【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔

三崎こはく

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荒城の夜半に龍が啼く

招待状

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 ポトス城王宮、議会の間。緋色の絨毯が敷き詰められたその部屋に、14人の人々が集まっていた。部屋の中心に置かれた巨大な長机には、窓側に6人の十二種族長が、廊下側には5人の種族長が鎮座している。彼らが見据える先は部屋の前方。長机の短辺に並んで座る3人の人物だ。向かって左手から悪魔族長であるザト、国王レイバック、そして王妃であるゼータ。神妙な面持ちで椅子に腰かけるレイバックとザトに対し、ゼータは一人困惑の表情である。国政に関し重要な意見交換の場である種族長会議。本職魔法研究所研究員のゼータが会議の場に呼ばれるのは、王妃就任以降初めてのことである。なぜ自分がこの場に呼ばれたの、侍女が伝達を間違えたのではないか。衣服の襟に顎先を埋める挙動からは、王妃の戸惑いがひしひしと伝わってくる。

 議会の間の扉が開き、十二種族長の最後の一人が入室した。幻獣族長アマルディーナは皆が揃っている部屋の中を一望すると、軽く頭を下げ、それから定められた一席へと腰を下ろした。「起立、礼、着席」ザトの号令の後、まず口を開く者はレイバックである。

「突然の招集に参集御苦労。召集の理由はこれだ」

 そう言って、レイバックが掲げるは小さく折り畳まれた一枚の紙だ。高々と掲げられる謎の紙に、皆の視線が集中する。

「黒の城から差し出された文である。文の内容は女王即位の報せ。彼の国に、千数百年振りに王が立つんだそうだ」

 淡々と告げられるレイバックの言葉に、議会の間はにわかに騒がしくなる。期待、戸惑い、疑念。様々な感情が入り乱れる部屋の中で、真っ先に挙手する者は人間族長クリスであった。

「勉強不足で申し訳ありません。黒の城というのは?」
「ああ、クリスはバルトリア王国については未学習か。黒の城とは、隣国バルトリア王国の中心部に建つ城だ。かつての国王が建てた城で、国王崩御の後も民の間では国政の中心地として認識されているらしい」
「国政の中心地?でも、バルトリア王国では国政は行われていないはずでは?」
「あの国はその辺りの事情が複雑でな。詳しいことはメリオンに指南を仰いだ方が良い」
「わかりました」

 ドラキス王国の南方に位置する魔族国家バルトリア王国。国境を隔てた隣接国家であるにも関わらず2国の関係は希薄だ。その最たる要因はバルトリア王国は長く統治者が不在であるということ。神獣の王の力を以てしても、統治者不在の荒国と良好な関係を築くことは不可能だ。ドラキス王国建国以降、バルトリア王国との関係は年間数名の移住者を受け入れるのみに留まっている。民の中にもバルトリア王国に関し正しい知識を持ち合わせる者は稀で、一般的な認識といえば「王不在の無秩序国家」程度のものなのである。
 人間族長就任より日の浅いクリスが、バルトリア王国に関し無知であることは当然も当然。しかし幸いなことにクリスの教育係はメリオンである。王宮内唯一のバルトリア王国出身者であるメリオンは、彼の国の知者としてレイバックの信頼も厚い。クリスへの指南は知者に任せるが適切。レイバックの意思は正しく伝わったようで、横並びに座る師弟はどちらともなく目配せをする。

「さて話を戻そうか。皆を招集した理由は、バルトリア王国に王が立ったという報告のためだけではない。新王フィビアス、彼女は即位に際し式事を執り行う意向のようだ。各国の国王を黒の城に呼び寄せ、盛大な即位式を執り行うのだという。昨夜届いたこの文は国王即位の報せであるとともに、即位式への招待状でもある」

 レイバックがそう告げれば、室内の騒めきは再び大きくなった。ドラキス王国の守り神を混沌の地へ呼び寄せようとは。しかし各国の国王が集う場であれば、今まで交易のなかった国々と縁を繋げるやもしれぬ。隣り合う種族長らは互いに顔を見合わせ、各々の見解を述べている。騒めきの中一際大きく響くは、廊下側の一席に座る巨人族長ギーガンの声だ。身の丈が3mを超えるギーガンは一人だけ特注の椅子を持ち込んでおり、重低音の声は皆の頭上に雨のように降り注ぐ。

「前国王が崩御されたのは、いつ頃のことでしたかな?」

 ギーガンの問いに答える者は、バルトリア王国の知者メリオンだ。

「今からおよそ1200年前の出来事でございます。バルトリア王国建国者である初代国王の名はブルタス。苛政を敷いた王でありますが、治世は500年余りにも及んでおります」
「ブルタス前国王崩御の後、王となった者はただの一人もおりませんか」
「私の知る限り、おりません」
「悲願の即位というわけですな。盛大な即位式を執り行いたいという意向にも頷ける」

 ギーガンはそれきり黙り込み、会話を引き継ぐ者は龍族長ツキノワだ。腰に短剣を携えるツキノワの視線は、部屋の前方に座るレイバックへと真っ直ぐに向かう。

「どうされるおつもりです。参列の返事を返しますか」
「現段階で不参列の選択肢はない。バルトリア王国との友好関係構築はかねてからの課題であるし、こうして正式に文を貰った以上、余程の理由なくして不参列の返事は返せないであろう」
「左様でございますか…となれば護衛の選出が課題となります。バルトリア王国へ向かう道中は凶暴な魔獣の巣窟です。街や集落の多くは未だ混迷のうちにありましょうし、王と王妃の御身をお守りするとなれば、王宮軍の精鋭を引き連れても十分な守りとは言えません」
「え、私も?」

 レイバックとツキノワの会話に水を差したのは、場にそぐわぬ間抜けな叫びだ。場の視線は一斉に声の主へと集中し、そこにいるゼータは赤恥に肩を竦めた。

「…すみません。そうですよね、私も行きますよね」
「式事に国賓として呼ばれている。俺が行くのなら当然王妃も行く」
「はい…」

 俯くゼータはシャツの襟に顎首を埋め、しおしおと小さくなってゆく。真面目な会議の場でまさか自身の参集理由を理解していなかったなどと、口にすれば恥以外の何物でもない。亀のように首を縮込めるゼータはさておき、場の論議は続く。

「旅の供に多くの兵士を連れ出してしまえば、国の守りが疎かになります。仮にバルトリア王国国土内で積極的な魔獣討伐活動が開始されているとなれば、棲家をなくした魔獣共がドラキス王国の国土に流れ込むことでしょう。民の暮らしを第一に考えるのであれば、旅の護衛は最低限に留め国土の守りを手厚くすべきでは?」
「ならばメリオン殿が旅路に同行されるのが宜しいでしょう。ドラキス王国とバルトリア王国の国境付近に防衛線を張るとなれば、相当の人員が必要となります。個々の戦闘力よりも連携力が必要となる任務ですから、王宮軍の兵士は国土の守りに努めるべきです。メリオン殿は王に次ぐ実力者でありますし、バルトリア王国の内情にも通じている。ぞろぞろと兵士を連れ出るより、余程頼り甲斐があります」

 精霊族長、獣人族長と順に意見を述べ、場の視線は再びメリオンへと向かう。13対の視線を一身に受けても、メリオンが亀のように首を縮めることはない。紳士と名高い男は、背筋を伸ばしたまま僅かに視線を下げる。

「ご期待に沿えず申し訳ございません。一身上の都合により、私はあの国に立ち入ることが叶いません」
「…左様でございましたか。では王宮軍兼任の十二種族長が付き添いますか。メリオン殿には及びませんが、各々それなりの手練れでありますし」

 現在王宮軍兼任の十二種族長は、獣人族長、竜族長、巨人族長、吸血族長の4人だ。このうち吸血族長メリオンはバルトリア王国に立ち入ることができず、巨人族長ギーガンは体格上の都合で式事への引率には不向きである。ならば護衛を務めるべきは竜族長か獣人族長の二択。いざ有事の際にレイバックとの連携を考えるのであれば、剣技に長けた竜族長を付き添わせるが吉。いや黒の城滞在中武器を手放さざるを得ない状況を考慮すれば、体術に長けた獣人族長を付き添わせるが良い。紛糾する論議の中で、幻獣族長アマルディーナが大きく声を上げる。

「護衛の議論に水を差すようで申し訳ありませんが、道はいかが致します。バルトリア王国に続く道は満足に均されておりません。馬車での移動は不可能です」

 護衛の選任に加え、更なる問題が浮上。論議の声はさらに大きくなる。

「騎獣を使うしかないだろう。護衛の数を最低限で済ませるのなら、馬車より騎獣の方が身軽だ」
「バルトリア王国へ続く獣道には凶暴な魔獣が多数潜んでおります。臆せずに走り抜けられる勇敢な騎獣がおりましょうか」
「単騎では臆病でも、群れでの移動で力を発揮する騎獣がおります」
「しかし旅の護衛は最低限にすると先ほど決めただろう」
「そもそも王を乗せられる騎獣など存在するのですか。強大な力をお持ちの王は騎獣に嫌われます」

 右へ左へ、あちらへこちらへ。飛び交う論議の声に耳済ませながら、一人はてと首を傾げる者がいる。立ち上がり右手を高く掲げ、議論に沸く場に提案を投げかける者は、亀より人に復帰したゼータだ。

「馬車も騎獣も使えないのなら、レイがドラゴンになって飛んでいけば良いのでは?」

 さも当たり前のように述べられる言葉に、場は水を打ったように静まり返る。なるほどその手があったか、皆度肝を抜かれた様子である。羨望の眼差しをひしひしと受け止めながら、ゼータはレイバックに問い掛ける。

「ドラゴンが空を飛んでいれば、大概の魔獣は寄ってきませんよね。背中に人を乗せることはできませんか?」
「鞍を付ければ、乗せられないことはないだろう。しかし飛行の精度を考えれば、大勢を背に乗せるのは避けたいところだ。多くても2人か、理想を言えば1人か…」
「では2人で行きましょう。私とレイの2人旅。道中の危険を考えなくて良いのなら、護衛を引き連れる意味もないでしょう?知らない場所に長居するのも疲れますから、ささっと行ってささっと帰ってきましょうよ」

 ゼータの案に、レイバックは腕を組んで考え込んだ。傍らに座るザトも、目を瞑り長考に陥る。ゼータの提案は非常に現実的だ。空の旅となれば悪路を気に掛ける必要はなく、移動時間は最低限で済ませることができる。万が一ドラゴンに挑もうとする果敢な魔獣に出くわしたとしても、背に乗るゼータが魔法で応対すれば済む話なのだ。2人旅となれば多くの荷を持ち運ぶことはできないから、手荷物の取捨選択は必要となる。それでも護衛と騎獣を連れた長旅よりは、余程身軽な旅となることはまず間違いがない。長考から覚めたレイバックは、ぱんと手を叩く。

「よし、ゼータの案を採用しよう」

 隣に座るザトも、残る11人の種族長も同様に頷く。
 その後の論議は驚くほどの速さで進んだ。護衛も騎獣も不要となれば、旅路の準備は最低限で済む。種族長会議の場で議論を重ねるべき事はほとんどなく、会議開始より30分と経たずに場は解散となったのだ。

「黒の城へは明朝、即位式に参列する旨の文を返す。旅路の準備において各種族長に依頼する事も出てくるだろうから、各々仕事に余裕は持たせておいてくれ。では散会」

 そう言い残し、レイバックは席を立つ。扉への道程を数歩進み、途中で思い出したように部屋の中を振り返る。緋色の瞳の見据える先には、いまだ席に坐したままのゼータがいる。

「おいゼータ、何をぼけっとしている。退出するぞ」
「あ、はい」

 レイバックに名を呼ばれ、ゼータは慌てて席を立った。そうして何度か足を縺れさせながらレイバックの背に続き、慣れぬ会議の場を後にしたのである。

***

 議会の間を退出した後、レイバックはしばらくの間無言で歩を進めた。ゼータもその背に続く。数人の侍女官吏とすれ違い、階段を上り、無言のまま廊下を歩く。会議中の雄弁さが嘘のように黙りこくるレイバックは、自身の執務室前に辿り着いたときようやく歩みを止めた。

「…行きたくない」

 ゼータに背を向けたまま、レイバックは呟く。執務室前に人気がないを良いことに、緋色の髪を両手でぐしゃぐしゃと掻き回す。

「いやいや…勘弁してくれ。黒の城に関して良い噂を聞いた事がないぞ。ブルタス前国王の亡霊が出るとか、凶暴な魔獣が巣食っているとか。誰か一人くらい、不参列で構わないと言ってくれたって良いじゃないか」

 先ほどまでの威厳はどこへ行ったのやら。髪を掻き回しながら。レイバックは奇妙に身体をくねらせる。およそ一国の主に相応しくない奇行を眺めながら、ゼータはそっと安堵の息を零すのである。良かった、行きたくないのは自分だけではなかったのだ。
 うだうだと奇行を続けるレイバックと、それを眺めるゼータ。レイバックがようやくまともな立ち姿を取り戻したのは、廊下の向こう側に現れた人影を見たときだ。どうやら階段を上ってきた様子のその人物は、颯爽と廊下を歩き、レイバックとゼータの目の前で歩みを止める。背筋を伸ばし凛と立つその人人は、ほんの数分前まで議論を交わしていたメリオンだ。

「王、ゼータ様。即位式参列に際し、バルトリア王国に関する基礎的事項をお伝えしたいと存じます。近日お時間を頂けますか」

 メリオンの言葉に返すは、きりりと引き締まるレイバックの声だ。

「明日は一日予定が埋まっている。明後日の午後で構わんか?」
「では明後日の昼一番、王の執務室に伺います。ゼータ様も何卒ご参集の程」

 優雅な一礼を披露した後に、メリオンは元来た道を引き返していった。メリオンの姿が階段室に消えたとき、レイバックは即座に王の仮面を取り去り奇行を再開したのである。
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