【完結】冷徹宰相と淫紋Hで死亡フラグを『神』回避!? ~鬱エロゲー溺愛ルート開発~

愛染乃唯

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「ふわ……あれ……?」

 目覚めた私の第一声はまぬけだった。
 私はふかふかのマットレスに転がり、とても軽い上掛けにくるまっている。
 寝ぼけ眼で見渡す周囲は、真っ白な漆喰塗りの壁で囲まれた部屋。四隅や暖炉には緑色の大理石の柱があしらわれ、鏡やらチェストやらの調度は、黒っぽい木と金色の飾り金具でできていた。
 イメージとしては、上等なクラシックホテルの一室だ。明かりが枕元のランプだけなのも雰囲気満点。
 ここはどこだろう。
 私の稼ぎでは、こんな上等なホテルに泊まるのは不可能のはず。

「とりあえず、起きるか」

 ばさり、と上掛けを取って、私はぎょっとした。

「裸……」

 私、裸だ。完全に裸だ。
 全裸というやつだ。
 しかも、きれいな裸だ。

 そうだった。夢じゃなかったんだ。
 私は鬱エロゲー、『カタストロフ・エンジェル』の中に転生した。
 推しキャラの配下である、男装の美少女として。

「はー……若い」

 事態を理解した私が最初にやったのは、転生後の体を眺めることだ。
 ヴィンセントに軍服を引きちぎられたときにも思ったけれど、改めて美しい。運動不足と不摂生が祟っていた転生前とは比べものにならない。
 私は寝台から滑り降り、壁に立てかけられた姿見の前に立つ。
 長い黒髪は腰くらいまであるのに、少しの荒れもない。胸は転生前の社会の平均か、それよりちょっと大きいくらいだろうか。大きさより、つんと上を向いた形が格好いい。

「得した、かも」

 口から出たのは、そんなことだ。
 気絶する前にあんなことがあったからには、やっぱり局部に痺れるような痛みはある。
 が、体調は悪くなかった。硬い床に押し倒された割には目だった痣もない。
 いいベッドでよく寝たせいか、若い体の性能がいいせいか。多分両方のおかげで回復も早いのだろう。
 まじまじ眺めていると、鎖骨に何かついている気がしてきて、指で触れてみる。
 小さな花びらみたいなそれは、うっ血の痕だった。

「そうか……噛まれたから」

 つぶやくと、痕をつけられたときのヴィンセントの熱い吐息、食いこんできた歯の堅さ、痺れる快感と、その後に襲ってきた嵐みたいな行為が一気に蘇ってきてしまう。
 下腹部がじわりと熱くなり、私は思わず赤くなった。

「服。とりあえず、服。何時だろ。カタエン世界に時計ってあったかな」

 気を紛らわせようと、独り言を言いながら辺りを見渡す。
 幸い、ほどなくチェストの上にたたまれたガウンがあるのを発見した。着ていいのかどうか少し悩むが、いつまでも裸でいるわけにもいかない。

「お借りします……」

 拝借して着てみると、それは私の知っているガウンとドレスの中間くらいの衣服だった。水色の上品なつやのある布で作られていて、木蓮に似た花が大きく染め抜かれている。
 ガウン風ドレスの帯を適当に結んでいると、壁からこぽこぽ、さあさあと音がすることに気づいた。

「水の音……」

 雨でも降っているのかと思って壁に触れる。
 少しだけ力をこめると、壁は音もなく動いた。隠し扉だ。
 壁と区別のつかない白い扉が向こうに開き、もわりと蒸気が押し寄せてくる。

「お風呂?」

 私は目をこらす。
 温かなもやの合間に見えるのは、目が覚めるようなターコイズブルーの壁と真っ白な浴槽だ。どこもかしこも凝ったタイル貼りで、浴槽は円くて小型プール並みの大きさ。

 そして、そこにヴィンセントがいた。
 濡れた髪をオールバックにした彼が、浴槽に。
 全裸で、こっちを向いて。

「き、きゃあ!!」

 とっさに声が出てしまう。
 が、目は閉じなかった。

 なんというか、その、ものすごく、きれいな裸だったので。

「っ、すまない!!」

 ヴィンセントが慌てて後ろを向く。
 後ろを向いたら向いたで、背中の筋肉がすごい。力強くて、筋肉のうねりが美しい。引き締まった尻もいい。女性のぽよぽよした尻とはまったく違う、力で張り詰めた尻。
 ダヴィデ像の背面みたいだ。とにかく完璧に美しい。額に入れたい裸。
 このまま小一時間見ていられるけれど……多分、それはすごく失礼だと思う。
 気づいた私は、浴室から飛び出した。

「ごめんなさい、ごゆっくり!」

 隠し扉を閉め、深呼吸する。
 びっくりした。
 びっくりしたし、いいものを見た。

 顔が芯から真っ赤になっていくのを感じる。うやむやのうちにあんなことやこんなことをしてしまったものの、はっきり彼の裸を見たのは初めてだ。
 感想としては、とにかくすごかった。
 肉感が、すごい。
 いつもゆるやかな文官の服を着ているのがもったいない。彼の体はどこもゆるんだところなんかなくて、動くたびに筋肉が張るのがわかって、その曲線がまた、最高に色っぽかった……。

 あの体に、犯された。

 そう思うとますます下腹部が熱くなって、私は熱っぽい息を吐く。
 生まれ変わる前には、まったく想像もつかなかったことばかりが続いている。
 それもこれも、あのボタンのせい。神様がくれた、♥マークのまぐわえボタン。
 ……そういえば、ボタンは、どこだろう?

「っ、大変だ……」

 慌てて部屋中を見渡す。ぱっと見てわかる衣服のようなものは、このガウンだけ。他に衣服がありそうな場所は、と見ると、金象眼がほどこされた両開きの衣装チェストがある。
 開けてみよう、と一歩踏み出した、そのとき。
 背後から、聞き慣れた低い声がした。

「お前の着ていた衣類はそのチェストの中だ。直してあるし、持ち物もそのままにしてあるはずだ」

「あ、ありがとう、ございます」

 びくり、となった後に、どうにか取り繕って答える。
 おそるおそる振り返ると、浴室から出てきたヴィンセントはすっかりいつもの身支度を調えていた。堅苦しい飾りがいくらか少ないのと、髪がまだ濡れているところだけが、湯上がりの徴。
 ほっとすると同時に、少しだけ残念な気分になった。
 ヴィンセントのは私の姿から少し視線を逸らすと、苦々しげに告げる。

「礼を言われるようなことは、何もない」

「でも、すごくいい部屋に泊めて頂いて」

「わたしの部屋だ。浴室がついていて安全が確保されている部屋が他になかったゆえ、仕方なく連れてきた。お前の体もざっと拭かせてもらったが、わたしはあまり勝手がわからぬ」

「体を。ヴィンセント様が?」

 私はわずかに目を見開く。
 ヴィンセントはびくりとして私を見る。

「ああ……すまない。女手があればよかったのだが、わたしの周りは男所帯でな」

「あ、いえ、そういう意味ではなくて。感動していました。ヴィンセント様のような方が私なんかによくしてくださるなんて驚きですし、ありがたいです。汚れ仕事をさせてしまって、申し訳ございません」

 慌てて言い、私はヴィンセントに会釈をする。
 べたべたもどろどろもべきばきもしていないのは、彼の気遣いのおかげだったのだ。それはもうものすごく嬉しいが、嬉しすぎて逆に申し訳ない。
 ゲーム中の彼は完璧な仕事人間だ。ファンとしては羽ペン以上に重いものを持たせたくはないし、汚れ仕事もできることならして欲しくない。

「……もしも問題なく動けるようなら、風呂を使うか? 知っての通り、お前が女であることは内々の秘密であった。あんな形で明らかになってしまったとはいえ、侍女を呼び寄せるのもあからさまかと思ってな」

 しばしの沈黙の後、ヴィンセントは淡々と提案してくる。
 なるほど、私が男装の女であることは、ヴィンセント以外は知らなかったのか。
 何やら事情がありそうだけれど、たかが風呂ひとつで侍女うんぬんの話になるのには、少しばかり笑ってしまった。なんともファンタジーの偉いひとらしい発想だ。

「お気遣いありがとうございます。私、ひとりで入るお風呂が大好きです」

「……そうか」

「はい。ひとり風呂、ひとり散歩、ひとりご飯、ひとり酒、ひとり劇場、すべて大好きですので。お風呂、お借りしますね」

「……うむ」

 うなずくヴィンセントにもう一度会釈して、私は風呂へ続く扉を押した。
 チェストの中身にボタンがあるかどうかは気になるが、今の様子からするとヴィンセントはエレナを大事にしてくれているようだ。風呂に入っている間くらい放っておいても、事態はそうは変わらないだろう。
 もわりとした湯気に包まれて隠し扉を閉め、私は改めて風呂を見渡した。

「それにしても、すっごい」

 湯気の中に見え隠れするのは、ギリシャとかトルコとか、あのあたりの観光サイトでしかみないような景色だった。床から天井までを覆った青と白のタイルはつややかで、細かくて、全体がきれいな幾何学模様になるよう、規則的に並べられている。
 天井から下がるのは、透明なガラス玉の中に明かりが浮かぶオイルランプ。
 ゆら、ゆらと明かりがゆれると、壁に水面の模様が映る。

「きれい……それに、何か、いい匂い」

 くんくんと当たりを嗅いでみると、匂いの源は浴槽らしい。
 私はなめらかな生地のガウンをするりと脱いで、そっと浴槽に近づいた。近づけば近づくほど、いい匂いははっきりとし始める。

「これって、ヴィンセントの?」

 ぽつり、とつぶやき、お湯を量の手のひらですくって嗅いでみた。
 そろそろ鼻が慣れてしまいそうだけれど、間違いない。
 この、ハーブの森にいるような爽やかさの奥に、わずかな柑橘と花が香る匂いは――ヴィンセントに抱かれたときに感じた、彼の匂いだ。アロマオイルでも垂らしているのかもしれない。

「うー……」

 これは、ダイレクトに記憶を刺激される。体のあちこちが熱くなって、震える。
 私がうめくと、扉の向こうから心配そうな声がした。

「どうした。無事か」

「あ、はい! 大丈夫です、お気になさらず!」

 私は大急ぎで返し、置かれていたタオルを絞った。
 一通り体を拭いてタオルをすすぎ、きっちり髪をまとめてから、とぷん――とお湯に浸かる。
 こわばっていた体がじぃんと温まってくると、ふー、と自然と吐息がこぼれた。
 ……気持ちいい。湯船に浸かるのっていつぶりだろう?
 少なくとも、年単位で浸かっていない気がする。
 私はゆっくりとお湯に浸かりながら、とぷとぷとお湯を注ぎ続ける金属パイプを確認する。そろそろお湯は一杯だ。蛇口というには無骨な取っ手を見つけてバルブを締める。
 服装は中世とも近世ともつかないファンタジー調のカタエン世界、宮廷の雰囲気は大体ヴェルサイユ宮殿くらいの感じだ。庶民が恩恵にあずかっているかどうかはともかくとして、宮殿内には上下水道とボイラーくらいの設備はあるのだろう。
 私は大きな浴槽の中でゆっくりと足を伸ばし、若さで張り詰めた体を撫でる。
 そして、ふとあることに思い至った。

 ヴィンセントは私に、欲望の証を注いだだろうか?

 じっくりと考えてみるものの、正直なところ覚えていない。慣れない行為に振り回されて、最後のほうはかなり記憶が曖昧だ。

「……洗ったほうがいい、な」

 疑わしきは罰せずが法の原則だが、健康に関しては逆。疑わしいものは処置するべきだ。
 ヴィンセントに抱かれるのは正直……最終的には結構嬉しかったけれど、彼は私のボタンに強制されただけ。強制の結果としての子どもができても困ってしまうだろう。
 私だってこんな世界で、いきなり子どもが欲しいとは思えない。
 私は意を決して湯船から出ると、洗い場に膝を突いて指を秘所に滑りこませる。

「うー……いてて」

 さすがに、処女を捨ててまだ間もないそこは、触れると鋭い痛みを発する。
 それでも指自体は意外とすんなり受け入れられていく。
 多分、匂いのせいだろう。
 ヴィンセントの香りのする、温かい湯気。
 穏やかな温度に包まれていると、どこか、彼に抱かれているような気分になる――。

「んっ……」

 甘い声が出てしまった瞬間、頭にぽん、とまぐわえボタンの像が浮かんだ。

「いや、駄目だって」

 私は我に返って、いつの間にか閉じていた目を開く。
 そうだった、私はチェストの中にまぐわえボタンを置いてきているのだ。
 ヴィンセントは生真面目でも、アイルートに入った宮廷の治安は最悪最低になっていくはず。あんまりのんびりしている暇はない。
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