26 / 30
みんな襲われてるのに、どうやら俺は相手にされてないようだ。
26. 救出
しおりを挟む
カキッ、カキッ、カキーーン!
信長とクィーンは壮絶な戦いを繰り広げていた。人間の倍ほどの巨大マァンティスに物怖じせず真っ向から立ち向かう姿は正に戦国武将そのものだ。
本物の信長なのかな。
その強さやカッコよさについ思ってしまった。そして最早、雑魚狩りに何の意味も持たないと悟る。女王を追い出せば全てが解決するからだ。
ここは信長を信じるしかない。俺の役割はもみこの安全を確認してのりおを救い出すこと。
そう思い、辺りを見回すとヤツらが輪になってる光景が目に入った。二人がいるかもしれない。
「もみこー、のりおー!」
叫びながら走った。まだアドレナリンが効いてる様だ。
「ギィー、ギィー!」
「うるさーい!」
「「「ザクン、ザクンッ」」」
ヤツらをなで斬りにしてその輪へ入る。そこに「はぁはぁ」と肩で息するもみこがいた。この界隈はマァンティスの死骸でいっぱいだ。彼女は返り血を浴びて全身真っ赤に染まっている。
「……青葉さん!」
「大丈夫か?」
「ありがとう。助けてくれて」
「いや、俺の倍は斬ってる様だし疲れて当然だ」
「流石にしんどいわ」
「のりおはどこにいるか知らないか?」
「多分、あの岩陰だと思う」
もみこが指差したのは少し高台で岩だらけの場所だった。確かに毒にやられ悶えるヤツらの姿が見える。
「よし、救出しよう。ここは危ない」
「危ない?」
「上様とクィーンが近くで戦ってる。巻き込まれてしまうぞ」
「はい。では正随さんを助けに行きましょう」
こうして俺ともみこは高台へ登った。二、三匹のマァンティスを斬り倒し、岩陰を覗くと血だらけで倒れてるのりおがいる。
「し、正随さん!」
「自衛隊の待機場所まで運ぼう。手当して貰わないと」
二十ヶ所以上の噛まれた傷が痛々しく感じた。と同時にこんなに交尾したのかと少々呆れてもいる。
ま、まぁいい。とにかく頑張ったな。
俺はふらふらになりながらも、のりおをおんぶしてひたすら歩いたーー。
信長とクィーンは壮絶な戦いを繰り広げていた。人間の倍ほどの巨大マァンティスに物怖じせず真っ向から立ち向かう姿は正に戦国武将そのものだ。
本物の信長なのかな。
その強さやカッコよさについ思ってしまった。そして最早、雑魚狩りに何の意味も持たないと悟る。女王を追い出せば全てが解決するからだ。
ここは信長を信じるしかない。俺の役割はもみこの安全を確認してのりおを救い出すこと。
そう思い、辺りを見回すとヤツらが輪になってる光景が目に入った。二人がいるかもしれない。
「もみこー、のりおー!」
叫びながら走った。まだアドレナリンが効いてる様だ。
「ギィー、ギィー!」
「うるさーい!」
「「「ザクン、ザクンッ」」」
ヤツらをなで斬りにしてその輪へ入る。そこに「はぁはぁ」と肩で息するもみこがいた。この界隈はマァンティスの死骸でいっぱいだ。彼女は返り血を浴びて全身真っ赤に染まっている。
「……青葉さん!」
「大丈夫か?」
「ありがとう。助けてくれて」
「いや、俺の倍は斬ってる様だし疲れて当然だ」
「流石にしんどいわ」
「のりおはどこにいるか知らないか?」
「多分、あの岩陰だと思う」
もみこが指差したのは少し高台で岩だらけの場所だった。確かに毒にやられ悶えるヤツらの姿が見える。
「よし、救出しよう。ここは危ない」
「危ない?」
「上様とクィーンが近くで戦ってる。巻き込まれてしまうぞ」
「はい。では正随さんを助けに行きましょう」
こうして俺ともみこは高台へ登った。二、三匹のマァンティスを斬り倒し、岩陰を覗くと血だらけで倒れてるのりおがいる。
「し、正随さん!」
「自衛隊の待機場所まで運ぼう。手当して貰わないと」
二十ヶ所以上の噛まれた傷が痛々しく感じた。と同時にこんなに交尾したのかと少々呆れてもいる。
ま、まぁいい。とにかく頑張ったな。
俺はふらふらになりながらも、のりおをおんぶしてひたすら歩いたーー。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


シーフードミックス
黒はんぺん
SF
ある日あたしはロブスターそっくりの宇宙人と出会いました。出会ったその日にハンバーガーショップで話し込んでしまいました。
以前からあたしに憑依する何者かがいたけれど、それは宇宙人さんとは無関係らしい。でも、その何者かさんはあたしに警告するために、とうとうあたしの内宇宙に乗り込んできたの。
ちょっとびっくりだけど、あたしの内宇宙には天の川銀河やアンドロメダ銀河があります。よかったら見物してってね。
内なる宇宙にもあたしの住むご町内にも、未知の生命体があふれてる。遭遇の日々ですね。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
故郷、甲賀で騒動を起こし、国を追われるようにして出奔した
若き日の滝川一益と滝川義太夫、
尾張に流れ着いた二人は織田信長に会い、織田家の一員として
天下布武の一役を担う。二人をとりまく織田家の人々のそれぞれの思惑が
からみ、紆余曲折しながらも一益がたどり着く先はどこなのか。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる