【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔

三崎こはく

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十字架、銀弾、濡羽のはおり

人間族長-5

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 扉の開く音と同時に、クリスとゼータは反射的に席を立った。押し開けられた扉の向こうから、姿を現した者は背の高い黒髪の男だ。黒い羽織のすそを翻す様は凛として、緩急をつけて歩く様子は気高い肉食獣のよう。顔立ちは思わず見惚れるほどに整っているが、吊り上がった眼がどこか冷酷な印象を抱かせる。颯爽と部屋の中へと歩み入ったその男は、薄い唇を引き結んだままにクリスとゼータの元へと歩み寄った。腕の中の書類束をテーブル端へとのせ、それから優雅な一礼をする。

「貴殿の教育係を担当することになりました、吸血族長のメリオンと申します。初めまして…ではありませんね。貴殿が外交使節団の一員としてドラキス王国を訪れたときに、一度お会いしております」

 微笑み交じりにそう告げて、メリオンはクリスに向かって右手のひらを差し出した。クリスは迷うことなくその手を取る。

「お久し振りです…とご挨拶申し上げたいところなのですが、申し訳ありません。僕、当時のことをすっかり忘れてしまっていて。十二種族長にどのような方がいらっしゃったのか、全然覚えていないんです」
「一度見ただけの人の顔を、鮮明に覚えている者など多くはおりません。私もこうして顔を合わせるまで、クリス殿のお顔は綺麗さっぱり忘れておりました」

 和やかに語られる言葉を聞きながら、クリスは僅かに視線を下げた。身体の前に差し出した右手のひらは、未だメリオンに握り込まれたままだ。なぜ放してもらえない。不穏な空気を感じ始めたクリスは手のひらを引き抜こうと試みるも、2つの手掌は絡み合って離れない。クリスの抵抗など歯牙にも掛けず、メリオンはまた口を開く。

「クリス殿の経歴については、昨日推薦書にて拝見いたしました。ロシャ王国の一大研究機関である魔導大学において、優秀な研究員として広く期待を寄せられていたのだとか。宜しかったのですか?一度ドラキス王国国王の名に忠誠を誓ってしまった以上、貴方は簡単には祖国に戻れない。祖国の大地に、研究員としての名誉に未練はありませんか」
「ロシャ王国の地にも、魔導大学研究員としての地位にも、全くと言って良いほど未練はありません。僕、ドラキス王国で暮らすことが夢だったんです。外交使節団として来国したときからずっと。だから夢叶った今、毎日がとても充実しているんです」
「左様でございましたか。ドラキス王国での暮らしを人生の夢としていただけることは、私としても嬉しい限りございます。しかし貴方はご自身の決断により夢を叶えた身。人間族長などという重役に就かずとも、気ままな生活を謳歌致せば宜しかったでしょう。貴殿の就任を歓迎せぬとの意ではございませんよ。ただ私は少々、疑り深い性格でしてね」

 手のひらだけに飽き足らず、メリオンの視線はクリスの瞳を捕らえて離さない。握り込まれた右手の関節が軋みを上げる。手のひらの痛みに表情を歪めるクリスの傍らでは、ゼータが不安げな面持ちで2人の挙動を見守っている。推薦者としてクリスの擁護をしたい気持ちは山々だが、余計な発言は状況を悪化させるだけ。幾度となく開閉するゼータの唇は、暗にそう伝えている。

 この場をどう切り抜けるかと、クリスは必死で思考を巡らせる。メリオンがクリスの素性に疑念を抱いていることは、最早火を見るよりも明らかだ。そして疑念を完全に晴らすことは、恐らくは不可能。なぜなら十二種族長に説明されたクリスの経歴自体が嘘に塗れているからだ。ロシャ王国立ち去りの理由は「ドラキス王国への憧れ」などというお綺麗な言葉で誤魔化され、対魔族武器開発に関わったという過去は綺麗さっぱり揉み消された。王妃であるゼータを地下室に監禁したという事実も、レイバックの逆鱗に触れた過去も、ロシャ王国内ではすでに故人とされていることも、本来赤裸々に明かされるべき事柄は全てひた隠しにされている。嘘で塗り固めた経歴の上に立つ者が、何を語ったところで知者を説き伏せることは不可能なのだ。そうはわかっていても、言葉なくしてこの場を切り抜けることもまた不可能。クリスは慎重に、言葉を選ぶ。

「僕はレイバック国王殿のことを尊敬しています。王様だからという理由だけではなくて、一人の人として好ましいと感じます。外交使節団として王宮に滞在したときも、魔導大学において視察員の接待をしたときも、レイバック国王殿と関わる機会は山ほどありましたから。失礼な言葉だと思われるかもしれませんけれど、本当に友達のように思っているんですよ。だから彼が僕を頼ってくれるなら、僕の力の及ぶ限り協力したいと思います。これって自然な感情ですよね?」 
「協力したい…ね。国家の重鎮たる地位を、慈善活動の一環とは捕らえないでいただきたい。貴方が引き受けたのは王宮門扉の掃除夫などではなく、ドラキス王国内の人間を纏め上げる重役だ。安直に気持ちで公務に臨むと、早々に足元を掬われますよ」

 そう吐き捨てて、メリオンはクリスの右手を解放した。疑念を晴らすとはいかずとも、ひとまず説明の道理は通っている。メリオンが剥き出しの敵意を収めたことに、クリスだけではなくゼータまでもが安堵の息を零す。

 まるで何事もなかったかのようにソファの一席に座り込んだメリオンは、テーブル上の書類山から糸綴じの書類を引っ張り出した。「掛けなさい」との指示を受けて、クリスはメリオンの対面となる席に腰を下ろす。狼狽えた者は、テーブル脇に一人取り残されたゼータだ。顔合わせに同席せよとのレイバックの指示を受けこの場に居合わせたものの、メリオン到着以降まだ一言も言葉を発していない。推薦者の任を果たせぬまま場を立ち去って良いものかと、ゼータは悩ましげに足踏みをする。

「メリオン。仕事の話に移るなら、私はもう退席しても良いですか?」
「ええ、構いませんよ。顔合わせにお立合いいただき、ありがとうございました。お手数ですが空いた茶器を引き上げていただけますか。これだけのことに侍女を呼ぶのも手数ですから」
「あ、はい。良いですよ」

 ゼータがそう答える間にも、メリオンの手先は忙しく茶器を集める。クリスの分の紅茶はそのままにして、2枚の菓子皿とレイバックの分のティーカップ。数口分減っただけの紅茶のカップを、メリオンは片手で持ち上げた。ゼータはカップを受け取るべく手を伸ばす。しかしゼータの指先が受け皿の端に触れるとほぼ同時に、メリオンの手は受け皿を離す。

「あ」

 そう呟いたのが誰であったのかはわからない。支えを失った茶器は重力に従い、音を立てて床へと落ちた。足元に転がったカップを、クリスは慌てて持ち上げる。激しい破損を覚悟したが、幸いにも床に落ちた茶器は元の形状を保っている。応接室の床に敷き詰められた緋色の絨毯が、落下の衝撃から茶器を守り抜いたようだ。

「…失敬」

 メリオンが気まずそうに呟いた。床にしゃがみ込み、懐から取り出したハンカチでテーブルの側面や脚周りに飛んだ水滴を拭う。カップにはかなりの量の紅茶が残っていたから、小さなハンカチ一つで全ての液体を拭いとることは難しそうだ。カップを持ち上げたのとは別の手で、クリスはテーブル上の書類山を撫でる。

「書類は濡れていませんね」
「しかし絨毯が水浸しです。クリス殿、お手数ですが雑巾を借りてきていただけますか。応接室を出てすぐ右手に、給湯室がありますから」
「はい。ゼータ、お願いしてもいいですか?」

 流れるような仕事の受け渡しだ。突然の名指しを受けたゼータは慌てて首を縦に振り、メリオンはハンカチを手に動きを止める。メリオンはクリスの顔面をじっと見据え、それから面白い物を見つけたとばかりに口の端を上げた。薄い唇の間には鋭い4本の犬歯が覗く。

「なぜそいつが俺を避けていると知っている。情報を共有しているのだとすれば、やはりお前ら恋仲か?」

 先刻までの丁寧な口調とはまるで別人。国家の重鎮たる人物の変貌ぶりに、クリスは驚き目を見開く。クリスの横では、ゼータまでもが夢から覚めたような表情だ。なるほど、ゼータがメリオンを苦手とする理由はこれか。他者の偽りを見抜く技に長け、なおかつ自身は、紳士の仮面の下に素顔を覆い隠している。素顔を隠すこと、それ即ちメリオンという人物は安直に他者を信用しない質なのだ。そして素顔が晒されることは、今この場において何を意味するのか。逸る鼓動を抑えながらも、クリスは顔面に柔和な笑みを張り付ける。

「恋仲、とは?僕は手がいっぱいだから、ゼータにお願いしただけですよ」

 ほら、とクリスは右手に紅茶のカップを掲げる。不自然としか言いようのない言い訳を、メリオンは口元に薄い笑みを張り付けたまま聞いた。たっぷりと紅茶を吸い込んだ絨毯に、右手の平が翳される。途端、周囲には熱風が巻き起こった。竜巻のような熱風を顔面に受け、クリスは思わず両目を瞑る。ゼータはぎゃあと悲鳴を零し、テーブル上の書類山を抱えるようにして抑え込む。
 メリオンの放つ魔法が絨毯をすっかり乾かし終えるまでには、10秒と掛からなかった。絨毯の表面を何度か撫でたあとに、メリオンは満足と頷き元いた席に戻る。恐る恐る両目を開けるクリスの傍らでは、書類を抑え込んだゼータが悲痛な呟きを零している。「予告くらいしてくださいよ、もう」苦労人ゼータに向けて、メリオンからは容赦のない言葉が飛ぶ。

「雑巾は不要。お前はそのまま下がれ」
「…はい」

 ゼータはのろのろと身を起こし、空になった茶器と菓子皿を両手に持ち上げる。メリオンの言葉に従い応接室の扉を目指しながらも、不安に満ちた瞳は何度も背後を振り返る。クリス、その危険人物と2人きりになって大丈夫ですか。無言の問い掛けに、クリスは穏やかな笑みを返す。大丈夫、心配しないで。間もなくして部屋の扉は締まり、応接室の内部には柔和な笑みを称えた男と、邪悪な笑みを称えた男が残される。
 メリオンはそれからしばらく、手の中のハンカチを弄んでいた。紅茶で濡れたハンカチを掌上に広げ、温風を巻き起こしてはふわりと宙に浮かべる。ふわふわと漂うハンカチは掌上に落ち、それをまた巻き上げる。その繰り返し。

「お前の経歴には嘘がある」

 唐突に、メリオンは語る。

「昨日人間族長任命伺に印を押した後、俺はすぐにロシャ王国に向けて遣いを出した。魔導大学の上部組織である教育省に、お前の経歴の真偽を問うためだ。昼夜問わず馬を走らせた遣いの官吏は、ほんの30分程前に王宮へと戻った。俺は任命の儀に参列することなく、この官吏からの報告を受けていたわけだが…」
「報告の結果は、どうでした?」
「クリスという名の男が、研究員として魔導大学に在籍していたことは間違いがない。学長セージにも一目を置かれる、優秀な研究員であったそうだ。このクリスという男が他の精鋭に混じり、ドラキス王国からの視察員を接待したことも事実。しかしここからが奇妙だ。教育省の官吏曰く、クリスという研究員はすでに死んでいるのだという。学内で起きた火災事故に巻き込まれ、不運にも若い命を落としたんだそうだ」

 温風に巻き上げられたハンカチが、クリスの目の前に浮かんだ。真四角のハンカチは宙に浮かんだまま、風車のようにくるくると回転する。二つ折り、四つ折り、八つ折り。人の手を使わずして小さく折り畳まれたハンカチは、やがてクリスの膝の上にぱさりと音を立てて落ちる。凄い、クリスは呟く。魔法オタクのゼータですら、羊皮紙を丸めるような繊細な魔法は使えぬのだと言った。精霊族の司祭が使うに等しい細やかな魔法を、このメリオンという人物は容易く披露して見せる。披露の意図は、威嚇。

「死んだはずの男がなぜここにいる。火災に巻き込まれたという癖に、身体には火傷跡一つ見当たらない。お前、偽物か」
「まさか。僕は本物のクリスですよ。外交使節団の一員としてドラキス王国を訪れた張本人です。偽物だというのなら、魔導具お披露目のときに起きた出来事を話しましょうか?魔封じの紐の効力で、王妃候補のルナ様が倒れられた―」
「一方的に語られる記憶など当てになるか。お前が語るべきは真実だ。経歴を偽りドラキス王国の中枢部に潜り込んだ意図を、真実の言葉を以てして語れ」

 メリオンは、クリスの内に悪意の存在を疑っている。素性を偽りドラキス王国へと潜り込む密偵、死者の名を語る冒涜者、国家の転覆を図る危険人物。クリスを国王レイバックの、延いては国家の敵と見なし己の力を以てして排除しようとしている。しかし散々の威嚇にも関わらず、クリスは一向に口を開こうとしない。メリオンは片頬を歪め、「愚者め」と吐き捨てる。

「任命の儀で誓った言葉を忘れたか。汝、嘘偽りを述べることなく、いかなる時も善の味方となることを誓うか、と」

 クリスの膝の上で、ハンカチが燃え上がった。紅茶色に染まるハンカチは橙色の炎に包まれて、ものの数秒の間に灰も残さず消失する。炎を膝にのせたはずなのに、衣類には一つの焦げ跡すら見当たらない。魔法に長けた者の手に掛かれば、物体を跡形もなく消し去ることなど造作もないのだ。例えそれが一人の人の命であったとしても。
 命を脅かされても尚、クリスの心に不思議と恐怖はなかった。クリスが経歴を偽るのは、ドラキス王国に反意あってのことではない。レイバックの意に報いるためだ。クリスがロシャ王国を立ち去るに至った経緯を正確に語るとすれば、魔導大学内での対魔族武器開発について言及することは避けられない。対魔族武器開発はレイバックとアポロの間で密々に処理された事案であり、当件を表沙汰にすることを2人の国王は望んでいない。クリスがこの場で真実を語ってしまっては、ドラキス王国とロシャ王国の友好関係は保てない。

 事件の詳細を知らぬメリオンが、クリスに対し不信感を抱くことは当然と言えば当然。しかし結局のところ、2人の行動の原点は同じなのだ。国家の主君たるレイバックの思いに応えたい。その思いがあるからこそクリスは自らの素性を隠し、メリオンは武力を以てして危険人物の排除に当たろうとしている。根底にある思いが同じならば、クリスが必要以上にメリオンを恐れる必要はない。クリスは背筋を伸ばし、今日一番の笑顔を作る。

「僕はレイバック国王殿に忠誠を誓い、その命令に服従することを誓いました。僕の言動は、レイバック国王殿の意に背くものではありませんよ」

 メリオンは一瞬、虚を突かれたような表情を浮かべた。経歴の詐称はレイバックの意志である。遠回しの訴えは無事伝わったようで、メリオンはふんと鼻を鳴らす。

「そういう事情なら、俺はこれ以上追及すまい。しかし忘れるな。俺が教育係につく以上、お前の行動は常に俺の監視下にあるということだ。小指の一本でも不審な動きを見せれば、そのお綺麗な顔を胴体と不仲にしてやる」

 忌々し気に吐き捨てて、メリオンは自身の首元を指先で叩いた。怖いなぁ、とクリスは笑う。

「雑談は以上。では仕事の話に移るか。まずは十二種族長の主たる公務である決裁業務について説明する。最低限の筆記具は持ってきているな?」
「はい。カバンの中に筆箱が…あ、すみません。控室に鞄を置きっぱなしです」
「…緊張感のない奴だな。とっとと取りに行ってこい」

 メリオンの叱咤を背に受けて、クリスは応接室を飛び出した。
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