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Ⅰ.貴方様と私の計略 ~ 出会いそして約束 ~
09.侯爵令嬢は考える
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ユミナ様
何故、私に、名を呼ぶ事を許して下さったの?
少しは、ユミナ様の懐に入れたと思ってよろしいのですか?
ユミナ様は、おっしゃいました。
私に、名前を呼んで欲しいと。
私を、愛称で呼びたいと。
そして、私をミリィと呼ばれました。
本来、私の愛称はミラ。
ミリュエラの最初のミと最後のラを繋げます。
この国の一般的な愛称の一つですわ。
でも、ユミナ様はミリィと呼ばれました。
国境付近の辺境伯領のルールだとおっしゃっていましたが、理解はまだ出来ていません。
だって、それどころではなかったんですもの!
ユミナ様に名前を呼んで欲しいと言われただけでも衝撃的でしたのに、私を愛称で呼ばれるとか!!
思考回路がショートするかと思いましたわ。
ユミナ様は、社交界でも有名な方です。
社交界に顔を出す頻度が極端に少ない事もありますけれど、何より名を呼ぶことを許さない事でも有名です。
私が知る限り、ご家族と王弟殿下位でしょうか。
この国では、男性の名は許可無く呼んではいけない。
例外は、両親と兄弟姉妹だけ。
男性の名には、力が込められていると言う、神話の時代からの風習。
今では、形骸化しているけれど、許可がいると言うことだけが残っているだけですけれど。
因みに、女性にはそんな風習はありません。
ただ、愛称で呼ぶことは、親しいものであるというだけです。
だから、無闇に愛称で女性を呼んでは駄目なのだけれども・・・
たまに、第二王子殿下のような放蕩バカは、無闇にやたらに女性の愛称を呼びたがるようですけれど。
っと。思考がそれましたわね。
私が、ユミナ様とお呼びし、ユミナ様がミリィと呼ばれることは、親しい間柄であることを意味します。・・・しますわよね?普通。
私には、ユミナ様のお心もお考えも分からないことが多いです。
年の差による、経験の差もさることながら、生きてきた環境によるところが大きい気がします。
でも・・・
ユミナ様の懐に少しでも入れていただけたと思ってよろしいですか?
そうでしたら、私はとてもうれしいです。
何故、私に、名を呼ぶ事を許して下さったの?
少しは、ユミナ様の懐に入れたと思ってよろしいのですか?
ユミナ様は、おっしゃいました。
私に、名前を呼んで欲しいと。
私を、愛称で呼びたいと。
そして、私をミリィと呼ばれました。
本来、私の愛称はミラ。
ミリュエラの最初のミと最後のラを繋げます。
この国の一般的な愛称の一つですわ。
でも、ユミナ様はミリィと呼ばれました。
国境付近の辺境伯領のルールだとおっしゃっていましたが、理解はまだ出来ていません。
だって、それどころではなかったんですもの!
ユミナ様に名前を呼んで欲しいと言われただけでも衝撃的でしたのに、私を愛称で呼ばれるとか!!
思考回路がショートするかと思いましたわ。
ユミナ様は、社交界でも有名な方です。
社交界に顔を出す頻度が極端に少ない事もありますけれど、何より名を呼ぶことを許さない事でも有名です。
私が知る限り、ご家族と王弟殿下位でしょうか。
この国では、男性の名は許可無く呼んではいけない。
例外は、両親と兄弟姉妹だけ。
男性の名には、力が込められていると言う、神話の時代からの風習。
今では、形骸化しているけれど、許可がいると言うことだけが残っているだけですけれど。
因みに、女性にはそんな風習はありません。
ただ、愛称で呼ぶことは、親しいものであるというだけです。
だから、無闇に愛称で女性を呼んでは駄目なのだけれども・・・
たまに、第二王子殿下のような放蕩バカは、無闇にやたらに女性の愛称を呼びたがるようですけれど。
っと。思考がそれましたわね。
私が、ユミナ様とお呼びし、ユミナ様がミリィと呼ばれることは、親しい間柄であることを意味します。・・・しますわよね?普通。
私には、ユミナ様のお心もお考えも分からないことが多いです。
年の差による、経験の差もさることながら、生きてきた環境によるところが大きい気がします。
でも・・・
ユミナ様の懐に少しでも入れていただけたと思ってよろしいですか?
そうでしたら、私はとてもうれしいです。
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