【BL】齢1200の龍王と精を吸わないオタ淫魔

三崎こはく

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無垢と笑えよサイコパス

博物館

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 中央食堂で手早く食事を済ませたレイバック、ゼータ、イースの3人は、博物館前の植え込みに腰かけてクリスの帰りを待った。イースがリモラ駅に赴くべく必死でレイバックの説得に当たっているが、口をへの字に曲げたレイバックが首を縦に振ることはない。

「レイ、行ってくれば良いじゃないですか。リモラ駅内部を見て回るというのも視察の一環ですよ。博物館内は私が存分に観覧して、目ぼしい展示物は控えておきますから。要所を見るくらいの時間なら明日以降でも確保できますって」
「…ゼータがリモラ駅に行くなら、行っても良い」
「だから私は博物館を見たいんですって。話、聞いています?」
「なら俺もここにいる…」

 不機嫌丸出しのレイバックは、口をひん曲げてそっぽを向く。駄々っ子の説得に当たるイースとゼータは困り顔を見合わせる。
 結局レイバックの説得は功を奏しないまま、博物館前にはクリスが戻ってきた。不機嫌顔のレイバックと、困り顔のゼータとイース。自分のいぬ間に一体何が起こったのだと、クリスは首を傾げるのである。

 駄々っ子レイバックを半ば引き摺るようにして、4人は再び博物館の中に立ち入った。相変わらずどっしりと構える警備員の真横を通り過ぎれば、真正面に古びた螺旋階段を臨む。螺旋階段の脇には売店があり、博物館限定の菓子や文具が売られている。眺めの良い螺旋階段を上りたい衝動に駆られるが、看板の指す観覧順路は玄関口向かって左手の長い廊下。順路が決められているのならばひとまずは矢印の通りにと、4人は螺旋階段に背を向ける。
 橙色の灯りに照らされる廊下には、左右にいくつもの展示室があった。1階の展示はロシャ王国の歴史、そして魔導大学の歴史に関わる展示が主である。壁一面に張り付けられたロシャ王国と近隣諸国の地図、ロシャ王国の歴史年表、精巧に作られた魔導大学の模型、在籍する研究員の受賞歴一覧と輝く数多のトロフィー。ゼータの横に並ぶレイバックは笑顔を取り戻しつつあるが、対照的にイースは陰鬱な表情だ。細かな文字の敷き詰められた展示を前に、10秒に一度は溜息を零している。「イースさん、幸いまだ正午ですから。博物館を見終わってもリモラ駅に行く時間はありますよ」隣を歩くクリスが必死にイースを宥めている。

 イースの憂いなどいざ知らず、先を歩くレイバックとゼータはロシャ王国一とも言われる博物館の展示に夢中だ。1階の端にある展示室で2人は足を止める。
―ロシャ王国歴代王系図
 白色の灯りに煌々と照らされるその壁には、ロシャ王国歴代国王の名と肖像画がずらりと並べられていた。初代国王ハイデンツェリヒ、壁の左上にある肖像画は帆布はんぷの端が破れ全体的に褪せた色合いだ。それに対して最下段の右端にある肖像画は、色鮮やかで帆布は日に焼けてもいない。25代目国王、その人物の顔も名もレイバックとゼータはよく知っている。

「アポロ王で25代目になるんですねぇ。意識したこともないですけれど」
「そうだな。ロシャ王国の建国が800年ほど前だろ。一人の王の治世が平均で30年と少しか。人間の一生とは短いものだ」
「ドラキス王国の国王殿は未だに初代ですもんね…」

 他の観覧者の迷惑にならぬようにと声を潜める2人の後ろに、クリスが立つ。

「そう遠くはない未来に、アポロ王の横に26代目となるロシャ王国国王の肖像画が並びます。アムレット様がメアリ姫の婚約者として正式に王宮に迎えられています。民の間では、すでにアムレット皇太子の名で呼ばれていますよ」
「ああ、公式な婚約発表は済んでいるんだったな。王位継承はいつ頃になるんだ?」
「噂では4年後ではないかと言われていますよ。現在アムレット皇太子が御年21ですから、4年後には25歳になります。ロシャ王国では家督相続は25歳を目途に行われることが多いんですよ。メアリ姫とアムレット皇太子の結婚はもう少し早いとは思いますけどね」
「そうか。アムレット皇太子とはどのような人物だ?民の評判は?」
「…悪くはないと思いますよ。しっかりした家柄の方ですし、ご家族に悪い噂を聞く方もおりません」

 クリスはそれ以上アムレット皇太子の人柄に言及することはなかった。

 1階の展示を回り終えた4人は、建物の端に設けられた階段を上った。1階から2階へ、2階から3階へと上る階段はそれぞれ建物の端に設けられており、3階の全ての展示を見終えた後に、出入口正面の螺旋階段を下りる順路となっているようだ。博物館の2階は比較的人気の少なかった1階とは異なり多くの観覧者が滞在している。展示の多くが人目を引くためだ。魔獣や動物の標本があり、国宝とされる刀剣や彫刻があり、怪しい光を放つ巨大岩石がある。
 中でも目を引く物は、螺旋階段の前面に設置されたペガサスの標本だ。一般的な白馬よりも2回りも大きいその標本の背には、白鳥を思わせる純白の翼が生えている。透ける羽先は射し込む太陽光を受けて七色に輝き、黒々とした瞳をのせた頭部は今にも動き出しそうなほどに生き生きとしている。人々が寝静まる頃にこのペガサスは密かに生気を漲らせ、暗闇の博物館を抜け出して闇夜を駆け回っているのではないか。そう想像させるほどに見事な出来栄えの標本であった。
 標本の精巧さゆえに困った出来事が起きた。ゼータが本物と見紛うばかりのペガサスの標本に張り付き、その場を動かなくなったのである。標本の周囲をちょこまかと動き回り、睫毛の一本さらにはたてがみの一房まで穴が開くほどに観察し、ゼータがペガサスに見入る時間はやがて10分にも及んだ。痺れを切らしたレイバックとイースに両脇を抱えられ、標本から引き離されるゼータは、お気に入りの玩具を没収される幼子のごとく切なげな悲鳴を上げていた。

 博物館に立ち入ってからおよそ2時間の時を掛けて、4人は全ての展示を回り終えた。ゼータはロシャ王国一と称される博物館を心行くまで堪能し、ほくほく笑顔を浮かべている。反対にイースはぐったりお疲れ顔だ。

「この後はどうします?まだ14時ですからリモラ駅まで出る時間は十分ありますよ。皆で行きますか?」

 クリスの提案に顔を輝かせるイース、しかしイースが首を縦に振るよりも早く、口を開いた者はゼータであった。

「クリス、中央図書館はここから近いですか?」
「中央図書館?ここからなら徒歩で3分くらいだけど…。嘘でしょ、まさかこの後図書館に行く気?」
「中央というくらいだから当然北部図書館よりも大きいんですよね。魔導大学最大の図書館を目の前にして、素通りというわけにもいかないでしょう」
「先に言っておくけど書物は借りられないよ。貸出冊数は全図書館累積で10冊だから、今借りている書物を先に返さないと」
「借りなくても良いですよ。まだ門限までは時間がありますし、目ぼしい書物に目を通すくらいは十分可能でしょう」
「まさか門限ぎりぎりまで滞在する気?僕は別に構わないけど、イースさんが…」

 不安な面持ちでイースの様子を伺うクリスであるが、予想外にもイースは満面の笑みであった。ふくよかな両腕が、するりとレイバックの左肘に絡められる。

「どうぞどうぞ、クリスとゼータさんは存分に中央図書館を楽しんで。私はレイさんと一緒にリモラ駅に向かわせてもらうわ。ではまた後程」

 そう言うと、イースはレイバックの肘を強く引く。ゼータとクリスは捨て置きリモラ駅へと向かう、イースの宣告に慌てた者はレイバックだ。

「ええ!?イース、俺も中央図書館に…」
「冗談言わないで!何で遠路遥々ロシャ王国にやって来て図書館なのよ。リモラ駅の視察に赴く方がよっぽど有意義よ。お土産だって買えるし」
「…実は俺は死ぬほど書物が好きで…」
「嘘おっしゃい。普段あまり本は読まないと昨日自分で言っていたでしょ」
「しかし…新婚旅行…新婚…」
「新婚?そうよ、新婚の奥さんを国に置いてきたんでしょ。高価なお土産を買って帰りなさいな。私が見繕ってあげるから。リモラ駅には、女性向けの服飾品や宝飾品の店がたくさんあるのよ」
「いや…別にお土産は必要ない…。あああああ…」

 イースに引き摺られるレイバックは、悲痛な叫びとともに博物館を退場した。クリスとゼータは顔を見合わせ苦笑いを浮かべる。そして出入り口付近に設けられた売店をしばし眺め、中央図書館に向かうべく博物館を後にするのであった。

***

 それから2時間、ゼータは中央図書館の滞在を存分に楽しんだ。ロシャ王国内各地の観光雑誌を気の赴くままに捲り、新書の棚に並んだ御伽話の挿絵を眺め、郷土料理を載せた料理本に読み耽った。クリスはと言えば図書館内を駆け回るゼータに付いて回り、書物の検閲を行う役目である。しかし真面目に検閲を行っていたのは最初の内だけで、次第に面倒臭くなったクリスは「駄目そうな書物は読まないで」と言い残し、自らも書物を手に閲覧席に腰を下ろしたのであった。
 そして教養棟の門限まで残すところ1時間となったときに、クリスの提案で2人は魔導大学内の散策に戻ることとなった。未散策区域であった魔導大学の南部をのんびりと歩き、売店で飲み物を購入した後に付近の芝生に腰を下ろす。そこは中央ローンと呼ばれる場所で、青々と葉を茂らせた樹木が疎らに生える広大な広場であった。広場の中央には小川が流れ、緩やかな水の流れに沿うようにして游歩道が設けられている。木々から舞い落ちた緑の葉が小川の水面に浮かび、その葉を取ろうと手を伸ばす幼子がいる。幼子の他にも、中央ローンには寄り添う恋人たちがおり、遊歩道を歩く老夫婦がおり、小川から水を掬い上げてはしゃぐ子どもたちがいる。ここは魔導大学の在籍者だけではなく、首都リモラの人々の憩いの場所なのだ。

「魔導大学はロシャ王国内でも有名な観光地なんですね。さっき見た観光雑誌に情報が載っていました」

 小川の畔の芝生に腰を下ろしたゼータが言う。手の中には先ほど売店で購入した瓶牛乳、魔導大学特産と書かれており思わず購入してしまったのだ。ゼータの隣には同じく瓶のコーヒー牛乳を手にしたクリスがいる。

「観光客はもちろんだけど、地元の人々も頻繁に訪れる場所だよ。首都リモラには自然が少ないからね。こんな風に芝生に腰を下ろしてのんびりできる場所は、魔導大学の他には中々ないんだ」
「国家機密の研究を行っている割に人の出入りには寛容ですよね。不特定多数の人間が立ち入ることに、不安はないんですか?」
「常に人の目があるというのも安心だよ。例えば凶器を持った人や、明らかに怪しい出で立ちの人が大学内に立ち入れば、誰かしらが警備員に知らせてくれるからね。研究棟には大学関係者以外が入れないよう管理は徹底されているし、あまり不安を感じることはないかな」
「そうですか…それなら良いですね。敷地内に食堂がいくつもあって、図書館もある。最先端の設備を備えているのに自然豊かで、川まで流れているんですもん。羨ましいくらいです」
「ゼータのいる魔法研究所はあまり大きな施設ではない?」
「全然。所属する研究員が30人ぽっちの小さな研究所ですよ。山の中に建てられているから、買い物に出るのも大変なんです。せめて定期運行の馬車でも出ていればもう少し便利なんですけどねぇ」
「そうなんだ。またドラキス王国に行く機会があれば、ぜひ見学してみたいなぁ」
「どうぞどうぞ。案内しますよ」

 そう言うとゼータは瓶の蓋を開け、中の牛乳を一口含む。顔を上げた拍子にいくつもの背の高い建物が視界に入る。中央ローンの木々の向こうに佇む建物はリモラ駅の一部だ。先ほど中央図書館で眺め見た観光雑誌には、魔導大学はリモラ駅から徒歩5分の立地であると書かれていた。その立地の良さが、観光客を集める最大の要因でもある。

「クリス。今更ですけどリモラ駅に行きたかったですか?」
「僕?行けば楽しいだろうなとは思ったけど、積極的に行きたかったわけではないよ。これと言って欲しい物もないしね。博物館と図書館でゼータが満足したのならそれが一番」
「そうですか。安心しました」

 頷くゼータを横目に見て、クリスは手に持っていた牛乳瓶を芝生の上に置いた。コーヒー牛乳の文字とともに、牛の絵が描かれた瓶の蓋はまだ開けられていない。端正な顔は笑みを深め、ゼータへと近づいてくる

「昨日から思っていたことだけど、ゼータは結構オタクだよね」
「オタクどころか、ビットにはマッドサイエンティスト呼ばわりされていますよ」
「マッドサイエンティスト?何か非人道的な研究でもしているの?」
「研究歴が千年以上になると、人道を外れ掛けることもあるんですよ…。でも昔の話ですよ。今は品行方正御国のためになる研究をしています」
「あ、そう」

 焦るゼータを見て、クリスは楽しそうに笑う。詮索を避けるべく瓶牛乳を一気飲みにするゼータの視界に、見知った2人組が飛び込んでくる。ビットとメレンだ。中央ローン脇の通りを仲良く並んで歩いている。距離があるため2人の表情までは伺えないが、大きな紙袋を下げたビットが激しく浮かれていることだけは伺える。軽やかな足取りは、そのまま天へと駆けて行きそうなほどだ。
 ビットとメレンの数十m後ろにはレイバックとイースの姿があった。寄り添い歩く2人は外見の年齢差があるためか、一見すると仲の良い親子のようだ。魔導大学の景色に浮かぶレイバックの緋髪を目で追っていたクリスがぽつりと尋ねる。

「ゼータはさ。ルナ様のことを知っている?」
「ルナ様?えーとドラキス王国王妃のルナ様ですか?」
「そう。レイバック王のお妃様」
「…顔を見かけたことは何度かありますよ。魔法研究所は国家直属の研究施設ですからね。私も王宮に出入りする機会が全くないわけではないですし」
「そう…。あの、変なことを聞くんだけどさ。ゼータとルナ様って血縁関係があったりしないよね?例えば血の繋がった兄妹とか、いとことか」
「しませんよ。赤の他人です。顔、似ています?」
「うーん…。顔というか、雰囲気が似ているのかな。同じ黒髪黒目というのもあるとは思うんだけど。自分じゃわからないよね。僕もよくデューと似ていると言われるけど全然わかんないし」

 クリスは芝生に置かれたコーヒー牛乳の瓶を掴み上げ、立ち上がった。

「ごめん、変なこと言ったね。気にしないで。僕達も教養棟に戻ろうか。ここからだと結構距離があるから急がないと」
「本当だ。もうこんな時間なんですね。行きましょうか」

 クリスに続き立ち上がるゼータの腹に、未開封の牛乳瓶が押し付けられる。会話の共にとクリスが購入し、結局一口も飲まなかったコーヒー牛乳。購入からそれほど時間の経っていない牛乳瓶はまだひんやりと冷たい。

「あげる。要らなかったらレイさんにでもあげて。無理やりリモラ駅に連れ出されて拗ねているでしょ。今日飲まなかったら、食堂の給仕員に声を掛ければ冷やしておいてもらえるよ」
「…ありがとうございます」

 確かに、強引にゼータと引き離されたレイバックは相当へそを曲げていることだろう。新婚旅行と呟いていたところを見るに、レイバックは博物館でも図書館でもどこでも良いからゼータと一緒にいたかったのだ。本来の目的が魔導大学の視察である以上仕方のないことではあるが、適度に機嫌を取らねば客室で過ごす時間が憂鬱となりかねない。先に訪れた売店でささやかでも土産を買うべきであったと過去を悔い、ゼータは遥か遠くに見える緋色の頭を追った。
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