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初夏。
まだ暑くなりすぎず、乾燥した風が涼しさを運んでくる。
どの世界でも概ね気持ちがいいこの季節は、カタエン世界でも快適だった。
「きれい、だなあ……」
私は窓辺から真っ青な海を眺め、ぼんやりとつぶやく。
今の私は男装を解き、カタエン世界風の白と金のドレスをまとっていた。胸の下でシルエットを絞るタイプのドレスはコルセットもなくて快適だ。地中海風の海風を受けてたっぷりの裾や袖がゆれるさまは、なんとなく神話的なイメージがある。
シンプルなものに見えて、金の幅広の帯は全部本当の金糸織りで、細かに夏の国の神話が織り込まれているらしかった。手間代やら原料費やら考えるとくらっとするので、私はあえて考えないことにしていた。
しばらくそうして出窓に腰掛けていると、背後の扉が開く音がした。
「――遅くなった」
「ヴィンセント様!」
待ちに待った、大好きなひとの声だ。
私は勢いよく振り返り、反射的に両手を広げてしまう。
いつも通りの豪奢な衣をまとったヴィンセントは、私の所作を見るとゆるりと微笑む。
そしてすぐに、自分も両手を広げて近づいてきた。
ぎゅ、と包みこまれるように抱きしめられ、私はうっとりと目を細める。
ヴィンセントは私の黒髪に頬をよせ、いかにも安堵した声を出す。
「エレナ……待たせたな」
「はい、めちゃめちゃ待ちました」
答えながら、私は、私を包む彼の香りが不思議なほど甘いことに気付いた。
これは、彼の使う香り袋の寿命が尽きる寸前の香りだ。
私は彼の胸に頭を預けつつ、そっと彼を見上げる。
「ヴィンセント様。また徹夜しました……?」
「いや? やっと仕事が一段落してお前に会えるのだ、睡眠時間はなにがなんでも確保した。ただまあ、寝たのは書類の山の上だが」
ヴィンセントは平然と言い、私を見下ろして笑って見せる。
彫像めいた彼の顔が優しさに崩れる、その瞬間の美しさ。
私はぼうっと見入ってしまった。
あの日から、もう三十日ほどが経つ。
あの日。
すなわち、私が皇帝に捕まった日。
私たちの前に神様が現れて、カタエンの溺愛ルートの存在を暴いた日。
あの日感じた強い光が引くと、カタエン世界は大きく変わってしまった。
新皇帝が荒らした宮殿は元通りになり、皇帝派の臣下たちは夢から覚めたかのように新皇帝の存在を忘れた。肝心の新皇帝はというと――。
『なんで俺が、最下層の吟遊詩人なんだよ? え?』
すっかりちょい悪ミュージシャン中世風、みたいな格好になり、宮廷付の吟遊詩人に変わっていたのだった。あのときの記憶を保持しているのは、私とヴィンセント、そして元皇帝の吟遊詩人だけ。
「そういえば、皇帝……じゃない、吟遊詩人は元気そうでした?」
「あれはなかなかしぶといな。元から、しなりおらいたー……つまり、物語を作る者だったようだから、最近は宮廷の面々の依頼で恋愛詩やら叙事詩やらを書いている。ロマンチックものと勇壮なものが好評のようだ」
ヴィンセントが私の髪を撫でながら言う。
私はほっとしてため息を吐いた。
「幸せそうで何よりです。私にとっては、あの人も神のひとりなので」
「皇位はしばし浮かせて、わたしが代理を務める。そのあと新たな皇帝を『神前で』選出する準備も進んでいるから、もう少しで我々もお役御免だ」
あれから、私は便宜上女帝ということになってしまった。
けれどもちろん、私はそんな器ではない。
神様との協議の結果、
『ま、それも溺愛ルートエンディングらしくていいんじゃないですか?』
と許可を得て、私たちはせっせと引退の準備をしている。
本来なら血で血を洗うカタエン世界の皇位継承だけれど、神様が直接空いた玉座の隣で睨みを利かせてくれているおかげで、今回はごく平和に終わりそうだ。
よかったなあ、としみじみしているうちに、私の体はふわりと宙に浮いた。
「ヴィンセント様!?」
「久しぶりなのだ、補給をさせろ」
ヴィンセントは少し切羽詰まった声を出し、私をお姫様抱っこして隣室の扉を蹴り開ける。
私が住んでいる夏の国の離宮は、海辺の崖の上に建つ堅牢な石の建物だ。
居間の隣はタペストリーとたっぷりの生花で飾られた寝室。
中央に、天蓋付きのベッドがどんと据えられている。
私は、その真ん中に放り投げられた。
「きゃ!」
「そういえば……」
私を追って寝台にあがってきながら、ヴィンセントが言う。
私は上目遣いで彼を見上げた。
「なんです?」
ヴィンセントは私を見ると、どこか酷薄な笑みを浮かべた。
「ボタンは持っていないだろうな?」
「っ……! あれは! 皇帝陛下が落っことして以来、行方不明です!」
真っ赤になって叫ぶと、ヴィンセントは低く笑って私にキスをした。
「ならば安心だ。エレナも、向こうで元気に暮らしているようだしな」
ヴィンセントが今、エレナ、と呼んだのは、私のことではない。
本来ここにいたはずの、前皇帝の娘、エレナだ。
『私がここに転生したのはわかるんですが、そもそも、エレナっていう人はここにいたんですか? 私は、エレナさんの魂をはじき出して入ってしまったとか、そういうことです?』
世界を改変した神様に、私はおそるおそる問いを投げた。
問いを受けた神様が見せてくれたのは、異世界が移る水盤だ。
そこには灰色のビルが乱立し、自動車が走り、コンビニが看板を輝かせている。
もはや遠くに思える、私の世界。
そこには――トラック事故で死んだはずの、私の姿があった。
そう。私の体は、死んでおらず、私とエレナの魂はトレードされたのだ!
元の世界の私、もといエレナは、保険でがっぽり金をせしめて飲み歩き、美人女社長に見初められてタワマンに転がりこみ、自分はネットトレードでがっぽがっぽ稼いでいた。
そんなこと、ある……? と思いつつ、私の心残りはきれいに消えた。
エレナはあっちで幸せになって欲しい。
私はここで、元気に生きます。
まだ暑くなりすぎず、乾燥した風が涼しさを運んでくる。
どの世界でも概ね気持ちがいいこの季節は、カタエン世界でも快適だった。
「きれい、だなあ……」
私は窓辺から真っ青な海を眺め、ぼんやりとつぶやく。
今の私は男装を解き、カタエン世界風の白と金のドレスをまとっていた。胸の下でシルエットを絞るタイプのドレスはコルセットもなくて快適だ。地中海風の海風を受けてたっぷりの裾や袖がゆれるさまは、なんとなく神話的なイメージがある。
シンプルなものに見えて、金の幅広の帯は全部本当の金糸織りで、細かに夏の国の神話が織り込まれているらしかった。手間代やら原料費やら考えるとくらっとするので、私はあえて考えないことにしていた。
しばらくそうして出窓に腰掛けていると、背後の扉が開く音がした。
「――遅くなった」
「ヴィンセント様!」
待ちに待った、大好きなひとの声だ。
私は勢いよく振り返り、反射的に両手を広げてしまう。
いつも通りの豪奢な衣をまとったヴィンセントは、私の所作を見るとゆるりと微笑む。
そしてすぐに、自分も両手を広げて近づいてきた。
ぎゅ、と包みこまれるように抱きしめられ、私はうっとりと目を細める。
ヴィンセントは私の黒髪に頬をよせ、いかにも安堵した声を出す。
「エレナ……待たせたな」
「はい、めちゃめちゃ待ちました」
答えながら、私は、私を包む彼の香りが不思議なほど甘いことに気付いた。
これは、彼の使う香り袋の寿命が尽きる寸前の香りだ。
私は彼の胸に頭を預けつつ、そっと彼を見上げる。
「ヴィンセント様。また徹夜しました……?」
「いや? やっと仕事が一段落してお前に会えるのだ、睡眠時間はなにがなんでも確保した。ただまあ、寝たのは書類の山の上だが」
ヴィンセントは平然と言い、私を見下ろして笑って見せる。
彫像めいた彼の顔が優しさに崩れる、その瞬間の美しさ。
私はぼうっと見入ってしまった。
あの日から、もう三十日ほどが経つ。
あの日。
すなわち、私が皇帝に捕まった日。
私たちの前に神様が現れて、カタエンの溺愛ルートの存在を暴いた日。
あの日感じた強い光が引くと、カタエン世界は大きく変わってしまった。
新皇帝が荒らした宮殿は元通りになり、皇帝派の臣下たちは夢から覚めたかのように新皇帝の存在を忘れた。肝心の新皇帝はというと――。
『なんで俺が、最下層の吟遊詩人なんだよ? え?』
すっかりちょい悪ミュージシャン中世風、みたいな格好になり、宮廷付の吟遊詩人に変わっていたのだった。あのときの記憶を保持しているのは、私とヴィンセント、そして元皇帝の吟遊詩人だけ。
「そういえば、皇帝……じゃない、吟遊詩人は元気そうでした?」
「あれはなかなかしぶといな。元から、しなりおらいたー……つまり、物語を作る者だったようだから、最近は宮廷の面々の依頼で恋愛詩やら叙事詩やらを書いている。ロマンチックものと勇壮なものが好評のようだ」
ヴィンセントが私の髪を撫でながら言う。
私はほっとしてため息を吐いた。
「幸せそうで何よりです。私にとっては、あの人も神のひとりなので」
「皇位はしばし浮かせて、わたしが代理を務める。そのあと新たな皇帝を『神前で』選出する準備も進んでいるから、もう少しで我々もお役御免だ」
あれから、私は便宜上女帝ということになってしまった。
けれどもちろん、私はそんな器ではない。
神様との協議の結果、
『ま、それも溺愛ルートエンディングらしくていいんじゃないですか?』
と許可を得て、私たちはせっせと引退の準備をしている。
本来なら血で血を洗うカタエン世界の皇位継承だけれど、神様が直接空いた玉座の隣で睨みを利かせてくれているおかげで、今回はごく平和に終わりそうだ。
よかったなあ、としみじみしているうちに、私の体はふわりと宙に浮いた。
「ヴィンセント様!?」
「久しぶりなのだ、補給をさせろ」
ヴィンセントは少し切羽詰まった声を出し、私をお姫様抱っこして隣室の扉を蹴り開ける。
私が住んでいる夏の国の離宮は、海辺の崖の上に建つ堅牢な石の建物だ。
居間の隣はタペストリーとたっぷりの生花で飾られた寝室。
中央に、天蓋付きのベッドがどんと据えられている。
私は、その真ん中に放り投げられた。
「きゃ!」
「そういえば……」
私を追って寝台にあがってきながら、ヴィンセントが言う。
私は上目遣いで彼を見上げた。
「なんです?」
ヴィンセントは私を見ると、どこか酷薄な笑みを浮かべた。
「ボタンは持っていないだろうな?」
「っ……! あれは! 皇帝陛下が落っことして以来、行方不明です!」
真っ赤になって叫ぶと、ヴィンセントは低く笑って私にキスをした。
「ならば安心だ。エレナも、向こうで元気に暮らしているようだしな」
ヴィンセントが今、エレナ、と呼んだのは、私のことではない。
本来ここにいたはずの、前皇帝の娘、エレナだ。
『私がここに転生したのはわかるんですが、そもそも、エレナっていう人はここにいたんですか? 私は、エレナさんの魂をはじき出して入ってしまったとか、そういうことです?』
世界を改変した神様に、私はおそるおそる問いを投げた。
問いを受けた神様が見せてくれたのは、異世界が移る水盤だ。
そこには灰色のビルが乱立し、自動車が走り、コンビニが看板を輝かせている。
もはや遠くに思える、私の世界。
そこには――トラック事故で死んだはずの、私の姿があった。
そう。私の体は、死んでおらず、私とエレナの魂はトレードされたのだ!
元の世界の私、もといエレナは、保険でがっぽり金をせしめて飲み歩き、美人女社長に見初められてタワマンに転がりこみ、自分はネットトレードでがっぽがっぽ稼いでいた。
そんなこと、ある……? と思いつつ、私の心残りはきれいに消えた。
エレナはあっちで幸せになって欲しい。
私はここで、元気に生きます。
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