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Ⅰ.貴方様と私の計略 ~ 出会いそして約束 ~
52.暗躍する者達(???視点)
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思ったよりもたいしたことなかったわ
ねえ。あれは、ドラゴンかしら?
ん?いや、あれは人に飼い慣らされた、確か騎竜とか言う奴だ。
強い?
個体差が激しいな。あれは、中の中ぐらいか。
そう。つまんないわ。でも、あれを狩れば喜んでくれる?
どうだろうな。手間は省けるかもしれんが。
むぅ・・・じゃあ、遊びましょう
森の中から見える、赤い小さなドラゴン。
まだ、私に気づかない。
もう少し近づいてみようかしら。
大胆に、けれど気づかれないように。
直ぐ傍まで近づいてみる。まだ、気づかない。
つまらないわ。こんなに近づいても気づいてもらえない。
あら?これは?
目の前のドラゴンから警戒の声が聞こえ、生温かいものが私をぬらす。
そして、私の周りを蠢く触手。
この触手は、私に気づいてる?
いや、気づいてないみたいだぞ?現に、向こうの小さなドラゴンに気をむけている。
あのドラゴンは、弱そうね?
小さいし、スピードが速いんじゃないか?ああ、ほら。なかなかの回避行動だ。
ほんとね。あれは、捕らえるのは難しそう。それより、触手。
あ?これ、魔族だろ。しかも、眷属として縛られてる奴。
眷属としての縛り。触手は望んだ?
そこまでは、しらん。
そう。触手きっていい?
やめておけ。後が色々面倒だ。それに、あれにはかかわらぬ方がよかろう。厄災の匂いが纏わり付いてる。
むぅ。やっぱりつまらない。
・・・?
私に向けられる意思を感じる。
だれ?誰が気づいたの?
彼女?彼女が気づいてる?
あ?・・・確かに、あれは気づいてるな。
ねぇ・・・
そうだな
気づいたなら、手を貸してあげる
守ってあげる
私の力を得たいなら
私の存在に気づけば良い
私は死を招くもの
さあ、赤のワルツを
私は、彼女に近づき、我が結界へと閉じ込める
傷ついた彼女を癒すため
さて、彼女を傷つけた代償を、あれに払って貰いましょう。
私の剣で、あれの手足を切り刻む。
あれは、まだ気づかない。私の存在に。
自らの身を傷つけられてなお、気づかない。
あれと我は近しいはずなのに、気づかない。
あれの手足は傷つき、彼女の大きな傷は癒えた。
さあ、我らの役目は終わった。
あれは去り、我らは彼女を放つ。
気づいてくれて、ありがとう。退屈していたの。
我は、常にここにいる。何かあればまた来ると良い。
私たちに、気づいたあなたは、我らの友となった。
友には力を貸し、傷を癒す。
私は、彼女を見送り、我らの住処へと戻る。
途中、最初のドラゴンが、首を残し無くなっていたけれど
我らの意志には残らなかった。
気づかぬ者は捨て置かれ、記憶にも残らない。
気づく者は助けられ、永久の記憶になる。
私はこの森に住みしもの。
我はこの森に在る意志。
私は・・・
少し疲れたね。
そうだな。
少しだけ休もうか。
次は、誰が気づいてくれるかな。
微睡みに身を任せながら、未来で出会う奇跡に思いをはせた。
ねえ。あれは、ドラゴンかしら?
ん?いや、あれは人に飼い慣らされた、確か騎竜とか言う奴だ。
強い?
個体差が激しいな。あれは、中の中ぐらいか。
そう。つまんないわ。でも、あれを狩れば喜んでくれる?
どうだろうな。手間は省けるかもしれんが。
むぅ・・・じゃあ、遊びましょう
森の中から見える、赤い小さなドラゴン。
まだ、私に気づかない。
もう少し近づいてみようかしら。
大胆に、けれど気づかれないように。
直ぐ傍まで近づいてみる。まだ、気づかない。
つまらないわ。こんなに近づいても気づいてもらえない。
あら?これは?
目の前のドラゴンから警戒の声が聞こえ、生温かいものが私をぬらす。
そして、私の周りを蠢く触手。
この触手は、私に気づいてる?
いや、気づいてないみたいだぞ?現に、向こうの小さなドラゴンに気をむけている。
あのドラゴンは、弱そうね?
小さいし、スピードが速いんじゃないか?ああ、ほら。なかなかの回避行動だ。
ほんとね。あれは、捕らえるのは難しそう。それより、触手。
あ?これ、魔族だろ。しかも、眷属として縛られてる奴。
眷属としての縛り。触手は望んだ?
そこまでは、しらん。
そう。触手きっていい?
やめておけ。後が色々面倒だ。それに、あれにはかかわらぬ方がよかろう。厄災の匂いが纏わり付いてる。
むぅ。やっぱりつまらない。
・・・?
私に向けられる意思を感じる。
だれ?誰が気づいたの?
彼女?彼女が気づいてる?
あ?・・・確かに、あれは気づいてるな。
ねぇ・・・
そうだな
気づいたなら、手を貸してあげる
守ってあげる
私の力を得たいなら
私の存在に気づけば良い
私は死を招くもの
さあ、赤のワルツを
私は、彼女に近づき、我が結界へと閉じ込める
傷ついた彼女を癒すため
さて、彼女を傷つけた代償を、あれに払って貰いましょう。
私の剣で、あれの手足を切り刻む。
あれは、まだ気づかない。私の存在に。
自らの身を傷つけられてなお、気づかない。
あれと我は近しいはずなのに、気づかない。
あれの手足は傷つき、彼女の大きな傷は癒えた。
さあ、我らの役目は終わった。
あれは去り、我らは彼女を放つ。
気づいてくれて、ありがとう。退屈していたの。
我は、常にここにいる。何かあればまた来ると良い。
私たちに、気づいたあなたは、我らの友となった。
友には力を貸し、傷を癒す。
私は、彼女を見送り、我らの住処へと戻る。
途中、最初のドラゴンが、首を残し無くなっていたけれど
我らの意志には残らなかった。
気づかぬ者は捨て置かれ、記憶にも残らない。
気づく者は助けられ、永久の記憶になる。
私はこの森に住みしもの。
我はこの森に在る意志。
私は・・・
少し疲れたね。
そうだな。
少しだけ休もうか。
次は、誰が気づいてくれるかな。
微睡みに身を任せながら、未来で出会う奇跡に思いをはせた。
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