学園戦記三国志~リュービ、二人の美少女と義兄妹の契りを結び、学園において英雄にならんとす 正史風味~

トベ・イツキ

文字の大きさ
上 下
141 / 223
第6部 西校舎攻略編

第107話 集結!リュービ陣営!

しおりを挟む


 学園の最大勢力となったソウソウにはもはや敵なしーーー学園の大多数はそう思っていた。

 俺たちリュービ軍は、リュウヒョウとともにソウソウの支配に抵抗しようとした。だが、リュウヒョウは開戦直前に病に倒れ、俺たちはソウソウの攻撃を振り切り、なんとか命脈めいみゃくを保つ有様であった。

 その状況を変えたのは新たな仲間、軍師・コウメイであった。

 彼女は東校舎の雄・ソンケン(チュー坊)を説得し、同盟を締結ていけつ。彼らと協力してついに宿敵・ソウソウを撃ち破った。

 ―赤壁の戦い―

 この勢力図を一夜にして塗り替えた俺たちの勝利を人々はそう呼んだ。



 そして、この勝利により、今までリュウヒョウが治め、一度はソウソウに占領された南校舎は三分割されることとなった。

 南校舎北部は以前、ソウソウの勢力下にあり、一度敗北したとはいえ、北校舎・中央校舎の領土も加え、最大勢力を維持していた。

 中央部はソンケン軍が攻略し、その総司令官としてシュウユが駐屯ちゅうとんして、北部のソウソウ軍とにらみ合っていた。

 そして、南部は俺たちリュービ軍が手に入れ、ついに念願の領地を得ることとなった。



「…と、言うのが、今の俺たちリュービ陣営の状況だな。

 長らく放浪ほうろうや客将を繰り返していたが、ようやく領地を手に入れ、群雄と言えるだけの勢力に返り咲くことができた。

 だが、一度破ったとはいえ、ソウソウとは今なお、圧倒的な戦力差があるし、南校舎南部を事後承諾しょうだくで手に入れたために、同盟相手のソンケン陣営にはこころよく思わない者もいる」

 そう、俺、この陣営の盟主を務めるリュービが説明するように語り終わると、息を整えてみんなの方へ振り返った。



「南部占有の件は仕方ないことです。

 このままシュウユ軍に任せていては、また、リュービさんは以前のように客将として扱われ、いつまでも群雄として名乗りを上げられない事態となっていたでしょう。

 背に腹は代えられません」

 そう言って俺をなぐさめるように発言してくれるのは、目にかかるぐらいの長さの薄水色の髪、まだ幼さの残る愛らしい顔つきに、透き通るような白い肌、背は低く、とても華奢きゃしゃな体つきの美少女であった。

 彼女こそ、俺の新たな軍師にして、俺を客将から群雄まで引き上げてくれた影の立役者・コウメイである。



 俺は彼女の提唱する天下三分の計、すなわち、この学園の天下を、俺・リュービ、ソウソウ、ソンケンの三勢力で分割し、一度戦力を拮抗きっこうさせてから、勝利するという策を採用し、その第一歩として南校舎の南部を奪取した。

「そうです兄さん、コウメイさんの言うとおりです。

 あのままシュウユさんの侵攻軍に任せていては、私たちは以前のように教室の一角に押し込められ、いいように使われるだけでした」

 そう言って会話に加わるのは、スラリとした長身に、そのくびれた腰にまで届く長く美しい黒髪をたたえた、お嬢様のような雰囲気の女生徒、このリュービの義妹の一人・カンウであった。



 うちの陣営の一番の古参でもある彼女は、俺たちのこれまでの苦難を誰よりもよく知っている。

 群雄未満の俺たちはあちらについたと思えばこちらにつき、こちらにつけばまたあちらへと、まるで傭兵のように勢力を渡り歩き、一度は群雄として独立したものの、また流れ流れてリュウヒョウの客将となった。

 途中、カンウと俺とが対立することもあったが、それでも最後は俺を選んでついてきてくれた。

 その彼女からすれば、ようやく群雄として独り立ちできた今の状況への感慨もひとしおなのだろう。

「なにはともあれ、これで兄さんもソウソウさんやソンケンさんと肩を並べることができましたね」

 そう言いながらカンウは俺の手を取った。

 彼女は気品をただよわせた満面の笑みを浮かべ、その一連の仕草しぐさに俺は思わずドキリとする。

「ああ、これもカンウたちのおかげだよ。

 本当にありがとう」

「そんな…兄さん。

 私は義妹として当然のことをしたまでです」

「ちょっとリュービ先輩!

 何、カンウお姉様といい雰囲気になってるんですか!」

 俺とカンウとの間に割って入るように現れたのは、カンウより少し短めの長い黒髪に、緑色のリボンをつけた、少し小柄な女生徒、カンウの妹分・カンペーであった。



「カ、カンペー、これはそういう意味では」

 カンウは慌てて俺の手を放すが、なおもカンペーは食い下がる。

「お姉様の清らかな御手は野蛮な男を倒すためにあるんです!

 そんな恋愛映画みたいな雰囲気は似合いません!」

「カンペー、あなた結構私にひどいこと言ってる自覚ありますか?」

「やい、カンペー!

 カンウの姐御あねごが困ってるだろうが!

 姐御あなごあわい恋も応援するのが弟子の役目だ!」

「シューソー!

 あなたも余計なこと言わないでください!」

 カンペーを引き離そうとやってきた、カウボーイハットをかぶった、ツンツン頭の小柄な男子生徒、自称カンウの弟子・シューソーであったが、一言多かったために返って怒られてしまった。

 最初はたった三人の旗揚はたあげだったが、今ではカンウにもカンペーという妹分と、シューソーという弟子が加わった。

 思えば大所帯になったものだと物思いにふけっていると、俺の隣に小柄な少女が歩み寄ってきた。

「アニキー、カン姉と仲深めるのもいいけどよ、オレのことも忘れないでくれだぜ」

「もちろん、俺がチョーヒのことを忘れるわけないだろ」

 その小柄で、頭に中華風のお団子カバーを左右に二つ着けた、元気そうな雰囲気の少女、俺とカンウの義妹・チョーヒは少し甘えた表情で俺の足元に寄ってきた。

 俺が自分の言葉に合わせてチョーヒの頭をでると、チョーヒは満足したようで、ニカッと八重歯を見せて笑い返した。



「もう、チョーヒちゃんたら。

 そんなに寂しいならリンがいるのに!」

「げっ!リン!

 お前はお呼びじゃないんだぜ!」

 チョーヒに飛び付くように寄ってきたのは、目をハートに輝かせた、薄い桃色の長い髪に、花の髪飾りをつけた女生徒・カコウリンであった。

 彼女はソウソウの親戚ながら、チョーヒにれ込んで俺の陣営に加わった。

 同性だろうが、拒絶されようが構わずグイグイくるところはさすがソウソウの親戚といったところだが、チョーヒも彼女の求愛にうんざりしながらも、仲自体は悪くなく、今はチョーヒの部隊の補佐官を務めている。

「カンウもチョーヒも今じゃ一部隊を率いる指揮官だもんなぁ」

 部下?に慕われる二人を見ながら、俺はしみじみとそうつぶやいた。

 先の南校舎占領戦にて、カンウ・チョーヒの二人はシュウユ軍に加わり、最前線でのソウソウ軍との戦いに参加していた。

 シュウユ軍とソウソウ軍との戦いは膠着こうちゃく状態に入ってはいるが、現在も続行中であり、本来なら俺とソンケンが同盟を組んでいる関係上、カンウ・チョーヒも俺のもとに勝手に戻すことはできない。

 だが、俺が南校舎南部を占領して募兵すると、予想以上に兵が集まってきた。

 おかげでシュウユ軍へ派遣する兵の補填ほてんも出来、代わりにカンウ・チョーヒをこちらに戻すことができた。

 今、この二人にはこちらの陣地の最前線の防衛の任にあたってもらっている。

 うちの陣地の北隣というと同盟相手のシュウユ軍の駐屯地となるが、ソンケンにしろシュウユにしろ、俺たちが事後報告で南校舎南部を占領した件をこころよく思ってはいない。

 いつ同盟関係が崩れるかわからないし、ソウソウ軍がシュウユ軍を蹴散けちらしてさらに南下してくる可能性もある。

 北の守りは特に重要といえることから、うちの二枚看板であるカンウ・チョーヒに任せることとなった。

「今のリュービ軍にはカンウ、チョーヒばかりじゃないよ。

 この僕、チョーウンを忘れないでね」

 自身の胸を軽く叩きながらそう話すのは、野球帽を目深まぶかにかぶった、ジャージの上着にスパッツ姿の女生徒・チョーウンであった。



「ああ、チョーウン。

 君にも随分ずいぶん助けられているよ」

 チョーウンは、カンウ・チョーヒに勝るとも劣らない武勇の持ち主だ。

 俺の陣営が弱小ながらも生き残ってこれたのはこのカンウ・チョーヒ・チョーウンの三人がいたからと言っても過言ではないだろう。

 カンウ・チョーヒに最前線の防衛を任せているのに対し、チョーウンには領地内の治安維持のための警備を担当してもらっている。

 おかげで今のところ特に大きな反乱もなく、南校舎を統治できている。

「今はわしもおることも忘れんでおくれよ。

 このコーチュー、武芸の腕なら他の者に引けをとらんぞ」

 続いて現れたのは、長い銀髪を三つ編みに結び、カンフー風の道着を着た、大人びた容姿に背の高い女生徒、新たに俺たちの陣営に加わったコーチューだ。



 彼女もまた、カンウと互角に渡り合うほどの強者だ。元はリュウヒョウの従兄弟いとこ・リュウバンの部下であったが、赤壁の戦いでリュウバンがやられると、俺たちの陣営に加わることとなった。

 彼女にはそのままリュウバンの率いていた部隊を預け、遊軍として待機してもらっている。

 もちろん、敵の侵攻や内部の反乱があれば救援に赴いて活躍してもらうが、それだけではない。

 俺は南校舎の南半分を手に入れたが、それだけではとてもソウソウには太刀打ちできない。対抗するためには新たな領地を…隣にある西校舎をなんとしても手に入れなければならない。

 そのために防衛とは別に攻撃部隊を用意しておく必要がある。コーチューも今は遊軍だが、近い将来、西校舎攻撃部隊の一翼をになってもらうつもりだ。

 我が軍の戦力といえば、このカンウ・チョーヒ・チョーウン・コーチューの四名が今は主力だろう。

 他に高い戦力を持つ者だとリョフがいる。
 
 腰まで伸びたポニーテールにくれないのリボンをつけ、深いスリットの入った長いスカートをはいた長身の女生徒・リョフは、かつては学園最強の生徒として知られていた。だが、今は戦いに敗れ、戦闘を禁止されている上に、本人も戦いを嫌い、進んで戦うことはなくなった。

 それでも、ソウソウの追撃にい、絶体絶命の危機におちいった時には、般若はんにゃのお面をかぶって正体を隠し…まあ、バレバレだったが、チントーと名乗って助けてくれた。



 一応、今もチントーの名義で加わってくれているが、それでもやはり、戦いは好まないようなので、彼女の意思を尊重して、俺の親衛隊の隊員として必要に応じて活動してもらっている。

 そして、親衛隊の隊長には、俺の先輩でもあるコウソンサンにいてもらうことにした。



 この二人が俺の身近で警護することにカンウ・チョーヒは難色を示したが、他にも隊員はいるからとなんとか話をまとめることができた。

 かつては群雄として活躍していたコウソンサンの指揮能力と、リョフの戦力に守られれば、これ程安全なことはないだろう。

 この他に先の戦いで、俺の弟分となったリュウホウも親衛隊に加えている。彼については今は一隊員だが、そのうち部隊を預け、武将として活動してもらうつもりだ。

 そのための兵力も、この度の募兵でかなり集めることができた。リュウホウに一部隊預けてもまだおつりがくるだろう。この兵力で西校舎の攻撃部隊を編成するのが、俺の直近の仕事ということになる。

「リュービさん、そのためには集まった方々、全員の面接をしないといけません」

 我らが軍師少女・コウメイは俺の方にグイと顔を向けて、力強くそう言った。

「そうだな。部隊を編成するためにも全員の面接を…全員?

 全員って今回の募兵で集まってくれた生徒は二百人くらいいるけど、全員を面接?」

「そうです!全員です!」

 コウメイはこちらをまっすぐ見据みすえて、なお力強くそう答えた。

「今回はただ人を集めただけではありません。

 このリュービさんの陣営の次期主力候補を育てるためでもあるんです。

 今回集めた人の中からリュービさんのお眼鏡にかなった人を部隊長にけ、経験を積ませてゆくゆくは武将へと昇格させる必要があります。

 私が文官を担当するので、リュービさんは武官の方全員を頼みます」

「えーと、他の人と分担していいかな?」

「ダメです!

 これはリュービさんの率いる戦力なんです。

 リュービさん自身が判断する必要があります。

 なにより、この陣営で最も経験豊富な指揮官は他でもないリュービさんご自身なんですから」

「はい…」

 最近、コウメイの俺への当たりが一層強くなった気がする。軍師としてはこれでいいのだろうし、最初の頃より俺に慣れてくれたということなんだろうが、少し前まで人見知りでおどおどしてたとはとても思えない…

「そうだよ、人見知りだよ。

 コウメイ、人見知りなのに文官の面接なんてやって大丈夫なの?」

「う…それは…

 私は裏に控えて、表向きの面談はゲツエイちゃんに頼もうかと…」

 ゲツエイは、コウメイの友人で発明好きの女の子だ。



 コウメイは慣れた相手なら気兼ねなく話せるが、初対面の相手は苦手としている。ゲツエイがそれをおぎなってくれるなら良い友人関係だろう。

「それなら大丈夫だね。

 さて、文官の面接はコウメイとゲツエイに任せて…俺は武官約二百人の面接か。

 これは大変だなぁ」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

うちの冷蔵庫がダンジョンになった

空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞 ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。 そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...