の旅行だと思っていたのだが。
(本当に見飽きられるかな)
みゆきはじいっと貴明の顔を見つめる。
がたんごとん。
列車は優しく揺れて、海縁の温泉地へと滑りこんでいった。
† † †
「すごい……なんだか、夢の中みたいですね、貴明さん!」
みゆきは思わず両手を拳にして目を輝かせる。
貴明はその横にしれっと立って、景色よりもみゆきを見ているようだった。
「気に入って何よりだ。足下には気をつけて」
「よろけたら貴明さんにすがります!」
「…………うん」
なんだか間があったな、と思いつつ、みゆきはあちこちを見るので必死だ。
初めて訪れた温泉郷は、驚くほど情緒たっぷりの場所だった。
江戸時代よりさらに前から温泉で栄えていたという街だ。
辺り中によく整備された運河が走り、川縁には残らず柳や桜が植えられている。
左右に並ぶ家々は古風だがしっかり整備されており、色とりどりの日よけ暖簾も美しい。
よりによって、季節は春。
薄紅の桜たちが川面に映り、どこもかしこも夢のような世界であった。
「お宿も立派な離れで素敵でしたけれど、ここは街全体がきれいです! こんなところを貴明さんと一緒に歩けるなんて、まるで末期の夢みたい……」
「不吉なことを言うものじゃない。末期に見る夢はこんな風ではないよ」
少し真剣に言われ、みゆきははっとして貴明を見上げる。
「申し訳ありません。貴明さんに、こんなこと」
貴明は実際に一度、死ぬような目に遭ったのだ。
軽く末期だなんだというべきではなかった……。
みゆきは軽く落ちこむが、見上げた先の顔は暗くはなかった。
貴明は目を細めて囁く。
「本当の末期の夢がどんなものか、教えてあげようか?」
「は、はい……?」
みゆきが曖昧にうなずくと、貴明はその耳元に声を落とす。
「あなたの色っぽい姿」
「へっ!? は、え……」
またまた顔がかあっと熱くなる。
真っ赤になって両手を握り合わせながら、みゆきは深くうつむいた。
「あ、ありがとうございます……」
「そこでお礼なんだね? かわいい」
貴明は囁き、笑みを含んで辺りを見渡す。
「これからどうしようか。甘味でも食べる? それか、温泉寺でもお参りしようか」
「あ、はい……どっちもとっても素敵です。……あの立派な建物はなんでしょう?」
言われて辺りを見渡し、みゆきはひときわ立派な建物を指さした。
「行ってみようか」
「はい!」
すっかり明るい気分を取り戻し、みゆきはうきうきと目当ての建物に近づいていく。
近づいて見ると、寺か神社か宮殿か、という作りのそこに、温泉の名を掘った立派な看板が掲げられている。
さらに、混浴あり、の立て看板も。
みゆきは思わず目を輝かせた。
「貴明さん、外湯です! 混浴だから、一緒に入れるのでは!?」
帝都では混浴の銭湯なんかまったくない。
明慈になってから、何もかもが男女別になってしまった。
家の風呂も小さなもので、みゆきと貴明も二人一緒に入浴したことは一度もなかった。
混浴できるなんて温泉地ならではだ。
みゆきはうきうきしているが、貴明は即答しなかった。
(どうしたんだろう?)
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