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緋糸たぐる御伽姫
21.溢れる想い-2
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ゼータが十八番である魔法語りを披露するうちに、気が付けば講義終了予定時刻である正午を目前にしていた。ゼータはまだまだ喋り足りないが、ノートいっぱいに手書きの文字を敷き詰めたメアリは満足そうだ。本日の勉強会はこれにて終了。そう思われたときにゼータはふと、メアリとの勉強会を開催した当初の目的を思い出した。愛娘であるメアリを魔族の王へ嫁がせようとする、ロシャ王国現国王アポロの思惑。突然の縁談話の裏側を、メアリから聞き出すことはできないだろうか。
「メアリ様は、外交使節団としてドラキス王国へいらっしゃったんですよね。使節の目的が決まっていないことには何か理由があるんですか?単なる旅行目的、というわけではないですよね」
机の上の魔法書を鞄に仕舞い込みながら、ゼータは問う。これは単なる思い付きの雑談で、メアリの旅の目的にはさしたる興味もないのだ。そうとでもいうように、極力自然体を装って。
適当を装った問いである以上、適当にはぐらかされることも予想はしていた。しかし意外にも、メアリの栗色の瞳は真剣味を帯びてゼータを見据えていた。幼さを残す顔立ちは、一瞬で憂いを帯びた女性のそれとなる。辺りに立ち込める緊張感にゼータは思わず背筋を伸ばす。
「…会いたい人がいたのです」
「会いたい、人?」
「そう。ずっとお会いしたかった。絵本の中の、私の王子様」
謡うようなメアリの声が、埃舞い散る図書室内に大きく響く。
「私、婚約者がいるんです。公にはされていませんが、もう何年も前から決まっていること。一年後―私が18歳になると同時に婚約は正式に世に告知され、最早覆すことはできなくなります。相手のお方が嫌い、というわけではないのです。誠実で、私には勿体ない素敵なお方。婚約が正式なものではない今頻繁に会うことは叶いませんが、離れている私のことを細々と気に掛けてくださいます」
メアリは目を伏せる。講義の最中は子どものように輝いていた顔に、影が落ちる。
「でも私、王子様を忘れられなかった。一目で良いから会いたかったのです。会って私の身の内にある溢れんばかりの想いを伝えたかった。そして王子様が私の想いを受け止めてくださるのなら、この命尽きるまでお傍に置いてほしいと願いたかった。しかしそれは許されざる願いでした。王子様の隣には、すでに素敵なお姫様が身を寄せていらっしゃった。諦める必要はないと言ってくれる方もいます。でも愛し合う2人の間に割り入る勇気など、そう簡単に持てる物ではないでしょう」
「それは…そうですね」
「想いを伝えずに帰国せねばならないことは怖い。でも同じくらい、想いを拒絶されることが怖いのです。愛する者がいるから貴女の想いには答えられないという言葉を、王子様の口から聞きたくはない。どうすれば良いのかわからなくて、一人で客室にいると苦しいのです。こうして大好きな書物に囲まれていれば少しは気が紛れるのですが、やはり一人になると辛い。自分の進むべき道がわからないのです」
メアリは栗色の視線をゼータへと戻した。およそ17の少女が放つとは思えぬ強い光がそこにはある。
「ゼータ様。貴方は私にたくさんの知識を与えてくださいました。とても充実した楽しい時間でした。貴方との出会いに心から感謝しています。講義のついでに、もう一つ私に指南していただきたいのです。一人では決断できぬ愚かな私に、進むべき道を示してください。私はこのまま胸の内に想いを秘め帰国すべきでしょうか。それとも一抹の望みに賭けて、王子様に想いを伝えるべきでしょうか。ゼータ様、お願い致します」
高くなった太陽の光が窓から差し込み、柔らかな絨毯に大小の影を作る。光の筋がメアリの半身にあたり、太陽の光を受けた栗色の髪がきらきらと輝いて見えた。まるで妖精のように美しい。
叶うはずのない恋であるのならば身の内に秘めて帰国せよ。そう答えることが正しいと理解はしている。メアリがどうしてレイバックを王子様と呼ぶのか、その詳細な理由はわからない。しかし確かであるのは、レイバックはメアリとの結婚を望んでいないということだ。望まぬ結婚相手との接触など最低限に済ませ、互いの将来のために余計な噂を立てずに別れることを良しとしている。計画の加担者であるゼータがレイバックの意に沿う行動をするならば、この場でメアリを嗾ける発言などして良いはずがない。
だがしかし、本当にそれが正しい道なのだろうか。
「…たぎる想いを拒絶されることは恐ろしいですよね。解ります。望みが叶わねば、きっと色々なことを考えるのでしょうね。選ぶ言葉を間違ったのだろうか、事前にもっと上手く立ち回れば願いは叶ったのか。たくさんの可能性が頭の中を巡って、辛いんです」
「…そうですね。そう思います」
「でもきっと、想いを伝えたこと自体を後悔はしませんよ。だって勇気を出して踏み出した結果ですから。メアリ様が王子様に想いを伝えずして帰国すれば、きっと後悔します。機会は幾らでもあったのになぜたった一声の勇気が出せなかったのだと、一生後悔する羽目になります」
ゼータの言葉に、メアリははっと息を呑んだ。勇気を出して行動した結果、思うべき成果を得られぬことなど人生において幾らでもある。しかしそこに残る感情は後悔ではない。自身の行動を振り返り改善点を洗い出す行為を「反省」という。反省は人の糧となる。辛くとも苦悩の時は超えられる。
しかし後に残る感情が「後悔」であれば、胸の内のわだかまりが消えることはない。一欠片の勇気を奮い出せなかった己を責める日は永劫続くであろう。
「お姫様に遠慮する必要などありませんよ。最後に選ぶのは王子様です。結末など誰にもわかりません。だってこれは、行く末の決まった絵本や御伽話ではありませんから」
迷いも遠慮も捨てろ。かつてマルコーの言葉により焚きつけられた小さな燈火は、今燃え盛る業火となる。愛しい王子様の傍らにいたい。少女の想いが栗色の瞳の中で轟々と燃え盛る。
レイバックの要望に背き、メアリを嗾けたゼータの目には、机の上で握りしめられた少女の小さな拳が映る。
***
―縁談はアポロ王の打算でしょうね。両国の絆を深めるために、娘を他国に嫁がせるというのは定石じゃないですか
レイバックから突然の縁談話を聞かされたとき、ゼータはなんの迷いもなくそう言った。縁談はロシャ王国国王アポロの意思であり、メアリの胸中に愛などないと端から決めてかかったのだ。縁談の当人であるレイバックですら、そうだった。
しかし今、全てが明るみになった。悪意を秘めた思惑などなかった。あまりにも突然で不可解な縁談話は、目の前の少女の溢れ出した想いだったのだ。「婚約者との正式な婚約発表の前に、どうか一度だけ私にチャンスをください」メアリはそう願い、娘を思う父はそれに応えた。ただそれだけの単純な話だ。そこには王も姫も国も利益も関係ない。いるのは一途に恋をする少女と、少女を想う一人の父。
メアリが溢れんばかりの想いを伝えたとしたら、レイバックはその想いにどう応えるのだろう。面倒だ、真意が分からぬと結婚を跳ね退けていた彼の王は、少女を受け入れるのだろうか。
もしそれがこの物語の行く末なのだとしたら、仮初のお姫様などもういらない。
「メアリ様は、外交使節団としてドラキス王国へいらっしゃったんですよね。使節の目的が決まっていないことには何か理由があるんですか?単なる旅行目的、というわけではないですよね」
机の上の魔法書を鞄に仕舞い込みながら、ゼータは問う。これは単なる思い付きの雑談で、メアリの旅の目的にはさしたる興味もないのだ。そうとでもいうように、極力自然体を装って。
適当を装った問いである以上、適当にはぐらかされることも予想はしていた。しかし意外にも、メアリの栗色の瞳は真剣味を帯びてゼータを見据えていた。幼さを残す顔立ちは、一瞬で憂いを帯びた女性のそれとなる。辺りに立ち込める緊張感にゼータは思わず背筋を伸ばす。
「…会いたい人がいたのです」
「会いたい、人?」
「そう。ずっとお会いしたかった。絵本の中の、私の王子様」
謡うようなメアリの声が、埃舞い散る図書室内に大きく響く。
「私、婚約者がいるんです。公にはされていませんが、もう何年も前から決まっていること。一年後―私が18歳になると同時に婚約は正式に世に告知され、最早覆すことはできなくなります。相手のお方が嫌い、というわけではないのです。誠実で、私には勿体ない素敵なお方。婚約が正式なものではない今頻繁に会うことは叶いませんが、離れている私のことを細々と気に掛けてくださいます」
メアリは目を伏せる。講義の最中は子どものように輝いていた顔に、影が落ちる。
「でも私、王子様を忘れられなかった。一目で良いから会いたかったのです。会って私の身の内にある溢れんばかりの想いを伝えたかった。そして王子様が私の想いを受け止めてくださるのなら、この命尽きるまでお傍に置いてほしいと願いたかった。しかしそれは許されざる願いでした。王子様の隣には、すでに素敵なお姫様が身を寄せていらっしゃった。諦める必要はないと言ってくれる方もいます。でも愛し合う2人の間に割り入る勇気など、そう簡単に持てる物ではないでしょう」
「それは…そうですね」
「想いを伝えずに帰国せねばならないことは怖い。でも同じくらい、想いを拒絶されることが怖いのです。愛する者がいるから貴女の想いには答えられないという言葉を、王子様の口から聞きたくはない。どうすれば良いのかわからなくて、一人で客室にいると苦しいのです。こうして大好きな書物に囲まれていれば少しは気が紛れるのですが、やはり一人になると辛い。自分の進むべき道がわからないのです」
メアリは栗色の視線をゼータへと戻した。およそ17の少女が放つとは思えぬ強い光がそこにはある。
「ゼータ様。貴方は私にたくさんの知識を与えてくださいました。とても充実した楽しい時間でした。貴方との出会いに心から感謝しています。講義のついでに、もう一つ私に指南していただきたいのです。一人では決断できぬ愚かな私に、進むべき道を示してください。私はこのまま胸の内に想いを秘め帰国すべきでしょうか。それとも一抹の望みに賭けて、王子様に想いを伝えるべきでしょうか。ゼータ様、お願い致します」
高くなった太陽の光が窓から差し込み、柔らかな絨毯に大小の影を作る。光の筋がメアリの半身にあたり、太陽の光を受けた栗色の髪がきらきらと輝いて見えた。まるで妖精のように美しい。
叶うはずのない恋であるのならば身の内に秘めて帰国せよ。そう答えることが正しいと理解はしている。メアリがどうしてレイバックを王子様と呼ぶのか、その詳細な理由はわからない。しかし確かであるのは、レイバックはメアリとの結婚を望んでいないということだ。望まぬ結婚相手との接触など最低限に済ませ、互いの将来のために余計な噂を立てずに別れることを良しとしている。計画の加担者であるゼータがレイバックの意に沿う行動をするならば、この場でメアリを嗾ける発言などして良いはずがない。
だがしかし、本当にそれが正しい道なのだろうか。
「…たぎる想いを拒絶されることは恐ろしいですよね。解ります。望みが叶わねば、きっと色々なことを考えるのでしょうね。選ぶ言葉を間違ったのだろうか、事前にもっと上手く立ち回れば願いは叶ったのか。たくさんの可能性が頭の中を巡って、辛いんです」
「…そうですね。そう思います」
「でもきっと、想いを伝えたこと自体を後悔はしませんよ。だって勇気を出して踏み出した結果ですから。メアリ様が王子様に想いを伝えずして帰国すれば、きっと後悔します。機会は幾らでもあったのになぜたった一声の勇気が出せなかったのだと、一生後悔する羽目になります」
ゼータの言葉に、メアリははっと息を呑んだ。勇気を出して行動した結果、思うべき成果を得られぬことなど人生において幾らでもある。しかしそこに残る感情は後悔ではない。自身の行動を振り返り改善点を洗い出す行為を「反省」という。反省は人の糧となる。辛くとも苦悩の時は超えられる。
しかし後に残る感情が「後悔」であれば、胸の内のわだかまりが消えることはない。一欠片の勇気を奮い出せなかった己を責める日は永劫続くであろう。
「お姫様に遠慮する必要などありませんよ。最後に選ぶのは王子様です。結末など誰にもわかりません。だってこれは、行く末の決まった絵本や御伽話ではありませんから」
迷いも遠慮も捨てろ。かつてマルコーの言葉により焚きつけられた小さな燈火は、今燃え盛る業火となる。愛しい王子様の傍らにいたい。少女の想いが栗色の瞳の中で轟々と燃え盛る。
レイバックの要望に背き、メアリを嗾けたゼータの目には、机の上で握りしめられた少女の小さな拳が映る。
***
―縁談はアポロ王の打算でしょうね。両国の絆を深めるために、娘を他国に嫁がせるというのは定石じゃないですか
レイバックから突然の縁談話を聞かされたとき、ゼータはなんの迷いもなくそう言った。縁談はロシャ王国国王アポロの意思であり、メアリの胸中に愛などないと端から決めてかかったのだ。縁談の当人であるレイバックですら、そうだった。
しかし今、全てが明るみになった。悪意を秘めた思惑などなかった。あまりにも突然で不可解な縁談話は、目の前の少女の溢れ出した想いだったのだ。「婚約者との正式な婚約発表の前に、どうか一度だけ私にチャンスをください」メアリはそう願い、娘を思う父はそれに応えた。ただそれだけの単純な話だ。そこには王も姫も国も利益も関係ない。いるのは一途に恋をする少女と、少女を想う一人の父。
メアリが溢れんばかりの想いを伝えたとしたら、レイバックはその想いにどう応えるのだろう。面倒だ、真意が分からぬと結婚を跳ね退けていた彼の王は、少女を受け入れるのだろうか。
もしそれがこの物語の行く末なのだとしたら、仮初のお姫様などもういらない。
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