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みんな襲われてるのに、どうやら俺は相手にされてないようだ。
27. 怪物
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……織田信長よ、お前は執念の塊だねー。
ふん、余は日の本を救いたいだけじゃ。
「えっ?」
俺ともみこは互いに顔を見合わせた。
クィーンと戦ってる信長とはかなり距離がある。もう豆粒くらいしか見えないのだ。なのに会話が耳に入ってくる。
「聞こえた……よね?」
「はい。これって……」
テレパシーと呼べるものか定かじゃないけど、無線からの音声とは違う。
もう四百年以上もワタクシの邪魔をしおって。
今日こそは決着つけてやろうぞ。
ヤバい。マジ聞こえる。怪奇現象だよ。やっぱこの人は超越した人間なのか?
「青葉さん!」
その時、大園夏子が慌てて駆け寄ってきた。どうやら自衛隊の待機場所まで到達した様だ。
「のりおを救出してきた。カラダ中傷だらけだ。基地で治療を頼みたい」
「かしこまりました。あの、織田さんは?」
「今、クィーンと戦ってる」
「見つかったのですか!」
「ああ、だがアレは怪物だ。俺らでは足手まといになる」
残念だけどあの戦いに加わるのは危険過ぎる。だが、ことの顛末は見届けなければならない。
俺はのりおを自衛隊に託し、もみこと再び戦場へ向かった。
ぐわっ! 羽を狙うとはどういうつもりか!
ふふん、しれたこと。抹殺するためじゃ。
退路を断つのか? その意味、分かってるんだろうな?
余には策がある。とっておきのな。よってお主は……
カキッ、カキッ、
安心して死ぬがよいーーーーっ!
グザーーン!
ぐあぁぁぁぁっ……。あ、相打ちだと?
はぁはぁはぁ、これで終わったな、クィーン。
ば、馬鹿な、ワタクシを殺しても……まさか?
ーーバタンッ
「青葉さん、上様が!」
「ああ、倒したな。急ごう」
流石は信長。あの怪物を斬り倒すとは相当な手慣れだ。でも相打ちって聞こえたな。これは信長も大怪我してるに違いない。
早く助けないとーー
ふん、余は日の本を救いたいだけじゃ。
「えっ?」
俺ともみこは互いに顔を見合わせた。
クィーンと戦ってる信長とはかなり距離がある。もう豆粒くらいしか見えないのだ。なのに会話が耳に入ってくる。
「聞こえた……よね?」
「はい。これって……」
テレパシーと呼べるものか定かじゃないけど、無線からの音声とは違う。
もう四百年以上もワタクシの邪魔をしおって。
今日こそは決着つけてやろうぞ。
ヤバい。マジ聞こえる。怪奇現象だよ。やっぱこの人は超越した人間なのか?
「青葉さん!」
その時、大園夏子が慌てて駆け寄ってきた。どうやら自衛隊の待機場所まで到達した様だ。
「のりおを救出してきた。カラダ中傷だらけだ。基地で治療を頼みたい」
「かしこまりました。あの、織田さんは?」
「今、クィーンと戦ってる」
「見つかったのですか!」
「ああ、だがアレは怪物だ。俺らでは足手まといになる」
残念だけどあの戦いに加わるのは危険過ぎる。だが、ことの顛末は見届けなければならない。
俺はのりおを自衛隊に託し、もみこと再び戦場へ向かった。
ぐわっ! 羽を狙うとはどういうつもりか!
ふふん、しれたこと。抹殺するためじゃ。
退路を断つのか? その意味、分かってるんだろうな?
余には策がある。とっておきのな。よってお主は……
カキッ、カキッ、
安心して死ぬがよいーーーーっ!
グザーーン!
ぐあぁぁぁぁっ……。あ、相打ちだと?
はぁはぁはぁ、これで終わったな、クィーン。
ば、馬鹿な、ワタクシを殺しても……まさか?
ーーバタンッ
「青葉さん、上様が!」
「ああ、倒したな。急ごう」
流石は信長。あの怪物を斬り倒すとは相当な手慣れだ。でも相打ちって聞こえたな。これは信長も大怪我してるに違いない。
早く助けないとーー
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