【完結】冷徹宰相と淫紋Hで死亡フラグを『神』回避!? ~鬱エロゲー溺愛ルート開発~

愛染乃唯

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 私の秘所に触れているヴィンセントの手に触れ、そっと握る。
 そのまま懸命に、ヴィンセントの唇に、顎に、額に、キスを繰り返しながら懇願した。

「あなたを……ヴィンセント様ご自身を、私の、ここに、入れてください……」

「愛している、エレナ」

 お返しの囁きと共に、唇にキスが落ちる。
 その後すぐに、私の腰はぐっと持ち上げられた。

「あっ……」

 膝を掴まれ、ほとんど二つ折りになるくらいに、深く、深く体を押し曲げられる。
 仰向けに横たわっている私からでも、私の秘所がうっすらと見えてしまうくらいの体勢だ。
 とっさに目を逸らしそうになるが、ヴィンセントはそれを許さなかった。

「きちんと、見ているように」

「っ……、は、い」

 どくん、どくんと響く鼓動を胸に、視線を戻していく。
 そのときちょうど、ヴィンセントの長大なものが、私の中に沈んでいくところだった。

「くぅ……っ!」

 やっと、充分な大きさのものが肉をかき分けてくる。
 うずく肉に触れてもらえた喜びで、私は歓喜の震えを帯びた。

 でも――なんてゆっくりなんだろう。
 ヴィンセントは寝台の上に片膝をつき、上のほうから私にねじこんでいた。
 ヴィンセントの顔も、めりこんでくるそれも、私から全部見える。
 その動きがあまりにゆっくりなのも、よく見える。
 ヴィンセントの額には、快楽をこらえて居るであろう深い皺が寄っていた。

「ああ……こうしてゆっくり味わっても、お前の中は素晴らしい……っ」

 噛みしめるように言い、本当にじわじわと、長い時間をかけて彼が押し入ってくる。
 何度も何度も達したせいで、私の中は端から端まで全部が性感帯と化していた。
 彼が作った性感帯を、全部擦られる。
 えぐって、割り入って、じっくりと、ゆっくりと、私の中に異物の存在感を刻みつける。

「あ、あ、あ」

 もうまともな悲鳴を上げることもできなくて、私はぼんやりとし始めた。
 一方のヴィンセントは、まだもう少し余裕があるようだ。
 ぽとり、と私の上に汗をこぼして、それをぬぐうように腹に触れる。

「こうして見ると、華奢な体だな。わたしがどのへんまで来ているか、わかるか?」

「わからな……んぅ!」

 急な刺激で意識がはっきりする。腹に異様な快感があった。
 何があったんだろう、と見ると、ヴィンセントのの手が私の腹を押さえている。

「今はおそらく、このへんか」

 彼は言い、あろうことか――彼のものを含んだ私の腹を、手のひらでぐにぐにと揉みこんだ。
 ただでさえみっちり埋められた内部が圧迫され、私の目の前にはさっきとは段違いの花火が飛び散る。

「やぁ、やっ、や、ひぃ、おねが……い、お願い……っ」

 足をばたばたさせているつもりなのに、快楽の波に浸った体は思うようにならない。
 彼は耐える表情で片眉をあげ、まだ私の腹をこねている。

「すさまじいものだな……お願いははっきり、言葉にしなさい」

「それ、やめてぇ……奥っ、奥までくださいっ!」

 必死に首を左右に振りたくり、私は懇願した。
 それでようやく手が離れていき、同時に中に入っていた彼が引き出されていく。

「上手だった……もうすぐだから、少し待つように」

 教え諭すような口調にぞくぞくしながら、出て行く彼自身を食い入るように見つめる。
 私の肉が彼に甘えているのがわかる。
 心と同じく、体も彼を逃したくないのだ。
 体の中に空洞ができてしまうのが、切なすぎて嫌なのだ。

 待って。
 出て行かないで――もっと。

 そう思ったのとほとんど同時に、彼は自身をゆっくり押しこみ直す。
 ずるずると私の全部を擦って、優しいくらいの強さで収めていき、とん、と、奥に当てた。

「っ!?」

 その瞬間、私の奥が熱の固まりになった気がした。
 ぶわっと世界が白くなってしまい、心地よさに抱きしめられる。

 なんだろう、これ。
 この感じ、なんなんだろう。
 これは――ひょっとして、快感、なのかな。
 私、今、感じてるの?

 わからない。知らない。
 こんなにも深すぎる快感は初めてで、私は息も絶え絶えに翻弄される。
 なんでだろう、本当に軽く、奥に触れられただけなのに――。
 ヴィンセントはそんな私に気付いているのか、いないのか、体を折り曲げてキスを落としてくる。

「深く口づけよう」

 欲にかすれた声で言われ、ぐりゅり、と奥をえぐられる。
 再び視界がすっとび、私は大きくわなないた。

「あっ……あっ、あっ、あ……」

「――今ので達したのか? エレナ?」

 ヴィンセントが遠くで聞いている。答えたいのに、答えることもできない。
 輝かしくて高いところに舞い上げられたまま、下りてこられない感覚。
 気持ちいい。気持ちいい。気持ちいい。
 今この瞬間に死んでもいい、みたいな気持ちよさ。
 これを覚えちゃうと、ちょっと、マズイ気がする。

 でも、多分、もう遅い……。

「そうか……子宮がわたしを覚えてくれたのだな」

 ヴィンセントの声は嬉しそうになり、柔らかなキスを何度かされた、気がする。

「エレナ。わたしの、愛しいエレナ」

 嬉しい言葉もいっぱいもらったような気がするのだけれど、そのたびに奥をえぐられる私は、それどころではなかった。
 私の器が快楽で一杯になり、あっという間にあふれていく。
 あふれて、あふれて、私はすぐに、快楽の中から帰ってこられなくなった。
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