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第21話 ご婚約おめでとうございます!!
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あー、長かったよー、辛かったわー!
さあて、これからどうしましょう⁈
***
ここに1通の招待状がある。シンクリア王子とモモシャリーの婚約パーティー兼同窓会の招待状だ。以前、わたくしがここへ立ち寄った際に置き忘れたものだけど、これって同級生だったわたくしのだよね? 1枚余ったから処分しろってサラーニャが言ってたけど。
つか、ゼアス家はお咎め受けるのかしら? だとしたら婚約パーティーってやるのかな⁈
「如何されましたか? ララコスティさま」
「爺……このパーティー行くべきなのかな。中止にならないの?」
「パーティーは明日ですよ。中止の連絡など来ておりません。ララコスティさま、シンクリア王子の元婚約者として行きづらいのは理解できますが、同級生の慶事ごと。お辛いでしょうがお祝いしなくてはなりませんよ」
「お祝いねえ……」
お祝いどころか沸々と怒りが湧いてくるわ。労役とは言え、このわたくしに対して数々の無礼な振る舞い。このままでは済まさないわっ、復讐よ!
「爺、わたくしなりのお祝いしようかしら」
「と、仰いますと?」
ふん、知れたこと。モモシャリーとサラーニャを1発殴って祝福するのよー!
「ちょっと考えてみますわ」
「ねえ、僕も宮殿の前まで一緒に行くよ!」
「うん、うん、アプレンもおいで。うふふ」
そして当日を迎えた。
「お姉さま、綺麗ー!」
「アヤーナ、ちょっと派手じゃなーい⁈」
「いいの、いいの。主役を食っちゃえー!」
うふっ、悪くはなくてよ。このドレスに似合うアクセサリーもモモシャリーに負けないわ!
「ララコスティさま、馬車の用意が整いました。それと、騎士団が護衛するとのことでお待ちになられています」
「騎士団が?」
「団長の命令だそうですよ」
まぁ、タカフミィーニさまったら、わたくしのこと御心配なされてー。
「今、参りますわ!」
わたくしはアプレンと馬車に乗り宮殿へと向かう。その馬車を前後する形で団員が周りを固めていた。やがて宮殿に到着したが、わたくしは馬車から降りようとはしない。
「ララコスティさま? 遅刻しますよ」
「う、うん。何だか怖くて」
「労役は解かれてます。何も怖がることはないですよ。あー、僕も会場まで入れたらなー」
「念のため、我々が護衛につくよう団長から指示されてますので何の心配もございません」
「ありがとう。もう少しだけ気持ちを整えてから行くわ」
「ララコスティさま……震えてるの?」
「大丈夫よ」
皆さん、ごめんなさい。怖くて震えてるんじゃないの。武者震いってヤツなの。それとね、少し遅刻するくらいがちょうど良いのよ。
その頃、会場では婚約パーティーが盛大に行われていた。
「えー、それではシンクリア第1王子さまと筆頭公爵家ご令嬢、モモシャリーさまの婚約パーティーを開催致します!」
華やかなパーティー会場で貴族院の同級生たちが祝福の拍手を喝采している。そして王子の挨拶になると、そのお言葉を傾聴しようと会場が静かになった。
──とその時、わたくしは扉を開けた。
ギィィ……バーンッ!
「えっ、なに⁈」
「誰なの⁈ あの派手な御方は⁈」
「ああっ、ラ、ララコスティだ!」
皆さんがわたくしに注目する。
「ご婚約おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます」
さあて、これからどうしましょう⁈
***
ここに1通の招待状がある。シンクリア王子とモモシャリーの婚約パーティー兼同窓会の招待状だ。以前、わたくしがここへ立ち寄った際に置き忘れたものだけど、これって同級生だったわたくしのだよね? 1枚余ったから処分しろってサラーニャが言ってたけど。
つか、ゼアス家はお咎め受けるのかしら? だとしたら婚約パーティーってやるのかな⁈
「如何されましたか? ララコスティさま」
「爺……このパーティー行くべきなのかな。中止にならないの?」
「パーティーは明日ですよ。中止の連絡など来ておりません。ララコスティさま、シンクリア王子の元婚約者として行きづらいのは理解できますが、同級生の慶事ごと。お辛いでしょうがお祝いしなくてはなりませんよ」
「お祝いねえ……」
お祝いどころか沸々と怒りが湧いてくるわ。労役とは言え、このわたくしに対して数々の無礼な振る舞い。このままでは済まさないわっ、復讐よ!
「爺、わたくしなりのお祝いしようかしら」
「と、仰いますと?」
ふん、知れたこと。モモシャリーとサラーニャを1発殴って祝福するのよー!
「ちょっと考えてみますわ」
「ねえ、僕も宮殿の前まで一緒に行くよ!」
「うん、うん、アプレンもおいで。うふふ」
そして当日を迎えた。
「お姉さま、綺麗ー!」
「アヤーナ、ちょっと派手じゃなーい⁈」
「いいの、いいの。主役を食っちゃえー!」
うふっ、悪くはなくてよ。このドレスに似合うアクセサリーもモモシャリーに負けないわ!
「ララコスティさま、馬車の用意が整いました。それと、騎士団が護衛するとのことでお待ちになられています」
「騎士団が?」
「団長の命令だそうですよ」
まぁ、タカフミィーニさまったら、わたくしのこと御心配なされてー。
「今、参りますわ!」
わたくしはアプレンと馬車に乗り宮殿へと向かう。その馬車を前後する形で団員が周りを固めていた。やがて宮殿に到着したが、わたくしは馬車から降りようとはしない。
「ララコスティさま? 遅刻しますよ」
「う、うん。何だか怖くて」
「労役は解かれてます。何も怖がることはないですよ。あー、僕も会場まで入れたらなー」
「念のため、我々が護衛につくよう団長から指示されてますので何の心配もございません」
「ありがとう。もう少しだけ気持ちを整えてから行くわ」
「ララコスティさま……震えてるの?」
「大丈夫よ」
皆さん、ごめんなさい。怖くて震えてるんじゃないの。武者震いってヤツなの。それとね、少し遅刻するくらいがちょうど良いのよ。
その頃、会場では婚約パーティーが盛大に行われていた。
「えー、それではシンクリア第1王子さまと筆頭公爵家ご令嬢、モモシャリーさまの婚約パーティーを開催致します!」
華やかなパーティー会場で貴族院の同級生たちが祝福の拍手を喝采している。そして王子の挨拶になると、そのお言葉を傾聴しようと会場が静かになった。
──とその時、わたくしは扉を開けた。
ギィィ……バーンッ!
「えっ、なに⁈」
「誰なの⁈ あの派手な御方は⁈」
「ああっ、ラ、ララコスティだ!」
皆さんがわたくしに注目する。
「ご婚約おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます」
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