【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔

三崎こはく

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無垢と笑えよサイコパス

第3研究棟

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 廊下一面に散らばった空き缶を見下ろし、レイバックは表情を歪めた。
 ここは理学部棟の警備員からクリスの本拠地―第3研究棟の玄関口だ。無断の夜間外出、凶器の携帯、そして脅迫。いくつもの規則違反及び犯罪行為を働いたが、遂にここまで辿り着いた。

 レイバックは人気のない第3研究棟に1歩、2歩と足を踏み入れた。暗闇に包まれた建物内部は不気味に静まり返っている。足先が散らばった空き缶の一つを蹴り、長い廊下に反響音を立てる。20個にも及ぶ空き缶は、レイバックが第3研究棟の扉を押し開けたと同時に、派手な音を立てて床に散らばった物。扉の内側にこれ見よがしに積み上げられていたのだ。恐らくはクリスの仕掛けた罠だろうと想像はつく。レイバックの襲来を見越し、建物内への外部者の侵入を知らせるための鳴子代わりとして利用した。
 第3研究棟の出入り口に鍵が掛けられていなかったのは、レイバックに確実に扉を開けさせるため。扉に鍵を掛けてしまえばレイバックは窓から侵入する他になくなり、全ての窓に罠を仕掛けるとなればクリスの側も手間である。つくづく頭の回る嫌な奴だ、とレイバックは足元の空き缶を力任せに蹴り飛ばす。

 薄い扉は音を立てて閉まり、建物の内部は改めて静寂に包まれた。レイバックは息を潜め、行く先に続く暗い廊下をじっと窺う。長さは30m、幅が5mほどの直線廊下だ。出入り口の脇に2階へと続く階段があり、廊下の左右にはそれぞれ2つずつの扉。理学部棟の警備員はクリスの研究室について「第3研究棟の1階」と述べていた。つまり4つの扉のうち、一つが当たり扉だということだ。
 どうせ見た目で正解はわからないのだからと、レイバックは近間にある扉を引き開けた。扉の隙間から顔を覗き入れて見れば、そこは物置と思しき空間だ。積み上げられた段ボール、布地の破れたソファ、埃にまみれた大量の机と椅子。およそ不用品としか思えない物品の数々が部屋のそこかしこに転がっている。

「はずれ」

 レイバックは呟き、扉を閉めた。

 同様にして引き開けた2つ目の扉の向こう側も、やはり物置であった。入り口付近の物置棚に工具箱や真新しい菓子箱の類が置かれているから、こちらの物置の方が使用頻度は高いのかもしれない。しかしお世辞にも片付いているとは言い難い有様の部屋であった。
 3つ目の扉の向こうはがらんどうの部屋だ。壁際に置かれた2つの椅子以外に目立った物品は置かれていない。薄汚れた床には厚く埃が積もっており、長い期間使用されていない部屋であることが伺えた。

 結局全ての扉を開けることになってしまったかと、レイバックは溜息交じりに最後の扉を引き開ける。息を潜め、扉の隙間から伺い見た部屋の内部は、他とは違うよく整頓された空間であった。壁一面の本棚に作業机、小さな調理台、応接用のソファ。その他諸々の家具を詰め込んだ部屋は、以前興味本位で訪れたゼータの研究室によく似ている。
 レイバックはわずかに開けた扉の隙間から右腕を差し入れて、扉の内側に仕掛けがないかを探った。対人相手の戦いには慣れているレイバックであるが、無人の部屋で隠し武器に射られたのでは対処のしようがない。扉の取っ手に怪しげな紐が結わえられていないだろうか、床に釘やガラス片が撒き散らされてはいないだろうか。最新の注意を払うが、幸い扉の付近にこれといった仕掛けは見受けられなかった。

 レイバックは扉の内側へと身体を滑り込ませ、部屋の灯りをともす。さて、ここまでは予定通り。そしてここからが問題だ。理学部棟の警備員から聞き出した情報は、クリスの研究室がこの第3研究棟にあるということだけ。しかし肝心のクリスがその研究室にいない。探し求めるゼータもだ。レイバックはこれから何のヒントもなしに、2人の居場所を探し出さなければならない。
 しかし幸いにも、レイバックには一つ思い当たる節があった。

「…やはり、地下室だろうか」

 クリスの研究室に地下室がある、というのは何となく予想はしていたことであった。なぜならクリスは以前、レイバックに対し「研究室で大型の魔獣を飼っている」と言ったからだ。同時に「魔獣飼育の件は絶対に他言するなと言われている」とも。どんなに大人しい魔獣であっても全く鳴かないということはないし、魔獣独特の臭いもある。専用の施設を備えていないのであれば、秘密裏に飼育することなど不可能だ。しかし研究室に地下室があるとなれば話は別だ。魔獣を地下に閉じ込めてしまえば鳴き声にも臭いにも気を遣う必要はないし、地上へと続く扉を閉ざしてしまえば脱走の危険性もない。ゼータが誤って掛かったという罠紐は、この地上へと続く扉付近に仕掛けられた物ではないかとレイバックは予想していた。そして手当てのために地下牢の一角へと連れ込まれ、それきり出てこられなくなった。

 それからしばらくの時を、レイバックは研究室をうろうろと歩き回って過ごした。時折しゃがみ込んではタイル敷きの床を撫で、そこに不自然な継ぎ目がないかと目を凝らす。努力の甲斐虚しく、研究室の床には隠し扉らしき物は見当たらない。刻々と時を勧める壁時計を眺め、これは難儀するやもしれぬと息を吐く。地下へと続く階段が巧妙に隠されているのであれば、探し出すことはそう簡単ではない。クリスの研究室の内部と範囲を区切るのであればまだ良いが、第3研究棟全域を対象にすれば床面積だけでかなりの物だ。なおかつ第3研究棟の内部に隠し階段があるという保証もない。クリスが研究室を構えているというだけで、階段自体は屋外の、例えば物置小屋の内部に設けられているという可能性も十分にある。

 当初より家探しは承知の上。もう一度研究室の床に不自然な点がないことを確認した上で、他の空き部屋の探索に移ろう。そう思い、レイバックが床にしゃがみ込んだその時であった。黴臭さの混じる微風が頬に触れた。意識しなければ感じとることができないほどの微かな風だ。しかしその風の臭いにはどこか覚えがある。そう、聖ジルバード教会の内部にこもる臭いによく似ているのだ。鼻をつく強烈さはないが、どこか陰鬱さを感じさせる饐えた臭いだ。やはりこの研究室のどこかに地下へと続く階段がある。そう確信したレイバックは、タイル床に頬を付けて臭いの元を辿る。

「…あそこか」

 饐えた微風の吹き込む場所はすぐに判明した。本棚と床のわずかな隙間だ。レイバックは本棚へとにじり寄り、今度は本棚の観察に取り掛かった。風は本棚の下部から吹き出してくるのだから、隠し階段を探すためにはその本棚を除ける必要がある。しかし人の背丈を超える本棚にはぎっしりと書物が詰まっており、巨人族の力を以てしても動かすことは容易ではない。出入りのたびに書物の出し入れをするのも非効率的であるから、本棚自体に仕掛けがあると考えるのが普通だ。
 しゃがみ込み、背伸びをし、時には床に這いつくばり、本棚の観察を続けていたレイバックの目にとある不自然な突起が映る。本棚の横板の裏側にひっそりと取り付けられたその突起は、そこにあると知らなければ何を間違っても触れようがない。レイバックの指先が突起に触れると、本棚の四隅で金具の動く音がした。横板を掴み本棚を引くと、書物の詰まった本棚は車輪の転がる音とともに開く。

「見つけた」

 からくり扉のようにぽっかりと開いた本棚の向こうには、重たい鉄の扉が佇んでいた。その鉄の扉の向こうにはやはり地下へと続く階段があり、暗闇からは黴臭い空気が吹きあがってくる。なるほど巧妙に隠された階段だ。本来であればこの壁の向こう側は、不用品が詰め込まれた物置部屋であるはずなのだ。しかしクリスの研究室と物置部屋の間には隠された空間があり、地下へと続く階段がひっそりと佇んでいる。
 深淵を前にして、レイバックは腰に差していたペティナイフを抜いた。そのナイフは元々ビットの特大鞄カバンに押し込められていた物だ。持ち主であるビット曰く「だって道中で林檎を剥く機会があるかもしれないじゃないですか」とのことだ。そのような機会が九割九分訪れないことはさておき、鞘付きのペティナイフはタオルに包まれていたために検問所での没収を免れた。本来武器となりうるものは、例え小さなナイフであっても首都リモラには持ち込みを許されない。タオルに包まれていたことに加え、警備兵が樽サイズのカバンの検閲に辟易したことが幸いしたのだろう。
 そうして幸運が重なり首都リモラの内部へと持ち込まれたペティナイフは、レイバックの元へと渡った。ゼータ救出に向かうことを伝え、「何か武器になりそうな物を持っていないか」と尋ねるレイバックにビットが手渡したのだ。他にもいくつか助力を頼み、ビットは顔を顰めながらも引き受けてくれた。

―レイさん。僕、血生臭いことは嫌ですよ
 それはビットの切実な願いであった。

 抜き身のペティナイフを握り締め、レイバックは隠し階段を下りて行く。時折足を止めては暗闇に目を凝らし、辺りに侵入者用の仕掛けがないかと探った。レイバックの侵入を想定したクリスが、地下室に対人用の武器を仕掛けていたとしても不思議はない。最大限の警戒とともに階段を下るレイバックであるが、予想とは異なり行く手を阻む仕掛けの類は見当たらない。ただ一つ、階段の最下段部に罠紐が張られてはいたが、警戒を重ねていれば見破ることは難しくはなかった。足首高さに張られた罠紐をひょいと飛び越えたレイバックは、これがゼータのかかった仕掛けかと考える。紐の続く先を辿れば、掃除用具箱と思われる物入れの陰にボウガンが仕掛けられていた。矢の代わりに台座にのせられているのは長さが15㎝ほどの鉄杭だ。先端には鋭利な返し針が付いていて、一度刺さり込めば簡単には引き抜けない構造になっている。ゼータがこの鉄杭に撃たれたかと思うと、憐れみに涙が滲む。

 階段を下りた先は地下牢であった。手近にあった檻の一つを覗き込めば、中には巨躯の魔獣が座り込んでいる。レイバックの来訪に気付き魔獣はぐるぐると低い唸り声をあげるが、激しく吠えたり檻に飛びついたりする仕草は見受けられない。酷く弱っているのだ。餌入れには真新しい生肉の食べ残しがあり、水入れの水は澄んでいる。栄養不良で衰弱しているという様子ではない。ならば虚脱の原因は長期間に渡り地下牢に閉じ込められた心労が原因か、それとも他の要因か。
 レイバックは魔獣の檻を離れ、薄暗い通路をさらに奥へと進んだ。ただ一つの灯りもなかった階段部とは異なり、地下牢にはいくつかの薄灯りがある。淀んだ空気のこもる地下牢に、ぼんやりと浮かぶ橙色の光だ。それが檻の内部に置かれたランタンの灯りであると気付くまでには、さほどの時間は要しなかった。ランタンに照らされる檻の内部を覗き込み、レイバックは息を呑む。

「…なぜ。ここは魔獣の飼育場ではないのか」

 レイバックの呟きは、独房同然の檻の内部に大きく響く。古びたランタンをのせた机、椅子、衝立に隠された便所、薄い布団の載ったパイプベッド。それはまるで人を幽閉するための檻のような、いや、それは確かに人の檻だ。錆びたパイプベッドの上には骸骨のような女性が寝そべっている。乱れた銀髪、落ち窪んだ眼窩、ひび割れた唇、骨と皮ばかりの手足。もういつ息絶えてもおかしくはない、哀れなほどに痩せこけた女性がそこにいる。薄い毛布に身を包み、エルフ特有の長い耳をひくひくと動かし、鉄格子の向こう側からじっとレイバックを見つめている。

「貴方は…誰…」

 衰弱し舌が上手く回らないのか、やや舌足らずに女性は呟いた。答える代わりに、レイバックは帽子のつばに指先を掛ける。帽子の中からは輝く緋髪が現れる。そして髪色と同じ鮮やかな緋眼。魔族の中でこの色の意味を知らない者はいない。レイバック国王殿、震える声で女性は呟く。

「なぜ、貴方がここにいらっしゃるのです」
「私用だ。地下室の主に用がある」
「ですがロシャ王国に魔族は立ち入れない」
「外交上の理由でな。特例的に立ち入りが許された」
「そう…」

 半ば放心状態の女性を前に、レイバックは帽子を再び頭にのせた。レイバックの魔族らしい特徴を全て覆い隠すこの帽子は、イースの見立てで購入した物だ。魔導大学到着の翌日、レイバックはイースとともにリモラ駅へと赴いた。正確には「ゼータとともに博物館を見るんだ」と駄々をこねるレイバックを、イースが半ば強引に連れ出したのである。そしてそのリモラ駅で、レイバックはイースの勧めによりリモラ風の帽子と衣服を購入した。一揃いは鼠色のシャツと同色のショートパンツ、もう一揃いは黒のパーカーとズボンだ。上下を同系色で揃えるスタイルは、若者の間の流行りであるとイースは言った。派手な色合いの衣服を好む魔族からすれば「なんと地味な」と声を上げたくなるようなスタイルであるが、リモラ風の衣服の購入は今日のレイバックにとって幸運であった。夜間であっても人通りの多い魔導大学内、人目を集めずに歩くためには郷に従うのが最善だ。
 帽子を目深に被り直したレイバックは、女性に問いかける。

「それで、貴女はなぜここにいる。この地下室は魔獣の飼育場であると聞き及んでいたが」

 レイバックが言葉を終えた次の瞬間、女性は転がるようにしてベッドから下りた。衣服のすそが捲れることも厭わず、冷たい石床に諸手を付いてこう叫ぶ。

「私は罪人です。私利私欲に負け、魔法を頼りに人間を殺めました。ドラキス王国の、延いては魔族の恥さらしです。この命を以てしても償いないなど出来ようがありません。助けて欲しいなどとおこがましいことは申しません。私はロシャ王国の法によって死罪を言い渡された身、ここで死する命です。ですがどうぞ一時、愚かな私の言葉に耳を傾けていただきたい。何に変えてもお伝えせねばならぬことがございます」

 骸骨のような身体のどこに残されていた力であるのか。女性の声は空気を震わせ、薄闇の地下牢にきんきんと響く。命をも燃やし尽くすような懸命の直訴だ。

「魔導大学では秘密裏に対魔族武器の開発を行っております。魔力を枯らす飛び道具、魔族を殺すための薬剤、魔法攻撃を跳ね除ける鎧。国土の平穏を守るためだと言い募って、着々と武力を蓄えているのです。私ども死刑囚がこうして人目につかない地下牢で生かされているのは、対魔族武器の実験台となるためでございます」
「なぜ逃げない。対魔族武器の開発を非と感じるのならば、魔法を頼りにここから逃げ出せば良い。得体の知れない道具に身体を弄ばれずとも、罪を償う方法はいくらでもあるだろうに」
「逃げられないのです。魔力を封じられており、魔法を使うことができません。この銀の首輪です。名を『魔封じの首輪』と聞いております」

 女性の指先が、首元にある銀の輪にかかる。細身の首輪ではあるが、か細い女性の首元にあれば異様に目立って見える。魔封じの首輪、とレイバックは繰り返した。その名には覚えがある。およそ一年前に外交使節団がドラキス王国へと持ち込んだ、魔力を封じるための組紐、その名を「魔封じの紐」と言った。
 恐らく「魔封じの首輪」は「魔封じの紐」の改良版。下等な魔獣を封じる程度であった効力は、妖精族であるエルフの魔力を封じるまでに高められた。物理的に切断が可能であった組紐とは異なり、硬質の首輪となれば人の手では外すことはができない。彼女らは殺人の償いとして現状を受け入れているわけではない。逃げたくても逃げられないのだ。強大な魔法を使う魔族であっても、魔力を封じられてしまえば腕力や脚力は人間と相違ない。膂力(りょりょく)に特化した巨人族であったとしても、魔法なくして鉄格子と石壁に囲まれた空間から脱出を図ることは困難であろう。幽閉された魔族らの現状に理解が及ぶとともに、ゼータが自力での脱出を図れずにいた理由にも納得だ「ゼータは自らの意志で交渉の席に座っている」とはやはりクリスの虚言であったのだ。帰りたくとも帰れなかった。魔封じの首輪により魔力を封じられ、クリスの手により軟禁状態にされているのだ。
レイバックの胸中に激情が湧き上がる。

「クリスという男がこの地下室にいるか」
「おります。通路の奥にある地下研究室に」
「クリスの他にもう一人、若い男が滞在していないか。黒髪で背はあまり高くない」
「…そういえば、数日前に一度姿をお見掛けしました。ですが姿を見掛けたのは一度きりで、今もまだ地下研究室に滞在しているかどうかは…」

 そうか、とレイバックは言う。十分な情報だ。今クリスが地下研究室にいるのならば、十中八九ゼータもそこにいる。苦労して突き止めた地下室がもぬけの殻であることは、最も恐れていた事態だ。しかし女性の証言を聞く限り、最悪の状況は免れている。レイバックは口元に薄い笑みを浮かべる。

「貴重な証言に感謝する」

 そう言い残し、レイバックは女性の檻に踵を返した。遠ざかる足音に女性ははたと顔を上げる。銀色の両眼が、レイバックの左手に握られたペティナイフに留まる。魔族の王が武器を手に人を探しているとなれば、その目的が気ままな雑談であろうはずもない。待って、制止の声が響く。

「貴方様の怒りを私は存じ上げません。しかしクリスという男は悪人ではありません。恐らくはただ地下牢の管理を任されているだけ。食事の配膳には融通を利かせてくださいますし、書物や細々とした生活用品を差し入れくれることもあります。八つ当たりでしかない私どもの暴言も、嫌な顔一つせずに受け流して―」

 女性はそれきり口を噤んだ。暗闇に光る緋色の双眸を見たからだ。黒の衣服をまとう身体は地下牢の暗闇に紛れ、輝く両眼だけがぽっかりと浮かんでいる。一瞬、女性はその緋眼の背後に巨大な龍を見た。世闇に翼を広げる緋色のドラゴン。とかげの尾が闇を切り裂くようにゆらゆらと揺れ、鋭く尖った歯列の間からは熱い吐息が漏れ出してくる。それは一時の幻覚であった。女性が数度瞬きをした頃には幻は消え、暗闇に光る緋の双眸もまた、消える。
 こつこつと響く足音は遠ざかり、やがて聞こえなくなった。
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