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ふう、と熱い息を吐いたのち、ヴィンセントは力の限り腰を打ち付けてくる。
「……なんという……熱い……っ!」
いつものような抑制のない、切羽詰まったヴィンセントの声。
がつん、がつんと、硬くなった彼が私の中をえぐってくる。
奥へ、奥へ、奥へ。
突き込まれるたびに、中に入ったままのでこぼこの実が、ずり、ずりりと私の中をえぐって、奥へ押しこまれた。
「あ、は、ひぃっ、ヴィンセント、さまっ、それ……!」
あまりの刺激で、私はろくに喋れない。
目の前で何度も白い光が弾け、必死に踏ん張った足がぶるぶる震え、つま先立ちになる。
はく、はく、と、酸素を求めてあえぐ。
ヴィンセントが実を最奥まで押しこみきると、ずぅん、と重い痛みが下腹部を覆った。
子宮の入り口あたりに、異物が押しつけられているのがわかる。
そこまでで、それ以上はいけないのに、ぐっ、ぐっと押しつけられる。痛い、けれど、ものすごく嫌な痛みでもない。どこか甘くて――とにかく重い。
その、重くて甘い痛みに翻弄されていると、なぜだか頭がぼうっとしてくる。
「ん……?」
伝えるのを諦めてされるがままにしていると、ヴィンセントが怪訝そうな声を出す。
彼はゆっくりと息を吐き、急に私の中から彼自身を抜き取った。
「ひゃっ! や、やだ……!」
とっさに物欲しそうな声を出してしまい、私は慌てて口を塞ぐ。
ヴィンセントは荒い息を吐きつつ、私の下着を引きずり下ろした。
ぷらん、と紐のような何かが足に触れる。
一瞬なんだろう、と思って、すぐに正解に思い当たった。カパスの実だ。
中に入っている実の、蔓に違いない。
ヴィンセントは私から垂れ下がるそれを見つめ、蔓をつまむ。
「こんなものを入れていたのか」
まだ飢えと渇きをまとった声で囁き、彼は蔓をゆっくりと引きずり出した。
ヴィンセント自身を受け入れて、すっかり敏感になった場所を、カパスの実がずりずりと出て行こうとする。
ひっ、と息を詰めて、私は違和感に耐えた。
が、ヴィンセントはその実が半ばまで出たところで、手を止めてしまう。
「や、なに、とって、早く、とってぇ……!」
「そう、だな」
ヴィンセントはわずかなためらいを見せたのち、勢いよくそれを抜き去った。
ころん、と音を立てて、実が床に転がる。
ほとんど間を置かずに、またヴィンセント自身が私を貫いた。
「んっ、くうっ!!」
「やっと、奥まで、届いた」
ヴィンセントが私の腹をさすりながら、耳元で囁く。
それだけで達してしまいそうになり、私はわずかに身もだえた。
「っ……!」
ヴィンセントも切羽詰まった声を出し、激しい抽挿が始まる。
むさぼるような抜き差しは彼の欲望そのものだ。
食べられている。むしゃぶりつかれ、呑みこまれている。
そのことがどんどん私を快感の底なし沼に追い詰める。
たまに思い出したようにゆっくり引き抜かれると、ひどく切なくて泣きそうな気分になった。
体の中に空洞ができたような錯覚に陥って、埋めてほしくてたまらなくなってしまうのだ。
「やだ、やだ、埋めて……」
甘えるように本当のことを言うと、ぎりりという歯を食いしばる音と共に、彼が中へ戻ってくる。
でこぼこの実よりももっとなめらかで、もっとはっきりとした凹凸が、私の敏感なところを擦ってくれる。
「くっ、ふぅ」
甘い息を漏らしつつ、私は自分の快感に集中した。
この感じがもっと欲しい。ゆっくり、たくさん擦って欲しい。
でも、もっと奥まで欲しい……。
欲望と欲望がかち合って、もどかしくて、どうにもならない。
その間にも彼はどんどん奥へ押し入ってきて、私の最奥に行き着いた。
ずうん、というあの甘い重い痛みが生まれ、私は息を詰める。
「……下がってきている、な」
「ぇ……?」
彼のつぶやきが何を言っているのかわからず、私はぼんやりと聞き返す。
ヴィンセントは私の耳を噛むように言う。
「子宮だ。私に、キスをしにきている」
「…………!」
ずぐん、と、腹の奥が痛む。
痛む――痛みなんだろうか、これは。
ひょっとしたら、痛みじゃないのかもしれない。
もっと、ほしい。確かめるために、もっと、ほしい。奥も、入り口も、全部――。
「ヴィンセント、さまぁ……」
懸命に声を振り絞る。
その口元を、ヴィンセントの手が覆った。
「……?」
なぜ?
私は視線だけでヴィンセントのほうをうかがう。
ヴィンセントは、ぎらついた目で廊下のほうを見ていた。
廊下に何かあるのだろうか。ヴィンセントが倒した近衛兵たちが、起きたとか……?
私がぼやぼや考えていると、廊下奥から足音が聞こえ始めた。
「…………か?」
「はい。……調整中……でして」
偉そうな若い男と、恐縮しきった男の話し声。
片方は皇帝だ。
皇帝と臣下が、廊下をこちらにやってくる!
「……なんという……熱い……っ!」
いつものような抑制のない、切羽詰まったヴィンセントの声。
がつん、がつんと、硬くなった彼が私の中をえぐってくる。
奥へ、奥へ、奥へ。
突き込まれるたびに、中に入ったままのでこぼこの実が、ずり、ずりりと私の中をえぐって、奥へ押しこまれた。
「あ、は、ひぃっ、ヴィンセント、さまっ、それ……!」
あまりの刺激で、私はろくに喋れない。
目の前で何度も白い光が弾け、必死に踏ん張った足がぶるぶる震え、つま先立ちになる。
はく、はく、と、酸素を求めてあえぐ。
ヴィンセントが実を最奥まで押しこみきると、ずぅん、と重い痛みが下腹部を覆った。
子宮の入り口あたりに、異物が押しつけられているのがわかる。
そこまでで、それ以上はいけないのに、ぐっ、ぐっと押しつけられる。痛い、けれど、ものすごく嫌な痛みでもない。どこか甘くて――とにかく重い。
その、重くて甘い痛みに翻弄されていると、なぜだか頭がぼうっとしてくる。
「ん……?」
伝えるのを諦めてされるがままにしていると、ヴィンセントが怪訝そうな声を出す。
彼はゆっくりと息を吐き、急に私の中から彼自身を抜き取った。
「ひゃっ! や、やだ……!」
とっさに物欲しそうな声を出してしまい、私は慌てて口を塞ぐ。
ヴィンセントは荒い息を吐きつつ、私の下着を引きずり下ろした。
ぷらん、と紐のような何かが足に触れる。
一瞬なんだろう、と思って、すぐに正解に思い当たった。カパスの実だ。
中に入っている実の、蔓に違いない。
ヴィンセントは私から垂れ下がるそれを見つめ、蔓をつまむ。
「こんなものを入れていたのか」
まだ飢えと渇きをまとった声で囁き、彼は蔓をゆっくりと引きずり出した。
ヴィンセント自身を受け入れて、すっかり敏感になった場所を、カパスの実がずりずりと出て行こうとする。
ひっ、と息を詰めて、私は違和感に耐えた。
が、ヴィンセントはその実が半ばまで出たところで、手を止めてしまう。
「や、なに、とって、早く、とってぇ……!」
「そう、だな」
ヴィンセントはわずかなためらいを見せたのち、勢いよくそれを抜き去った。
ころん、と音を立てて、実が床に転がる。
ほとんど間を置かずに、またヴィンセント自身が私を貫いた。
「んっ、くうっ!!」
「やっと、奥まで、届いた」
ヴィンセントが私の腹をさすりながら、耳元で囁く。
それだけで達してしまいそうになり、私はわずかに身もだえた。
「っ……!」
ヴィンセントも切羽詰まった声を出し、激しい抽挿が始まる。
むさぼるような抜き差しは彼の欲望そのものだ。
食べられている。むしゃぶりつかれ、呑みこまれている。
そのことがどんどん私を快感の底なし沼に追い詰める。
たまに思い出したようにゆっくり引き抜かれると、ひどく切なくて泣きそうな気分になった。
体の中に空洞ができたような錯覚に陥って、埋めてほしくてたまらなくなってしまうのだ。
「やだ、やだ、埋めて……」
甘えるように本当のことを言うと、ぎりりという歯を食いしばる音と共に、彼が中へ戻ってくる。
でこぼこの実よりももっとなめらかで、もっとはっきりとした凹凸が、私の敏感なところを擦ってくれる。
「くっ、ふぅ」
甘い息を漏らしつつ、私は自分の快感に集中した。
この感じがもっと欲しい。ゆっくり、たくさん擦って欲しい。
でも、もっと奥まで欲しい……。
欲望と欲望がかち合って、もどかしくて、どうにもならない。
その間にも彼はどんどん奥へ押し入ってきて、私の最奥に行き着いた。
ずうん、というあの甘い重い痛みが生まれ、私は息を詰める。
「……下がってきている、な」
「ぇ……?」
彼のつぶやきが何を言っているのかわからず、私はぼんやりと聞き返す。
ヴィンセントは私の耳を噛むように言う。
「子宮だ。私に、キスをしにきている」
「…………!」
ずぐん、と、腹の奥が痛む。
痛む――痛みなんだろうか、これは。
ひょっとしたら、痛みじゃないのかもしれない。
もっと、ほしい。確かめるために、もっと、ほしい。奥も、入り口も、全部――。
「ヴィンセント、さまぁ……」
懸命に声を振り絞る。
その口元を、ヴィンセントの手が覆った。
「……?」
なぜ?
私は視線だけでヴィンセントのほうをうかがう。
ヴィンセントは、ぎらついた目で廊下のほうを見ていた。
廊下に何かあるのだろうか。ヴィンセントが倒した近衛兵たちが、起きたとか……?
私がぼやぼや考えていると、廊下奥から足音が聞こえ始めた。
「…………か?」
「はい。……調整中……でして」
偉そうな若い男と、恐縮しきった男の話し声。
片方は皇帝だ。
皇帝と臣下が、廊下をこちらにやってくる!
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