25 / 25
第25話 そう、前世の仲間とともに…(完)
しおりを挟む
わたくしのせい? わたくしが未熟者だったから⁈
どうやら、このモヤモヤとした気持ちの結末は自分がつけないといけないみたいね。
「王太子さま、提案がございます。聖女としてこの2人を許したく存じます」
「何だって⁈ 許すだと!」
「はい、許します。そしてわたくしが……ルイ家が面倒みようと思います。彼女たちまで国王追放するのはあまりにも理不尽と言うもの」
思いもよらない言葉にモモシャリーとサラーニャは驚きの声を上げた。
「えっ⁈ そ、それって私たちと同じことをなさるのですか⁈」
「せ、聖女さま、それはどうかお許しください! 数々のご無礼、本当に申し訳ございませんでした!」
2人は完全に怯えていた。
「サラーニャは貴女を殺そうとした。その罪は償わなければならない。無論、モモシャリーも同罪だ」
「では罪を償ったおりには、わたくしの女官になって頂きます。2人とも行くところがないでしょうから」
「貴女がそうしたいなら私は反対しない」
「ありがとうございます。モモシャリー、サラーニャ。いいこと? しっかり罪を償うのよ。それとわたくしは貴女たちと同じことはしないつもりです」
しないつもり──。たぶんね。だってわたくし聖女ですもの。女官は形だけよ。友人として付き合ってもらいます。
「わ、わかりました……聖女さまに従います」
モモシャリーとサラーニャは国王陛下をはじめ、貴族院の同級生たち、騎士団の前で土下座してひれ伏せた。
さあ、わたくしはこれからこの国の幸せを願ってお祈りの日々を過ごすことになるのねー。
『やっと僕の、いや、おいらの役目が終わったか。3000年の時を経て蘇ったララコよ、幸せにな!』
『アプレン、貴方のことも思い出しちゃったわ。魂を拾ってくれてありがとう。それに心配してこの世界まで来てくれたのね。うふふ』
『ああ、しっかり見届けたぞ。じゃあなー』
ふと、そよ風が宮殿の中に入ってきてわたくしの長い髪をなびかせた。今、この世界でわたくしは生きている。確かに生きていると実感した。
──そう、前世の仲間とともにこれからも。
婚約破棄された悪役令嬢は、階段から突き落とされ記憶を失う。気がつけば召使いに~
── 完 ──
どうやら、このモヤモヤとした気持ちの結末は自分がつけないといけないみたいね。
「王太子さま、提案がございます。聖女としてこの2人を許したく存じます」
「何だって⁈ 許すだと!」
「はい、許します。そしてわたくしが……ルイ家が面倒みようと思います。彼女たちまで国王追放するのはあまりにも理不尽と言うもの」
思いもよらない言葉にモモシャリーとサラーニャは驚きの声を上げた。
「えっ⁈ そ、それって私たちと同じことをなさるのですか⁈」
「せ、聖女さま、それはどうかお許しください! 数々のご無礼、本当に申し訳ございませんでした!」
2人は完全に怯えていた。
「サラーニャは貴女を殺そうとした。その罪は償わなければならない。無論、モモシャリーも同罪だ」
「では罪を償ったおりには、わたくしの女官になって頂きます。2人とも行くところがないでしょうから」
「貴女がそうしたいなら私は反対しない」
「ありがとうございます。モモシャリー、サラーニャ。いいこと? しっかり罪を償うのよ。それとわたくしは貴女たちと同じことはしないつもりです」
しないつもり──。たぶんね。だってわたくし聖女ですもの。女官は形だけよ。友人として付き合ってもらいます。
「わ、わかりました……聖女さまに従います」
モモシャリーとサラーニャは国王陛下をはじめ、貴族院の同級生たち、騎士団の前で土下座してひれ伏せた。
さあ、わたくしはこれからこの国の幸せを願ってお祈りの日々を過ごすことになるのねー。
『やっと僕の、いや、おいらの役目が終わったか。3000年の時を経て蘇ったララコよ、幸せにな!』
『アプレン、貴方のことも思い出しちゃったわ。魂を拾ってくれてありがとう。それに心配してこの世界まで来てくれたのね。うふふ』
『ああ、しっかり見届けたぞ。じゃあなー』
ふと、そよ風が宮殿の中に入ってきてわたくしの長い髪をなびかせた。今、この世界でわたくしは生きている。確かに生きていると実感した。
──そう、前世の仲間とともにこれからも。
婚約破棄された悪役令嬢は、階段から突き落とされ記憶を失う。気がつけば召使いに~
── 完 ──
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
140
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
感想ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。
労役の件ですが、策略だけど婚約破棄はララコスティに原因があるとの理由で労役してる設定です。
お話に描かれてないので言い訳ですけど陛下も両親もゼウス家を油断させつつ、証拠を掴むべく動いてたと思うので、いずれ結末は同じだったと思っています。
ご指摘通りの懸念・疑問に対して、物語の中での説明不足を反省しています。゚(゚´ω`゚)゚。