【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔

三崎こはく

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無垢と笑えよサイコパス

懺悔

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 そこはポトスの街の北部にある緑地だ。端が見えないほどに広いその緑地には、南北を貫くようにして石畳の舗装路が通っている。舗装路の左右に広がる風景はひたすらに瑞々しい。人が座れるようにと短く刈り込まれた芝生、適度に間引きされた樹木、咲き誇る花々。人の手の加えられない花々の周りには色とりどりの蝶々が舞い、耳を澄ませば小鳥の囀りが聴こえる。
 人と自然とが上手く調和したその緑地は、ポトスの街の人々の憩いの場である。休日平日問わず多くの人がこの緑地を訪れて、青々しい草花の香りを胸いっぱいに吸い込んでは日々の鬱憤を晴らすのだ。

 緑地の一角には小川が流れていた。助走を付ければ飛び越えられるほどの、ほんの小さな小川だ。緑地を横断する小川を超えるためにいくつかの木橋が設けられていて、手すりに身体を預け小川のせせらぎに耳澄ます人の姿も目立つ。多くの義塾が休みとなる週末には、浅瀬に足を入れ小魚やあめんぼを捕まえようとする少年少女らの姿も見受けられた。
 多くの人々が集い、語らうポトスの街の憩いの場。しかしそれはあくまで白昼の風景で、太陽が山間に姿を隠した後、緑地は姿を一変させる。舗装路の脇に街灯はない。延々と続く緑地の周囲には建物もない。陽灯りが途絶えた後、憩いの緑地は完全なる闇に包まれるのだ。瑞々しい青葉を照らすものは、夜空から降り注ぐ月明かりだけ。新月の日には真っ直ぐに歩くことすら叶わない。動物もいなければ人もいない。時折、りり…と鳴く虫の声だけが、穏やかなときの流れを感じさせる。

 その場所に、一人の青年がいた。小川の縁、踏み荒らされた芝生の上に細身の身体を横たえている。目を閉じ、小川のせせらぎに耳を澄ましている。靴に服に鼻先に、虫が止まることも厭わない。大庭石菖おおにわぜきしょうに絡まる黒髪は、夜闇に溶けて消えてしまいそうだ。

 芝生を踏み分ける音、虫の声が止む。淀みない足音は青年のすぐ傍で止まる。

「よ」

 嬉しさを滲ませる声に、ゼータは目を開けた。黒い人影が天頂から降り注ぐ月光を遮っている。しかし顔の造形など見ずとも、その人物が誰であるかは容易く判断が付いた。王宮で暇もなく公務にあたっているはずのレイバックだ。

「何しているんですか、こんなところで」
「俺の妃が、仕事帰りに道草を食っているとの証言を得てな。跡を付けていたらここに行きついた」
「あ、そう。ご苦労様です」

 それ以上、頭上から降り注ぐ言葉はない。レイバックはゼータの隣に腰を下ろし、目前に広がる暗闇を眺め渡す。虫の音色に川のせせらぎ、木々の騒めきが耳に心地よい。
 レイバックの視線の先を辿るようにして、ゼータは暗闇に目線を移した。しかしいくら目を凝らしても、見える物は木々の黒い影と、その上に広がる薄雲に覆われた夜空だけ。獣の血が濃い獣人族や幻獣族の中には、人型でありながら夜目の利く者もいる。ドラゴンの血を引くレイバックの瞳にも、ゼータには見えない何かが映っているのだろうか。

 夜空を流れる薄雲は、少しずつ形を変えながら視界の端へと消えていった。風の流れが穏やかだから、雲の流れも亀の歩みのように遅い。視界の左端に現れた雲の塊が、右端へと消える。そうするまでにはたしてどれ程の時間を要しているのか。辛抱強く薄雲の行く先を追っていたゼータであるが、目印の雲が3度視界の端に消えたところで沈黙に敗北した。身体を起こし、横で同じように沈黙を守っていた男に問いかける。

「何も聞かないんですか?」
「話す気になったなら、聞く」

 事もなげにそう言われてしまえば、ゼータは黙り込む他にない。話すとは言っても、何を話せば良いのかわからないのだ。胸の内にくすぶる感情の正体がわからない。日々脳裏を蝕むその感情の正体を知りたくて、ゼータは日々こうして人気のない緑地に足を運んでいる。魔法研究所での仕事が終わればすぐに馬車に乗り込んで、およそ30分の時を掛けてポトスの街北部にある緑地に辿り着く。その頃には空はすっかり夕焼け模様、街灯のない緑地からは日の入りとともに人の姿が消え、ゼータが小川の畔に腰を下ろす頃には辺りはすっかり静寂に包まれるのだ。そうして生い茂る木々の向こうに太陽を見送り、闇夜の中で一人物思いに耽る。物思い、とは言っても日々の思考に進捗があるわけではない。やるべきことは単純な反復作業。胸の内にある感情と、過去に自身が感じた事のある感情を付き合わせ、名前のnいその感情の正体を探る。ゼータが魔法研究所に通うのは毎日のことではないから、緑地に足を運ぶのは今日で5回目のことだ。しかし5度同じ作業を繰り返しても、心に巣食う感情の正体はわからない。
 口に出せば、堂々巡りの思考は少しでも前に進むだろうか。取り留めのない話でも、レイバックは耳を傾けてくれるだろうか。ゼータは恐る恐る口を開く。

「メレンと話をしたんです」
「ああ、魔法研究所を訪れたらしいな。ビットに聞いた」
「そう…それで、2人きりで話をしたいと言われて、夕食を食べに行ったんです。そこで色々と、情報交換をしたんですけれど」
「情報交換とはクリスのことで?」
「そうです」

 1週間前のメレンとの会話を、頭の中で反芻する。緑地を訪れる間に何度も繰り返した作業だ。会話の内容は膨大で、レイバックに全てを伝えるには途方もない時間が掛かる。何から話せば良いのだろう。迷った挙句に、最も心を揺さぶられたメレンの言葉を口にする。

「行方不明なんですって」
「…クリスが?」
「そう」

 伝えられた言葉の意味を掴みあぐね、レイバックは何度かその言葉を繰り返した。行方不明。

「それは、遺体が見つかっていないという意味だろうか」
「いえ。大学関係者が彼の研究室に立ち入ったようです。見つかっていないことはないと思いますよ」
「…どういうことだ」
「さあ、真相は知りませんよ。でもね、第3研究棟に立ち入った大学関係者が、建物の壁に亀裂を見つけたんですって。それを理由に建物はすぐに取り壊されたみたいですよ。時期で言うと、アポロ王の勅命による研究室の大鑑査が始まった頃」

 勅命による大鑑査。レイバックはまた繰り返す。

「取り壊しの前後で、第3研究棟から運び出された物は箱詰めの書物だけみたいですよ。数人がかりでなければ持てないような大きなものは、運び出されていないんですって」

 伝える言葉は語尾が震えた。喉の奥に詰まる熱い塊を飲み下すようにして、口内に溜まった唾液を何度も飲み込む。視界の端が霞むのは、夜空を流れる薄雲が月光を遮ったためだ。

「鑑査の手を逃れるために隠蔽されたというのか。焼け焦げた地下室も、魔族と魔獣の死体も、クリスの死も」
「そうなんでしょうね。色々考えたけど、それ以外の可能性に思い至りませんでした。だって死体が運び出されれば葬儀式が執り行われるでしょう。人間国家ですもの。密葬という葬儀式の方法もあるとは聞きますけれど、メレンやデューが死亡事実を知らないというのはどう考えたっておかしいですよ」

 行方不明、クリスの死、隠蔽工作。様々な言葉が背中に重くのしかかる。被験者であった5人の魔族は死刑囚だ。不慮の事故による死亡が明らかになったとしても、その死が広く公開されることなどない。多くの人を集めた葬儀式が執り行われることもないだろう。しかしクリスは善良な一市民であった。不慮の事故死にしても他殺を疑われる不可解な死にしても、彼の死が隠されるべき理由などない。例え焼け爛れ見るに堪えない死体であったとしても、棺に入れ、鎮魂を済ませ、然るべき方法で大地に返すのが適切であるはずなのだ。一官吏の独断で捨て置かれて良いはずがない。
 痛ましい、だが同時にだから何なのだ、とも思う。一人の人間が無残な最期を迎えたからなんだというのだ。見るに堪えない悲惨な末路など有り触れている。かつてこの地を治めたアダルフィン旧王は多くの奴隷を気の向くままに打ち殺したし、現国王は建国に際してアダルフィン旧王の部下を皆殺しにせよと命じた。雑巾のように捩じ切れて死んだ官吏にも、水袋のように破裂した兵士にも、それ相応の友や知り合いがいたはずなのだ。平和となった今の世でさえ、近郊の集落で人が魔獣に襲われる事件は後を絶たない。一撃で喉を噛み切られる老人もいれば、魔獣に攫われ腸を食い尽くされる幼子もいる。彼らの死とクリスの死、一体何が違うというのだ。ただ一人の人が死に、その末路が他よりも少し悲惨であっただけ。必要以上に死を悼む理由が、はたしてあるだろうか。
 そう考えるからこそ、わからなくなる。過去の例を照らし合わせてみるに、心の内にある感情は悲しみに酷似している。底の見えない哀情、叫びだしたくなるほどの歎(なげ)き。だがなぜ、ただ一人の人の死にここまで心痛まねばならぬ。千余年の時を生き、身近な人の死などとうに慣れているはずなのに。

「弔うことができないのが悲しいのか」

 唐突に、レイバックは問うた。ゼータは暗闇から目線を外さないまま答える。

「別に。死者を厳粛に弔うのは人間の習慣でしょう。魔族の私には関係のないことです」

 死を尊ぶ人間とは違い、魔族は人の死に頓着しない。親しい者の死を見聞きすれば悲しみに涙を零すことはあるが、それは一時の感情だ。3日も経てば悲しみは薄れ、死者の追悼は終わる。個人の持ち物を至極大事に保管することもなければ、命日に合わせ弔い事を繰り返すこともない。ある種の人間は、魔族は非情であると言う。人の死を悼まぬなどと何と薄情な奴らだと。しかし魔族にとってみれば、死に執着する人間の方が異常と映るのだ。

「クリスを打ち捨てた者達が憎いのか」
「それも、別に。人目の多い魔導大学内から、異臭を放つ人の死体を運び出すことは大変でしょう。1人ならまだしも6人分。死体を見つけた場所が地下室だったなら、私だって隠蔽してやろうと思いますよ」
「クリスを死なせたことを後悔しているのか」
「まさか、私が後悔することなど何もないでしょう。だって初めに武器を掲げたのはクリスですよ。人に武器を向ける以上、自らも武器を向けられることは当然覚悟すべきです。それもクリスが武器を向けた相手は、粛清の手には容赦がないと評判の神獣の王。王様に武器を向けた者の末路だなんて、幼子でも想像が付くと思いますけれどね」

 レイバックの問いに対する答えは、驚くほどすらすらと口をついて出た。ゼータはその問答を、メレンに会ってから今日に至るまで幾度となく繰り返していたのだ。誰と話すわけではない、自身の頭の中で。胸に燻る思いの正体を知りたくて行っていた行為だが、繰り返すほどに思考は袋小路に迷い込む。
 悲しみも憎悪も後悔も、ないはずなのに。

 突然伸びてきた腕が、ゼータの身体を抱きすくめた。そのまま半ば強引に抱き寄せられて、ろくな抵抗もできないままレイバックの腕の中にすっぽりと収まってしまう。冷えた身体に体温が移る。慣れた匂いが心地よい。虫の音よりも穏やかな声が、耳朶をくすぐる。

「なぁゼータ。誰にも言わないから」

 背中に張り付くレイバックの顔を、ゼータは見ることができない。しかし溢れんばかりの愛情は伝わってくる。それは母が子に向けるのと同じ無制限の情愛。悲哀も憤怒も憎悪も、全ての感情を受け止める慈愛に満ちた抱擁だ。

「誰にも言わないし、俺は何も言わないから、すべて吐き出してくれ」

 吐き出せと言われたって、隠した思いなど何もないのに。そう考えるのと同時に、腹の底から湧き出してくる思いがあった。その思いは激しい痛みを伴って、胸の内側をのぼり、喉の奥から溢れ出てこようとする。激情を押し止める理性は、背に触れる温もりにより脆く決壊した。

「間違った」

 震える声が、静けさの中に響き渡る。

「間違った。どこで間違えたんだろう。どうしてこんな結末になった」

―弔うことができないのが、悲しいのか
「悲しいに決まっている。あんなに皆に好かれていたのに、誰も彼を弔えない。死んだことにすら気が付いてもらえない」

―クリスを打ち捨てた者達が、憎いのか
「なぜ捨てた。あんな場所では、土にすら還れない。腐り果てて、骨になっても未来永劫あの場所に捨て置かれるのか」

―クリスを死なせたことを、後悔しているのか
「全部私の責任だ。好奇心など起こさなければよかった。最悪の事態には至るまいと事を楽観視すべきではなかった。呑気に助けなど待たず自らの力で地下室を出て行くべきだった。最善を目指したばかりに訪れた結末がこれだ。全て私の過ちだ」

 地下室を出て行く手段などいくらでもあったのだ。提示された条件を飲んだ振りをすることだってできた。柔らかな首筋の皮膚にフォークを突きつけ、扉を開けろと脅すことだってできた。自らの腕をへし折り診療所での処置を求めたとすれば、クリスだって「自力で治せ」とは言わなかっただろう。思いついたそれらの手段を避け安穏と交渉の席に座っていたのは、自らが悪となることを恐れたからだ。交渉ごとに手荒な手段を持ち込みたくなかった。卑怯と罵られる事を避けたかった。善であろうとした結果、最悪の悪人へとなり下がった。自らの要望を押し通すために、尊い命を奪い去った。いくら悔やんだとて悔やみきれぬ。失くした命は還らない。

「そうすればクリスは、今も生きていられたのに。眩しい太陽の下で、たくさんの笑顔に囲まれて。あんな冷たい地下室に取り残されることもなく」

 大粒の涙が頬を伝い、疎らに生える大庭石菖おおにわぜきしょうに生温かな雨を降らせた。悲鳴に近い吐露は止み、それでもしゃくり上げるような嗚咽が止まることはない。激情の漏出に驚いたためか、いつの間にか付近の鈴虫は鳴くことを止めていた。残された音は穏やかな小川のせせらぎと、幼子のような嗚咽。相反する2つの音色が混じり合うことはない。

 レイバックは抱擁の腕に力を込めて、溢れ出す想いを受け止めた。
 永劫彼を弔うことができない悲しみを。
 彼を切り捨てた者達への怒りを。
 彼を殺す理由を作ったことへの懺悔を。
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