18 / 146
Ⅰ.貴方様と私の計略 ~ 出会いそして約束 ~
18.殿下の短絡と騎士の憂鬱②(カイナ視点)
しおりを挟む
辺境伯は怒らしては駄目だ。
本当に怖い。
第二王子殿下の陰が程なくミリュエラの居場所を突き止めてきた。
どうやら、市中を駆け抜けて馬車に乗り込んだところに出くわしたらしい。
そして、殿下はミリュエラのアトリエへと向かう。
アトリエに着いて直ぐひと悶着あった。
それはそうだ。先触れも何もなく、突然の訪問なのだから。
王子がこれで良いのかよ。ほんとに。常識が迷子だよな。
テイラー家の家令と若干もめていると、ミリュエラが姿を現した。
どうやら、騒ぎを聞きつけたらしい。
「やぁ。テイラー嬢。少々、信じられない話を小耳にはさんでね。態々来てしまったよ」
いや、殿下。それ駄目だから・・・
私は、殿下にバレないよう、ミリュエラにすまんと軽く頭を下げる。
ミリュエラは、私の意図を読み取ってくれたのか、小さく肩をすくめる。
「態々お越し頂き、恐縮です。殿下に立ち話もなんでございますあので、応接室へどうぞ」
ミリュエラの言葉には、若干の棘を感じる。
これは、来なくて良いのに。とか、思ってそうだな。
応接室に入ると、殿下はさっさとひとつある大きめのソファへと腰を下ろす。
メイドは、淹れ立てのお茶を殿下の前へ置き、ミリュエラの背後へと下がる。
王族相手に毒味なしで茶を出すとか、歓迎する気ないな。これは。
王族を出迎える際、お出しするお茶から菓子まで毒味を行う。
基本は、侍従をつれているから、彼らが行う。
だが、今日のように侍従を連れず、毒味役が居ない場合は、もてなす側が王族の前で毒味を行う。
王族に対し、敵意がありません。と表明する機会でもある。
だが、今回テイラー家は、毒味を行わなかった。
それが、何を意味するのか。
一番想像しやすいのは、敵意があるという表明。
もう一つは、歓迎していない表明。
今回は、おそらく後者であろう。
侯爵やクルツが居れば、前者を否定しきれないが。
第二王子殿下は、気にした様子もなく話し出される。
「今日来たのは、信じられない話を小耳にはさんだからなんだ」
信じられない話と言うのは、言うまでもなくシュトラウス辺境伯とミリュエラの親交の事だ。
ぶっちゃけると、第二王子殿下とミリュエラはまだ婚約すらしてないし、正式な顔合わせすらしていない。
なので、ミリュエラが誰と親交を深めようと第二王子殿下が口出しできる話ではない。はずなんだがな・・・
あぁ。そう言えば、ミリュエラが婚約を断るって話も聞いているから、そちらの可能性もあるのか。
まぁ、どちらにしろ現段階で殿下がとやかく言える話ではない。はずなのに、なんでここに居るんだろうなぁ・・・
少し遠い目をしながら、王太子殿下の指示があるため、殿下の後ろに待機する。
あ。これ、もしかしなくても、殿下が暴走ひたら、私が止めないと駄目なのか?・・・侍従居ないし、駄目なんだろうなぁ・・・
ミリュエラに何かあっても嫌だし、頑張るしかないか。
「テイラー嬢が私との婚約を断ろうとしている。というモノなんだけれどね」
それから、殿下は頭の痛くなるような理由をつらつらと述べられています。
これ、王が聞いたら、また頭を抱えて胃痛と闘う羽目になるのでは?
そんな事を思いながら、ミリュエラに目を向ければ、目が死んでいた。
表情こそさして変わらなかったが、目が色々物語っていた。
そんな表情のミリュエラが助けを求めるように私に視線を送ってきた。
『すまん。私には殿下の口をふさぐことはできん』
そんな思いを込め、私は肩をすくめ、頭を左右にふる。
私の意図を組んだのか、ミリュエラは遠い目をし、覚悟を決めたような表情を見せる。
「殿下。大変申し訳ないのですが、私には王子妃は務まらないと思いますので、お断りさせていただく予定でございました」
ミリュエラはストレートに断りの言葉を口にした。
多分、若干自棄を起こしている。まぁ、わからなくもないな。
おそらくだが、ミリュエラは十分王子妃を務めるだけの教養は持っている。
その上で、断りの言葉を言われている。と考えれば、第二王子殿下の未来はあれだよな。
そんな感じで、現実逃避をしていたため、私の反応は少しばかり遅れた。
「なっ!?なぜだ!」
気づいた時には、第二王子殿下はミリュエラへ詰め寄っていました。
まずい。お止めしないと。殿下はどうでもよいが、ミリュエラにけがはさせたくない。
「な、何故と申されましても…先ほど申し上げ」
「お前には断る理由がないだろ!氷の毒華と呼ばれているお前ごときが!」
くそ。なんで、こんなバカが第二王子なんだ。
私は、内心悪態をつきながら、ミリュエラを伺いみる。
若干おびえてはいるようだが、殿下へのあきれも見え隠れしていた。
とりあえず、大丈…
「危ないっ!」
私の声は、声として発せられていたかはわからない。
殿下の腕をつかみ、それ以上ミリュエラに近づけないようにした矢先、ミリュエラがソファーに足を取られ、バランスを崩した。
私は、殿下の勢いを止めきれず、さらにミリュエラに近づけてしまった。それが原因で、ミリュエラは更にバランスを崩し、暖炉に向けて倒れていく。
ごんっ
「姉さん!」
ミリュエラは、暖炉の角に頭をぶつけ、駆け込んできたクルツに抱き留められている。
くそ。私の責任だ。そばにいながら、みすみす怪我をさせるなど。
私は、押し寄せる自己嫌悪と格闘しながら、クルツの後から入ってきた男性へと目を向ける。
「殿下。一体何があったのかお教え願えますか」
ひゅっ
私は、殿下に向けられた怒気の余波で、息をつめのどが鳴った。
騎士になって、初めて感じる類の恐怖だった。一瞬、首が飛ぶかと思った。
「私は悪くない!!!」
この怒気を向けれてもなお、殿下は自分のせいではない。と反論されました。
それを受け、眉間にしわを寄せ、彼は私へと目配せを送ってきました。
…私が、第二王子殿下付きではないとご存じなのか?
いや、私が王太子殿下の命で第二王子殿下についていることは、一部の人間しか知らないはず。
しかし、彼は私を知っているようだが…
私は、頭の中で彼の顔と貴族名鑑を照合していく。
そして、頭を抱えたくなった。
う…ぁ…まじか。あれが、シュトラウス辺境伯か。辺境を預かっているだけあって、半端ないな。
私は、殿下の腕をつかんだままそんなことを考える。
その間、シュトラウス辺境伯は、諸々の指示を出している。流石、現当主である。
「シトラン殿、部屋の準備ができ次第、殿下と隣へ移って頂き、話を聞かせて下さい」
「はい。承知しております。私の力不足で申し訳ありません」
私は、辺境伯とクルツに対し、謝罪とともに頭を下げます。
殿下は、身動きされることなく俯かれています。
辺境伯はミリュエラの側によられるのを確認し、私は殿下の腕を引きソファーへと座らせる。
殿下はなされるがまま特に反応を示さない。しかし、私は殿下から目を離すことなく、先ほどの辺境伯の怒気を思い出す。
あれは、本当に怖かった。生きてきた中で一番恐怖を感じた。
辺境領を預かる領主で、本人も前線に立たれるだけはある。
実践を知るものと知らぬものの差を見せつけられた気がした。
そんな彼を怒らしてしまった第二王子殿下には同情しなくもないが、自業自得だと思う方が強い。
おそらく、施政者としての資質に難ありと思われることだろう。
そんなことを思いながら、私は心に一つの誓いを立てる。
シュトラウス辺境伯は怒らせてはいけないと。
本当に怖い。
第二王子殿下の陰が程なくミリュエラの居場所を突き止めてきた。
どうやら、市中を駆け抜けて馬車に乗り込んだところに出くわしたらしい。
そして、殿下はミリュエラのアトリエへと向かう。
アトリエに着いて直ぐひと悶着あった。
それはそうだ。先触れも何もなく、突然の訪問なのだから。
王子がこれで良いのかよ。ほんとに。常識が迷子だよな。
テイラー家の家令と若干もめていると、ミリュエラが姿を現した。
どうやら、騒ぎを聞きつけたらしい。
「やぁ。テイラー嬢。少々、信じられない話を小耳にはさんでね。態々来てしまったよ」
いや、殿下。それ駄目だから・・・
私は、殿下にバレないよう、ミリュエラにすまんと軽く頭を下げる。
ミリュエラは、私の意図を読み取ってくれたのか、小さく肩をすくめる。
「態々お越し頂き、恐縮です。殿下に立ち話もなんでございますあので、応接室へどうぞ」
ミリュエラの言葉には、若干の棘を感じる。
これは、来なくて良いのに。とか、思ってそうだな。
応接室に入ると、殿下はさっさとひとつある大きめのソファへと腰を下ろす。
メイドは、淹れ立てのお茶を殿下の前へ置き、ミリュエラの背後へと下がる。
王族相手に毒味なしで茶を出すとか、歓迎する気ないな。これは。
王族を出迎える際、お出しするお茶から菓子まで毒味を行う。
基本は、侍従をつれているから、彼らが行う。
だが、今日のように侍従を連れず、毒味役が居ない場合は、もてなす側が王族の前で毒味を行う。
王族に対し、敵意がありません。と表明する機会でもある。
だが、今回テイラー家は、毒味を行わなかった。
それが、何を意味するのか。
一番想像しやすいのは、敵意があるという表明。
もう一つは、歓迎していない表明。
今回は、おそらく後者であろう。
侯爵やクルツが居れば、前者を否定しきれないが。
第二王子殿下は、気にした様子もなく話し出される。
「今日来たのは、信じられない話を小耳にはさんだからなんだ」
信じられない話と言うのは、言うまでもなくシュトラウス辺境伯とミリュエラの親交の事だ。
ぶっちゃけると、第二王子殿下とミリュエラはまだ婚約すらしてないし、正式な顔合わせすらしていない。
なので、ミリュエラが誰と親交を深めようと第二王子殿下が口出しできる話ではない。はずなんだがな・・・
あぁ。そう言えば、ミリュエラが婚約を断るって話も聞いているから、そちらの可能性もあるのか。
まぁ、どちらにしろ現段階で殿下がとやかく言える話ではない。はずなのに、なんでここに居るんだろうなぁ・・・
少し遠い目をしながら、王太子殿下の指示があるため、殿下の後ろに待機する。
あ。これ、もしかしなくても、殿下が暴走ひたら、私が止めないと駄目なのか?・・・侍従居ないし、駄目なんだろうなぁ・・・
ミリュエラに何かあっても嫌だし、頑張るしかないか。
「テイラー嬢が私との婚約を断ろうとしている。というモノなんだけれどね」
それから、殿下は頭の痛くなるような理由をつらつらと述べられています。
これ、王が聞いたら、また頭を抱えて胃痛と闘う羽目になるのでは?
そんな事を思いながら、ミリュエラに目を向ければ、目が死んでいた。
表情こそさして変わらなかったが、目が色々物語っていた。
そんな表情のミリュエラが助けを求めるように私に視線を送ってきた。
『すまん。私には殿下の口をふさぐことはできん』
そんな思いを込め、私は肩をすくめ、頭を左右にふる。
私の意図を組んだのか、ミリュエラは遠い目をし、覚悟を決めたような表情を見せる。
「殿下。大変申し訳ないのですが、私には王子妃は務まらないと思いますので、お断りさせていただく予定でございました」
ミリュエラはストレートに断りの言葉を口にした。
多分、若干自棄を起こしている。まぁ、わからなくもないな。
おそらくだが、ミリュエラは十分王子妃を務めるだけの教養は持っている。
その上で、断りの言葉を言われている。と考えれば、第二王子殿下の未来はあれだよな。
そんな感じで、現実逃避をしていたため、私の反応は少しばかり遅れた。
「なっ!?なぜだ!」
気づいた時には、第二王子殿下はミリュエラへ詰め寄っていました。
まずい。お止めしないと。殿下はどうでもよいが、ミリュエラにけがはさせたくない。
「な、何故と申されましても…先ほど申し上げ」
「お前には断る理由がないだろ!氷の毒華と呼ばれているお前ごときが!」
くそ。なんで、こんなバカが第二王子なんだ。
私は、内心悪態をつきながら、ミリュエラを伺いみる。
若干おびえてはいるようだが、殿下へのあきれも見え隠れしていた。
とりあえず、大丈…
「危ないっ!」
私の声は、声として発せられていたかはわからない。
殿下の腕をつかみ、それ以上ミリュエラに近づけないようにした矢先、ミリュエラがソファーに足を取られ、バランスを崩した。
私は、殿下の勢いを止めきれず、さらにミリュエラに近づけてしまった。それが原因で、ミリュエラは更にバランスを崩し、暖炉に向けて倒れていく。
ごんっ
「姉さん!」
ミリュエラは、暖炉の角に頭をぶつけ、駆け込んできたクルツに抱き留められている。
くそ。私の責任だ。そばにいながら、みすみす怪我をさせるなど。
私は、押し寄せる自己嫌悪と格闘しながら、クルツの後から入ってきた男性へと目を向ける。
「殿下。一体何があったのかお教え願えますか」
ひゅっ
私は、殿下に向けられた怒気の余波で、息をつめのどが鳴った。
騎士になって、初めて感じる類の恐怖だった。一瞬、首が飛ぶかと思った。
「私は悪くない!!!」
この怒気を向けれてもなお、殿下は自分のせいではない。と反論されました。
それを受け、眉間にしわを寄せ、彼は私へと目配せを送ってきました。
…私が、第二王子殿下付きではないとご存じなのか?
いや、私が王太子殿下の命で第二王子殿下についていることは、一部の人間しか知らないはず。
しかし、彼は私を知っているようだが…
私は、頭の中で彼の顔と貴族名鑑を照合していく。
そして、頭を抱えたくなった。
う…ぁ…まじか。あれが、シュトラウス辺境伯か。辺境を預かっているだけあって、半端ないな。
私は、殿下の腕をつかんだままそんなことを考える。
その間、シュトラウス辺境伯は、諸々の指示を出している。流石、現当主である。
「シトラン殿、部屋の準備ができ次第、殿下と隣へ移って頂き、話を聞かせて下さい」
「はい。承知しております。私の力不足で申し訳ありません」
私は、辺境伯とクルツに対し、謝罪とともに頭を下げます。
殿下は、身動きされることなく俯かれています。
辺境伯はミリュエラの側によられるのを確認し、私は殿下の腕を引きソファーへと座らせる。
殿下はなされるがまま特に反応を示さない。しかし、私は殿下から目を離すことなく、先ほどの辺境伯の怒気を思い出す。
あれは、本当に怖かった。生きてきた中で一番恐怖を感じた。
辺境領を預かる領主で、本人も前線に立たれるだけはある。
実践を知るものと知らぬものの差を見せつけられた気がした。
そんな彼を怒らしてしまった第二王子殿下には同情しなくもないが、自業自得だと思う方が強い。
おそらく、施政者としての資質に難ありと思われることだろう。
そんなことを思いながら、私は心に一つの誓いを立てる。
シュトラウス辺境伯は怒らせてはいけないと。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
「白い契約書:愛なき結婚に花を」
ゆる
恋愛
公爵家の若き夫人となったクラリティは、形式的な結婚に縛られながらも、公爵ガルフストリームと共に領地の危機に立ち向かう。次第に信頼を築き、本物の夫婦として歩み始める二人。困難を乗り越えた先に待つのは、公爵領の未来と二人の絆を結ぶ新たな始まりだった。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
「貴女、いい加減クトルフ様から離れてくださらないかしら」婚約者の幼馴染み女からそんなことを言われたのですが……?
四季
恋愛
「貴女、いい加減クトルフ様から離れてくださらないかしら」
婚約者の幼馴染み女からそんなことを言われたのですが……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる