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異世界のナンパ
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礼を言ってガランの店を出る。
通りを歩いていると、ヤジスさんが呟いた。
「兵士が多いなあ。学者様がいるからですかね?」
俺に話しかけているようで、違うやつだ。
がっちり囲まれてる中からそっとのぞいてみると、道の要所要所に胸当てをつけて、槍を持ったいかついおっさんが立っていた。
物々しいな。
学者の偉い人って、そんなすごい人なのか?
「ま、おかげ様で、安心して買い物出来ますけどね。」
ニヤリと笑うヤジスさんについて、その後は、燃料の買い付けや傷薬の補充をしながらウワサ話を聞いていった。
青の洞窟を見に行くと言うと、皆、口を揃えて、あそこは綺麗だから、観光に良いと言う。
後は、物の値段が上がったとか、兵士の数が増えてる話も出た。
不思議だったのは、兵士が増えて揉め事も増えたという話だ。
「兵士がいるなら、治安は良くなるのでは?」
「あ~。坊ちゃんみたいに、皆が立派な護衛をつけてれば、心配ないんですが。」
俺が質問すると、店番の薬屋の爺さんが苦笑いで答えてくれた。
どうやら、この島の兵士は、破落戸みたいな気性の荒い人が多いらしく、喧嘩を止めるために呼ばれても、肝心の兵士が喧嘩を売ったり、綺麗な人がいると職務そっちのけでナンパしてたりするらしい。
いない方がマシなやつだな。
坊ちゃんも気をつけて下さい、と言われて、とりあえず頷いたが、ヤジスさんが笑ってたのが気になった。
薬屋を出ると、用は済んだから帰ることになって、市場を逆に歩いていく。
賑やかな市をもう少し見たい気もしたが、兵士が増えてるなら、早く退散した方が良いだろう。
「お嬢さん!待って!ぎゃあ。」
後ろから変な声が聞こえたので振り向くと、茶髪の若いにいちゃんがアーマドさんに取り抑えられていた。
なんだ?
「坊ちゃんに何の用だ?」
「へ?坊ちゃんて、男?うそ!」
俺を見て言ってるよな?
殴っていいかな?
しかも、よく見ると胸当てつけてやがる。兵士なのか。
槍はどうした。
「うわあ。せっかく可愛い子が通ったから、頑張って声をかけたのに。マジで男?」
男で悪いか。
やっぱ、こいつ殴ろう。
「ぶはは。げふ。まあま、坊ちゃん。ここの兵士はこんな感じなんですよ。ここまで弱っちいのは珍しいけど。」
「うちの坊ちゃんは可愛いからな。」
「仕方ない。」
腹を抱えながら、ヤジスさんが言い、アーマドさんがニヤニヤしながら同意し、イージスさんが頷く。
くそ。3人とも、こいつがついてき来てたの知ってたな?
「さて、兄さん。うちの大事な坊ちゃんは諦めてくれよ?俺が旦那様に殺されちまう。」
ヤジスさんが言うと、アーマドさんが腕を捻りあげる。
すると兵士のにいちゃんは悲鳴をあげて逃げていった。
「うーむ。坊ちゃんがいた方が話は聞きやすいんだが、変なのが来ちまうなあ。」
「しょうがないな。坊ちゃんは可愛いから。」
「俺たちの中から出ないように。」
いや、男に可愛いって。
でも、ナンパされちまったしな。
目立ってしまい、注目を浴びる。
アーマドさんとイージスさんが隠してくれたが、「小さい可愛い子がアレフに追いかけられてたぜ。」なんて声が聞こえてきた。
誰が言ったかしらねえが、小さいは余計だ。
納得いかないが、アルにも言われたし、多分、周りからは可愛いと、そう見えてるんだよな。
ナンパされかかったから、言い返すことが出来ねえ。
クソ。あのアホなにいちゃんがおかしな間違いするからだ。
通りを歩いていると、ヤジスさんが呟いた。
「兵士が多いなあ。学者様がいるからですかね?」
俺に話しかけているようで、違うやつだ。
がっちり囲まれてる中からそっとのぞいてみると、道の要所要所に胸当てをつけて、槍を持ったいかついおっさんが立っていた。
物々しいな。
学者の偉い人って、そんなすごい人なのか?
「ま、おかげ様で、安心して買い物出来ますけどね。」
ニヤリと笑うヤジスさんについて、その後は、燃料の買い付けや傷薬の補充をしながらウワサ話を聞いていった。
青の洞窟を見に行くと言うと、皆、口を揃えて、あそこは綺麗だから、観光に良いと言う。
後は、物の値段が上がったとか、兵士の数が増えてる話も出た。
不思議だったのは、兵士が増えて揉め事も増えたという話だ。
「兵士がいるなら、治安は良くなるのでは?」
「あ~。坊ちゃんみたいに、皆が立派な護衛をつけてれば、心配ないんですが。」
俺が質問すると、店番の薬屋の爺さんが苦笑いで答えてくれた。
どうやら、この島の兵士は、破落戸みたいな気性の荒い人が多いらしく、喧嘩を止めるために呼ばれても、肝心の兵士が喧嘩を売ったり、綺麗な人がいると職務そっちのけでナンパしてたりするらしい。
いない方がマシなやつだな。
坊ちゃんも気をつけて下さい、と言われて、とりあえず頷いたが、ヤジスさんが笑ってたのが気になった。
薬屋を出ると、用は済んだから帰ることになって、市場を逆に歩いていく。
賑やかな市をもう少し見たい気もしたが、兵士が増えてるなら、早く退散した方が良いだろう。
「お嬢さん!待って!ぎゃあ。」
後ろから変な声が聞こえたので振り向くと、茶髪の若いにいちゃんがアーマドさんに取り抑えられていた。
なんだ?
「坊ちゃんに何の用だ?」
「へ?坊ちゃんて、男?うそ!」
俺を見て言ってるよな?
殴っていいかな?
しかも、よく見ると胸当てつけてやがる。兵士なのか。
槍はどうした。
「うわあ。せっかく可愛い子が通ったから、頑張って声をかけたのに。マジで男?」
男で悪いか。
やっぱ、こいつ殴ろう。
「ぶはは。げふ。まあま、坊ちゃん。ここの兵士はこんな感じなんですよ。ここまで弱っちいのは珍しいけど。」
「うちの坊ちゃんは可愛いからな。」
「仕方ない。」
腹を抱えながら、ヤジスさんが言い、アーマドさんがニヤニヤしながら同意し、イージスさんが頷く。
くそ。3人とも、こいつがついてき来てたの知ってたな?
「さて、兄さん。うちの大事な坊ちゃんは諦めてくれよ?俺が旦那様に殺されちまう。」
ヤジスさんが言うと、アーマドさんが腕を捻りあげる。
すると兵士のにいちゃんは悲鳴をあげて逃げていった。
「うーむ。坊ちゃんがいた方が話は聞きやすいんだが、変なのが来ちまうなあ。」
「しょうがないな。坊ちゃんは可愛いから。」
「俺たちの中から出ないように。」
いや、男に可愛いって。
でも、ナンパされちまったしな。
目立ってしまい、注目を浴びる。
アーマドさんとイージスさんが隠してくれたが、「小さい可愛い子がアレフに追いかけられてたぜ。」なんて声が聞こえてきた。
誰が言ったかしらねえが、小さいは余計だ。
納得いかないが、アルにも言われたし、多分、周りからは可愛いと、そう見えてるんだよな。
ナンパされかかったから、言い返すことが出来ねえ。
クソ。あのアホなにいちゃんがおかしな間違いするからだ。
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